弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

四万四千を 百三十人の 三分の二で割りゃ 五百件!

2009年12月30日 14時23分48秒 | 裁判
今日の毎日新聞一面トップ記事の大見出しは、
「民事訴訟最多 4,4万件」
「東京地裁今年受理 過払い金請求急増」

しかし、小見出しの
「裁判官1人300件」
というのは、おそらく多くの裁判官の実感と異なる。

私が東京地裁民事部にいた3年前の時点で、既に単独係の裁判官の年間新受件数は約400件だった。

毎日新聞の計算は、通常民事訴訟を担当する裁判官131人で割ったようだ。
44000件÷131人=335件

しかし、単独係を担当できない未特例判事補が約3人に1人いるので、現実には裁判官総数の約3分の2に相当する88人程度で割った方が実態に合う。
44000件÷88人=500件

もちろん、その一部は合議に回り、未特例判事補が左陪席裁判官として主任を務めることも多いが、単独係の裁判官も合議体の一員となるのだから、担当事件数が減るわけではない。
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