医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

食品添加物と発がん性リスクとの関係について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2024-07-30 15:25:21 | 健康・病気
食品添加物と発がん性リスクや健康リスクとの関係については、いろいろな研究や報告があり、未だに論争の的になっています。環境保護グループ(EWG)は、食品加工処理中混じるBHAのような防腐剤や重金属(酸化チタン)のような,10,000種以上の化学物質(食品添加物)は、米国で売られている食品では許可されている、と述べています。そして、これらの食品添加物は、ガン発症のリスクの増大やホルモン系の攪乱のリスクの増大のような健康上の問題と関係があります。今までのところ、米国FDAは、すべての食品添加物は、連邦当局や国際機関により、厳密に規制されている、と述べています。しかし、臭化野菜オイルや二酸化チタンなど食品添加物の発がん性のリスクの可能性も、欧米では報告されています。

次に、Dr. Chil Khakbomによると、BHAや硝酸塩、それに臭素酸カリウムのような食品添加物は、米国では、未だに食品に許可されています。これらの食品添加物の潜在的に安全でない作用とヒトでの発がん性の可能性を知ることは重要です。それ故、これらの食品添加物の健康上の危険性の可能性を減らすため、適切な規制をするため、確認の研究をすることは重要です。

Conrad Dancan博士によると、超加工食品は、ガンの発症リスクの増大と関係ある可能性があります。また、Dr. Eszter Vamosによると、超加工食品は、ガンのリスクを含む健康への負のインパクトを与える可能性があるエビデンスが増えているようです。また、Dr. Kiava changによると、我々の体は、超加工された成分と食品添加物を含む食品と、新鮮で、栄養価に富む、加工度の低い食品とは、体内で同じように化学反応をしません。また、D. Jay R Anamによると、人工甘味料、保存剤、人工色素、人工香料、トランス脂肪酸などが乳ガン発症のリスクと関係している、と報告しています。そして、食品添加物摂取の三世代にわたる遺伝変異や発がん性の研究も必要と考えますが、追跡研究は大変難しいので、どのようなやり方でするのか、今後の課題です。

References
Dr. Chil Khakbom. Exploring  the relationship between food additive and cancer risk. Oncology. July 10,2023
Common US food additives may cause cancer. News Week. Feb20, 2024
The carcinogenicity of food additives and contaminants. Diet, Nutrition, and Cancer. National Library of Medicine
Conrad Dancan. Ultra-processed foods may be linked to increased risk of cancer. Imperial News. February 2023Dr.   Jay R Anam's blog.. Top5food additives linked to breast cancer
Food additives, contaminants, carcinogens, andmutagens. National Academies Press(US). 1983