きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

韓国に遅れを取った日本の貿易

2010-12-05 11:32:21 | Weblog
韓国に遅れを取った日本の貿易     (010.12.05.)

貿易立国で、成り立っていた日本の貿易も、世界の傾向が互いの貿易促進のため関税の撤廃が叫ばれ、一挙には出来ないが、いずれはゼロにする事が理想であると言われていた。

ゼロが理想だと言われている間は、当事国間の交渉で、合意すれば、成り立っていた貿易も、近年、関税ゼロ化に向けた傾向が一挙に強くなり、自由貿易協定(FTA)や環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への締結合意が、進行し、お隣の韓国では、李明博大統領が先頭に立って、この運動を促進し、国民向けの声明で、「韓国は米国、EU、東南アジア諸国連合(ASEAN)、インドを含む、3大貿易圏とFTA締結をした世界唯一の国になる」と宣言したのである。

其れによって韓国は有利な競争条件を獲得し、輸出に於けるシェアー拡大の道を進んでいる。自動車に於ける米韓のシェアーは今年中には日産自動車を抜く勢いだ。

更に、薄型テレビでは、09年度北米市場で、サムスン電子の27,3%でトップに立ち、ソニー15,1%、パナソニック8,1%と大きく引き離されている。

日本がなぜ、出遅れているのか、技術的に言っても世界一を誇る日本は、関税障壁の話になると、農産物の輸入が異常に高い関税を掛けていることが、足を引っ張りその為、日本から輸入する商品には、他国より高い関税が掛けられる事になるのである。

そして、輸出する相手国もまた、殆どがFTA協定や、TPP協定の参加国であれば、日本は益々遅れを取る事になるのである。

この様な状況になる事は前から解っている事で、その対応を早く遣る事が「緊急の課題」だと言われていたのであるが、歴代内閣内で何時も先送りされてきた事が、その原因である。これに対する責任は、現内閣ではなく、むしろ自民党時代からのもので、この際、与野党協力して遣るべき大問題である。

当面は、何をおいてもTPPに加入する事を早く決めて、日本における農業政策の具体策を断行する必要があるのです。
日本には、全農組織があり、その組織に絡み付いている、農林族が居て、執拗に抵抗を繰り返している。その様な組織を早く解体し、未来に向けた日本の農業の姿を今までと違ったものにしなければなりません、その為には、利権に捉われない大改革が必要である。

今の日本農業への必要な対策は、農業労働者の減少と高年齢化防止対策、放棄耕作地の増大傾向への対策、農地に対する法律の根本的見直しの実行、等々で、早急に遣らなければならないことです。
(えびなたろう)