香港最大の財閥も「中国離れ」か！

香港最大の財閥も「中国離れ」か！　　　　　(2013-09.18.)

香港一の大財閥、李嘉誠氏（世界富豪8位。個人資産役310億米ドル）、香港、長江実業グループの会長が、中國離れ、欧州シフトの傾向を示しつつある。

李会長が売却を決めたのは、「百佳超市」と言う香港、マカオ、中國本土に展開する約300の店舗を持つ安売りディスカウント・ストアーで、香港、中國の不動産高騰による出店難や収益率の低下が響いた様である。

また、その他、上海、広州の物件、いずれもオフィースビルで、約80億香港ドル（約1020億円）の売却も予定している。「無効8か月で香港の不動産価格は15％程度下落するおそれがある」との情報（ウオールストリートジャーナル、9月13日情報）によるものと思われる。

その一方で、英国、カナダ、米国、オーストラリアの不動産、及び通信企業に投資し、またインフラ建設企業を設立、英国ではエネルギー産業にも大々的な投資をしていると言う事である。その投資資産の額は邦貨換算で3兆5000億円ともいわれ、明らかに欧州シフトの傾向を示して居る。

李会長は、この半世紀余り、香港不動産市場で、相場の急落時に買い、急騰後に売る〝逆張り”商法で巨利を得て来ている。対中投資でも1989年の天安門事件後に投資を急拡大し、大成功している。

その李会長が「中国離れ」を加速している事に、中國各界も心穏やかでは居られない。バブル崩壊懸念が高まる中国では、メデアが連日騒いで居る様である。
（えびなたろう）