陸に上がったカッパの海無し県生活

潜りから漁師へ。身体を壊し船を下りた。
海の話、釣りの話。脳脊髄液減少症。

イナゴ

2006-12-04 23:29:57 | Weblog
先日、父親がイナゴの佃煮を貰ってきました。
久し振りに食べてみましたが、美味しかったですよ。
歯ごたえもいいし、香ばしい味がして御飯も進みました。

イナゴといえば、最初に食べたのが小学生の頃だったでしょうか。
当時は東京の板橋区に住んでいましたが、
近所では(今の高島平辺り)イナゴなどはいくらでもいました。
高島平は当時は徳丸ヶ原と呼ばれ、見渡す限りが田んぼや原っぱでした。
そこは僕らの格好の遊び場でした。
バッタを獲ったりザリガニを釣ったり、いつも泥だらけになって遊んだものです。
そういえば、大東文化大学の目の前に、化石が採れるところもありました。
貝の化石などはいくらでもあったように記憶しています。
東京では一番奥に位置する高島平辺りも、大昔は海だったのかも知れません。
遊び場には困る事はありませんでしたが、
それでも子供同士の縄張り争いのようなこともありました。
終いには相手の中学生の兄貴などが登場してきて、よくボコボコにされた記憶もあります。
こちらは小学低学年、あちらは立派な体格の中学生ですから、勝てるわけもありませんでした。
今に見ておれ、コノヤローと思って過ごしていましたが、
その相手は終いには立派なその筋の方になっており、
いつかブチノメシテやろうという思いも自然に消えてしまいました。
東京の下町では、そんな事は日常茶飯事でした。

近所には戦後の混乱期を乗り越えてきたお年寄りがいて、
僕が獲ってきたイナゴやザリガニなどを、喜んで持っていきました。
そんな人たちから料理したものを貰って食べたのが、イナゴ初体験でした。
小学校の低学年だったので、あまり抵抗もなく食べられたのでしょう。
当時も、美味しいものだと思いながら食べた覚えがあります。
まあ、佃煮ですからね、小魚の佃煮などと味自体は大差があるわけでもありませんし、
見た目も、そのものズバリという感じではありませんから、今も抵抗無く食べられます。

イナゴの佃煮は、大変な手間が掛かるようです。
まずは一日生かしておいて糞を出させてから蒸し、天日干しにして、
それから一匹ずつ羽と足を取って、やっと佃煮作りに取り掛かるそうです。

イナゴの栄養価は凄いらしいです。
食べる機会があったら、一度チャレンジしてみる価値はありますよ。