へそ曲がりおじさんのひとり言

常識にとらわれるのが嫌い。
他人と同じ事が嫌い。
世の中、別な角度から見ると新しい物が見えるから。

ある日突然テレビがやってきた     その4

2016年05月09日 22時51分39秒 | 昔話?
売れ残った分のクジに当たりクジが有った事は前に書いたが、ついにそのテレビが我が家にやって来た。


持ってきたのは、製造元の大手電機メーカーの社員である。



早速家の中に入れ、慎重に梱包を開け、待望のテレビが姿を現す。

取り扱い説明書が入っているのは当然だが、それ以外のものも入っている。


その中に「149,000円」と印刷された値札まで入っていたのである。




当然かもしれないが、電気屋の店頭に貼る「宣伝用ポスター」のようなものまで入っていたのです。


149,000円。





今ならそれ程驚かないかもしれない金額だが、大卒サラリーマンの初任給が1万円に満たなかった時代なので、それはとてつもない金額なのです。



放送開始当初は「25万円」位したらしいが・・・・。


それが「14インチの白黒テレビ」の値段なのだから。


カラーテレビもリモコンなども無い時代で、チャンネルは手で回して替えるのです。



そして・・・・。




このころはテレビのある家などほとんど無かった時代です。





我が家は酒屋だったので、テレビが手に入ったことは「アッ!と言う間」に近所中に知れ渡ります。






さあ大変です。



このあととんでもない騒ぎが起きるのだが・・・・。


つづく。
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ある日突然テレビがやってきた     その3(今では信じられないようなことが)

2016年05月09日 04時09分49秒 | 昔話?
今なら500万円くらいに相当するような景品がもらえるクジ。


さぞかし厳正な抽選によって決められると思うだろうが・・・・。



それが、とんでもない話しなのである。

今でもその場てアタリハズレがわかるクジもあるが、これはそれよりもっと原始的な方法でアタリハズレがわかるのです。



????と思う人も多いだろうが・・・・。


実は・・・・。

抽選も何も無いのです。


更に????と思うだろうが・・・・。



実は・・・・。

今ではとても信じがたいことではあるが、1本1本のお酒の瓶に、テレビジョンが当たる「三角クジ」が輪ゴムで止められているだけなのです。





そう、三角くじを開くだけでアタリハズレがわかるのです。


今なら、警察官立会いの下で厳正に抽選が行なわれるだろうが、そのころは至ってのんびりとしていたのです。




と言う事で、売れ残った大量のお酒の瓶には、当然のこと、それぞれに1枚ずつ三角クジが付いているのです。


早速売れ残った分の三角クジを回収し、半ばやけくそで開いたのです。




私も何枚か開いたのだが・・・・。


半分くらい開いた時だったと思うが、突然「当たった!」と父が叫んだのです。





そう、売れ残った分に当たりクジがあったのです。



父は儲かると思って大量に仕入れたが・・・・。


獲らぬ狸の皮算用で、大量の売れ残りが発生する。



が・・・・。

その中に当たりクジがあった。



「人間万事塞翁が馬」「災い転じて福と成す」と言ったところか。





売れ残ったお酒の行方はいかに。


今では殆んどないと思うが、当時は店頭での「立ち飲み」と言うシステムがあり、多くはそこで使われたが、一部は策好きな父のお腹に。



なので、実質的には何ら損はしていないのです。





それにしても・・・・。


今なら高級乗用車が買えるほどの金額に相当する景品が当たるというクジが、子供だましのような「三角クジ」だったとは。





何とものどかな時代であったのです。


つづく。
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