医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策と高濃度ビタミンCの有効性の可能性について 日本ビタミンC研究会

2020-03-08 15:35:53 | 健康・病気

新型コロナウイルスは今や世界中に広がりつつあります。新しいウイルスで感染力が強そうなので、各国は対応に苦慮しているようですが、現在、今までの研究の中で新型コロナウイルスによるCOVID-19(急性呼吸器疾患)の予防・治療に役立つものがないか、探しているのが現状です。

新型コロナウイルスは、このウイルスに感染した動物やヒトの触ったところに触ったり、まき散らされたウイルスの空中エアロゾルによって拡散します。それは強い感染力を有し、感染したヒトの部屋にいるとそのエアロゾルによって、感染の可能性が高くなると報告されています。また、COVID-19による肺炎では、致死率は年齢や免疫力により違いがありますが、致死率4.3%とも一般的インフルエンザの致死率の20倍とも報告されていますが、はっきりしたことはわかっていません。また、新型コロナウイルスは、風邪を引き起こすコロナウイルスと同族で、RNAウイルスの一種と報告されています。

次に、本題のウイルスに対するビタミンCの不活性作用については、過去に多くの研究が報告されています。ビタミンCのウイルス不活化作用は、ユンゲララート博士がポリオウイルス、ホルデン、モロイ博士らが単純ヘルペスウイルス、クリングラー博士がワクシ二アウイルス、ランゲンブッシュ博士が口てい病ウイルス、アマト博士が狂犬病ウイルス、それにナイト、スタンレイー、クレイン博士らがインフルエンザウイルスについて報告しています。このように、ビタミンCにはすべてのウイルスに対しウイルス不活化作用が報告されていることから、新型コロナウイルスに対してもウイルス不活化作用の可能性が考えられますが、それが自然由来のウイルスか人工的ウイルスかによって作用に差が出ると思いますが、人工型ウイルスへのビタミンCの研究は今のところありません。

NIHのMark A Levine博士らによると、高濃度ビタミンC塩の静脈内投与(点滴)による薬理学的濃度のビタミンC塩は、血中ではなく細胞外液中にascorbate-radicalとhydrogen peroxideを発生させます。このように、血液は組織へのpre-drugの配達システムとして作用します。このことがガンや感染症に深い関係があり、ビタミンC点滴により生じた過酸化水素とROS(活性酸素種)は、ガン細胞とウイルス細胞を攻撃し、殺作用を示し、治療的役割を演じます。このことが新型コロナウイルス対策にも応用できるのではないかと、考えています。また、経口による還元型ビタミンCの大量投与は、ウイルス性疾患やガンなどの化学療法中、有益な補完的役割を果たし、さらに、それらの患者の免疫力を高め、ウイルスの増殖を抑制すると、報告されています。

高濃度のビタミンC点滴は、中国で120名の命に関わる新型コロナウイルス患者に、7日間、24g/日投与され、試験的に治療に用いられていると、報告されています。また、ビタミンCを経口で1,200mg/日摂取すると、ウイルス性の感染症を防ぐT細胞の働きを活発化し、ヒトHIVの成長と進行を弱めます。Dr Levy博士によると、十分量のビタミンCが与えられれば、あらゆるウイルスに対し抗ウイルス作用を発揮すると報告されています。なお、ビタミンCの強力な抗ウイルス作用は、多くの研究論文でも報告されています。また、NewBold博士によると、ビタミンC粉末は、柑橘類(ビタミンPを含む)とともに摂取すると、ビタミンCの吸収を高め、その効果も高めると報告されています。新型コロナウイルスは、症状が出なくてもPCR検査で陽性のことがあるので、陽性確定後、数時間以内に高濃度ビタミンC点滴、もしくはビタミンC粉末を10~15g/日を4~5回に分け、食後摂取するのが有益と考えられます。

分子生物学でのいろんな研究から考えられることは、新型コロナウイルスのRNAウイルスは、逆転写酵素を持っており、逆転写酵素は、新型コロナウイルスのRNAをDNAに転換し、それを直接ヒトのDNAに嵌め込み、ヒトのDNAを破壊すると考えられます。血中高濃度のビタミンCは、新型コロナウイルスRNAの逆転写酵素の活性を99%破壊するので、新型コロナウイルスRNAをDNAに転換できなくしてヒトのDNAを破壊できなくし、新型コロナウイルスをヒトに寄生できなくし、そのことが新型コロナウイルスの予防・治療に結び付くと考えられます。

その他に、ビタミンDの欠乏によって免疫機能のバランスが崩れ、免疫の暴走が始まり、ウイルスに感染したり、アレルギー疾患になるので、十分量のビタミンDの摂取が推奨されています。なお、推奨摂取量は、2,000~4,000IU(50~100μg)/日となっています。他に、免疫機能を強化する栄養素のMg、Zn、Seなど含む食品と腸内環境を改善し、免疫能を高めるプロバイオティクスの摂取、それに抗酸化栄養素を多く含む食品による食生活の改善も新型コロナウイルス対策に重要と考えられます。

References

Andrew W. Saul. VitaminC protects against coronavirus. Orthomolecular Medicine News Service. Jan 26. 2020

Coronavirus and vitaminC. Ovulation Calculator

Andrew W. Saul. Intravenous VitaminC is already being employed in China against COVID-19 coronavirus. Global Research . March 03, 2020

Coronavirus: Is high-dose vitaminC the answer? Inovation Compounding(IV nutrition therapy). Feb 13,2020

Mark A Levine, et al. Pharmacologic Ascorbate: An unanticipated role in cancer treatment. NIH

H L Newbold. VitaminC against cancer. Stay and Day publish co. Sept , 1979

VitaminC can kill almost every virus known to mankind. dailyhealthpost.com/ June 18,2018

VitaminC infusion for the treatment of severe 2019-nCOV infected pneumonia. Clinical Trials.gov