日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





 えーと前回のエントリーで思いがけず粗悪炭を釣り上げてしまいました(笑)。

 キムチの話が餌になったのでしょうか。以前都市対抗野球のテーマでチョソ話になったときも必死な人が1名いたようですが、今回も似たような展開になっていますね。

 まあ折角ですから腑分けしてあげましょう。釣り上げた粗悪炭に釣られてみることにします。

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Unknown (日本の常識)
2005-11-20 22:25:35

さすがにこれは乗れないですわ。
「はだかの王様」みたいになってきましたね。「小泉首相のビジョンは馬鹿には見えないのです」とね。
実際は、小泉さんが多国間協議の場で議題を無視して中国にラブコールを送らねばならないほど追い込まれてるってことじゃないですかね(公にされてないがブッシュに何か言われたとか)。

従来は靖国があっても首脳会談には応じていた韓国まで応じなくなったし(今回はホスト国としての儀礼)、明らかに関係が悪化してます。小泉さんは「長い目で見れば理解してもらえる」なんて言ってますが、それにかかる時間は10年~30年ですか(笑)。世間一般なら見通しの甘さが物笑いの種になるような発言ですね。
サル以下の中国人も「30年後には問題は改善してるはずです」なんて指導者は支持しないでしょうなあ。日本人はそんな政治家に感激しちゃってますがね。

30年後、みなさん生きてらっしゃいますか?それまでの長い道のりは忍耐できますか?30年経っても上手く行かなかった場合、小泉さんが責任とるんですか?死んでるかもしれませんよ。

もっと危機感を持って、権力チェックという民主主義国家に住まう国民の特権を活用した方がいいと思いますよ。「偉大なる指導者」を崇拝しなくちゃいけない共産主義国じゃないんだから。

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 ……という御意見ですね。それでは早速解剖にかかることにします。

「実際は、小泉さんが多国間協議の場で議題を無視して中国にラブコールを送らねばならないほど追い込まれてるってことじゃないですかね」

 賛成しませんけど、そういう解釈もあっていいと思います。あの小泉首相発言に対する私の見解は前回のエントリーに書いた通り、中韓に対し従来のやり方がもう通用しないという意思表示です。さらに加えるなら、他国、特に中国に市場としての魅力を感じるとともに、中国が覇を称え君臨することを懸念するASEAN諸国に対して向けられたメッセージという意味合いもあるかと思います。

「従来は靖国があっても首脳会談には応じていた韓国まで応じなくなったし(今回はホスト国としての儀礼)、明らかに関係が悪化してます」

 何を根拠に「明らかに関係が悪化している」と断じることができるのかはわかりませんが、ホスト国の儀礼であれ何であれ、韓国は実際に日本と首脳会談を行い、外相会談もやっています。ホスト国の儀礼ということであれば、韓国の大統領や外相はマカオとか香港とかを含めた参加国・地域の全てと個別会談を行ったのでしょうか。

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「小泉さんは『長い目で見れば理解してもらえる』なんて言ってますが、それにかかる時間は10年~30年ですか(笑)。世間一般なら見通しの甘さが物笑いの種になるような発言ですね」

 国家というものは目先の利益を追求するだけでなく、長期的なビジョンを持たなければなりません。現在の国民のためだけでなく、次世代やそのまた次世代を益することも考えなければならないからです(そのために現在の国民に痛みを強いることすらあります)。10年、20年、30年というのは国政の担当者として当然持っていなければならない視点だと私は思います。

「世間一般なら見通しの甘さが物笑いの種になるような発言ですね」

 とのことですが、そんなことはありません。例えば日本がやっているサッカー選手の育成プログラムなどは10年から15年、ひいては20年先を見据えて、小学生のころから好素材をみつけては育てていきます。日本企業が新人研修に始まって、見込みのある人材には幹部候補生という教育を行い、またそのための経験を積ませていくのも5年や10年の視点でやっていることではないでしょう。いわんや国家戦略です。物笑いの種になるのは、むしろ目先のことしか考えない、甘い見通しに終始する向きだと私は考えます。社会人であれば「物笑いの種」などという言葉や発想は出てこないでしょう。「日本の常識」さんは実社会とは疎遠なのかも知れませんね。あるいは学生さんとか。

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「サル以下の中国人も『30年後には問題は改善してるはずです』なんて指導者は支持しないでしょうなあ」

 ここに対中認識の誤りがみてとれますね。支持するもしないも、中共政権下の国民にはそんな権利が与えられていないのです。支持する権利もなければ、支持しない権利もない。ですから私は連中を「政治的畜類」だと呼んでいます。蔑称ではなく現実にそうなのです。法制あれど法治なし、であり、合法であろうとなかろうと、党のさじ加減ひとつでどうにでも料理されてしまう。生殺与奪の権を握られてしまっているのですから。

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「30年後、みなさん生きてらっしゃいますか?それまでの長い道のりは忍耐できますか?30年経っても上手く行かなかった場合、小泉さんが責任とるんですか?死んでるかもしれませんよ」

 民意は9月の衆院選における「小泉圧勝」で明らかです。続いて行われた内閣改造に対し、世論調査で支持率は激減しましたか?30年間忍耐できないかも知れないし、30年経っても上手く行かないかも知れない。でも民意は小泉首相のやり方を支持したのです。

 私個人でいえば、子を持つ親の立場にはありませんが、仕事において多くの後進を育てる立場ではあります。その立場に照らしていうなら、次世代やそのまた次世代のためになるのなら、またその時代の日本のためになるのであれば忍耐は厭いません。

 先人が礎になってくれたおかげで日本が繁栄し、現在の自分と現在の生活があります。心ならずも礎の役を負わされた先人もたくさんいるでしょう。別に戦争や生き死にの話だけではなく、よりよい日本と日本人のかたちを後進に残せるのなら、私は礎になることを厭いません。こういう心境は政治的信条というようなものでなく、単に年齢を重ねたことによるものだろうと自分では考えています。

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「もっと危機感を持って、権力チェックという民主主義国家に住まう国民の特権を活用した方がいいと思いますよ」

 「上手くいかなかった場合」の責任は小泉首相だけでなく、小泉路線を支持した有権者も負うことになります。さらにいえば、現在の政権のあり方を善しとしないのであれば、選挙によって民意が修正を求めるでしょう。中国とは違って、日本の政治のシステムはそれを保証していますから。

「『偉大なる指導者』を崇拝しなくちゃいけない共産主義国じゃないんだから」

 今回の話題に照らせば中国のことを指しているのでしょうが、ここにも認識の誤りがあります。中国における個人崇拝は文化大革命(1966年-1976年)、つまり約30年前で終わっているのですが、そのことを御存知ないのかも知れませんね。また、現在の中国において「偉大なる指導者」という言葉が現役政治家に冠されることもありません。そもそも「偉大なる指導者」がいるのなら不徹底な政争が起きたりはしませんし。

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 まあ、ざっとこんなところです。ちなみに私のいうところの「粗悪炭」というのは、黒煙ばかり噴き上げて石炭として課せられている燃料の役割をロクに果たせず、火力レベルが合格ライン以下のもののことです。



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