きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

「明日は我が身」でなく「今日が我が身」だ!

2012-01-28 07:19:27 | Weblog
「明日は我が身」でなく「今日が我が身」だ!    (012.01.28.)

中央銀行の人事介入に付いて、ハンガリーは今月から新しい法律を作ってそれに従って中央銀行の人事を監督しようとしましたが、EUから横槍が入りEU法に違反すると厳しい修正要求が出ました。要は新しい法律では政府が中央銀行の人事に介入する事が出来る様にしたもので、EU法では中央銀行の人事は中立を主張し、政府がタッチする事はEU法に違反するとして、ハンガリーのオイルバン首相が弁明しても、違反であるとの制裁に踏み切る決断を下しました。

EUはギリシャに端を発し、ユーロ圏でのソブリン危機を重要視し、厳しい制裁が掛けられています。
日本でも日銀総裁の人事は、民主党の横槍で、長らく総裁人事が決まらない事がありましたが、これは明らかな政治の介入で、結果として白川総裁が決まりましたが、「政治介入」が有ったことは、間違いありません。

それも、問題は国債発行の問題で、EUの財政規律である「対GDP比マイナス3%」をクリアーしなくてはいけない事になって居ます。ハンガリーはカツカツマイナス3%程度ですが今後に向けては1.0%にしようと言う動きが有ります。

これに比較して日本はどうかと言いますと内閣府の試算では基礎的財政収支の赤字は収入の減少などにより2015年にはGDP比3.5%を守る事すら難しいと言われています。

いまは、ユーロ圏が財政赤字問題で、世界の目がEUに向いていますが、これが更に日本の格付けランクが下がり、国債の暴落が起こればたちまち、日本の国債はジャンク債に成ってしまいます。

安住財務大臣は「明日は我が身」と言っていますが、明日ではなく「今日は我が身」と言うのが実態であると言う事です。

世界に潜んでいるマネーファンドが一旦日本の国債に目が行き、売りを浴びせられたらたちまち暴落し、「増税反対」だとか、「低賃金だ」とか言ってられるどころではありません。

日本の財政赤字に対する、国の対応がどの様にするのか、また、身を切る実践が、はたして何処まで出来るのかが、世界が注目している核心部分である。だから警告の中に毎年首相が変わっていて日本の財政健全化が出来ないのではないかと問われている所なのです。
(えびなたろう)