医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

肺がんのビタミンC療法の症例について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2014-01-05 22:14:56 | 健康・病気

ベイルオブリーベン病院(スコットランド)のガン患者の大多数は、一回の投与量のビタミンCナトリウム2.5gを水溶性ソルビト―ルシロップの中に入れ、経口摂取しました。また、キャメロン医師は、ビタミンCナトリウムを静脈内に投与し、45g/日までの高摂取量が投与しました。それにより、患者の症状は安定しました。彼の投与技法は、中心静脈カテーテルによる注入であり、24時間ごとに乳酸リンゲル液2リッターに溶解し、用いる前に病院の薬局で無菌状態のもとにビタミンCナトリウムを処方量、輸液に加えました。この技法の制限因子はビタミンCナトリウムではなく、そのナトリウムイオンであり、その負荷と貯留の問題です。特に老人患者が心臓疾患や腎疾患を有する場合、ビタミンCナトリウムは禁忌となるようです。その経口投与は、吐き気や上部消化管の疾患により、効果が減少するようです。従って、ガン患者の既往歴を考慮して、静脈内投与と経口投与うまく組み合わせ、ビタミンCとビタミンCナトリウムもうまく組み合わせることが、必要と考えられます。

ベイルオブリーベン病院での肺がんの症例1
50歳の男性肺がん患者の前処置は、右肺切除術(2/3)でありました。肺がんと診断されてから1年後、左肺転移巣に対し、2回目の手術を実施しました。その時からビタミンCナトリウム20g/日、摂取し、その後、12g/日に減量し、摂取を続けました。そして現在、健康状態の良好が続いています。なお、彼は重喫煙者です。

肺がんの症例2
前処置は肺の部分切除でした。肺切除の9ケ月前から自発的にビタミンCを10g/日摂取し続け、健康状態が良好になり、それが続いています。彼の肺がんの増殖は抑えられたようです。

両肺転移性ガンの症例3
前処置なし。ビタミンC試行時の状態は、激しい息切れと咳が続き、絶望的で、治療不可能でした。ビタミンCを15g/日、摂取し続け、2年以上経つ現在、老齢の彼女の健康状態は良好です。X線写真では、両肺腫瘍の退縮を示していました。

肺がんの症例4
72歳の男性患者の前処置は肺切除と放射線療法でした。ビタミンCナトリウムは10g/日、摂取し始め、続いて、ビタミンAを高単位摂取し始めました。2年後の現在、臨床的に良好で、強健かつ機敏になりました。

肺がんの症例5
75歳の男性患者の前処置は、化学療法が一カ月間実施されました。ビタミンC試行時は、肺がんはリンパ節転移、右腎臓転移で手術不可能でした。ビタミンCは10g/日、摂取し始め、6ケ月後、肺原発腫瘍はかなり縮小し、18ケ月後、健康状態は良好です。

肺がんの症例6
67歳男性の患者の前処置は、肺右上葉切除でした。ビタミンC試行時の状態は、喉の不快感および血たんが認められ、肺がんは進行していました。ビタミンCナトリウムは入院時から点滴で、30g/日を一週間投与し、続いて経口投与に変更しました。7ケ月で退院し、30g/日を継続しました。一年後のレントゲン写真では肺がんの退縮が確認され、それ以来、6g/日、経口投与に変更し、2年半後の現在、健康状態は良好です。

References

Linus Pauling: VitaminC and Cancer. Cancer Reseach, March,1979

Ewan Cameron, Linus Pauling: Cancer and VitaminC. A Warner Comunication company,June, 1981