弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

「量刑判断の 実際」として 偽装重視の 偽証罪

2007年11月08日 00時05分31秒 | 未分類
7日の東京高裁判決から。
量刑が注目された控訴審を担当した裁判長は、名著「量刑判断の実際」の著者。
私は、刑事責任を問おうという時には捜査を優先し、国会喚問は控えた方がいいのではないかという意見を当時抱いていました。しかし、このケースは、結局、国会での偽証により重罰が可能になったことになります。逆に言えば、もし国会で洗いざらい正直に証言していれば、罰金刑で済んだ可能性もあったようです。なかなか皮肉な結果です。
(朝日から抜粋)
 耐震強度偽装事件で、建築基準法と議院証言法違反(偽証)などの罪に問われた元1級建築士姉歯秀次被告(50)の控訴審判決で、東京高裁(原田国男裁判長)は7日、姉歯被告の控訴を棄却した。
 被告側は控訴審で、懲役5年罰金180万円とした一審・東京地裁判決に対し「構造計算の改ざんは罰金刑で判断されており、偽証罪での実刑は重すぎる」と訴えた。
 原田裁判長は「耐震偽装は起訴された6件にとどまらず少なくとも99件に及んでおり、全体としての耐震偽装問題の重要性を偽証罪の量刑評価で重視しなければ、その本質を見失うことになりかねない」として一審の量刑を維持した。

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