青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-37

2021-03-14 20:25:27 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花


★3月13日の記事に、いいね!をありがとうございました。


読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*毎回(リンドウの項目奇数回)のブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けることにします。

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前回は、小型リンドウを食草とする、サファイアオオルリシジミと、その対象となるリンドウ2種を紹介しました。最初の一つが雲南省産、後の一つが四川省産。雲南省産小型リンドウの紹介は前回で終了し、この後、18種(または地域集団)の四川省産小型リンドウ(全てが小竜胆組に所属するか否かについては現時点では未詳、これから調べる)に移ります。そのあと、雲南省産の大型リンドウ2種を挟んで、リンドウ属以外のリンドウ科の種、、、まだ、だいぶ残っています(^^;)

前回紹介した雲南維西産のほうは、おそらくフデリンドウ(あるいはハルリンドウ)に近縁な箒枝系Series Fastigiatae(あるいは小竜胆系Ser.Humiles)の種だと思います。一方、四川省雅江産のほうは、花が一回り小さく、萼裂片や茎葉が顕著に反り返ることから、日本のコケリンドウ(Gentiana squarrosa鱗葉竜胆)と同じグループ(卵萼系Ser.Orbiclatae)に所属する種(コケリンドウそのもの?)と考えてほぼ間違いないでしょう。

ちなみに、第28回で紹介した、白馬雪山産「モモバガクリンドウ」と梅里雪山産「アオバガクリンドウ」も、萼裂片が反り返るので、コケリンドウと同じグループの可能性もありそうですが、印象的にはかなり異なることから、処遇は保留しておきます。

コケリンドウの日本での分布は、僕は正確には把握していないのですが、おそらく本州から九州に至る比較的広い範囲に分布しているものと思われます。西は、中国大陸を経て、ヒマラヤ地方に至っているようです。
*以前、「ハルカゼリンドウ」の所に記した「分布域:中央アジア~中国大陸」は間違いで、正しくは「ヒマラヤ東部~日本」である、と訂正したのですが、実は、(同じ「中国植物志Flora of China」の)前者は英語版の記述(日本における分布は示されていない)、後者は中国語版の記述です。どちらを信用すれば良いのか、、、。ちなみに、中国語版での中国での分布は「チベットを除く中国全土」となっています。

屋久島には「2種」の“コケリンドウ”が分布しています。そのうち山上部のヤクシマコケリンドウGentiana yakumontanaは、明らかにコケリンドウとは別種(所属Seriesも異なる?)で、中国大陸産のどれかの種と関連があるようです(ポジフィルムなのでここに紹介出来ない)。一方、海岸の隆起サンゴ礁地帯に生えるのは、屋久島付近が分布北限となるリュウキュウコケリンドウGentiana satsunanensis(コケリンドウの南西諸島産変種とする見解もあり)。

こちらは、デジタル撮影を始めてからの写真も含まれていたので、ここで紹介しておきます。
(ついでに、春田浜の環境写真と、日本産のリンドウ科の中で唯一他のリンドウ科とは別の系統に所属する「シマセンブリ」の写真も紹介しておきます)



リュウキュウコケリンドウ 屋久島春田海岸 2006.6.5


リュウキュウコケリンドウ 屋久島春田海岸 2006.6.5


リュウキュウコケリンドウ 屋久島春田海岸 2006.6.5


リュウキュウコケリンドウ 屋久島春田海岸 2006.6.5


リュウキュウコケリンドウ 屋久島春田海岸 2006.6.19


リュウキュウコケリンドウ 屋久島春田海岸 2006.6.19



シマセンブリ(リンドウ科シマセンブリ族) 春田海岸 2006.6.5



屋久島春田浜隆起サンゴ礁海岸 花はイワタイゲキ(トウダイグサ科) 2006.6.5



屋久島春田海岸 花はイワタイゲキ(トウダイグサ科) 1983.4.13



屋久島春田海岸 花はイソマツ(イソマツ科) 1984.9.30




コメント
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