医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

慢性膵炎と糖尿病に対する酵素療法について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2013-01-29 15:58:04 | 健康・病気

膵炎は糖尿病を伴っている場合が多く、糖尿病を酵素療法により改善さすことにより、膵炎も改善することが、インドの研究で判明しました。ここではインドに多い"熱帯結石性膵炎患者の糖尿病管理における経口膵臓酵素療法"の概略を述べたい、と考えています。

インドで6ケ月間実施された膵臓酵素サプリメント療法は、熱帯結石性膵炎患者の、よりよい糖尿病管理、栄養状態の改善、それにquality of life の全体的改善をもたらしました。

熱帯結石性膵炎は、腹痛、膵臓結石、それにインスリン抵抗性糖尿病を特徴とした治療がむつかしい疾患です。この膵炎に伴う不安定な糖尿病は、グルカゴンの分泌不全と栄養素の吸収の不安定さによる可能性があります。

熱帯結石性膵炎患者は、糖尿病と慢性膵炎を伴います。これらの患者は、空腹時と食後の血漿グルコース、ヘモグロビンA!c、血清コレステロール、トリグリセライド、カルシウム、それに肝機能と血漿C-ペプチドなどが調べられました。そして、膵臓酵素サプリメント(パンクレリパーゼ、Creon)を与えられ、quality of life が評価されました。

これらの患者の臨床パラメータは、酵素サプリメント投与後かなり改善し、腹痛、脂肪便、健康感の改善が認められました。また、食後の血漿グルコースとヘモグロビンA!cの意義ある減少が認められました。そして、更なる研究の積み重ねにより酵素サプリメントの効果を期待しています。

なお、膵臓酵素サプリメントだけでなく、酵素飲料も慢性膵炎や糖尿病に対し効果の可能性を有する、と考えられますが、これらについては更なる研究が必要です。また、アレルギー体質の人や急性膵炎の人は、酵素療法は向かないので、医師に相談して下さい。

References

Oral pancreatic enzyme therapy in the control of diabetes mellitus in tropical calculous pancreatitis :Mohan V et al, Madras Diabetes Research Foundation. Int J Pancreatol. 1998 Aug; 24(1): 19-22

Enzyme therapy for diabetes:Evander Blimpington, eHow Contributor

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進行ガン対策と酵素療法の臨床症例について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2013-01-21 17:44:38 | 健康・病気

代替療法医が、ガンに対して実施した酵素療法の症例の要約が、米国で報告されたので紹介します。歴史的には、ガン治療における膵臓酵素療法の症例は、1900年代の初期にJohn Beard博士により報告されています。博士は、胎盤細胞が赤ちゃん誕生の準備のため増殖する時、悪性細胞と似ていることを、顕微鏡下で観察しました。胎児の膵臓酵素の産生が始まると、増殖する胎盤組織が8週間目に増殖をストップするのを観察しました。そこで博士は、膵臓酵素が十分量供給されるなら、悪性ガンは応答すると理論づけました。ヒトと動物のガン細胞を減らすため、膵液を用いて試験しました。この研究はKelly博士に引き継がれました。

Kelly博士は、栄養と大量の膵臓酵素サプリメントを用いて進行性膵臓ガンを治療し、また、何千という他の末期ガンを治療し、成功しました。

Gonzalez博士は、コーネル大学の医学生であった時、Kelly博士の研究を再調査し、このことが、進行性ガン患者に対する、酵素によるアプロ―チに結び付きました。彼は、Beard博士とKelly博士の自然療法(ビタミン療法、食事療法、酵素療法の併用療法)を実践し、ガン患者の治療を行いました。

健常人は、健康の維持と、年齢と共に欠乏する酵素を補うため、空腹時に食事性消化酵素と代謝酵素を少量摂取するのが、将来の疾患予防のため必要です。重大な健康上の問題を抱えた人も酵素サプイメントや酵素の多い発酵食品の摂取が必要、と考えられます。妊娠した女性は医師に相談して下さい。一般的には、妊娠時に医薬品の摂取は禁忌です。また、最高の健康状態が感じられるようになるまで、酵素サプリメントや酵素飲料の摂取量を徐々に上げるのが賢明、と考えられます。なお、食事と一緒に摂取してもいいですが、空腹時の摂取が酵素の吸収を高めるようです。

Miles Gibson氏の報告によると、愛犬は、5名の獣医師の診断により、攻撃的な骨腫瘍で、難しい末期ガンでした。そこで、彼は、獣医師に酵素療法(膵臓酵素、解毒、栄養療法よりなる)を依頼しました。愛犬は回復し、元気に、更に9年生存しました。これは、Gonzalez博士のヒトでの臨床結果とほぼ同じでした。ヒトと犬は同じ哺乳動物なので、犬でのデータも参考になります。更なる研究により、酵素・栄養併用療法が人の福音に寄与することを期待しています。なお、Howell博士の下記、著書も酵素療法の全般を述べ、参考になります。また、酵素療法単独でなく、ビタミンC点滴療法、抗酸化栄養素療法、マイルド温熱療法、乳酸菌を中心としたプロバイオティクス療法、そして食事療法を併用することにより寛解が得られ、体に負担をかけない、体にやさしいガンの代替療法になる、と考えます。

References

Enzyme therapy for cancer prevention and treatment :Natural News, January 04, 2008

 

Food enzymes for health and longevity:Edward Howell, 1994, National Enzyme Company


ガンの予防、治療と酵素療法の原理について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2013-01-20 17:57:27 | 健康・病気

ガンの原因は免疫システムの劣化や体の酸化(錆びること)など多岐にわたっています。その原因を栄養医学的に取り除いてやることも、ガンの予防・治療に結び付くと考えています。今回は、それらについて病態生化学的考察をしたいと考えています。

消化酵素の働きを補完するのは、ほとんど、すべての化学反応や細胞の機能を高める代謝酵素であり、それは血液を清浄化し、多くの、その他の生命に必須なプロセスにおいて、体の炎症を減らします。代謝酵素は消化にも必要なため、消化にも利用されます。酵素が十分満たされてないことによる免疫システムの弱化は、毒素(病気を発症さす因子)と発がん性因子(ガンを発症さす物質)を体に溜めることになり、ガン細胞の増殖を抑制する抵抗性を弱めます。

ガン細胞を含むほとんどすべての毒素は、蛋白質を基にした被い包む物質や、フィブリンで守られています。この粘着性のある、被い包む物質は、正常細胞の細胞膜より、15倍まで厚くなることが可能です。ここは、代謝酵素が必要とされる部位です。これら代謝酵素の塊は、プロテアーゼであり、蛋白質の破壊をスピードアップします。プロテアーゼが十分ある場合は、フィブリン細胞膜を破壊し、免疫系に対し、ガン細胞を曝します。

膵臓は体内酵素の大部分を産生するので、代謝酵素の補給は、頻繁に、過度に働く膵臓の機能を助けます。膵臓酵素の十分な補給のため、代謝上の負担を軽減する食事と酵素を含む食事を摂取する必要が有ります。食品で摂取する消化酵素と違って、代謝酵素は、血中に入るのを促進さすため、空腹時に摂取するのが賢明です。代謝/膵臓酵素は、蛋白質を消化する能力と健康増進的性質により、ガンに有益であるため、米国の代替療法医により、食事療法、抗酸化栄養素療法、それにビタミンC点滴療法と併用して長年用いられ、良好な結果を得ています。なお、酵素は生の食品、発酵食品などに含まれ、酵素飲料、酵素サプリメントなどで簡単に摂取できますが、食中毒には注意を払う必要が有ります。また、大根、山芋などをおろして食べれば、酵素を多く摂取できます。当方も家庭菜園の大根をおろしてよく食べています。

References

Enzyme therapy for cancer prevention and treatment: Natural News, January 04. 2008

Enzyme therapy and cancer:Gonzalez M.D., N.

Curing the incurable without surgery ,chemotherapy, or radiation Bonita, CA:Kelly,Wm.DDS. New Century Promotion,3-13,2005 Edition

 

 

 


ガンの予防と治療のための酵素栄養学について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2013-01-18 23:28:10 | 健康・病気

未だに決め手となる対応策が、ガンや糖尿病で見られず、多くの方々がそれらが原因で亡くなられております。医者であろうと栄養学者であろうと、明日は我が身となります。それらに対して、いろんなアプローチがなされていますが、今回は酵素栄養学的アプローチで迫りたいと考えております。なお、これらについて勉強したい方は、新谷博士の著書を読むのも一案です。

酵素は、体の化学反応すべての触媒として作用する蛋白質分子で、生命を維持するのに必要です。これらには二つの種類があり、栄養素の消化に働く消化酵素、それに、体内の代謝系で働く代謝酵素です。代謝酵素の主要な働きは、外からの異物が留まって、組織に取り込まれる前に、有害な異物を血中で消化します。また、体内の代謝系に関わっています。慢性の酵素不足は、免疫システムを弱めますが、酵素が十分ある場合は、疾患に対し有効で、これらを克服するのに役立ちます。消化酵素と代謝酵素は、体内で産生されますが、果物や野菜、刺身、漬物、納豆など生の食品や酵素飲料(価格が高いのが難点です)などにも多く含まれます。最適な健康を達成し、維持するため、これらの両方のタイプの酵素の適切な補給が欠かせません。なお、ビタミンや必須ミネラルなどは、酵素の補酵素となり、体内の酵素量を維持するのに必要です。

体内で産生される酵素は、22の違ったタイプがあり、膵臓の酵素が最も重要で、歳と共にその産生が減少し、いろんな疾患が発症します。3つの基本的な消化酵素は、アミラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼです(高校の生物に載っています)。そして、炭水化物、脂肪、それに蛋白質を分解します。さらに、ラクト―スは牛乳を分解し、食物線維はその分解細菌により分解されます。しかし、食物が料理されたり、加工される時、自然由来の酵素は破壊されます。加工食品の大量摂取は、体内の酵素を大量に消費するので、体に負担をもたらします。

不十分な消化は、体のインバランスを正すため、胃酸を大量に産生します。このことは、不消化による胃酸の逆流、胸やけ、ガス、鼓腸と栄養失調をもたらします。不完全に消化された蛋白質は、腸管内で腐敗により毒性物質の産生をもたらします。これらの毒性物質が血液中に入ると、免疫システムが弱まり、また、体中の組織に集まり、ガンなど多くの、重大な健康上の問題を引き起こします。

生の食品(生肉は食中毒を起こすので勧められません)を摂取し、加工食品を減らし、唾液酵素を活性化さすため、良く噛み、酵素飲料など規則的に摂取すると、酵素欠乏による悪い影響を減らすのに役立ちます。酵素が豊富な食品は、完全な消化を保証し、また、他の代謝プロセスでも利用できるので、お勧めです。

References

Enzyme therapy for cancer prevention and treatment :Natural News, January 04.2008

食品化学概論:藤野安彦、しょ華房

 

 


膵臓ガン対策と酵素療法(米国)について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2013-01-15 22:24:37 | 健康・病気

膵臓癌は大変進行が早く、検査で気づいた時は、ステージ4でビタミンC点滴療法でも、延命効果、quality of lifeは認められる症例はありますが、手の施しようもない症例もあるようです。しかし、Vicholas Gonzalez博士は、膵臓酵素療法と他の療法を併用することにより、有望な結果を臨床で得ましたので、ここに報告します。さらに、ビタミンC点滴療法(ガン細胞を兵糧攻めにする)などと併用することにより、更に良い結果が得られるのではないか、と期待しています。

膵臓癌は毎年、米国の国民約30,000人程が罹患し、ほとんどの人が、診断後約6ケ月しか生きられません。ほとんどの進行した症例では、膵臓癌は転移するか、体全体に広がります。伝統的治療では、たいてい約3ケ月しか生きながらえません。なお、膵臓癌は、喫煙、飲酒、そして魚介類以外の動物性脂肪の取り過ぎや、野菜、果物、豆などのの摂取不足、加工食品の取り過ぎも関係していると言われています。

しかし、米国のVicholas Gonzalez博士の症例では、そうでありませんでした。膵臓酵素を含む治療法は、伝統治療を行う医師に理解されていない,論争のある膵臓酵素療法ですが、伝統的治療医が死ぬとあきらめていた患者を延命させることができました。

膵臓酵素は、消化を助けるのに加えて、ガンと闘う性質を有しているようです。これらの豚由来の膵臓酵素は、大量摂取すると化学療法のようにガン細胞の増殖を弱め、死滅するようガン細胞の分裂をストップさせるようです。このプロセスは病態分子生化学的には解明されていません。

酵素療法は、四つの治療法の一つとしてGonzalez医師のクリニックで実施されています。この治療法を行う患者は、大量の酵素を摂取するだけでなく、有機栽培の、加工度の最少の食事、大量のビタミン、ミネラルなどの抗酸化栄養サプリメント,パパイア酵素を併用摂取し、コ―ヒ浣腸など体内の毒素の解毒処置(肝臓の老廃物の蓄積を掃除する)も受けます。ビタミン療法(VC,VD,VE,VAなど)と食事療法は、患者の免疫システムを強化するために用いられます。また、酵素は、ガンを直接攻撃するため、経口摂取します。

酵素は、カプセルや錠剤の形で経口摂取されます。摂取量は、ガン患者の体質や体調により変わりますが、平均して酵素は60錠/日、ビタミン・ミネラル、その他の栄養サプリメントは100錠/日を2~3週間摂取します。そして、5日休みます。市販の酵素ではありません。なお、Gonzalez博士はコロンビア大学と、膵臓酵素療法を共同研究しているようです。

この効果は、コロンビア大学の臨床試行判断基準に基づいて判定しました。酵素療法は、回復と呼べませんが、いくつかの勇気づけられる研究結果が得られました。11名の小規模の試験的研究では、8名(81%)が一年生存しました。5名(45%)は2年、この時点で4名は3年生存しました。これらの結果は、膵臓癌患者の一年生存率では、25%をはるかに超えていました。更なる研究により、これらの効果が、一般に認知され、患者にとって福音となることを期待しています。

References

Enzyme therapy :Killing cancer naturally, Discovery Fit &Health

Enzyme therapy for cancer prevention and treatment: Natural News、January 04,

2008