フィダンツァ博士によると、ビタミンCの大量投与は、血漿中性脂肪値、LDL-コレステロール値の低下をもたらし、コレステロールの異化を刺激します。ジンタ―博士によると、最適のビタミンC摂取は、高脂血症によるアテローム性動脈硬化症のコントロールに有益です。ジオリー博士は、慢性腎疾患と重度の高脂血症を併発した透析患者に、ビタミンCを一日三回、一回1gを経口投与し、中性脂肪の著しい低下を確認しています。
ビタミンCは、総コレステロール値を下げる、有効な治療法であることが証明されていますが、疫学的研究では、LDL-コレステロール値とHDL-コレステロール値は、冠状動脈性心臓疾患のリスクの前兆を調べる検査法です。
Lombard大学のMarc P.McRae博士の研究によると、1970年と2007年の無作為対照試験は、メドラインと自分達による調査で実施されました。13件の研究から、3週間と24週間、少なくとも500mg/日のビタミンCを摂取した、高脂血症である14の別々のグループの人口群では、メタ分析が始められました。LdL-コレステロール値、HDL-コレステロール値に及ぼすビタミンCの効果の評価は、それぞぞ、-7.9mg/dL, 1.1mg/dLでした。中性脂肪値では、-20.1mg/dLでした。これらの結果から、ビタミンCの大量投与は、特に中性脂肪値を下げる働きが強いようです。
また、少なくとも4週間、ビタミンCを500mg/日、摂取すると、血清LDL-コレステロール値、中性脂肪値の著しい低下がもたらされます。しかし、血清HDL-コレステロール値の著しい上昇は見られなかったようです。これらの結果から、ビタミンCに加えて、ビタミン・ミネラル療法、食事療法、運動療法、ポリフェノール療法、それにショウガ療法の併用も、これらの改善に必要、と考えられます。
References
Marc P. McRae:VitaminC supplementation lowers serum low-density lipoprotein cholesterol and triglycerides: a meta-analysis of 13 randomized controlled trials. J Chiropr Med. Jun 2008; 7(2): 48-58
藤井毅彦:ガンを予防し、治すビタミンC療法.日本ビタミンC研究会、1982年
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