きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

イエメン誘拐問題

2009-11-25 11:06:31 | Weblog
イエメン誘拐問題        (009.11.25.)

イエメンの首都サヌア近郊で起きた部族による日本人誘拐事件は、国際協力機構(JICA)が行っている、現地の学校建設プロジェクトの監督、真下武男さんが誘拐された事件である。

犯行グループは、イエメン政府に収監されている仲間の釈放を求め、その手段として、誘拐行動に走ったものである。
イエメン政府は、犯人の解放要求を拒否し、国際協力をしてくれている日本人の即時釈放するよう迫った。
犯行グループの部族長は、「日本人とは知らなかった、外国人の人質なら交渉に使えると思った」と述べている。

部族の中では、断固として釈放要求を貫くべきだという、強硬派も居た様で難航したが、部族長や、地域の県知事などの粘り強い説得で、公正な裁判を行う事を条件に開放される事が決まったようである。

イエメンでのこうしたテロ行動は日常茶飯事で、米軍主導で、「テロ戦争」が行われてきた事が一層の反米思想に結びついている。
そして、アラビア半島南部一帯のこの地区は、「アラブ最貧国」と呼ばれている難民が多く国際的に各国商戦を悩ましているソマリア海賊の拠点になっているのも、イエメンである。

この様な状況を作り上げたのは、喰えない民族の末期的行動であって、このテロの撲滅に、武力による押さえつけでは、ますますテロの拡大を促進させるだけのものである。

ソマリア海での海賊対策に日本も海上自衛隊を“出す”とか“出さない”とか問題になっていたが、これもアフガニスタンのアルカイダ対策と同じで、民族の貧困対策に目を向けないと、永遠に無くなる事はありません。

真下さんの解放に部族長が尽力した事と、その説得に犯人等も同意した事は、彼らのテロ行為は遣りたくて遣っているのではありません、生きるための手段として、已む無くテロや、海賊行為を遣っているので、国際連合が、この仲介に入り、G20サミットのなかで国際的貧困の撲滅を考える事が、世界平和に繋がる第一歩であると思います。
軍艦や武力を提供する事は、平和を乱す、最悪の行為です。
(えびなたろう)




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