米国のリオルダンクリニックのガン患者へのビタミンC(ビタミンC塩)点滴は、リオルダンプロトコールにより実施され、45名のガン患者で前立腺がん24名、乳がん9名、膀胱がん3名、すい臓がん3名、肺がん3名、甲状腺がん1名、皮膚がん1名、B-細胞性リンパ腫1名よりなり、そのうち数名のガン患者に転移が認められました。
ガン患者の多くは、このクリニックへ来る前に、最初は伝統的治療法、手術、放射線、それにホルモン療法、抗ガン剤などの治療歴が有りました。年齢の中央値は65歳で、47~85歳の間でした。ビタミンC点滴による治療への応答は、炎症、腫瘍マーカー、血液検査、脂質像、それに栄養状態のパラメータのスクリーニングにより評価され、追跡期間の中央値は7.2年で、1年から18年の間でした。
他のクリニックでのガン患者へのビタミンC点滴のデータは、条件も異なることもありますが、効果はよく似ています。ステージが早いガン患者は、寛解率や生還率は高く、ステージが上がるにしたがって寛解率や生還率は低下する傾向が有りました。これらのデータから出来るだけ早いステージからビタミンC点滴を長期間実施することが、良好な予後への一里塚になる、と考えられます。なお、多くの人でビタミンC点滴中は楽だったと、報告しています。
References
Nina Mikirova, et al: Effect of high-dose intravenous vitaminC on inflammation in cancer patients. Journal of Translational Medicine. 2012,10:189
Roxburgh CS, et al: Role of systemic inflammatory response in predicting survival in patients with primary operable cancer. Future Oncol. 2010,6:149-163
H.L. Newbold,M.D. VitaminC against Cancer. Stein and Day/publishers. 1979