日本でもプロバイオティクスの研究が民間研究機関で行われ、新しい知見が集まりつつあります。また、まだ日本では、プロバイオティクスは知名度が低いですけれども、栄養細菌学では、研究テーマの中心になっています。
さて、健康を保つのに役立つ有益な細菌に餌を与えるため,野菜の水溶性線維と非水溶性線維から得られるイヌリンとオリゴフルクトースを、有益な細菌は食物として必要としています。それらの優れた供給源の食物は次のものです。チコリ、朝鮮アザミ、アスパラガス、バラモンジン、リーキ、玉ねぎ、ニンニクなど。その他に、はちみつ(糖尿病では用心深く使用)、ライムギ、バナナ、オーツ麦、ふすま等です。
イヌリンとオリゴフルクトースの線維は、体を変えるために、腸管の特別な、有益な細菌により発酵を受けます。有益な細菌は、有益なままコロニーの大きさを増大させます。そのことは、有益な細菌が免疫システムの最初の戦闘ラインの大群として重要です。そして、有益な細菌は重要なビタミンB群を産生し、神経の健康や糖尿病、ストレスと戦うのに役立ち、Caの吸収をよりよくします。また、正しいpH値に腸管を保つのに役立ちます。
腸管の微生物叢のバランスが阻害された時、影響を受けるヒトは、病気に感染しやすくなります。有害で、生命を脅かす細菌に勝つため十分量の有益な細菌を腸管に住まわせなければいけません。そうしないと、炎症性疾患、ガン、糖尿病などの難病に苦しむことになります。
ストレス、高度変化、不規則な食事パターン、不適切な食物、適切な食品の欠如、寄生虫、食品添加物、塩素の入った水、下痢、抗生物質の使用、などのいろんな因子は腸管微生物叢のバランスの乱れをもたらします。
外国の研究によると、プロバイオティクスが有効であるためには、10億から100億の有益な細菌を必要としています。ヒトの最初のコロニーは産道から始まりますが、帝王切開による出産が増えるにつれて、このプロセスはうまく始まらないか、ぜんぜん始まりません。次のコロニーは母乳によりもたらされます。だから母乳を与えるお母さんを増やし、離乳食の時期には、母子ともケフィールなどのプロバイオティクスを毎日飲まなければ、有益な細菌のコロニーが腸管に出来ません。また、固型食が与えられるようになると、コロニー化のプロセスは著しくスピードアップします。赤ちゃんが下痢気味ならばプロバイオティクスは必要です。プロバイオティクスの継続治療は、ミルクに含まれる乳糖を断つのに役立ち、赤ちゃんの乳糖不耐症を改善します。そして、有益な細菌のコロニーが再び作られ、必要な自然の消化を助けます。低温殺菌牛乳は一型糖尿病患者の膵臓のインスリン産生細胞の破壊と関係しているので、栄養医学に詳しい医師に相談して下さい。新生児はプロバイオティクスでの治療に安全に耐えられることが示されています。
現代のライフスタイルとファーストフードの食事は、健康な腸管細菌叢を作るためによくないので、もっとプロバイオティクスを含んだ食事に変更することが健康な体のために必要です。ケフィール、ヨーグルト、ゆっくり自然熟成させたザワークラフト・ピクルス・漬物・tempeh・みそ・納豆・キムチ、それにプロバイオティクス栄養サプリメントなどに有益な細菌が多く含まれています。それで、今からでも遅くないので、これらの発酵食品を食事に取り込んで快適な生活をしましょう。
Reference
Diabetics Need Probiotics-Part 2: Take an easy step toward health, Diabetes Diet Dialogue