フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

コンサート本番

2010-12-18 | 趣味

今日もいい天気だ。外気温マイナス5度、室温11度、湿度30%。
いつも通り、バッハのフルートソナタ(ランパル)をかける。薪ストーブのガラス磨きが最初の仕事だ。次は、灰を捨てる、コーヒーを淹れ、ネットで「朝刊」を読む。

天声人語から

「新聞社や通信社による約280点で今年を顧みる報道写真展が、東京・日本橋の三越本店で始まった。政治の沈滞をスポーツと宇宙が埋め合わせた年だと思った。
開会式に招かれた宇宙飛行士の山崎直子さんが、しばし見入ったパネルがある。オーストラリアの星空で燃え尽きた「はやぶさ」だ。「ただいま」の閃光(せんこう)を残して天の川に砕け散る探査機。地平線に棚引く雲たちが「おかえり」と迎えている。何度も泣かせる機械である。 」

今日は、いよいよ「八ヶ岳フルートアンサンブル」のコンサート本番だ。茅野市の市民館コンサートホールへ午前9時までに行かねばならないので、妻にJR小渕沢駅まで車で送ってもらった。8時24分発松本行きの普通列車に乗り込むと、約20分で茅野駅に着いた。

茅野市民館は、駅に隣接した、青いガラスの非常に美しい建物だ。正面には藤森照信氏作の「空飛ぶ泥船」と題する、実に風変わりな作品が置かれていた。

会場の準備や打ち合わせの後、10時からリハーサル。舞台に立つと、お客さんは、まだ来ていないのにやはり緊張するものだ。12時から、昼食タイムなので、茅野駅の「駅うどん」を食べる。「特製かき揚げ、山菜、卵入りうどん」は510円だった。ボリュームたっぷりだ。

茅野市民館ホールには、大きなクリスマスツリーが飾られてクリスマスモード。

併設されている図書館は東西に細長い形だが、光がたっぷり入って明るい。

控室で、しっかり音出しを行って、2時からいよいよ開演だ。会場を見ると、結構沢山のお客さんが来ていいただいているのに驚く。

最初の出番は「トランペット吹きの休日」。これは、吹きやすくてよかった。なかなかいい調子だ。しかし、舞台の上はライトに照らされて暑く、緊張感と相まって掌に汗が滲んできた。

「三つの小品」「さらに三つのダンスを」という上級者の演奏中は休憩できてよかった。次は「What's New」、これも、あまり大きなミスはなかったが、数か所テンポに遅れるところがあった。

休憩を挟んで、次は「カルメン」だ。最初に、簡単なストーリーの紹介があった。カルメンがドン・ホセに投げた花は、紅いバラだと思っていたが、今日の解説では、アカシアの花になっていた。ミカエラの紹介が、単なる「娘」と表現されていたが、やはりドン・ホセの恋人と言った方が正しいのではないか、というようなことを舞台で考えていた。

「第一幕への前奏曲」、これは、トリルが全然だめだった。「衛兵の交代」「ハバネラ」「セギュディーリャ」「アルカラの竜騎兵」はまあまあか。「闘牛士の歌」の早いところが少しもつれる。次は、カルメンの有名な「間奏曲」。これは静かで美しい旋律なので、間違ったりしては大変だ、と思うと余計に緊張する。何箇所か小さなミスがあったが、何とか吹き終える。最後は「アラゴネーズ」、16分音符の早いところは、指がもつれてよれよれだった。

アンコールは「見上げてごらん夜の星を」。これだけは安心して演奏できた。聴いているお客さんも、「安心して」聴けたのではなかろうか。

終了後、ホールで待っていると、わざわざお越しいただいた舘さん、青葉さん、堀江さん、TMTMさんご夫婦から「良かった」の感想をいただき、大変うれしかった。

終了後は、駅前の「古時計」というレストランを貸し切っての打ち上げだ。ビール、赤ワインがどんどん出てきた。変わった料理として、蕎麦を使った「パスタ」、これは「新しい味だ」。

それと、どっぷりとソースに浸かった「オムライス」。これも面白く美味しい料理だった。

盛りあがってくると、さすがフルートアンサンブルのメンバーだけあり、各自がフルートの腕前を披露する時間となった。私は、酔ってしまってちょっと演奏できる状態ではない。

打ち上げはまだまだ続いていたが、私は、清里まで電車で帰る必要があるので、先に退出した。19時20分茅野駅発の電車は、小渕沢の待ち時間が少なく、清里駅に20時12過ぎに着いた。駅からはタクシーで帰る、1700円だった。

4月から、片道1時間かけて原村公民館まで練習に通ってきたが、今日でようやく一区切りがついて、ホッする。風呂上がりのビールをしみじみ飲む。