裏金事件が発覚して以来、文雄内閣の支持率は低空飛行。
マスコミの世論調査では、おおよそ30%を切る警戒水域。
お盆明けには「岸田おろし」が始まる状況だった。
文雄は、菅義偉が叩きのめされて辞めた。
そのことを目の前でみて、立ち回りを考えたのではないか。
首相を続けても、衆議院選挙で負ければその座を追われる。
とても今の支持率では、選挙で勝つのは無理だったらしい。
そして文雄が、退陣の先に見据えているのは、これ。
「ポスト麻生」「ポスト二階」というキングメーカーの座。
アッソーは、岸田首相が打ちだした「党役員1期1年、3期3年」。
副総裁の任期は、この党規約改正でこの秋に終わる。
次のポジションは用意されていない・・・。
これまで、3人のキングメーカーとして君臨して来た。
安倍晋三元首相、菅義偉元首相、岸田文雄首相である。
だが今は、最後の砦である麻生派会長の椅子も風前の灯らしい。
義弟の鈴木俊一財務大臣に頼るしかないないのが関の山だとか。
結果、自民党のキングメーカーの座布団が空席になる次第。
ところで文雄は、裏金事件で自派閥を解散した。
派閥を解散したが、岸田派で50人位の政治屋を束ねる。
更に派閥を解消したので、官邸に権力が集中している。
文雄のご機嫌窺いのため、みんな官邸を注視。
アッソーや二階が消えて誰もいない。
キングメーカーになるには、絶好のチャンスと考えた。
それなら、文雄おろしで批判を浴びる前に、不出馬を決める。
キングメーカーを取りに行った方が得策・・・。
アッソー派所属の政治屋も同様にこう語る。
岸田首相の立ち回りは実に巧みです。
麻生会長は、年齢的にも次の選挙に出馬するかどうか微妙。
二階は息子に後を譲り、安倍元首相も亡くなった。
キングメーカーのライバルは、菅くらいでしょう。
だが文雄は、菅にはない派閥のトップだった。
そんなプライオリティがある。
早々に退任を表明していい子を演出。
そうすれば、キングメーカーの座。
これは、黙って転がり込んで来る計算。
とまれ、派閥がなくなり、総裁選は人気投票の佇まい。
こう見ると政治屋稼業って、気楽な商売なんだねぇ。