フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

心ゆるやかに年を締める

2010-12-28 | 濫読

いつも通りコーヒーをすすりながら、新聞を読む。将棋欄、後手木村八段の次の一手は、5三銀は予想した通りだ。ところがこれがなんと、悪手とのこと。先手の藤井9段が息を吹き返した。

天声人語から

~さて仕事納めの日を迎え、街の忙(せわ)しなさも今日あたりが盛りだろうか。
作家の幸田文は昔、「押しつまる」という随筆を小紙に寄せた。
〈歩道だって素直には歩けない、人がみんなやけにぶつかって来る〉。〈こういうなかにいると、「とげとげした速さ」が伝染して困る〉。
昭和30年代の歳末の世相である~

~何かに追われるように先を急ぐ気分を「追われ心」と言う。スピードアップした現代だが、ひとつスローに、不器用に。心はゆるやかに1年を締めたい。 ~

心をゆるやかに締めようと、「国華園」に花を見に行こう。何故か、今日はやけに暖かく、日差しも強い。道すがら丸亀製麺があるので腹こしらえをしておこう。かけうどんの大盛りに揚げたての竹輪とイカの天ぷらを載せネギ、ショウガ、七味トウガラシといこう。これだけ食べれば満腹だ。

国華園では、正月の飾り付けが沢山出されていた。それ以外は欄とシクラメンが所狭しと並べられている。

高い鉢はいくらでもあるが、お手頃のものを3鉢買う。家に帰り、窓際に並べると、少しは心がゆるやかに年を締める準備ができたかな。

昼からは、ゆっくり本でも読もう。高根町の図書館で借りた藤沢周平「漆の実のみのる国」上、を読み終える。財政難で滅びる寸前の米沢藩の改革を進める上杉鷹山。若輩だからと侮る旧勢力。上巻は7重臣の抵抗を抑えることに成功するまでの話。借金が税収を上回るどこかの国では、為政者はさながら物語の旧勢力そのものだ。久しぶりに読書の面白さが蘇ってきた。

その後夕食までは、フルート練習をする。2日間、フルートを吹いていないと、もう鳴らなくなっていた。フルートという楽器の気難しさに辟易する。「毎日の練習」NO1はテンポを88に落としてゆっくりやる。NO7、NO4も時間がかかった。アルテ17課NO2のボレロの曲は、16分音符の所が焦ってしまってどうしても、テンポ通りに治まらないので困ってしまった。夕方、空が俄かに曇ってきて、突然大粒の雨が降りだし、雷まで鳴りだした。