フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

師走と手帳

2010-12-13 | 日記

今朝は、どんより曇っている。八ヶ岳は見えず、南アルプスはうっすらと見えている。
風は無い。外気温マイナス3度、室温12度、湿度32%。
朝はいつも通り、CDでバッハのフルートソナタをかけ、薪ストーブに火を入れ、コーヒーを淹れ、ネットで新聞を読む。ノーベル賞受賞の記事。

「ノーベル化学賞を受賞した北海道大名誉教授の鈴木章さん。帰国後に何をしたいか問われ、真っ先に挙げたのが「犬のバルに会いたい」。バルは近所の知人が飼うゴールデンレトリバーで、「鈴木」という名前を聞くだけで喜ぶなどよく懐いているという。おみやげに買ったノーベルの肖像画を模したメダルチョコを「バルに1枚ぐらいあげてもいいかな」と言って笑わせた。

さすがノーベル賞をもらうだけの人だ。知人の飼犬まで自分に懐かせてしまう。これで、犬を飼ううえでの煩わしいい一面からは解放され、やさしく癒してくれるところだけを得ているようだ。この犬心掌握術、どこかの政治家にも欲しいものだ。

朝食は、何にしようかと、冷蔵庫を開け、残っている野菜を使う。薪ストーブの上で味噌汁を作る。薪ストーブのばかにできない。

後は残っていた豚肉と玉ねぎ、キャベツを炒める。味付けは、スジコンの残った甘い出汁を入れる。これだけでは少し淋しいので、スクランブルエッグを作る。それで、出来上がったのは、カラシ入りの納豆、たくあん、薄揚げの味噌汁、スクランブルエッグと、黄色主体だ。「幸せの黄色い朝食」と思うと、ほほえましい。

朝食後は、ゆっくりコーヒーを飲む。傍らにある手帳も、後、残り少なくなった。昨年の12月に買った時には真っ白でぴんぴんだったが、今は、垢に汚れ、よれよれだ。いいにつけ悪いにつけ、1年を一緒に歩いてきた手帳だと思うと、感慨が深い。

さて、フルートの練習だ。音を出すと、どうも今日はいい音が鳴らなくて変だな。「毎日の練習」NO1だけで、1時間かかった。フルートのぐらつきが原因かな。次にバッハフルートソナタ1033を吹く。その後、11時から12時過ぎまで八ヶ岳フルートアンサンブルの「カルメン」を練習する。凡ミスが多いのでいやになる。

それなら昼食にしよう。今日は、日差しもなく冷えているので、暖かくなるラーメンにしよう。インスタントの塩ラーメン、これに、シイタケ、菊菜、ドサッとモヤシを入れ、ショウガをすり降ろし、水溶き片栗を回し入れる。これで鍋焼きラーメンのできあがりだ。もちろん、一味はたっぷり振りかけよう。これをふうふう言いながら食べると、しまいには、額に汗が滲んできた。美味さと暖かさ、冬にはこれが一番必要だ。

今日は、妻が大阪から帰ってくる日だ。無事に、中央道から清里衛星軌道に入り、大阪の塵埃にまみれた砂を持って帰ってくるのだろうか。長坂高根で逆噴射に失敗して、そのまま東京まで行くのではないか、と言った、最近の宇宙関係ニュースに影響された不安が心を掠める。そんなことを思っても仕方がないので、ロケットの落下地点である長坂高根BSに急ごう。生憎、雨も降ってきたが、行ってみると、妻は私より先に着いていたので驚いた。何事もやってみなければ分からないものだ。

きららで食材を買いこんでアダージョの森に帰る。

夕食は、久しぶりに食べる握り鮨と湯豆腐だ。やはり握り寿司は、たとえ寿司屋で食べなくても、ウニ、貝柱、イカは美味い。生の力だ。

飲み物は、先日、フルートの練習で原村に行った時、スーパーで買った諏訪の「真澄」。

これを、常温で飲む。しつこさがなく、辛さもほどほど、飲みやすい酒だ。薪ストーブの温もりに当てられ、顔までが火照ってきて、いい気分になった。雨音が激しくなってきた冬の夜が更けていく。