青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-67

2021-04-06 19:30:00 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花


 
読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*毎回(リンドウの項目奇数回)のブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けることにします。
 
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さっき、駅に向かう途中の青梅街道沿いにパンジーの道端ポケットが8つ並んでたので、全部写してきました(笑)。個人の庭を撮影すると「個人情報ナントカ」でややこしくなるけれど、公道なら良いでしょう。
 
青梅の市民の大多数は、いわゆる「小金持ち」(自分たちは貧乏だと思ってるかも知れませんが僕から見れば十分なお金持ち)でしょうから、家々の庭は「花と緑」で溢れています。
 
この写真を見て、「綺麗」「春の暖かさを感じる」「心地いい」と思う人、どのくらいいるんでしょうか? たぶん、かなりの割合を占めると思う。僕も一応、そう感じてもいます。
 
でも、「醜い」「寒々としている」「嫌な気分になる」、、、そんな気分になる人がいても、良いのです(むしろ、全ての“バイアス”を取り除いたなら、そう感じる方が“まとも”なんだと思う)。いずれにしても、それも正鵠を得た捉え方の一つです。99%と1%、どちらかが「正しい」と言うわけではないでしょう。
 
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前回の続きです。冷静に、客観的、ロジカルに、物事に対することの重要さ。そのこと自体には賛同します。
 
問題は、その基盤に、こうあらねばならぬ、というバイアスが、「教育」や「成長」(知能の構築)の過程で無意識のうちに加わっていること。
 
僕は自信を持って言い切ります。
 
皆が右に行くならば、左に行きます。左に行くならば、右に行きます。構築を目指すなら、破壊を目指します。それで結果として破壊するならば、構築します。
 
人と違っている、というのとは違うのです。違っている、というのは、そのこと自体が「安定」じゃないですか。常に意識的に違おうとすること。違うことに対しても違うという立場をとること。例えば、カウンター・カルチャーへのカウンター。
 
人間の社会が成り立つためには、調和をとる努力をしつつ構築していかねばなりません。しかし、そこには常に破壊が伴っている必要がある(調和とは反対の要素も両有しなければならない)。ただの調和は、終滅への道を辿るだけです。
 
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今日は、この後、とても難しい話をします。僕の頭では解き明かすことの出来ないpropositionです。
 
ウイグルについて。
 
その前に、僕の「中国観」を改めて述べておきます。
 
文章に表すと、NGになってしまうかな?
 
一言で言えば、とにかく、大嫌い(笑)。例えば、たまたま旅先で出会った日本人と(久しぶりに)日本語で会話したりします。お互いに、これでもか、というぐらい、中国の悪口で盛り上がってしまう。
僕は、ここまで言いますね(中国の方にゴメンと謝っておきます)。
>人がいて、獣がいて、ウジ虫がいて、その下が中国人。
>中国の自然は素敵だけれど、中国人がそこに住んでいることだけが欠点、中国から中国人がいなくなれば、どんなに素晴らしいことか。
↑これを僕が言うのです。大抵の日本人が同意してくれます。
 
なんせ、35年日本と行ったり来たりしてるので、筋金入りの中国“下げ”です(筋金入りの日本嫌いのモニカに負けていない)。
 
僕は本来外国大好き人間で、東南アジアや欧米各国もそれぞれに好きなんだけれど、中国(と韓国)だけは嫌い。その辺、ヤフコメの人たちと、たいして変わりません(笑)。
 
その前提で。
 
ウイグル(あるいはチベット)の人たちが、どれだけ謂れなき差別を受け、酷い迫害に会っているか、その事自体は(知識とかではなくて実際に肌身に感じて)知っています。たぶん、「ウイグルを迫害する中国を許すな!」と声を上げる一般日本市民よりも、ずっと知っていると思います。
 
しかし、今「中国(の国家、、、国家ということは国民も含まれる)」が彼らに対して取っている政策が「間違っている」のかどうかについては、僕には分かりません。
 
個別の事例で言えば、人に暴力・危害を加えたり、貶めたりすることは、間違っている、と断言します。だから、ウイグルの人たちが、実際に辛い目に会っている、ということは事実だと思う(実際に自分の目でも見ている)ので、そのことに対しては深く憂慮しています(日本に死刑制度が残っていることを憂慮するのと同じレベルで)。
 
損得とか、単純な問題ではないのですね。でも大衆(ことにエリート)は単純にしか考えない。そこから前や、そこから先の事を考えない(無意識的に「考えないように」制御が成されている)。
「人に思い遣りを」
「自己中心的にならずに」
そのようなことを言う人ほど、(広く深い意味での)思い遣りとは正反対の方向に走っている(むろん自分では自覚はない)。
 
僕の言うところの「集団的自己中心」なんですね。そこから見た、別次元での“思い遣り”は、「自己中心」と見做されるわけです(共同体共通の利益に反するから)。
 
暖かいところにいて、痛みを伴わずに、目先の「自由」「平和」「正義」を求める。
 
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ウイグルは、地史的、生物地理的に見れば、中央アジアの一角です。地誌ではなく地史としての「中央アジア」。ユーラシア大陸中部の西北側の、その先に中東を挟んでヨーロッパ(地中海周縁地域)がある。ちなみに、ユーラシア大陸中部の東南の四川・雲南の、その先に漢民族居住圏を挟んで、東北アジア(日本海周縁地域)がある。
*中央部は、概ねチベット高原、南縁がヒマラヤ。
 
東アジア(日本海周縁地域+長江流域周辺)文明と、ヨーロッパ(地中海周縁地域+中東)文明の移行地(の西側)でもあります。
 
そのような意味で言えば、雲南一帯(横断山脈周辺地域)も移行地の「東側」ということになりますね。雲南は、生物相にしろ、人類の文化にしろ(生物の種の歴史と人類の歴史は時間的なスケールで全く別の次元にあるけれど僕の言う“時間のフラクタル”を鑑みれば合致する)、いわゆる典型的な「中国」とは、著しく異なります。「中国」というより、東南アジア諸国、インドの東、ヒマラヤ、チベットなどの要素を色濃く含み、それらの地域とむしろ親和性があります。
 
全然関係ない話に成りますが、、、、僕の大好きな町の一つ(中国大嫌い!と言っておきながら矛盾しますが、笑)、ミャンマー国境に近い謄沖。いろんな想い出があります。
 
(山奥の村で)「僕は日本人です」と言ったとたん、そこにいた人々が皆一目散に逃げて行ったこと。食堂のオバちゃんに「私、昨日インドから歩いて帰って来たのよ」と言われて、そんなわけないだろ、と思って地図を確かめたら、意外に近かったこと。
 
歩いてきた、と言えば、サヤン地方を挟んでインド(アッサム)に抜ける道は、外国人には容易に通行許可が出ないはずなのに、昔「猿岩石」というお笑いタレントが、そこをヒッチハイクで越えた、と言って、それがバレたことなどもありましたね。
 
謄沖からミャンマーに入った最初の町が、ミッチーナ(密支那)です。この名前、大好きです(ミャンマーの話題は余りしないようにとモニカから釘を刺されてるのでここまで)。
 
いずれにしろ、雲南は「典型的」な中国ではありません。でも雲南の人々は「俺たちを中国と一括りに見做してしまうことはケシカラン」と言ったアピールはしていない(しているかも知れないけれど特に表立っては現れていない)。文化は異なるとしても、人種がモンゴロイド(ただし南方系)であることには違いないですから。
 
そこに行くと、ウイグルは、人種的には、コーカソイドとモンゴロイドの移行(混合)地帯です。欧米人もコーカソイド。
 
どういうことかと言えば、、、、、。
 
僕の能力ではここまで。ここから先に踏み入る力はないので。
 
一応、「ここから先」の、さわりだけ。
 
ウイグルと「中国」の問題は、仮にも(気高き)アングロサクソンの末裔(先祖の一部?)が、モンゴロイドの(出鱈目極まりない)中国に統合されるなど、許すことは出来ない、、、視点を変えて見れば、逆転現象としての「アジア人差別」に繋がってくる、、、のかも知れないのです。
 







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中国の野生植物 Wild Plants of China リンドウ科Gentianoceae-66

2021-04-06 13:00:00 | コロナ 差別問題と民主化運動 中国の花


 
以下に、中国(一応台湾を含む)産のセンブリ属の「組(及び系)」ごとの種数を示した([]は日本産の種数)。リストアップしたのは、このリンドウシリーズで自分の写真(モニカ撮影分を含む)を紹介した種(〈〉は文献写真引用)と、日本産の種(中国・日本共に分布する種および日本固有種=中国名を示していない種)。*は「中国植物志」に掲載されていない台湾産の種。多枝組Sect. Opheliaの腺斑系Ser. Maculataeについては僕の判断で【A】【B】に分割した。センブリが所属する組/系は特定できなかったので暫定的に多枝組/多枝系に含めた。ミヤマセンブリの学名は「中国植物志」に従った。
 
センブリ属の大多数の種は、花被裂片の基部近くに顕著な2個(ヘツカリンドウは原則1個)の蜜腺溝を有し、その周囲を多数の繊毛群が纏わりつく。ただし、多枝組腺班系の各種は蜜腺溝に繊毛を生じない。
 
异花组 Sect. Heteranthos 1種[1種]
>>チシマセンブリ(四数獐牙菜) Swertia tetraptera
獐牙菜组Sect. Kingdon 1種[0種]
大花组Sect. Macranthos 4種[0種]
多枝组 Sect. Ophelia
>歧伞系Ser. Dichotomae 1種[0 ?種]
>>歧伞獐牙菜 Swertia dichotoma 第66回
>腺斑系 Ser. Maculatae【A】 5種[2種]
>>獐牙菜 Swertia bimaculata 第68回
>>搭山獐牙菜 Swertia tozanensis 第68回
>>シノノメソウSwertia swertopsis
>腺斑系 Ser. Maculatae【B】 2種[2種]
>>新店獐牙菜(大陸産を含む) Swertia shintenensis 〈第70回〉
>>大漢山獐牙菜 Swertia changii*〈第70回〉
>>ヘツカリンドウSwertia tashiroi
>>シマアケボノソウSwertia makinoane
>多年生系 Ser. Perennes 5種[0種]
>多枝系 Ser. Ramosae 25種[3種]
>>イヌセンブリ(北方獐牙菜) Swertia diluta
>>大籽獐牙菜 Swertia macrosperma 第66回
>>台湾獐牙菜 Swertia randaiensis* 第66回
>>ムラサキセンブリ(瘤毛獐牙菜)Swertia pseudochinensis 
>>センブリSwertia japonica
宽丝组 Sect. Platynema 4種[0種]
肉根组 Sect. Poephila 4種[0種]
獐牙菜组 Sect. Swertia
>裸腺系 Ser. Divaricatae 1種[0種]
>獐牙菜系 Ser. Swertia 8種[1種]
>>ミヤマアケボノソウ(东北獐牙菜)Swertia perennis
>折皱系 Ser. Rugosae 19種[0種]
>>大药獐牙菜 Swertia tibetica 第64回
 
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Swertia dichotoma 歧伞獐牙菜 [Sect. Ophelia多枝组- Ser. Dichotomae歧伞系] (甘粛省天水)



甘粛省天水市麦積山alt.800m付近 2010.4.21 (以下3枚同じ)
 
この一種のみで、歧伞系Ser. Dichotomae(多枝组Sect. Ophelia)を構成する。花冠裂片は(おそらく常に)4枚。「中国植物志」によると、分布域は「四川北部、青海、甘肃、新疆、陕西、宁夏、内蒙古、山西、河北、河南、湖北、黑龙江、辽宁、吉林の中国各省、および苏联(模式标本产地)、蒙古、日本」となっているが、日本での分布を示す文献は確認できなかった。プライベート・ネーム「ウスユキセンブリ」。撮影地は、陝西省との境近くの秦嶺山脈の甘粛省側。
 




 
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Swertia macrosperma 大籽獐牙菜 [Sect. Ophelia多枝组- Ser.多枝系Ser. Ramosae]  (雲南省高黎貢山南部)



雲南省保山市謄沖高黎貢山alt.2300m付近 2006.10.3 (以下9枚同じ)
 
ミャンマーとの国境近くに沿って南北数100㎞に亘って連なる高黎貢山南部の、峠頂近くの雲霧林の放牧草地の脇道に、次回紹介するアケボノソウと共に生え、同様に茎葉は多数に分枝して高く立ち上がる。花冠裂片は4枚を基本に5枚のものも混じる。「中国植物志」では、西藏、云南、四川、贵州、湖北、台湾、广西。海拔1400-3950米。尼泊尔、锡金、不丹、印度(模式标本产地)、缅甸にも分布、となっている。しかし、同一種とされる(変種以下の分類群も認められていない)次の台湾産に比べ、蜜腺溝周辺の繊毛群の発達がより顕著であることなど、かなりの差が認められる。
 
















この雲霧帯林の路傍に、アケボノソウと共に生育している。
 
Swertia randaiensis 台湾獐牙菜 (台湾合歓山)



台湾合歓山alt.2900m付近 2006.9.2 (以下3枚同じ)
 
上記したように「中国植物志」では、“外観、種子の構造など大陸産Swertia macrospermaと完全に一致し、相違点は認め得ないので、同一の分類群に置く”として、Swertia randaiensisはSwertia macrospermaシノニムと見做されている。しかし、写真(「中国植物図像庫」収録の他の大陸産個体も含む)を見た限りでは、かなりの差異があるように思え、ここではSwertia randaiensisを復活しておくことにした。雲南謄沖の場合同様、アケボノソウ(タイワンアケボノソウ)とセットで生育。
 



 
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ピンク:甘粛天水/青:雲南謄沖/赤:台湾合歓山









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