きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

長崎が被ばくした日

2011-08-09 12:36:31 | Weblog
長崎が被ばくした日      (2011.08.09)

今日9日は長崎市に原爆が落とされて66回目の「原爆の日」である。10時35分から市主催の「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が松山町の平和公園で行われた。

田上富久市長は平和宣言で、「二度と原子力被害を繰り返してはいけない」と誓ったのに、今年の3月11日の災害で、福島原発事故によって再び放射能被害の恐怖におびえているのは何故なのか、と問うている。

放射能汚染は、風に乗って世界に広がり、また土壌や海水への汚染は食品を汚染し人類の生存を脅かしている。福島県の退避住民は何時帰れるかもわかっていない。
田上市長の平和宣言は、オバマアメリカ大統領に「核兵器のない世界」に向けた主導的役割を果たして欲しいと訴え、また、福島原発事故に対しては「原子力に代わる安全なエネルギーを基盤とする社会への転換」を表明している。

今年は、菅総理を始め、アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・イスラエルからも代表が参列している。また、今年奉納される死没者名簿は3288人で今までの累計は15万5546人と言うことである。

例年、広島・長崎の両市で、死没者の慰霊祭がおこなわれ、「ノーモアー原子爆弾」と言う反省の誓いが行われたが、今年は福島原発の事故の実態から、改めて「原子力の恐ろしさ」を経験し、これを平和に利用する事の難しさは現状では出来ないと言う事が解った。

それは、放射能と言う匂いも姿も見えない「無機物」で全く人力ではコントロールが出来ない物であるから、これから発する放射線による禍は、人類の生存を脅かすものであるからである。

これを機会に「脱原発」の方向に向けて進む事を推進し、菅総理の言う「原子力に頼らない社会に」を目指すことが我が国の最重要目標にしなければなりません。目標までは相当な時間が掛かるかも知れないが、出来る事から着実に行ってゆくことに努力が必要です。
(えびなたろう)