日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





【シリーズ:反日騒動2005(09)】
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 えーと、今朝(31日)のことなんですが……歴史教科書問題で因縁をつけられたアサヒビールの排斥事件が吉林省・長春市で発生したと前回お伝えしました。

 正確には前々回に第一報を出して、前回はそのニュースが「新華網」(国営通信社・新華社のウェブサイト)のトップページに大見出し(トップニュース)で掲載されている、と報じたのです。が、粗忽にもその記事のURLを書き忘れていました。今朝ようやくそれに気付いて、取急ぎ前回のエントリーにも追加しておきました。すみません。

 ●日本の歪曲された歴史教科書を賛助するアサヒビールの販売を拒否――長春
 http://news.xinhuanet.com/newscenter/2005-03/29/content_2758233.htm

 ――――

 で、こういうことには念を入れる方なので、一応上のURLにアクセスしてみたんです。すると驚いたことに、何とこの記事が削除されているではありませんか。

 これは一体どうしたことでしょう。前回紹介した『中国青年報』の記事、あれを胡錦涛が暴走気味になってきた糞青(自称愛国者の反日教信者)や珍獣(プロ化した糞青)のクールダウンを狙った一手だとすれば、「新華網」にも胡錦涛サイドから政治的圧力がかかった、ということかも知れません。

 一昨日のトップを飾った記事が今日はもう削除されている、というのは普通考えられません。報道された記事がほどなく削除されるのを私が見たのは、昨年秋の中国原潜による日本領海侵犯事件以来だと思います。

 不思議なことに、
記事に付属していた掲示板だけは残っているんです。でも記事本体は削除です。
 
http://comments.xinhuanet.com/comment?newsid=2758233

 ――――

 とはいえ、地方紙や「新華網」の地方チャンネルには同類の記事がまだ残っています。「新華網」で検索をかけたらいくつかヒットしまして。……え?そのURLを晒せと?かしこまりました。

 東北新聞網
 http://liaoning.nen.com.cn/77972966595362816/20050331/1648404.shtml

 石家庄新聞網
 http://www.sjzdaily.com.cn/yzwb/20050330/GB/yzwb%5E1643%5E8b0330%5Ewb8-9003.htm 

 YNET.com北青網
 http://www.bjyouth.com/view.jsp?oid=4962146

 新浪網(SINA)
 http://news.sina.com.cn/c/2005-03-29/14396229142.shtml

 海峡都市報
 http://www.hxdsb.com/news/allnews/2005/03/29/n20050329113840.asp

 大洋網
 http://china.dayoo.com/gb/content/2005-03/28/content_1990823.htm

 新華網-山東頻道(「新華網」内にある地方版ページ)
 http://www.sd.xinhuanet.com/news/2005-03/30/content_3969839.htm

 燕趙都市報
 http://www.yzdsb.com.cn/20050331/ca476176.htm

 ――――

 ……ざっと上の通りでして、記事は端折られたり別の記事になっていたりしますが(申し遅れましたが元ネタは『新文化報』)、いずれも長春市でのアサヒビール不買・販売拒否について言及しております。私はどの記事にも一応目を通してみましたが、これらもほどなく削除されてしまうのでしょうか?

 興味深いのは、一部の記事がアサヒビール以外の販売拒否にも言及している点です。つまり「不買/不売」の対象が他の日本製品にも拡大しているのです。地域も長春以外の都市に飛び火しています。

 一番上の
東北新聞網の記事に飛んでみますと、これは遼寧省・瀋陽市のニュース(画像あり)。同市のスーパーチェーン「信盟」(約30店)が、アサヒビール、資生堂、花王など、10ブランド合計数十品目の全て撤去したというものです。ビール、ソフトドリンク、シャンプー、割箸、麺類、スナック菓子……例によって「こうすることで中国人の尊厳を守る」のだそうです。笑っちゃいけません。相手は真面目なんですから。

 もっとも、商売熱心というべきかも知れませんね。「信盟」の各店鋪には「日本の全額出資ないし日中合弁会社、それにパッケージに日本語の文字が使われている商品は全て撤去しろ」との通達があったそうです。「愛国的スーパー」という評判が立てば、それに釣られる馬鹿も出ます。それを狙ってやっているのでは?……とは下衆の勘繰りですか。でもこうやって地元紙に英雄的行為のように報道される広告効果は相当なものですよ。

 ――――

 
新浪網の記事によると、北京市・中関村で日本製デジタル製品の売り上げが落ちているとのこと。それでちょっとした値崩れが起きているようです。日本製品を避け、最初からコダックやサムスンを指名してくる客も多いそうです。その場にいた中国人民大学の学生は、

「常任理事国入り反対のネット署名はもう済ませた。ここしばらくは日本ブランドの電子製品を買ったりはしないよ」

 とコメント。「ここしばらく」とはまた正直な好青年ですね。糞青ではないようです。

 こういった状況の恩恵を受けているのが日本以外のブランドです。コダックの専門店は、ここ2日間は同社デジタルカメラの売り上げがいつもより15%ほど伸びている、としています。

 ――――

 上記
燕趙都市報のコラムによると、アサヒビール排斥は刹那的な衝動や興奮した単細胞の暴走といったものではなく、「深い愛国主義を背景とした」「理性的な衝動」なのだそうです。だから肯定していい動きなのだとしています。そうですかそうですか。

 ついでですからこちらも出しておきますか。「新華網」に転載された『新京報』の記事です。

 ●長さ22m、大学生が抗議の大横断幕を制作――署名入り、日本大使館へ手渡す
 http://news.xinhuanet.com/newscenter/2005-03/30/content_2761141.htm

 標題のまんまです。北京吉利大学の学生約5000人の署名が入った抗議の横断幕、これを学生代表が29日午後、日本大使館に赴いて大使館員に手渡しました(画像あり)。どこか嫌そうな、うさん臭そうな大使館員の伏し目がちな表情がいいですね。

 あ、ちなみに今回の事件の元凶ともいえるこの記事、

 ●アサヒビールやいすゞ自動車など10社、日本の歪曲された歴史教科書を賛助
 http://news.xinhuanet.com/fortune/2005-03/28/content_2752743.htm

 これはいまも健在です。

 ――――

 本当は前回の続報のようなネタを用意しておいたのですが、こちらの方が文革っぽくて面白いので、とりあえず速報しておきます。

 このノリですと、政治的圧力がかからない限り、まだまだ何本でもネジが飛びそうです。不謹慎と怒られても構いません。正直、目が離せなくなって参りました(笑)。



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【シリーズ:反日騒動2005(08)】
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 もはや驚く気にもなりません。

 前回、というのは昨日(29日)の朝のことですが、香港紙の親中紙『香港文匯報』が長春でアサヒビールの不買運動が始まった、と地元紙を引用する形で報じました。国営通信社の新華社が「右翼教科書」(扶桑社の歴史教科書)を支援する日本企業10社の名前を公開し、それによって不買運動が起きた。その情けなさを主題にここで書いたのが前回です。

 夜、というのは今日(30日)未明のことですが、日課の記事漁りのため新華社のサイトである「新華網」に飛んだら、その長春でのアサヒビール不買運動がデカデカと、トップページのトップニュースとして大見出しで出ているではありませんか。

 ●日本の歪曲された歴史教科書を賛助するアサヒビールの販売を拒否――長春
 http://news.xinhuanet.com/newscenter/2005-03/29/content_2758233.htm

 ――――

 醜悪ですねえ。

 私はプロフィールにもある通り、「中共の嫌がることを真心を込めて念入りにやってあげること」がチナヲチと並ぶ趣味であり、当ブログもその基本路線のもと、素人が中国情報に出鱈目な解釈を加える、という趣旨で書いています。現時点まで、それはブレることなく維持されていると思います。

 当然ながら、私は中共の滅びを念願する者です。

 仮に「滅ぶことで中国人が5億人くらい死ぬかもよ」と言われても、「それが何か?」と答えるでしょうし、「中共が滅んだあとはどうするの?」と問われても、私は中共の滅亡という歴史劇を見たいだけですから、そんなこと知ったこっちゃありません。ただ、それによって分裂しようと統一を保とうと、中国が日米欧の経済植民地であることをより明確に体現するスタイルになるのではないかという邪推はあります。

 ――――

 それはともかく、滅びの過程で数多くの醜悪な出来事が発生するのはごく自然なことだろうと思っていましたが、そのひとつをこうして見てしまうと、さすがに胸が悪くなります。

 かつて日本でも雪印の製品が不買運動に近い目に遭ったことがあります。厳密には、不買運動ではありませんでした。次々と明るみになった食品会社にあるまじき行為により、当然の成り行きとして消費者が同社製品を敬遠した、ということでしょう。

 で、アサヒビールです。日本側の報道では
「不買運動の事実そのものも確認していない」(同社広報部)ということですが(※1)、「新華網」は不買運動が始まったと大々的に報じている。中国国内では、「あったこと」になっているということです。

 しかし、そんなことはどうでもいいのです。アサヒビールが衛生基準に満たない製品を出していたとか、賞味期限をごまかして販売していたというのなら、話は別です。でも、そんなことはしていない。「右翼教科書を支援している」とか「同社の名誉顧問が『靖国神社に参拝しない政治家は、政治を行う資格はない』などと発言した」という理由で中国のマスコミが不買運動を煽るというのは、どうしたことでしょうか。

 しかも他ならぬ新華社です。『人民日報』のサイト「人民網」にも転載されていましたから、国営通信社と党中央の機関紙が足並みを揃えてやっていることになります。

 ――――

「報道は承知しているが、報道には事実誤認がある。当社は新しい教科書を編纂するために資金を提供している事実はない。当社の顧問の発言も個人的なもので、当社とは直接関係はない。」(※1)

 とアサヒビール側はコメントしていますが、資金提供の有無とか顧問の発言がどうとかいうのは、どうでもいいことです。第一として、日本の歴史教科書の内容について口を挟むのが内政干渉。しかもクレームをつけた教科書というのは関連審査に入る前の、いわばβ版です。もちろん、たとえ製品版であっても、内政干渉であることに変わりはありません。

 第二として、顧問の個人的発言から不買運動に発展するというのは、プロの取材者である中国国内メディアの記者を含めて、中国人は「言論の自由」「思想の自由」なるものを全く理解していないのだなあ、ということです。糞青(自称愛国者の反日教信者)がやるならまだしも、こうやって大手メディアが旗振りをしている。醜悪でもあり、気が早いと言われようと、やはりこれは亡国の兆しだと思うのです。今回の件、その愚昧さは反右派闘争(1957年)や文化大革命(1966-1976年)と本質的に何ら変わるところがありません。

 ――――

 さて、本題に入ります。私としては過去半年の流れを再確認する上でも、胡錦涛と糞青・珍獣(プロ化した糞青)の関係を眺め直そうと思い、当ブログにおいて「珍獣使い」という続き物に手をつけていますが、一方でいま現在起きている重要な動きについても触れなければならず、鮮度を考えると「珍獣使い」よりも優先させざるを得ません。

 今回もそれに当たります。標題にあるように、どうも胡錦涛は自称「民間」である珍獣や糞青の動き、さらにマスコミによるそれを煽る行為がエスカレートする一方であることに危険を感じたのでしょう。にわかに手綱を引き締めにかかった様子があります。

 先に大きな流れを私なりの邪推で申し上げますと、中国は今年に入って以来、諸情勢により政府として公式に動くことができない、あるいは公式に動きたくない場合、「民間」の名を借りてやりたいことをやり、意思表示をする方針に徹しているようです。

 例えば日本の国連安保理常任理事国入りに対して、中国は公式に反対したいところでしょう。しかしいまその姿勢を表立って明らかにはできないため、また反対することの損得勘定もあって、とりあえず「民間運動」として珍獣や糞青に走り回らせています。

 署名運動やら「なんちゃってデモ」やら、不買運動などをやらせていますね。そうして盛り上げておいて最後に公式に反対表明を行うのか、最後まで「民間」に徹しつつ、日本から何らかの譲歩を引き出そうとしているのか、それは私にはわかりません。

 ただ胡錦涛政権としては、珍獣や糞青が盛り上がり過ぎてしまい、「珍獣使い」の手に負えなくなるのは困るのです。外交面の影響だけでなく、「貧富の差」「失業」「汚職の蔓延」などに代表される深刻な社会状況があります。不買運動が全国規模になってみたら反政府運動になっていた、という可能性もあるでしょうし、それを虎視眈々と狙っている手合いもいるでしょう。

 ところが、韓国に煽られた面もあるでしょうが、最近の「民間運動」はやや暴走気味になってきています。マスコミもマスコミで、自分の書いた煽り記事に自分が煽られ始めていることに気付いていない様子です。もっとも記事を書く年代の記者は江沢民の「愛国主義教育」「反日キャンペーン」をたっぷりと浴びて育った世代(亡国の世代)ですから、基本的な部分は糞青と大差なく、そうなるのも無理からぬところではあります。

 ――――

 という訳で、クールダウンを狙った動きです。例によって胡錦涛の広報紙である今日付(30日)の『中国青年報』に署名論評が出ました。

 ●民族主義の興奮に民主の理性を覆い隠させてはならない
 http://zqb.cyol.com/gb/zqb/2005-03/29/content_1058075.htm

 題名からして主題がどこにあるかは明らかですね。その意味ではいいタイトルです(笑)。でも糞青が目にしたら青筋を立てるかも知れません。そして以前のようにタコ殴りの目に遭うかも(※2)。……ということで、

「捜狐(SOHU)、新浪(SINA)、網易(NETEASE)などのポータルサイトで最近、日本の安保理常任理事国入りに反対するネット署名が展開されている。その中には私の分も含まれている。署名したのは、日本が安保理の常任理事国になることに私も反対しているからだ」

 と、まずは媚びを売る書き出しです(笑)。ただそれに続いて、
「しかし、これらポータルサイトはなぜ賛成者の署名活動を同時に展開しないのだろうか?」と、大方の読者の意表を突く形で問題提起します。

 そのあともソフトな表現で、糞青の主張はよく理解しているという記述をちりばめつつ、噛んで含めるように標題に沿った趣旨の内容が展開されます。そして最終段落。最近のこの種の文章は糞青の集中砲火を恐れてか、本当に言いたいことを最後の最後に集約させ、チョロっと口に出して終わる(逃走)、という腰の引けた形が多いのですが、今回の記事はやんわりとたしなめる感じです。「反対署名をやるなら賛成署名も同時にやるべきだ。それが民主的というものではないか?」という主張を踏まえた上で、

「いまの時代、我々は民主と法治を提唱している。であるからには、枝葉末節のような細かいことに対しても、真剣に民主の精神を実践し、いかなる形式であれ一方的な言論による独占は捨て去るべきだ。それは日本の安保理常任理事国入りという中華民族全体の利益にかかわる大事においてもそうであり、我々は民族主義の興奮に民主の理性を覆い隠させるべきではない。境界のない自由なメディアとして、インターネットはことさらに客観性、中立性そして公正さから外れないようにすべきだ。そうすることによって、インターネットは初めて真の民意を示す場となることができ、また本当の民意を伝えることができるのだ。」

 と、文章を結んでいます。

 ――――

 この記事、内容は悪くないのですが、ちょっと登場するのが遅きに失した観がありますね。珍獣・糞青もさることながら、いまとなっては他のメディアにブレーキをかけることから始めなければなりません。

 ここ数週間を仔細に眺めてみた印象として、胡錦涛の『中国青年報』は「毒を以て毒を制す」とでも言いますか、糞青の気に入る記事を出す一方で、騒ぎが想定した範囲内から出ないよう気が配られていたように思います。逆に煽り一方で突っ走ったのは「新華網」で、「人民網」がそれに引きずられた……というのが私の感想です。少なくともこの問題について、『中国青年報』と「新華網」の間には明らかな温度差があります。

 いったい胡錦涛はどれほどマスコミを掌握できているのか、という疑問を改めて考えずにはおれませんし、煽ることで胡錦涛を困らせる一派がいるのかも知れない、と邪推したくなりもします。珍獣・糞青の元の飼い主が蠢動している?と勘繰りたくもなるのです。

 ひとまずは、『中国青年報』から一石が投じられました。となれば、次はどれほどのメディアがこの記事を転載するかを見守ることになります。同時にこの記事に対する糞青の反応。このあたりがチェックのしどころでしょう。

 でもマスコミも含めてここまで盛り上がってしまうと、手遅れのように思えるんですけどねえ。総書記+党中央軍事委員会主席という最高位に加え、江沢民も完全引退したことで形の上では最高実力者となった胡錦涛。その実質的な掌握力が改めて問われることになります。


 ――――


 【※1】http://www.business-i.jp/news/china-page/news/art-20050329201106-IJDYHWTWPH.nwc

 【※2】珍獣使い2――野放しから檻に入れるまで。(2005/03/19)



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【シリーズ:反日騒動2005(07)】
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 最近、中国の糞青(自称愛国者の反日教信者)や珍獣(プロの糞青)がネット署名をやっているようですね。日本の国連安保理常任理事国入り反対でしたっけ。それに尖閣諸島や歴史教科書云々も実に騒がしい。

 私は最近反日サイトに立ち寄ることが少ないのに、どうして騒がしく感じるのかといえば、マスコミが先頭に立って旗振りをしているからでしょうね。日課の記事漁りをしていると、このごろは日中関係論や上に挙げたようなテーマの文章が毎日出てきます。

 竹島問題+歴史問題による韓国大統領以下「キムチ野郎」(by横綱)どもの火病を中国国内メディアが事細かに報じていたころから、私はずっと心配していたんですよ。そんなことをしていたら糞青に飛び火するんじゃないのかと、胡錦涛の手に余るようになってしまうのではないか、と。

 前にも書きましたが、何たって連中を操るには、「外角低め、ストライクゾーンギリギリのところでボール1個分の出し入れ」という微妙なコントロールが要求されるのです。それなのに、そんなに力んでしまったら……案の定、珍獣・糞青に火がついてしまいました。

 最近はマスコミが自覚せぬまま自分で自分を煽っている観すらあります。記事がどんどんエスカレートしていきます。よく続くものだなあと感心しているのですが、当然のことながらネタも枯渇してくるので記事の水準も下がってきます。

 で、とうとう新華社が糞青を真似し始めてしまいました。

 ――――

 実例いきます。

 ●アサヒビールやいすゞ自動車など10社、日本の歪曲された歴史教科書を賛助
 http://news.xinhuanet.com/fortune/2005-03/28/content_2752743.htm

 新華社系の時事週刊誌『国際先駆導報』の記事を「新華網」が転載したものです。記事の重点は標題の通り。上記2社のほか、三菱重工、日野自動車、住友生命、味の素、東京三菱銀行、清水建設、中外製薬、大成建設の名前が出ています。合計10社ですね。しかしまあ何と言いますか……短い記事ではないのですが、

「右翼教科書の煽動によって、現在、数多くの日本人に中国と朝鮮は『日本に対する加害者』だとする意識が根付いている」

 と、第二段落から早くもこの調子ですからねえ。プロなんですから断定したことには根拠を示してほしいものです。根拠を示す必要もないほどの常識ではないか、というならこれは糞青レベル。反日掲示板に出る文章と何ら変わらないじゃないですか。

 ――――

 もっとも、今回のキモは根拠がどうのとかいうのではなく、「右翼教科書」を支援しているとして日本企業の名前をズラリと並べてしまったことです。上記10社はこれで「右翼企業」認定ですね。……ああ簡単に言います。プロの記者が糞青をパクってどうするんだ、ということです。

 いや、御存知の方も多いでしょうがこういう「右翼企業」のテンプレート、以前から反日サイトで出回っているのです。連中の言う「右翼教科書」を支援する企業一覧、というのも見たことがあります。

 パクったかどうかは措くとして、マスコミしかも国営通信社たる新華社が糞青と同じことを始めてしまったのです。私はあんぐりです。これについて一体どうコメントすればいいのでしょう(笑)。

 ――――

 このテンプレートについては、大手ポータル「新浪網」(sina.com)が周期的に出現する「売国奴疑惑」のため糞青にイジメられる、という話でふれたかと思います(※1)。

●「新浪網」は日本語読みだと「支那ドットコム」になるからわざと「sina」を使っている。
●それは大株主が日本企業だからだ。
●それゆえ「新浪網」のニュースサイトには日本に都合の悪いニュースは掲載されない。
●実にけしからん!みんなで「新浪網」排斥運動を起こそう!

 と「疑惑」(全てデマです)が提起され「イジメ」へと飛躍する展開なのですが、この内容のスレッドが反日サイトの掲示板に周期的に出現するのです。そして糞青がそのたびに盛り上がり(なぜ毎回盛り上がれるのかは謎です)あるボルテージに達すると、これまた毎回判を押したように第二ロケットに点火されます。その「燃料」が、件のテンプレートなのです。

 ――――

 その部分を臆面もなくコピペしますと(※1)、

 そのうちに
「右翼的日本企業一覧」みたいなテンプレートが貼られ、さらに「中華民族を辱めたトヨタの広告」「中華民族の象徴である龍を貶めた日本ペイントの広告」など画像も追加されます。そして、

「よし日貨排斥だ!」
「支持!」
「支持!」
「頂!」(age)
「狂頂!」(激しくage)

 とさらにエスカレートしていくのです(笑)。

 ――――

 という訳で、第二ロケットの燃料を糞青に代わって「新華網」が投下してしまいました。当然次なる展開は、
「よし日貨排斥だ!」「支持!」「支持!」「頂!」「狂頂!」……となる筈です(笑)。いやいや笑い事じゃありません。長春では本当に排斥運動が始まってしまったそうです。香港の親中紙『香港文匯報』が今日付(2005/03/29)で報じています。

 ●長春のスーパー、アサヒビール販売を拒否
 http://www.wenweipo.com/news.phtml?news_id=CH0503290013&cat=002CH

 この記事によりますと、上記テンプレートに多くの長春市民が憤慨し、同市でのアサヒビールの売り上げが昨日(28日)から急減。長春市民の李さんと中学で歴史を教える馬先生は異口同音に、

「中国人の尊厳を守るため、これからはもうアサヒビールは飲まない」

 と決意表明。小売店側にも呼応する動きがあり、長春市のある大手スーパーチェーンは26日、店頭及び在庫のアサヒビールを全てメーカーに返品したそうです。だから売り上げが減ったんじゃないの?というツッコミは措くとして、同社関係者の話を聞いてみましょう。

「民族の自尊心が傷つけられることに比べれば、店頭から売れ筋商品がひとつ消える損失なんて何でもないことだ。民族の尊厳を守るため、小売店には率先して模範を示す義務がある」

 まさに型にはまった……いや、「様式美」としておきましょう。こりゃもう「支持!」「支持!」「頂!」「狂頂!」と続くでしょうから宣伝効果抜群でしょうね(笑)。

 ――――

 このニュースが糞青の間で広がれば、全国的な動きになる可能性もあります。特にいまはメラメラと真っ赤に燃え上がっている最中ですからねえ。

 その火付け役がマスコミの代表的存在である国営通信社。これを亡国の兆しと捉えるのは、さすがに気が早すぎますか。

 でもキャッチャーである胡錦涛はタイムをとって、マウンドのピッチャーのところへ駆け寄るべきです。ここで改めてサインの確認をしておかないと、ビッグイニングを献上することになるかも知れませんよ。


 ――――


 【※1】だから「sina」は「支那」じゃないって。(2005/03/18)


 ――――


 【関連】
香港では「保釣運動」(尖閣奪回運動)の連中が今年5~6月に現地へ船を出して上陸するために募金活動を始めました。1000トン級の船を購入するそうです。そりゃまた豪気だねーっと。またまた海保が練度の高さをみせて公開処刑でしょうか(海保の操艦技術は本当に素晴らしいと思います。素人の私が言っても説得力ありませんけど)。相手は領海侵犯の前科持ちなんですから今度はもう逮捕しちゃって下さい(それとも中国は最近就役した新造巡視船をひけらかしていますから、あれが助太刀に出てくることもあるのでしょうか)。
 
http://hk.news.yahoo.com/050328/12/1asjc.html



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 一昨日(26日)台湾で実施された大規模デモ「三二六大遊行」について書きたいのですが、私は……私は愚鈍な上に単細胞なので、どうもいけません。

 香港人が2003年7月1日にやった「七一大遊行」のときもそうでしたが、こういう「尋常でない理不尽」に立ち向かう「尋常でないデモ」に出くわしてしまいますと、私はもう理も非もなく身の内から慄えてしまいます。

 理不尽に怒るよりも、デモ参加者たちのいじらしさ、いたましさ、それに切なさ……そういう感想が年甲斐もなく先に立ってしまって(私は精神年齢が低いのです)、とにかくヲチすることを忘れてしまうのです。

 ――――

 「尋常でない理不尽」があり、それに異を唱える「尋常でないデモ」があります。2003年の香港人による「七一大遊行」も、台湾人が今回実施した「三二六大遊行」も、それにあたります。「尋常でない」というのは私が勝手にそう呼んでいるだけです。常ならぬ、とか、常識では測り難い、といったニュアンスと考えて頂ければと思います。あるいは無視して頂いて構いません。

 香港「七一大遊行」を例にみてみます。「尋常でない理不尽」とは、香港市民は普通選挙を実施できるレベルの民度を有しているのに、その権利が中共の思惑(統治上何かと面倒)により十分に与えられていないことです。「七一大遊行」で掲げられた要求は様々でしたが、基本的には、

 ●当局の恣意的な判断で自由を制限し得る悪法(国安条例)への反対。
 ●香港政府の政策運営の拙さを象徴する無能な行政長官(香港政府のトップ)への辞任要求。
 ●政府や議会が無能であっても、その首をすげ替える権限が市民に与えられていないことへの不満。

 ……という3点に絞ることができるかと思います。第3点についてより具体的にいうと、直接であれ間接であれ、香港市民には行政長官を普通選挙で選ぶ権限がなく、立法会(立法機関)議員の選出も普通選挙枠は限定されるているため、無能なトップに不信任を突き付けられず、議会でも正確に民意を反映することができない、というものです。

 ――――

 第1点及び第2点についても、つきつめれば第3点の要求に行き着くでしょう。行政長官がいかに無能でも、ある法律に市民の大半が反対を叫んでも、普通選挙が実施されない以上、市民には制度上どうすることもできないのです。クーデターや要路者の暗殺といった物騒な方法を除けば、残された唯一の手段は街に繰り出してデモを行う、ということになります。実際、その後の香港における市民の政治的要求は、行政長官及び立法会全議席での普通選挙導入に絞られていきます。

 中共がそれを許さないのは、前述した通り統治上何かと面倒だからです。北京の意に沿わないトップや議会が出現したらやりにくい、という思惑によります。このため香港市民が求める立法会全議席への普通選挙導入は未だに実現されていません。行政長官も実質的に相変わらず中共によって選ばれています。民度相応の政治的権利をほとんど与えられていない、というのがここでいう「尋常でない理不尽」です。

 ――――

 これに対する「尋常でないデモ」というのは、ひとつにはデモの規模、というより人口に占める参加率が際立って高いことにあります。「七一大遊行」は人口700万余りの香港で50万人が参加しました。今年2月1日現在の東京都の人口は1246万人です(※1)から、つまり東京でいえば100万人以上の都民がデモに参加する計算になります。常ならぬ参加率です。

 というより、日本でこの参加率はまずあり得ないでしょう。普通選挙の基礎に立った政治制度の仕組みでいえば、それほどのデモが起きる前に、内閣は空気を読んで善後策を打ち出すか、あるいは議会から不信任動議が出されるからです。

 上にも書きましたが、「七一大遊行」における参加率の驚異的な高さは、「このままではいけない」と市民の大半が感じるようなギリギリの段階に立ち至ったとき、もはやデモを行う以外に選択肢が残されていなかったからです。

 ――――

 さて今回の台湾人による「三二六大遊行」です。

 李登輝・前総統は故・司馬遼太郎氏との対談において「台湾に生まれた悲哀」という話題に言及しましたが、「香港人に生まれた悲哀」に比べれば、まだ幸運ということができると思うのです。

 大陸と陸続きである上に人民解放軍が駐屯し、経済的にも水も電気も大陸(中国)なしでは生きていけなくなった香港には、中共政権下において独立という目は全く残されていません。この点、台湾は恵まれています。日米の助太刀をはじめ国際世論の後押しを期待することもできますし、そもそも現在すでに実質的な独立状態にあり、あとは正式な手続きをするだけなのです。

 政治制度も香港の遥か先を行っています。トップである総統にせよ国会議員である立法委員にせよ、台湾人は普通選挙で、つまり民意に拠って選出することができるのです。……しかし、ここが「尋常でない」ところです。そういう民主政体を持ちながら、中共政権の「反国家分裂法」制定に対しては、結局のところデモ以外に有効な選択肢がなかったのですから。

 台湾の「三二六大遊行」が向き合った「尋常でない理不尽」とは、言うまでもなく中共の横暴です。実効支配したことのない台湾を「不可分の領土」とし、現在実質的に主権国家である台湾がそれを正式に宣言する動きを示した場合、「非平和的な方法」(武力)を以てそれを粉砕し、「台湾と台湾同胞を解放する」というのです。もちろん、ここでいう「台湾同胞」とは、台湾に暮らす人々の全てと同義ではありません。

 この無理無体に対して、民主政体の下で呼吸する台湾人が「尋常でないデモ」を行うしかなかった。そこに私はいじらしさ、いたましさ、そして切なさを感じるのです。

 今回のデモの参加人数には諸説ありますが、100万人でも50万人でも、そんなことはどうでもいいのです。台湾の人口は2300万人前後でしょうか。再び東京都との比較でいえば、25万人以上、ないしは50万人以上の規模であり、これまた日本では実現しそうにない、尋常でないデモ参加率の高さということができます。

 ――――

 「尋常でない理不尽」の元凶である中共が、この「三二六大遊行」に神経を尖らせていたのは、デモ終了後、日付けが変わる前の26日22時すぎには新華社が署名論評を出したことでもわかります(※2)。

 それが「尋常ならぬデモ」であり、その動員力が決して低くなかったことは、中共も認めざるを得なかったのでしょう。
「台北市の幹線道路でいずれも大渋滞が発生した」という表現がそれを暗示しています。もちろんその一方で、

「これは政治的ショーにすぎない」
「このデモのために主催者はNT$8000万も費やした」

 などと報じて、このデモが台湾人の民意を反映していないことを強調するのに躍起になってはいますが(※3)。

 あとは新華社の署名論評における
「分裂を企む者は絶対にいい終わり方をしない」(※2)という恫喝や、「平和を欲するなら台湾独立に反対することだ」(※4)といった恫喝的呼びかけ、また「台湾の民衆はデモを迷惑に思っている」といった虚報です(※5)。いや虚報ではないかも知れませんが、針小棒大の限りを尽くした報道であることは明らかです。……とりあえず注目すべきは、今回のデモについて中共当局がそれを隠そうとせず、逆に国民の危機感を煽るべく上記のようにじゃんじゃん情報を流している点かと思います。

 もっとも、いずれも報道であり国務院台湾弁公室から出た声明ではありません。その声明がまだ出ていないようなので、胡錦涛政権の腰の据わり具合を見定めることはまだできません。新華社や『人民日報』の署名論評が出ていますから、基本的にはその線に沿った内容での公式見解となるのでしょう。

 ただ、「反国家分裂法」の制定を対台湾強硬派の主張に胡錦涛が妥協したもの、とする見方が観測筋では出ているようです。最近の珍獣や糞青どものはしゃぎっぷりからみても(具体的には「珍獣使い」の続編で書くつもりです)、その可能性は高いかと思います。とすれば、今回の「三二六大遊行」で危機感をいよいよ強めた強硬派に胡錦涛がさらに妥協を余儀なくされる、ということになるのかも知れません。……あ、胡錦涛自身の肚がわかりませんから「中国政府の台湾に対する姿勢がより硬化するかも知れない」と言うべきですね。

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 「三二六大遊行」についてはその当日、台湾メディアが実況するが如くにどんどん最新情報を流していました。その中には台湾在住の外国人も多数参加したという報道もありました。「台湾魂」というTシャツを着て参加した米国人グループなどもいたようです。

 私がとても羨ましく思ったのは、デモ隊の列の中に日本人留学生の一団もいたことです。
「台湾がんばれ」隊を組織して台湾人とともに台湾大学の校門前からデモ隊に加わり、

「護台湾、護日本、護亜洲」(台湾を守れ、日本を守れ、アジアを守れ)

 と、これまた粋なシュプレヒコールを叫びつつ練り歩いたそうです(※6)。実に得難いと思うのは、こういう何らかの危機感なり価値観を共有できる関係が日本と台湾の間には成立するということです。中共や南北朝鮮では絶対に望めませんし、香港でもこういう形で一体感が生まれることはまずないでしょう。

 ちなみに、中共側の取材者で目ざとくそれを発見した者もいるようです。ごく短い記事ですが、「政治ショーにすぎないデモ隊」の中に「何と場違いなことに日本人の姿があった」とし、

「このデモが目指すものが何なのかについて、疑問やいかがわしさを感じさせた」(※7)

 と陰謀じみた物語に仕立て上げています(笑)。デモの様子やその趣旨は日米欧のマスコミを通じて全世界に発信されましたからね。相当こたえているのかも知れません。肚に据えかねてもいるでしょう。それだけに、中共の今後の出方が注目されるところです(しまった紋切り型だ)。


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 【※1】http://www.toukei.metro.tokyo.jp/jsuikei/2005/js05010000.htm
 【※2】http://news.xinhuanet.com/taiwan/2005-03/26/content_2747560.htm
 【※3】http://news.xinhuanet.com/taiwan/2005-03/26/content_2745661.htm
 【※4】http://news.xinhuanet.com/taiwan/2005-03/26/content_2744708.htm
 【※5】http://news.xinhuanet.com/taiwan/2005-03/26/content_2746887.htm
     http://tw.people.com.cn/GB/14812/14875/3272570.html
 【※6】http://tw.news.yahoo.com/050326/43/1mvps.html
 【※7】http://news.xinhuanet.com/taiwan/2005-03/28/content_2751874.htm


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 【余談】香港人の中で、今回の「三二六大遊行」に将来の香港の姿を感じた人はどれほどいたのでしょうか。普通選挙導入を求める香港市民ですが、仮にその要求がかなえられたとしても、結局は「三二六大遊行」のような形でしか中共に異義申し立てをできないでしょう。「香港に生まれた悲哀」は「植民地に生まれた悲哀」と言い換えても差し支えないかと思います。



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 大きなニュースが続いて日本周辺がヒートアップしている時期に、こんな小ネタを扱っていていいのか……という気もするのですが。

 広州の話です。先月に満2歳を迎えたばかりの双児の男児をめぐって賛否両論が飛び出し、社会に波紋を広げています。地元紙の関連報道を国営通信社の「新華網」が取り上げて、とうとう全国ニュースになってしまいました。

 正確にいうとこの双児に罪はなくて、父親が二人に付けた名前が物議をかもしています。日本でも生まれた子供に「悪魔」と命名した親が現れて話題になりましたが、何事においても政治が優先する中国、さらにいえば政府より独裁政党たる中共が優先されるお国柄です。たかが名前とはいえ、場合によってはシャレになりません。その問題の名前は、

「鐘共」(Zhong Gong)
「鐘央」(Zhong Yang)

 というのですが(鐘が姓です)、ピンイン(発音記号)の綴りから声調まで、それぞれ「中共」「中央」と全く同じ発音になるのです。「ちゅうきょう」は言うまでもなく中国共産党の略称、「ちゅうおう」は党中央を指すものです。父親の鐘さん、確信犯ですね(笑)。

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 ●生まれた双児に「中共」「中央」と同音の名前――広州で賛否両論
 http://news.xinhuanet.com/newscenter/2005-03/26/content_2744693.htm

 『信息時報』からの転載ですが、そもそもの発端は記者が「友人から面白い名前の子供がいると耳にした」ことに始まったそうです。前回紹介した重金属野菜のような社会問題ならまだしも、こういう話題が口コミから全国ネット扱いに昇格してしまうというのは珍しいことでしょう。面白事件なのか由々しき問題なのか……転載した「新華網」の意図を知りたいところです。

 「どうせネタだろ?」とツッコミが入るのを予期したが如く、上記URLには二人の戸籍登録カードの写真まで記事に添えられています。おお、確かに「鐘共」「鐘央」です。2003年2月25日生まれ、昨年10月21日付で広東省広州市の常住戸籍(市民権のようなものです)を取得していますね。

 お、「籍貫」(原籍地)は広西チワン族自治区になっていますね……と思ったら「民族」の欄に「壮」と書かれているじゃないですか。正真正銘の少数民族・チワン族です。とすると父親の鐘さん、漢族なり中共なりに何か含むところがあったのかも知れません。大胆なネーミングの裏には抜き差しならぬ民族対立?これは激しく興味をそそられます(笑)。

 とりあえず問題の名前で子供の戸籍をゲットした鐘さん、職場では同僚から「中共中央の父」(鐘共鐘央の父)とからかわれているそうです。そう呼ばれてニンマリしている鐘さん、という図が目に浮かぶではありませんか(笑)。陳独秀はもちろん、毛沢東や江青も無間地獄で驚いていることでしょう。文化大革命の時代なら銃殺刑間違いなしです(死刑執行後には消費銃弾の代金請求が遺族に届きます。実話です)。

 中国も少しはシャレが通じるようになった、ということでしょうか。漢族や中共への反感といった政治的な意図がないのであれば、鐘さんのこの大胆さは政治運動を経験していない若い世代(しかもお調子者)ゆえなのかも知れません。

 ――――

 記事では街頭取材を行って賛否の声をそれぞれ拾っています。まずは賛成派である私営業者のおじさん。

「『鐘共』に『鐘央』、どっちもいい響きじゃない。中共中央とかぶって不謹慎じゃないかって?別に問題ないと思うけど。だって昔だって紅軍(人民解放軍)を崇拝して、そのまんま『紅軍』を子供の名前にしたりしてたじゃない。盛さんが国家の隆盛を願って『盛中華』とかさ。あと社会情勢に応じて『王文革』とか『趙躍進』なんていう名前もあったけど、誰も問題にしなかったしね」

 IT業界で働く周さんは、

「名前を特許扱いすることはできないし、商標登録したりする必要性もないでしょう?だから一国民が子供にどういう名前を付けようと、それはその人の自由。騒ぎ立てる必要はないですよ」

 逆に反対意見を唱えたのは幼稚園の先生。そりゃ困るでしょうね。

「仮に私の組にその双児がいたら、やりにくいし、それに可笑しいでしょう?『中共・中央、いたずらしないの!』とか、別の園児に悪いことしたときに『先生は中共・中央を批判します』とか。あと、いい成績をとったときには『今日の中共・中央はよくできましたね。先生ほめてあげます』なんて言ったり。正真正銘の中共中央でないのはわかるけど、やっぱり何か不謹慎っていうか、茶化しちゃいけないものを茶化してるっていうか。子供たちにも悪い影響があるでしょうし。だから子供に名前を付けるときはやっぱり普通で庶民的なものにした方が、子供の成長にもいいと思います。からかわれたりするような名前だと、子供が成長していく過程で色々問題や面倒が出てくるでしょうから」

 ――――

 「中共・中央」クンたちに法的根拠を求めるとすれば、2003年6月3日に公布された「姓名命名に関する規定」というものがあるそうです。それによると、「中国国民の名前には全て漢字を使用すること」となっており、規制については「漢字にアルファベットやピンインを組み合わせてはいけない」とあるだけなので、問題はなし。広州市戸籍部門の職員はこれを踏まえて、

「『鐘共』に『鐘央』、いい名前じゃないですか。一度聞いたら絶対忘れないし。まあ公的な機構・組織とか歴史上の人物との同音名になっても、法律で規制されている訳じゃありませんから、こちらとしても別の名前にするよう勧めるぐらいしかできないんです。どうしてもこの名前でなきゃ嫌だというなら、こちらにそれを拒否する権限がない以上、そのまま手続きを進めるしかないですね」

 と、いわば中立の立場。ただ同市信訪部門(書面陳情受付窓口)の職員によると、以前「周恩来」と同音(姓が「周」で名前が「恩」「来」にそれぞれ草かんむり)のために娘の戸籍が取れず、別の名前に改めさせられたというクレームが寄せられたことがあるそうです。

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 反対派は不謹慎説が主流で、だから法的にも規制すべきという主張になります。この意見も中国のような国では一理あります。犯罪者に育ってしまったときに困るのです。

「殺人鬼・毛沢東に死刑執行」
「連続詐欺事件(ウソ泣き?)の犯人・温家宝に懲役15年」
「強盗事件の主犯・中共に終身刑及び政治権利剥奪」

 なんてことが実際に起きた場合、一党独裁国家ではシャレになりません。「鐘共」クンと「鐘央」クンが健やかに育ち、善良な市民になることを祈るばかりです。……というのは杞憂かも知れませんね。たぶん二人が成人するまでに本家本元の方が消滅しているのではないかと(笑)。

 ただそうなったらなったで、二人が巻き添えを喰って人民裁判→リンチという事態になりそうで可哀想ですね。そのときは「中共中央の父」を恨むほかないでしょう。


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 【余談1】今回の記事は後段で「変な名前」の実例を色々と紹介しています。その最後に登場するのが陳兄弟。兄の名は「剣橋」(ケンブリッジ)、弟の名は「復旦」(上海の最高学府)だそうで、「でも結局二人とも高校にも進めずじまい……」と書いて筆を収めていますから、これは明らかにオチでしょう(笑)。オチを削除せずに残している以上、「新華網」では面白事件扱いで転載したのだと思います。

 【余談2】調べてみたら中国にも色々な名字があるものです。資本主義の「資」さんなどは文革期には苦労したでしょうし、90年代初めまでは保守派が政治勢力として力を持っていて、改革政策について社会主義的かどうかという論争を提起していました。それがズバリ「姓社・姓資」論争と呼ばれていましたから、からかわれたりイジメられたりしたかも知れません。それから「党」という姓もあるんですね。子供の名前には気を遣うことと思います。一党独裁政権下で呼吸するというのは大変なことですね。政治制度に由来する「コスト」や「リスク」が馬鹿にならない、といったところでしょうか。



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 私はヘビメタを聴いたりしないので詳しいことはわかりませんが、確か中国語では「重金属」だったのではないでしょうか(中港台のどこの訳語かは覚えていませんが)。

 ですから「珠三角四成菜田重金属超標」というタイトルが目に入ると、私の世代ではまずクリキンの、

「YOU は SHOCK!」
(+デジタルディレイ)

 が頭の中で響いたりする訳です。いや、一瞬響くだけですから御心配なく。……さて上のタイトル「珠三角云々」ですが、「重金属」をあえて残して訳すと、

「四割の畑から基準値超える『重金属』反応――珠江デルタ地区」

 てな感じでしょうか。「菜田」は「野菜&畑」かも知れません(自信なし)。で、ここで言う「重金属」は鉛とかカドミウムとか、正真正銘のそういうものです。要するに広東省の田畑を調べてみたら、その土壌も生産される作物も「重金属」まみれだった、という話です。

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 以上は今日(25日付電子版)の香港各紙が一斉に報じている話題です。元ネタは広州の『南方都市報』(24日付)、例の貴州省の巨大公害(※1)を報じた新聞です。「中国産=有毒野菜」というイメージは香港人にもあるので、しかも香港の食卓に並ぶ野菜といえば正に広東省あたりから入ってくるので、他人事ではなく素早く報じたというところでしょう。警戒警報発令です。

「珠三角四成菜田重金属超標」(蘋果日報)
「珠三角驚現毒菜危機」(香港文匯報)

 と、政治的スタンス(及び発行部数)では対極にある両紙も今回は仲良く足踏みを揃えています。タイトルのインパクトで言うと親中紙『香港文匯報』に珍しく軍配が上がった、という印象です。『蘋果日報』の見出しの方が内容把握がしやすくはありますが、それだけ説明的になっている訳で、普段の扇情的な標題を思えば「らしくない」タイトルです。

 ――――

 本題に入ります。中国国家環保総局が先ごろ調査したところによると、珠江デルタ地区の仏山、東莞、恵州、中山など各市(いずれも広東省)の田畑のうち40%近くで金属含有量が基準値を超え、うち10%は「深刻な基準オーバー」とのこと。

 土壌汚染で最も深刻なのは水銀、次いでニッケル、銅、カドミウム、ヒ素の順になっており、南海市、順徳市(いずれも広東省)においては水銀含有量がそれぞれ基準値を69.1%(南海市)、37.5%(順徳市)もオーバー。東莞市の田畑での水銀含有量も基準値を23.5%超えており、深刻な状態であることが浮き彫りにされたそうです。

 当然ながらそこで生産されたコメや野菜などの作物にも問題が出てきます。この調査によれば、作物の場合は鉛、カドミウム、水銀、ヒ素、クロムの順で汚染度が高く、鉛やカドミウムによる汚染が深刻な作物として、「生菜」「白菜仔」そして「油麦菜」などが挙げられています。「生菜」はレタス、「白菜仔」は青菜の一種、「油麦菜」は……不明です。上海料理などでよく出てくる「菜心」が広東語だと全く別のものになっていたりするので、私にもわかりません。

 内地(大陸)の公害野菜基準に照らせば、これら作物の基準値オーバーは東莞(31.2%)、順徳(31.0%)、中山(22.8%)。深刻です。
しかもこれ、中国国内の基準で言っている訳ですからいよいよ油断がなりません。

 報道によると、これら有毒物質は作物の根から作物の内部へと吸収されているため、洗ったり茹でたりしても除去することが困難とのこと。本当に毒野菜なんですねえ。私も香港にいたころ神経質に洗ったり茹でたりしたのですが、あれはみんな無駄な努力だったのでしょう。

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 どうしてかくなったかと言えば、汚染された工業廃水が処理されぬまま河川へと垂れ流しにされているのが原因とのこと。いかにもありそうな話です(しかもたぶん、これは広東省だけに存在する問題ではないでしょう)。

 まあ香港人は毒野菜だ毒野菜だと騒いでもどうせ昔から食べているものですから、いまさら気にしても……と言ってしまえなくもないのですが、香港在住の日本人の方はくれぐれもお気を付け下さい。あ、もしかしたら日本にも入ってきているかも知れませんが、そこら辺は大丈夫なのでしょうか?

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 記事については以下を御参照下さい(※2)。

 ●香港文匯報(25日付電子版)
 http://www.wenweipo.com/news.phtml?news_id=CH0503250044&cat=002CH

 ●東方日報(25日付電子版)
 http://hk.news.yahoo.com/050324/10/1apx8.html

 香港のマクドナルドでチキンバーガーを頼むと、挟んであるレタスが古いのか悪いのかやや変色して萎びていて、毎回まずそれを引っ張り出して除去してから食べたものです。今もそうなのでしょうか。

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 ……チナヲチと余り関係のない話題が続いてすみません。早いところ「珍獣使い」に入りたいのですが、大ネタは体力を使いますので、香港あたりの軽い話題でとりあえずお茶を濁していることを諒として頂ければ幸いです。


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 【※1】当ブログ「貴州省、総人口の半分にフッ素中毒症状」(2005/03/03)
     当ブログ「【貴州省】総人口の半分にフッ素中毒症状【補足編】」(2005/03/04)

 【※2】『蘋果日報』は有料版なのでURLを出せません。すみません。


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 【追記】
中国在住の方はすでに御存知でしょうが、一応お知らせ致します。香港発の報道によると、先ごろ深センでインゲンマメを食べたことによる食中毒事件が6件発生し、被害者は百人以上にのぼっているようです。当初は沸騰したお湯で茹でることで中毒は避けられるとみられていましたが、深セン当局の調査により熱しても有毒物質を除去できないことが判明したようです。問題のインゲンマメは広東省廉石城鎮産のものとされており、深セン市衛生当局では同地で産出されたインゲンマメなどの販売を禁止する措置を出しました。ただ、中毒事件は上海、南京、四川、江門、湖南、江蘇など各地で発生しており、香港でも同様の中毒患者が出ているとのこと。くれぐれもお気を付け下さい。(2005/03/28/20:39)

 http://hk.news.yahoo.com/050327/12/1arqi.html
 http://hk.news.yahoo.com/050327/12/1arrs.html



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 ご無沙汰してしまい申し訳ありません。

 年度末で予期せぬ単発の仕事がいくつか持ち上がったのと……まあ毎年そうなんですけど、どうやらそれを片付けたところでうっかり気を抜いたのがいけなかったらしく、いまさらの風邪でぶっ倒れた次第です。毎年この時期にぶっ倒れているようでもあります。

 更新はおろか頂いたコメントにも御返事できず、すみませんでした。

 体調も本調子に回復しつつありますので、こちらの方も平時に復していければと思います。

 とりあえずたまっている記事漁りから始めないと。

 そんな訳で、今後とも宜しくお願い申し上げます。


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【シリーズ:反日騒動2005(06)】
←反日運動(05)へ



 「珍獣使い」とは、蛇使いや猛獣使いなどといった言葉と同じニュアンスです。本来厄介である筈のものを上手く飼いならし、自分の掌の上で命じた通り踊るようにさせてしまう。その使い手とは言うまでもなく、現在の中国共産党においてトップの座(総書記+党中央軍事委員会主席)を占める胡錦涛のことです。

 昨年9月の第16期四中全会で江沢民が党中央軍事委主席の座も明け渡して引退し、名実共にした胡錦涛政権が発足して半年。私のみるところ、胡錦涛の姿勢には終始一貫した鋼のような意志を感じることが多いのですが、珍獣・糞青に対する向き合い方は、この半年でかなり変化しているように思います。

 その「変化」を見直してみることで、「変化」を呼んだ背景についても改めて考えてみようと思うのです。

 ――――

 胡錦涛の前任者である江沢民時代、これは江沢民が中共で最も重視される軍権(党中央軍事委主席)を手放す昨年9月中旬(実質的には8月末)まで、としておきます。この江沢民時代における「珍獣・糞青」の扱い方は、大雑把にいえば「野放し状態」だったと私は考えています。要するに珍獣や糞青の好きにやらせていた訳です。

 江沢民は「愛国主義教育」「反日キャンペーン」を十数年にわたり行ってきたのですが、そのヒステリックともいえる「反日路線」と珍獣・糞青は基本的に同じ方向を向いていました。……というより、「愛国主義教育」「反日キャンペーン」が珍獣や糞青を生み出し、育み、台頭させたというところでしょう。いずれにせよ、江沢民は珍獣を野放しにして騒がせ、それを反日基調の対日外交にも利用していたように思います。

 ●毒ガス騒動
 ●新幹線導入反対の署名運動
 ●珠海集団売春事件
 ●西安の寸劇事件(正確には寸劇に関する虚報を飛ばして煽動・展開された反日騒動)
 ●尖閣諸島問題(言論だけでなく、漁船をチャーターして上陸を試みたりもする)
 ●昨年のアジアカップでの反日騒動

 他にも靖国参拝や歴史教科書にまつわる騒ぎもありました。これはみんな江沢民時代の最後の2年間に生起した出来事です。

 ――――

 この2年間、胡錦涛はすでに総書記であり、その対日外交路線は「歴史問題を過度に騒ぎ立てず現実的にいこう」という姿勢で一貫していました。ただし軍権を握っていた江沢民がそれとは逆の反日路線をなお堅持していたため、胡錦涛は表立ってそれに異を唱えず、ごく消極的な人事異動、そしてときには大義名分を掲げて閣僚の更迭を断行する(※1)ことなどによって、江沢民引退後をにらんだ「胡錦涛派」ともいうべき勢力扶植、また相棒の温家宝首相とともに、経済政策をめぐる駆け引き(※2)に専念していた観があります。

 珍獣や糞青に対する姿勢でいうと、この間、胡錦涛は連中の動きを苦々しく思っていたことは間違いないでしょう。その形跡については当ブログで過去に何度か紹介していますが、

 ●2003年末、楊振亜・前駐日大使(当時)の「いきすぎた民族主義はいけない」「マスコミがそれを煽るのもよくない」と、理性的な対応を求めた談話発表(『中国青年報』に初出、直後に各大手メディアへと転載)。

 ●2004年夏、当時開催されていたアジアカップにおける反日騒動につき、「こんな愛国主義には誰も喝采しない」など中国人サポーターの振る舞いを批判する署名論評2篇の発表(『中国青年報』のみ掲載)。

 ……などは、「苦々しさ」を活字にして発信した(つまり行動で示した)典型例です。が、いずれも糞青の猛反発にあって袋叩きにされ、慌ててメッセージを引っ込めたりしています。隠忍自重、しかし水面下で打つべき手は打ってきた2年間といえるでしょう。

 ちなみに御存知の方も多いでしょうが、珍獣・糞青へのメッセージを発信してタコ殴りにされた『中国青年報』は共青団(共産主義青年団。共産党ユースみたいなもの)中央の機関紙で、かつて共青団で見い出され、党務関連ポストを中心に異数の昇進を重ねていった胡錦涛にとっては、意のままになる活字媒体です。つまり胡錦涛の意思が反映される「広報紙」なのですが、胡錦涛勢力の伸長に伴って次第に存在感を増していき、後には胡錦涛による「珍獣使い」の重要アイテム(サーカスでライオンに芸をさせるときに使うムチのようなもの)となります。

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 9月開催予定の党中央の重要会議・第16期四中全会を前に、江沢民の引退(胡錦涛への軍権禅譲)に向けた駆け引きは、アジアカップが閉幕する前後から活発になっていました(それについてもいくつか形跡を挙げることができますが、主題から離れてしまうので別の機会に譲ります)。

 胡錦涛勝利で形勢が固まったのは8月下旬でしょう。江沢民は8月30日付で党中央軍事委主席の辞職願を党中央に提出します。江沢民引退に関していえば、半月後(9月中旬)に開催された「四中全会」は議論を戦わせる場ではなく、単なる引退セレモニー。実際の決着はそれより前についていたと思われます。

 胡錦涛政権のスタートです。そしてそれまでごく消極的に行われていた珍獣・糞青へのアプローチも江沢民時代とは一変して、鮮明な胡錦涛色が打ち出されることになります。

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 珍獣や糞青の拠点であった民間系反日サイトに対する「弾圧」はその最も顕著な例でしょう。8月末、当時「反日」サイトの総本山だった「愛国者同盟網」が在来線高速化プロジェクトに日本企業が関わることに反対する署名運動を実施しましたが、すぐに当局から圧力がかかり運動はストップ。さらに「愛国者同盟網」自体もサイト閉鎖に追い込まれます。これと軌を一にして、「反日」で有名な一部サイトの論壇(掲示板)もしばらく閉鎖状態に。珍獣・童増が会長を務める「中国民間保釣聯合会」のサイトも一定期間、論壇が使用不能になりました。

 こうした一連の措置で、それまで意気軒高だった糞青には大きな衝撃が走りました。これまで野放しにされて自由にやれていたので事態の変化に戸惑ったというのもあるでしょうし、当局による弾圧というのを初めて体験し、それが身に沁みたというのもあるでしょう。なにせ糞青の多くは一人っ子世代。可愛がられ甘やかされて育った「小皇帝」ばかりですから、自分たちが自由を大きく制限された社会で呼吸していることに初めて気付き、愕然としたのではないかと思われます。

 実際、これは胡錦涛による「今までとは違うから覚悟しておけ」という一種の絶縁状だったでしょう。これを契機に大手ポータルなど商業系サイトを含めた掲示板での言論規制が厳しくなり、あれほど元気だった珍獣・糞青が萎んだようになってしまいます。このあたりについては以前書いておりますので、興味のある方はバックナンバー(※3)を御参照下さい。

 ――――

 江沢民から胡錦涛へと首班が移ったことで、対日政策も大きく変化します。日本側にアクション(例えば靖国参拝)がない限り、中国側から歴史問題を言い立てることが控えられるようになりました。要するに反日度のレベルダウンです。反日度が江沢民時代より低下したというだけで、反日を捨てたり親日に転じたという訳ではありません。

 ●歴史問題を過度に際立たせてはいけない。
 ●行き過ぎた民族主義には制限を加える。
 ●冷静に現実的に日本との関係を考える。
 ●メディアが反日を煽り立てるようなことを制限する。
 ●でも靖国参拝には断固反対。
 ●それから尖閣諸島は中国のもの。

 ……といったところでしょう。

 ――――

 珍獣・糞青に対する上記の厳しい対応もこれを反映してのものでしょうが、この段階の胡錦涛はまだ「珍獣使い」ではなく、その意思もあまりなかったと思われます。とりあえず、中央の思惑を超えてしばしば先走りし、その結果中央に面倒をもたらすことになる珍獣・糞青をひっ捕まえて、言論統制という檻の中に放り込んだというところかと思います。

 当ブログで再三強調してきたように、私は胡錦涛政権が「強権政治・準戦時頽勢」を志向しているとみています。中央の統制力を大幅に強化する一方、経済成長に浮かれる党内部や国民にある種の危機感と緊張感を持たせる。それによって改革・開放で危険なまでに深刻化した諸問題を力づくで改善し、中共の延命を図る……というものです。

 中央の統制力を強化したいのですから、先走る一方でネット世論を先導、ひいては煽動すら行う珍獣・糞青の存在は当然邪魔になります。知識人への言論統制が行われ、掲示板のNGワードが増え、テレビ番組や広告、またマスコミの報道内容に対し以前に増して枠がはめられたのもそのためです。だからといって投獄したりする訳ではなく、わが掌の上で大人しく踊っている分には構わない、というスタンス。

 ……これも、胡錦涛が檻の中の珍獣・糞青を眺めているという図であって、まだ自分から珍獣・糞青を使って何事かをしようという、つまり「珍獣使い」の段階までは進んでいません。

 それはたぶん、中共政権の内外を取り巻く当時の諸状況を見渡した上で、そうする必要を胡錦涛が感じていなかったからだと思います。

 ――――

 長い長い前置きがようやく終わりました。次回は本題に入れそうです。

(「珍獣使い3」に続く)


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 【※1】例えば一昨年、中国肺炎(SARS)を隠蔽したことを理由に、当時の張文康・衛生部長が罷免されています。張文康は江沢民のお気に入りで、その更迭は江沢民派の手足を削いでいくという権力闘争の側面もあったといわれています。これによって胡錦涛・温家宝政権は「庶民派」「果断」という好ましいイメージを内外に定着させることにも成功しました。また、江沢民の政敵で汚職の罪で投獄された陳希同・元北京市長が昨年、病気治療の名目で事実上釈放されたのも、胡錦涛vs江沢民といった背景があったとみるべきでしょう。

 【※2】一言でいうと「中央vs地方」ということになります。胡錦涛・温家宝は「経済を過熱させずにソフトランディングする」という錦の御旗を掲げて、マクロコントロール(中央による管理)強化や経済の適度な減速を実現しようとし、江沢民ら上海閥はじめ一部地方勢力がこれに密かに抵抗しました(錦の御旗には表立って異を唱えられないため)。マクロコントロール強化は地方からの権限回収、あるいは地方に対する中央の介入を容易にするため、この点でも胡錦涛の好みに合っていたかと思われます。

 【※3】
 靖国問題が日中間の最大のトゲ?(2004/10/13)

 「日本叩き」に当局が圧力、メディアに加え反日サイトにも(上)(2004/10/16)

 「日本叩き」に当局が圧力、メディアに加え反日サイトにも(下)(2004/10/16)

 漂う糞青に変化?盗んだバイクで走り出せ!(2004/10/17)

 踏ん張る胡錦涛、「反日」抑制は続行中?(2004/10/22)

 副作用(2004/10/24)


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 【衝撃】
前回の文末でふれた「貨物列車脱線事故」の続報です。今日の香港紙『蘋果日報』(19日付)によると、土砂崩れによるこの事故、現場の山肌には防止工事が施されてあったのですが、実はこの工事、請負業者を通じて雇われた出稼ぎ農民の技術がひどく未熟だったことなど「甚だしい手抜き工事」であることが判明。これが今回の事故の一因とみられ、すでに工事に携わった業者など一部関係者が拘束されている模様です。なおこの事故により死者8名が出ています。(2005/03/19/23:01)



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【シリーズ:反日騒動2005(05)】
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 私は横着者な上にモノグサなので重複を恐れません(笑)。という訳で、前々回「速報:珍獣が来日中止(自称)を宣言。」(2005/03/17)の結語を引用することから今回は始めたいと思います。

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 ところで、ここ一連の動きをみていて思うのですが、江沢民時代と違って、最近はどうやら「珍獣使い」が背後にいるようですね。

 しかもその腕は悪くありません。外角低め、ストライクゾーンギリギリのところでボール1個分の出し入れ、とでも言いましょうか(笑)。なかなか見事なコントロールです。

 現時点までは、ですけど。

 ――――

 ……この「珍獣使い」を本当は主題としたいのですが、前置きがどうにも長くならざるを得ません。そこでここは正攻法、外堀から埋めていくことにします。

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 御存知の方も多いでしょうが、中国には「ネット世論」と呼ばれる実体の怪しげな勢力が存在しています。

 世論なんてものは一党独裁の中共政権には余り縁のあるものではない筈なのですが、「網民」(ネットユーザー)たちが掲示板等で天下国家の問題について意見を述べ、それがときに特定の問題について一大ムーブメントとなることがあります。

 そうなると指導部もまるっきり無視という訳にはいきません。あるいは無視していい存在かも知れませんが、こいつは利用するに限る、ということで外交面で使われたりします。

「国民感情がそれを許さない」

 と中国が言い訳したりするときの「国民感情」は、往々にしてこの「ネット世論」です。

 「実体の怪しげな勢力」と書きましたが、これは「世論」といっても所詮はネットユーザーに限られるので、現在の中国ではごく少数派、人民の総意を示している訳ではないからです。煙のようなもの、と言ってもいいでしょう。

 中国互聯網信息中心(CNNIC=中国インターネット情報センター)が発表した「第15次中国インターネット発展状況統計レポート」(※1)によると、中国における「網民」の総数は9400万人。前年同期比8%増とはいえ、人口13億の国における1億足らずですから1割にも満たないのです。これを「国民感情」と言い換えるには無理がありすぎます。

 ――――

 ところでこの調査によると、中国の典型的なネットユーザーというのは、

 ●男性
 ●未婚
 ●25歳以下
 ●学歴は大専以下
 ●月収2000元以下

 ……とのことです。他の特徴をみると、全体の8割が36歳以下で占められ、そのうち25歳以下の比率が半数以上にのぼるとのこと。職種でみると学生や専門職・技術職が「網民」の主体(全体の約4割)となっており、その中でも学生の比重が高まる傾向にあるようです。

 ――――

 インターネットで天下国家を語れば往々にして対外強硬論に傾きます。それは日本も同じでしょうが、中国はそれに加え平均年齢が低めで、書生論に傾きがちなメンバー構成という訳です。

 もうひとつ見逃せない点がありますね。

 ●全体の8割が36歳以下。
 ●そのうち25歳以下の比率が半数以上。

 という点からわかるように、「ネット世論」を形成する層というのは江沢民の毒、つまり「愛国主義教育」「反日キャンペーン」をたっぷり浴びて育った世代なのです。当ブログで言うところの「亡国の世代」です。

 こういう連中が毒ガスやら集団売春やら西安の寸劇事件、また靖国参拝やら尖閣問題などで騒ぎます。新幹線反対署名運動もそうですね。あと昨年のアジアカップでの反日騒動もネット上での煽動が深く関係しています。「試合会場で騒げ」という檄文を飛ばしたりしていましたから(笑)。

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 もっとも、中国の「ネット世論」は、別に基地外の集団という訳ではありません。

 しかし世の中、声の大きい者が往々にして勝利者となります(笑)。また大衆運動でもそうですが、対外強硬論であるほど広範な支持を集めやすい。当ブログで登場する「糞青」、私は「自称愛国者の反日教信者」と位置付けていますが、ネット上で大声でまくしたてたり、対外強硬論を唱える阿呆を代表する存在、それがこの糞青なのです。

 一方、「珍獣」は糞青の進化型であり、糞青にとってのオピニオンリーダーということになるでしょう。糞青が「オタク」なら珍獣は「プロ」です。実際に職業的活動家だったり(童増とか)、大学教授の肩書きで毒を吐いていたり(司馬南とか)、あるいはマスコミの中にいたりします(『人民日報』の林治波・評論部副主任とか)。この珍獣が糞青を煽り、煽られた糞青がネット上で騒ぎ立て、対外強硬論に傾くネット世論を形成している、と言えるかと思います。

 ――――

 さてこのネット世論、政府にとってはなかなか厄介な存在です。例えば対日外交で「国民感情がそれを許さない」と便利使いできる状況なら実に重宝するのですが、対外強硬論に傾斜しすぎると中共政権の弱腰を批判し始めるかも知れません。そのあたりの手綱さばきが難しく、

「外角低め、ストライクゾーンギリギリのところでボール1個分の出し入れ」

 という微妙なコントロールが要求されるのです。この点、胡錦涛は現時点まではうまくやっていると私は思うのですが、最近ちょっと怪しい雲行きになってきたような印象もあります。胡錦涛の思惑を超えて珍獣が騒ぎ、ネット世論が走り出している気配がするのです。

 それは単純な対外強硬論のエスカレートかも知れませんし、糞青を使って対外強硬論を突出させ、胡錦涛を揺さぶろうと政治勢力が暗躍している……つまり密やかな権力闘争、なのかも知れません。それを見定めないといけないのですが、現時点の私にはそれがまだ出来ていません。

(2に続く)


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 【※1】http://news.xinhuanet.com/newscenter/2005-01/20/content_2486333.htm


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 【衝撃】
珍獣使いともネット世論とも全く関係ないので恐縮ですが、日課の記事漁りをしていたら「広西チワン族自治区・百色で貨物列車が脱線」という地味なニュース。一応のぞいてみるかとリンク先に飛んだら……写真にびっくりです。脱線なんて言葉でサラリと流して済むものではないと思うのですが。

 http://news.xinhuanet.com/photo/2005-03/18/content_2712176.htm
 http://news.xinhuanet.com/photo/2005-03/18/content_2712176_1.htm

 記事には「山肌の土砂崩れにより脱線」とちゃんと書いてあるのですが、それにしても機関車の上に大破したタンク車や無蓋貨車が乗り上げてしまうとは……一体どういう崩れ方をしたのか興味津々です。(2005/03/19/06:59)



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【シリーズ:反日騒動2005(04)】
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 反日サイトの掲示板をよく見に行くという奇特な方にはお馴染みの話です。

 中国で「sina」といえば大手ポータルの「新浪網」(www.sina.com)のことなんですが、このドメイン名が祟って、「新浪網」は現在に至るまでしばしば中国国内のネット世論、特に糞青(自称愛国者の反日信者)どもの槍玉に挙げられ、繰り返し苛められています。

 そりゃそうですよねえ、何たって「支那ドットコム」ですから(笑)。大手ポータルが堂々と売国奴的な名乗りを使っていれば、集中砲火を浴びるのも無理はないでしょう。

 でもどうしてこのネタで「新浪網」が繰り返し叩かれるのかは謎です。

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 「このネタ」についてやや具体的に言いますと、まず最初に、

「驚愕の事実!あの『新浪網』が実は……」

 といったスレが反日サイトの掲示板に立ちます。

 ●「sina」は日本語のローマ字表記だと「支那」になる。
 ●「新浪網」の大株主は日本企業らしい。だから「支那」という名前を使っている。
 ●日本企業が大株主だから、日本にとって都合の悪いニュースは記事にしない。
 ●実にけしからん!
 ●だからみんな、これからは「新浪網」には行くな!
 ●俺たちで「新浪網」排斥運動を起こそう!

 ……と、毎回こういう内容なのですが、これは半年周期のほうき星みたいなもので、ほとぼりが冷めたころ再登場してくるのです。もうただその繰り返し。

 返ってくる反応も判に押したように同じでして、

「支持!」
「支持!」
「頂!」(age)
「狂頂!」(激しくage)

 というレスが延々と続き、その合間合間に「『新浪網』は売国奴」だの、「小日本をぶっ殺せ」だのといった書き込みがなされます。もはや型として完成された観すらあります(笑)。

 ――――

「またその話かよ。いい加減デマ流すのやめろよ」

 という冷静なレスもつくのですが、圧倒的な様式美の前には埋没していくしかありません。みんなシャレで楽しんでいるのかといえばそうでもなく、血涙を絞るがごとき愛国的レス(と、当人たちは思っている)で盛り上がっていきます。

 そのうちに
「右翼的日本企業一覧」みたいなテンプレートが貼られ、さらに「中華民族を辱めたトヨタの広告」「中華民族の象徴である龍を貶めた日本ペイントの広告」など画像も追加されます。そして、

「よし日貨排斥だ!」
「支持!」
「支持!」
「頂!」
「狂頂!」

 とさらにエスカレートしていくのです(笑)。そのうちに糞青でもさすがに騒ぎ疲れるのか、次第にレスが少なくなっていきます。最後にはスレが流れてしまうのですが、上述したように半年ばかりするとまた登場して、また同じように盛り上がるのです。

 反日サイトは天下国家を語る板も含め多々ありますが、その多くの掲示板でこの現象が繰り返し起きています。

 ――――

 糞青が単に馬鹿なだけか、それとも誰かが意図的に流しているのかはわかりません。結構考察に値するテーマかも知れませんね。ちなみにこういう彗星めいたスレは「sina=支那」だけでなく、

「上海人女子大生の独白:日本人男性最高!絶対日本人と結婚する。中国の男はクソ」
「中国人女子留学生がレイプされたのを発端に東京で大暴動発生!――BBCが報道」
「日本右翼がラジオ番組を乗っ取って反中国宣伝!」(羅剛事件)

 ……など、他にもいくつかあります。

 まあそれはともかく、です。とりあえず、あらぬ噂を繰り返し流されて「新浪網」が困っているようです(笑)。

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 ●「新浪は日本企業」のデマ再び 同社首脳は怒髪天(新華網)
 http://news.xinhuanet.com/fortune/2005-03/17/content_2708668.htm

 『北京晨報』からの転載記事です。前述したような「sina=支那」論が繰り返し蒸し返されることにほとほと手を焼いた新浪の陳トン・副総裁が、やむを得ず、あらゆる機会を捉えて「新浪は日系企業じゃない」「sinaの語源は支那じゃない」と説いて回り、噂の揉み消しに躍起になっているそうです。

 実は最近、新浪は中国におけるオンラインゲーム最大手企業・盛大網絡(SHANDA)に買収を仕掛けられており、陳副総裁が先月あたりから事あるごとに「sina=支那」論を否定し、

「ウチは日本企業じゃない」

 と強調してみせても、どうせ買収の一件からメディアの注意を逸らすためだろうとみられていたようです。どうやらそうではなさそうだ、と気付いたこの記事の記者がこの噂について調べていきます。

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 それによると、この噂は主に過去3つの時期にわたり集中的に流された、と記者は指摘しています。

 (1)2000年9月初め、「sina=支那」と音が一致するという指摘がネット上で出され、ネット世論の反感を買う。
 (2)2003年11月-2004年初め、珠海での日本人による集団売春事件のニュースが「新浪網」に出ていないという情報がネットに流れる。
 (3)2004年7月、「七七事変」(蘆溝橋事件)に関する記事が「新浪網」には出なかったという情報がネットに流れる。

 この時期に限らず、あちこちの反日サイトで半年周期の「sina=支那」彗星が乱れ飛んでいた訳ですが、ともかくこうした経緯によって「日本企業が大株主だから日本に不利なニュースを流させないんだ」という説が補強されました。特に「sina=シナ」は日本語の初学者にもわかり易い理屈ですから、単細胞の糞青には説得力を持って受け止められたことでしょう。

 「新浪網」のために言っておきますと、「記事が出なかった」というのは全くのデマです。

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 で、陳副総裁は記者の取材に対し、

「わかるでしょう?世界中で公開されているウチの株主名簿、ここに日本資本は全く入っていない。新浪が日本企業という噂は全くの事実無根だ。噂の中には悪意が込められているようなものもあり、新浪が企業(イメージ)として受けた損害ははかり知れないものがある」

 と怒髪天であります。「sina」の語源については、中国の英訳語である「china」とサンスクリット語で中国を意味する「sino」を合体させたものだ、と力説。

「日本語の『支那』とは全く関係ないんだ」

 と強調しておりますが……陳さん、やっぱり誤解されるような名前をつけたあなた方が悪い(笑)。だって発音したらそのまんま「支那」なんですから。

 ――――

「新浪が日系企業だとする説をどうこうすることより、こういうやり方で民族間や国家間の摩擦を激化させようとする連中がいることを私は懸念する。中国人あるいは日本人を敵視するよう仕向けた噂を故意にネット上に流して、非理性的かつ不健康な民族主義的空気を煽ろうとする、そういう連中がいることを懸念する」

 ……と陳副総裁は建前を述べ、たまたま新浪がその恰好の標的にされてしまったのだ、としています。そういう「反日」を煽ろうとする一派の政治的謀略というのはありそうな話です。新浪が叩かれると得をする向きが流した、という可能性もあるでしょう。

 一方で、糞青に成りたての小坊主がどこかの反日サイトで「噂」に出会ってしまい、使い古された話であることを知らずに衝撃を受け、驚愕するままに自分の常駐する掲示板に転載してしまった、というケースもありそうです。

 謎ですねえ。

 まあ最も謎なのは、毎回この「噂」で盛り上がってしまう糞青ども、ということになるのでしょうけど。



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【シリーズ:反日騒動2005(03)】
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 小ネタなんですが、ちょっと前に糞青(自称愛国者で反日教信者)の代表ともいえる珍獣を来日させて日本の論客と舌鋒を競ってもらおう、という企画が報じられました。確か『文藝春秋』の主催ということでしたね。

 当ブログでは「90さん」がコメント欄で関連記事(人民網)を報告して下さいました。日本側の顔ぶれは櫻井よしこ氏と秦郁彦教授、中国側は中国民間保釣聯合会の童増会長ほか数名で、両者が『文藝春秋』で誌上討論を行うということでした。

 報道によると、珍獣・童増とその周囲は「日本右翼」(笑)を論破せんものと、なかなかの意気込みだったようです。

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 この件は後に記事が「新浪網」(sina.com)に出たのを「aquarellisuteさん」が拾われて、ブログで和訳なさっていますね。あと某巨大掲示板にもスレが立ちました。

 【日中】「日本の右翼を教育する絶好の機会」 文藝春秋誌上で日中の知識人らが討論[03/10]
 http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1110446458/l50

 その日本語ソースとして下記のリンクが貼られていました。

 「ベリタ通信」
 http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=200503101256144

 ……前置きが長くなりましたが、その珍獣たちの来日が危ぶまれている、というニュースを香港紙『明報』(16日付)が報じました。珍獣たちに意外な敵が立ちはだかっているとのこと。

 ビザがまだ下りないそうです(笑)。

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 この件はどうも眉唾モノという気がしたので敬遠していたのですが、一応続報が出たので紹介することにします。

 ●保釣会長にビザまだ下りず(明報)
 http://hk.news.yahoo.com/050315/12/1aadl.html

 「保釣」とは尖閣奪回(中国語:保衛釣魚台)という意味。「会長」とは上記の珍獣・童増のことです。

 ――――

 同紙が北京特派員電として報じたこの記事によると、討論が行われるのは明日(3月18日)。このため童増ら珍獣たちは前日(きょう)に東京入りするべく、エアチケットなどを予約しておいたそうです。

 ところが珍獣たちの申請にもかかわらず、日本大使館からビザが下りていないというのです。元々は遅くとも先週中にはビザが出る手筈であるべきところ、15日の時点でまだ発給されないとのこと。

 童増らは旅行社を通じて日本の外務省や北京の日本大使館に問い合わせたものの、日本側は逆に来日する目的や滞在先などについて繰り返し尋ねてくるばかりで、ビザを発給してくれるのかどうかという童増らの質問には無回答だったそうです。

 その一方で警視庁が先ごろ、独自のルートを通じて童増らにコンタクト。来日することで「面倒」に巻き込まれる恐れがあるとして、日本滞在中は童増らに「特別な保護」措置を講じ、また討論会終了後、即日帰国するよう求めてきたとのことです。まあ、帰国を云々する以前に、入国許可が下りない訳ですが(笑)。

 珍獣たちは来日実現に向け手を尽くすとしていますが、一昨日にまだビザが出ていなくて、出発予定は今日。……いまこれを書いている段階で、連中が北京の空港にいたり機上の人となっているとは考えにくいです。

 ――――

 上にも書きましたが、この一件はどうも眉唾モノ、つまりネタではないかと私は考えています。

 特別な根拠がある訳ではありません。ただ、日本側の主催企画とされているにもかかわらず、これまでこの件に関するニュースは全て中国・香港メディアから出ており、日本国内からの情報なり報道が一切ないのです。某巨大掲示板に立ったスレのニュースソースである上記「ベリタ通信」も、香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」(南華早報)が元ネタです。

 中国国内メディアは「人民網」や「新浪網」のほか『中国青年報』でも記事になり、それを「新華網」が転載しています。最初に報じたのは『中国青年報』のようですが、記事は全て、

「童増氏が明らかにしたところによると」

 という形で書かれており、要するに童増の独演会に始まったニュースなのです。「1月初めに『文藝春秋』側が接触してきて誌上討論の企画を」云々、というのも童増が自分でそう言っているだけで、それを裏付けるものは何ひとつありません。だいたい『文藝春秋』に招請されたのに自分で航空券を予約するものでしょうか?

 前記『明報』による続報も童増への取材に終始し、日本側への確認、つまり「ウラをとる」作業は全くなされていません。この続報における童増の言い草からすると、何か日本側を悪者扱いしてお流れ、という成り行きに持っていくつもりのようでもあります。

 ――――

 ……唐突ですがどうやらそのようです。いま記事を発見しました。実は「人民網」と「新浪網」の該当記事にはアクセスできなかった(すでに削除?)ので、これは怪しいと思い検索をかけていたのですが、今日の『中国青年報』(17日付)が報じているではありませんか。

 ●日本側主催者が過酷な条件を提示、中国民間訪日弁論団はお流れに
 http://zqb.cyol.com/gb/zqb/2005-03/17/content_1050300.htm

 童増の一人芝居だったかどうかはともかく、「日本側のせいで企画は流れた」ことになっています。

 ――――

「非常に遺憾だ。討論会が流産した責任は日本側にある。向こうが討論会に際して我々が到底受け入れることの出来ない数多くの過酷な条件を提示してきたからだ」

 と、この記事で童増は語っています。もう少し吠えさせてみますと、きのう(16日)午後に日本側からFAXが届き、

 ●中国側の参加人数を6~7人(通訳と書記含む)に限定してきた。日本側の参加者は9人。
 ●かねて打ち合わせられていたメディアとの会見は中止。討論会での撮影も禁止に。
 ●討論会の内容一切は日本側主催者である『文藝春秋』誌に独占使用権があり、中国側で発表する場合は事前に同誌の審査許可を得ること。

 ……と通知してきたとのこと。このため同行する予定だった北京大学歴史学部の徐勇・教授、中国政法大学の司馬南・客員教授(中国民間保釣聯合会顧問)らと話し合い、訪日中止を急遽決めたそうです。司馬南も吠えています。日本側から提示されたという条件について、

「この条件下で討論を行うことは明らかに不平等で、非公開でもあり、双方が合意した内容に違反している」
思うに日本側は我々を招いた場合、我々の語る歴史の真相が衆目の下で公然と明らかにされることを恐れたのではないか。だから(事前の合意事項を)こうして反故にしてしまうなど誠意に欠けたことをする。こういう状況下で出かけて行くことに意義を見い出しにくい、と我々は判断したのだ」

 笑っちゃいけませんよ。当人は憤懣やる方ないといった様子を懸命に繕っているのですから。

 ――――

 さあ、どうせ自作自演だろ、とツッコミを入れましょう。

「ビザが下りなかったんだろ?」

 というのもアリですね。……と思ったら驚いたことに、この記事では8日にビザが出たことになっています。ただし、それにいったん取消印が押され、15日に改めてビザが発給されているそうです。おやおや。

 矛盾しているではありませんか(笑)。
「現在に至るまでビザが下りない」と『明報』記者に前日語った内容とは激しく一致しておりません。「いったん出たビザが取り消された」というのは連中にとって「おいしいネタ」である筈なのに、上記『明報』の記事において、童増は全くそのことに言及していません。

 ジサクジエーン?

 取りあえずその日本から届いたというFAXとやらを公開してもらおうじゃありませんか。話はそれからですね。

 最大の証拠である筈のそのFAXの画像は、ホームグラウンドである「中国民間保釣聯合会」のサイト(http://www.cfdd.org.cn/)にも出ていません。訪日中止(自称)を決めてから半日以上が経っているのに、これは一体どうしたことでしょう。

 あ、たったいま誰かが『中国青年報』の記事を論壇に載せました。それまでは「頑張れ」「頑張れ」一辺倒だったのに(笑)。それでは取りあえず、これによって生じる糞青たちの「落差」を生暖かく見守ることにします……と思いましたが、やめておきます。どうせ「打死小日本!」とかいうレスが延々と続くだけでしょうから(笑)。

 あとそろそろ寝る時間なので。『明報』の記事(小ネタ)を扱って終わるつもりが、思いがけず最新ニュース(中国青年報)が飛び込んできて、雑になってしまい申し訳ありません。

 ――――

 ところで、ここ一連の動きをみていて思うのですが、江沢民時代と違って、最近はどうやら「珍獣使い」が背後にいるようですね。

 しかもその腕は悪くありません。外角低め、ストライクゾーンギリギリのところでボール1個分の出し入れ、とでも言いましょうか(笑)。なかなか見事なコントロールです。

 現時点までは、ですけど。


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 【余談】エアチケットはキャンセルしたそうです(自称)。



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【シリーズ:反日騒動2005(02)】
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 お前らそれでもプレスか?……と私は言いたいのです。

 いや、全人代(全国人民代表大会)の閉幕に際して行われた温家宝・首相の記者会見でのことです。

 記者の質問は当然のことながら「反国家分裂法」に及びました。それに答えた温家宝が最後に、

「台湾問題は純粋に中国の内政に属することがらであり、外国の干渉は受け入れないし、望まない。また、外国の干渉を恐れるものでもない」
(※1)

 と言い放ったとき、
会場にいた中国人記者から嵐のような拍手が沸き起こったそうです(しかもしばらく鳴りやまなかったとか)。

 拍手ですか(笑)。

 「反国家分裂法」の採択決議で反対票がゼロだったことぐらいでは笑うことがあってもまず驚いたりはしませんが、これには私もさすがに呆れました。で、「お前らそれでもプレスか?」という感想になる訳です。

 ――――

 以上のことは『産経新聞』(15日付)の社説もごく簡単に言及していました。そりゃ書きたくもなるでしょう。私は「新華網」の記事で呆れ、香港各紙の報道で改めて呆れさせてもらいました。親中紙なら基地外新聞(※2)ですからともかく、『明報』(15日付電子版)まで嬉しそうに誇らし気に書いていました。堕ちたものですねえ。

 例えばですよ。国民の生活環境が大きく改善されるような、あるいは巨悪を殲滅せしめるような驚天動地の政策が発表されたというなら、まだわかります。でも温家宝の上の発言は、ブルース・リーが映画で悪役日本人か何かを倒した後で、

「俺たち中国人はアジアの懦夫ではないぞ!」(我o地中国人並唔係東亜病夫!)

 と見得を切るようなものでしょう。そういう発言で怒濤の拍手というのは、記者のやることではないと思うのです。そういうのって素人なら民度の低い観衆、プロなら「喜び組」とかの仕事じゃないですか?ええ、中共政権がその本質において北朝鮮と何ら変わらないことは重々承知していますけれども、記者がこんなところで溜飲を下げている場合じゃないでしょう。

 プロの取材者として恥ずかしくないか?と言いたいところですが中国には中国のレベルがあって、プロに求める基準が異なるのでしょう。ただ私の基準に照らせば、呆れもしますし、空々しさ、それに薄ら寒さも感じます。『産経』社説(「『反対ゼロ』とは恐ろしい」という標題が秀逸)は、

「かつての『一つの声』しかない時代を想起させた」

 と書いていますが、私の感想の根っこもそんなところです。ああまた地金が出ちゃったね、とでも言いましょうか。

 ――――

 地金といえば前にも書きましたが、今回の「反国家分裂法」もその内容や審議過程、そして採択における「反対ゼロ」に至るまで地金そのものでしたねえ。カツラを引っ剥がして開き直る禿親爺という印象です。

 ところで、この記者会見で温家宝は米CNN記者の質問に対し、次のようにも言っています。

 「貴国でも1861年に、反分裂法を制定している。我々の反分裂と同様の内容だ。その後、米国では南北戦争が勃発した。しかし我々は、そのような状況を望んでいない」
(※1)

 だからさぁ、と言いたくなるじゃありませんか。温家宝やい温家宝、それは一体何年前の出来事?

 それが比較対象として適切で、気のきいた返答だと自分で思っているなら、これまた「地金が出ちゃった」であり、こいつも所詮はその程度なんでしょう。少なくとも中国国内メディアはこのくだりをわざわざ記事にして悦に入っていますから「その程度」です。それじゃアヘン戦争でももう一回やりますか?香港人は喜ぶと思いますよ(笑)。

 米CNN記者への回答はもう少しあります。

「この100年間、中国は屈辱の歴史に甘んじた。しかし今日にいたるまで、占領のためには一兵卒も他国に派遣していない」(※1)

 ……だ、そうです。ウイグルとかチベットとか朝鮮戦争とか、あと中越戦争とかはどうなるのでしょう。香港紙『蘋果日報』(15日付電子版)によれば、ここでも
万雷の拍手だったようです。そうですかそうですか。

 ――――

 ちなみにこの『蘋果日報』、「全人代の表決結果」という表をわざわざ作成しています。それによりますと、決をとった案件への反対票数は次の通りです(カッコ内の数字が反対票数)。

 反国家分裂法(0)
 政府活動報告(17)
 全人代活動報告(34)
 発展改革委員会報告(116)
 財政報告(241)
 最高検察院活動報告(365)
 最高法院活動報告(461)

 こうしてみると「反国家分裂法」が際立っていますね。キラキラと輝いてみえます(笑)。さすがに中共が大嫌いで、しかも香港でいちばん読まれている新聞(※3)、ツボを心得ております。

「航空母艦を建造すべきだ」

 と『明報』の取材に吠えている実に痛い軍人もいました。晒しておきますか。解放軍人民代表の一人、総装備部科学技術委員会の汪致辺・副主任です。

「空母は大国が海洋権益を維持する上で非常に重要な手段だ。中国はかくも広大な国家で海岸線もこんなに長い。しかも我々の海洋権益を守らなければならないのだから、(空母は)全くもって必要なものだ」

 これが珍獣ならまだしも、解放軍あたりは結構本気でそれを考えていたりするから痛いのです。というより基地外国家の怖いところですね。これはやはり黄海海戦アゲイン?それとも百周年記念ということで対馬沖で殲滅?どちらでもお好みの方を選んでもらいましょう。

 ――――

 閑話休題。温家宝会見での記者の拍手に戻りますが、これは痛々しいほどの自尊心&コンプレックスという生来の体質に加え、江沢民の十数年に及ぶ「愛国主義教育」や「反日キャンペーン」の毒が全身に回っている証左でしょう。これじゃまるで義和団じゃないですか。ここまで固まってしまったら、もう矯正しようがないでしょう。

 だから私は、江沢民時代に育った連中を「亡国の世代」と呼んでいるのです。


 ――――


 【※1】http://news.searchina.ne.jp/2005/0315/politics_0315_001.shtml

 【※2】1989年の天安門事件(六四)までは別です。当ブログ「往年の文匯報をしのびつつ」(2005/01/31)参照。

 【※3】でも反日基調(香港の華字紙は全て反日です。例外なし)ですし記事の平均レベルもおしなべて低いです。大陸中国人と比較すれば際立ってみえる香港人の民度も結局はその程度、ともいえます。



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 全人代(全国人民代表大会)とともに開催されていた政協(全国政治協商会議)が昨日(12日)、閉幕しました。

 閉幕に先立って、政協は噂の「反国家分裂法」を採択しました。採択といっても中国の立法機関は全人代であって政協はその口添え役ですから、「この法律を通すことに賛成」という程度のことです。

 「反国家分裂法」については各方面から色々な反発が出ていますが、明日(14日)の全人代閉幕前に正式に採択されることでしょう。

 それにしても何というか、中共に焼きが回りつつあることを感じさせる法律ですね。実効支配すらしたこともない台湾を「中国の不可分の領土」などと言っても、実態がないのですから。つまりは虚構を基礎にしているのが「反国家分裂法」です。この理屈、中共の脳内では成立しても、いかに「一つの中国」を承認してもらって各国と国交を結んでいても、ターゲットにされた当の台湾はもとより、国際社会は正面から認知してはくれないでしょう。

 ――――

 「焼きが回っている」というのは、中共の焦りもそこまできたのかい、という意味でもあります。

 前にコメント欄で書きましたが、私は、台湾は時間が経てば経つほど独立派と潜在的独立派(表面上は現状維持)に有利になると考えています。それは、民主化された台湾で生まれ、一党独裁で民主も自由もカケラすら存在しない中共社会に対し著しい違和感・異質感を感じつつ育った世代が増えれば増えるほど、「台湾人」意識が強まり、同時にごく自然に独立意識が高まる(統一にリアリティを感じなくなる)と思うからです。枝葉に構わず、ざっくりとした斬り方でいえば、そういうことになります。

 中共にしても武力統一が国運に致命的なリスクを伴うことは理解しているでしょうから、話し合いで統一を実現できるに越したことはない。しかし、時が経つにつれ両者の意識はどんどん隔たっていく訳ですから、統一を捨てない限り、それは武力行使の可能性が高まっていくことに等しい。

 とはいえ統一は捨てられない。だから台湾独立派の動きを封じようと、つまり時計の針が進むのを無理矢理押さえ込もう、というのが「反国家分裂法」を持ち出してきた理由のひとつではないかと思います。もちろん、軍部の機嫌取りや先代の江沢民との経緯もあるでしょう。もしかすると、江沢民が「反日」で国民の視線を外に向けさせたように、「反国家分裂法」で中共政権への求心力を高めようという狙いもあるのかも知れません。まあそれを狙ってみても、効果は薄いと思いますけど。

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 しかしこれらは中国の手前勝手な理屈であって、国際社会がそれを素直に受け取ってくれるとは考えにくい。現に日米が「2+2」で台湾問題を共同戦略目標に織り込んだ理由のひとつにはこの法案の存在があったでしょうし、シラク訪中でEUの対中武器輸出規制の解禁が実現しそうな雰囲気になってきたのに、日米が口を酸っぱくして反対論を唱えている。もしこの法案を通せば、EUの態度も少し変わるかも知れません。

 ……ということは馬鹿な御家人でも想像できるのですから、全人代に集った人民代表の中にも同じことを考える人が当然大勢いたことでしょう。実際、大勢いたようなのです。この法案に修正意見が相次ぎ、反体制系ニュースサイト「大紀元」では「その数は200カ所以上」というネット上で流れている情報を紹介しています。

 その情報の真偽の程は定かではありませんが、実際に今まで全人代を生中継していた全国ネットのテレビ局・中央電視台がこの法案に限ってはそれを取り止め(上から待ったがかかったとか)、やはり中継しようとしたCNNは例によってプツリと回線を切られてしまったようです(※1)。とりあえず国民に見せたくない場面が多々出て来ると当局は事前予想したのでしょう。たぶんその根拠は政協で、「採択した」とはいえ、また報道には一切出て来ないとはいえ、審議中に色々異論が出たのではないかと思います。

 異論は条文の字句、表現の強弱に対するものもあったでしょうし、「どうして台湾だけ?チベットやウイグルとかは範疇に入れなくていいのか?」という意見もあったでしょう。さらに「そもそもこんな法律通して国際的に孤立しないか?」という真っ当なものもあったでしょう。

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 現に日米は反発していますし、EU方面の雲行きも怪しくなってきており、少なくともこの法案を支持する姿勢ではないようです(※2)。そして当の台湾では、この法案が採択された際には50万人だか100万人だかの大規模な反対デモが予定されています。陳水扁総統をはじめ、李登輝・前総統もすでにこのデモへの参加を表明。さらには国民党の馬英九・台北市長も「参加しない可能性も排除しないが」と言いつつ、一応参加姿勢を示しているのです(※3)。

 先刻NHKのニュース(2005/03/13/20:45)が、中国は法案内の表現を緩和するようだとの報道を行っていましたが、所詮は程度問題であって、要するに字句の表現ではなく、こういう前近代的な趣旨の法律を通そうとしていることに周囲は反発しているのです。それは中共もわかっているでしょうが、それでも通そうというのですから、「焼きが回ったな」としか言いようがありません。

 中共の思惑がどうあれ、この法律は日台ないしは日米台の紐帯を強めることになるでしょう。有り難い話です。

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 それにしてもやっぱり中共だなと思うのは、テレビ中継の中止にせよ今回の法案にせよ、やることの程度が低すぎるという点です。

 愚民政策によって民度の低い社会に胡座をかいてきた中共は、その環境にすっかり慣れてしまって、実は統治者である中共自身の民度も低いまま進歩していないということに気付いていませんね。ですから、愚民を押さえ込む方法には精通していても、一定以上の民度(例えば普通選挙を実施できるレベル)を持った社会に対する有効な働きかけができない。説得力が全くないのです。

 例えば、ここに美人がいるとします。一緒になりたいと思っていくらめかしこんで(と自分では思っている)彼女に声をかけてみても、話が合わず、口説けなければ意味がないでしょう。……そして実際、口説き落とせない。だから最後にはこういう力づくの法律に走ってしまう。対香港政策でも明らかになっていることですけど、今回もそれをよく反映していると思います。

 性犯罪者レベルとでも言いましょうか(笑)。いやいや真面目な話です。


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 【※1】http://www.epochtimes.com/b5/5/3/10/n843993.htm

 【※2】http://www.epochtimes.com/b5/5/3/11/n844905.htm
     http://www.epochtimes.com/b5/5/3/11/n844930.htm

 【※3】http://tw.news.yahoo.com/050312/43/1kxyx.html


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 【追記】コメント欄にも書きましたが、全人代は今日(14日)午前、「反国家分裂法」を採択して閉幕しました。賛成票2896、棄権票2、そして
反対票0。いやあ久しぶりに「全人代らしさ」を見せてもらいました。(2005/03/14/14:37)



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 いや、確かにそう言ったんです。「重慶、四川、河南」と。活字になっているから間違いありません。 

 報道が解禁になったとはちょっと考えにくいですね。いまさら、という観もありますし。偶然検閲の目をすり抜けたのでしょうか。まあ地味な記事ですから大した影響はないでしょうけど……。

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 昨年は秋口から各所で暴動やデモ、プチ暴動が発生しました。

 隠しようのない都市暴動のため報道されたケース(重慶市萬州区)もあれば、軍隊が出動して鎮圧・進駐して戒厳令状態になったところもあります(四川省・漢源農民暴動)。報道されなかったケースとしてはこの漢源農民暴動以外にも、退職後の待遇改善を求めた安徽省のお爺さんお婆さんデモや内蒙古自治区のデモがあります。

 農民デモでは広東省でも橋の料金所焼き打ちや、出稼ぎ農民と村民の対立に端を発した官民衝突もありました。これは中国国内でも報じられたケースです。

 それに漢族と回族の衝突が河南省でもありました。これは海外メディアに対してのみ新華社が記事を出しました。河南といえば跨線橋を小破せしめたプチ爆弾テロもありましたね。

 他にも土地収用をめぐるトラブルや労働争議にまつわるデモ・スト・ハンストなど、都市と農村を問わず、この種の事件は枚挙に暇がありません。振り返ってみると本当に色々起きています。そして、いまもどこかで何かが起きているかも知れません。

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 こうした数々の事件が中共指導部に衝撃を与えたであろうことは想像に難くありません。実際、現在開催中である全人代(全国人民代表大会=立法機関)の初日に発表された温家宝首相の「政府活動報告」、ここにも控え目ながらそれに言及している部分があります。

 第5章(社会事業の発展と調和のとれた社会の建設を積極的に行おう)の(3)です。

 社会安定工作を高度に重視する。人民内部の矛盾を正確に処理し、タイムリーかつ合理的に民衆の訴える問題を解決すること。民衆の利益を損ねる行為には断固たる態度で臨み、法に基づいてこれを改めさせること。(中略)社会的矛盾の対立を調停する健全なメカニズムを確立させ、社会安定についての予防・警戒頽勢と応急処理メカニズムを改善し、集団的事件を積極的に予防し、(事件発生に際しては)適切な処置を講じること。

 「人民内部の矛盾」「民衆の訴える問題」「民衆の利益を損ねる行為」「社会的矛盾の対立」「集団的事件」といった言葉が示唆するものが、上に並べたデモ・スト・暴動・プチ暴動でしょう。はっきりと言及できないのが苦しいところですが、情報統制は愚民政策を行う上で必要不可欠な措置ですから仕方ないのでしょう。

 ところが、その壁をうっかり突き破った発言が全人代(たぶん分科会)で飛び出し、これまたうっかりとそのまま記事になってしまいました。まあ「突き破った」とは大袈裟ですが、具体的な地名が出て来るのはやはりタブー破りに属するのではないかと思うのです。

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 ●末端官僚は理性的に「民衆の騒動」に対処し始めた
 http://news.xinhuanet.com/newscenter/2005-03/09/content_2673215.htm

 河南省の人民代表による分科会だと思うのですが、「温家宝報告」の上の部分につき、同省の人民代表が色々と発言しています。主題はむしろ陳情活動(上訪)に対し当局側はどう善処すべきか、というところにあるのですが、その中で同省洛陽市白馬集団有限責任公司の工員であるトウ芝芳人民代表が、

「過去に、一部の地方政府が民衆に関する問題への処理が不適切だったため、民衆と政府の間に一定レベルの不信感が生じ、本来の『小さな騒ぎ』が『大きな騒ぎ』へと発展することがあった」

 と発言します。それをフォローするように、

「2004年後半、重慶、四川、河南などの地で比較的大規模な集団的事件が発生し、社会でもこれについて熱く論じられた。ある専門家は、これらの事件は社会における格差のレベル、それに官僚と人民の間の矛盾が、調和のとれた社会を建設する上で大きな阻害要因となっていることを示すものだと指摘している。」

 という一節が続くのです。

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 これが記者の解説なのか人民代表の発言かはわかりませんが、中国国内でも報道された「重慶」(萬州市民暴動)は別として、

「四川」(漢源農民暴動)
「河南」(漢族と回族の武力衝突)

 までが出て来るというのは、読んでいて思わずニヤリとしてしまうのですが、一方でどうして出てきたのか理解に苦しみます。「河南」は海外メディアにのみ公開された事件、「四川」は海外・国内を問わず一切公式報道がなく、「なかったこと」にされている暴動です。

 そういう際どい地名を並べ、そこで比較的大規模な騒乱が発生したということに言及したあと、「社会でもこれについて熱く論じられた」と続くのは興味深いです。人民代表レベルには公開されている情報ということなのか、それとも建前をすっ飛ばして、

「どうせみんな知ってる訳だしさぁ」

 というノリなのか。いや建前をすっ飛ばす報道は中国国内では御法度でしょうから、「どうせみんな知ってる訳だしさぁ」というのはあり得ないと思うんですけどねえ。

 やっぱり検閲の目を偶然くぐり抜けた、ということなのでしょうか。結論が出ないまま書き留めておきます。


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 全人代(全国人民代表大会=立法機関)における地域ごとの分科会、それに全人代に先立って開かれる地方レベルの人民代表大会、この2つは注意して眺めていれば「中央vs地方」という対立軸を反映した出来事、具体的には中央政府に対する不満といった「地方の本音」に出会うことがある、と前回書きました。

 特に地方レベルの人民代表大会は地方政府が自分で決めた成長目標を数字(GDP成長率)で見ることができるので、実にわかりやすい機会です。実際に多くの地方が今年も中央政府の思惑を上回る経済成長を目指している、そして中央政府がその風潮に苦言を呈している、ということは前回みた通りです。

 では全人代での分科会で何がみえるか、というのを今回の主題にしたいのですが、今年は経済政策が引き締め基調に入って2年目ということもあり、ヲチしていても面白味のある発言には欠けるようです。本来なら分科会内での討論や、それを終えて出てきて取材陣に捕まった人民代表のコメントに「地方の不満」がにじむことがあります。特に経済が積極路線で走っているときは威勢のいい言葉が飛び出して面白いのです。

 ちなみに、全人代の初日に温家宝首相が「政府活動報告」を発表しましたが、あれは叩き台であって決定稿ではありません。全人代期間中に分科会などからの注文によって必要ならば書き足したり削ったりして、最終日に改めて発表されるのが決定稿です。

 この叩き台として初日に発表される「政府活動報告」にどのくらい朱筆が入るか、というのも政策論争や権力闘争、さらに「中央vs地方」を反映した注目点です。簡単に言ってしまうと、直しがたくさん入れば入るほど、首相または中央政府に対する「不信任」度が高い、とみることができます。

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 しかし、今年は現時点までのところ「不作」でみるべきものがなさそうなので、遺憾ながら過去に例を求めることにします。私は昔にチナヲチしていたころの資料一切を実家に置いてあるので手元にある紙資料や書籍類は皆無といっていいのですが、PCのハードディスクの片隅に埋もれていたメモを先日、偶然発見しました。1992年の全人代に関するものです。ええ随分古いものです。でもその間十数年、私はチナヲチから遠ざかっていましたので仕方ありません。

 ただしこの1992年というのは、中共にとっては非常に画期的な年でした。党上層部において政策路線の対立つまり権力闘争が発生し、それまで改革・開放政策を推進する上で常に立ちはだかってきた「保守派」が、事実上壊滅したのです。現時点に至るまで、当時に匹敵する激しい路線闘争は起きていません。

 昔話なのでちょっと説明が必要かも知れません。1980年代から1990年代の前半にかけては、現在では至極当たり前である改革・開放政策を「資本主義的なものだ」として批判し反対する強力な政治勢力が存在していました。それがいわゆる保守派です。本来の社会主義理論に忠実なグループ、とでもいいましょうか。

 当時の最高実力者であり改革派のバックボーンであったトウ小平でさえ、しばしば保守派との妥協によるバランス人事を余儀無くされたものです。現に胡耀邦が保守派の攻勢で総書記から失脚しています(1987年)。また、その後を襲った趙紫陽にスーパーインフレなど経済的混乱の責任を追及し、指導部内での主導権を失わせたのも保守派です。

 これが1988年。社会は乱れ、経済政策は引き締め路線に一変、改革派は明らかな頽勢……こうした状況に焦った改革派の若手知識人や趙紫陽のブレーンらが積極的な行動に出たりもして、そうしたことの一切が翌年の胡耀邦死去を発端とし、天安門事件(六四事件)でほぼ終息する民主化運動の伏線となっていくのです。

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 具体的な名前でいえば、当時の執行部内では李鵬首相が保守派の筆頭格でした。李鵬は政治家としては余りに無能で定見などロクに持っていなかったでしょうが、その保護者が陳雲、トウ力群、薄一波といったバリバリの社会主義理論家たちであったため、執行部における保守派の旗頭のようになっていたのです。趙紫陽が天安門事件で失脚した後は江沢民が総書記のポストを引き継ぎます。これはトウ小平直々による抜擢人事でしたが、やらせてみると江沢民もまた見事なまでに創意に欠けたタイプでしたから、1988年以来の経済引き締め路線をそのまま継承して不足を感じませんでした。

 改革推進を至上課題としていたトウ小平は、江沢民が意外に使えないキャラであったことに、後悔と歯がゆさを感じたことでしょう。自宅軟禁された趙紫陽に対し、トウ小平が「自己批判すれば政界復帰を許す」という密書を3回も送ったのはこの時期かも知れません。しかし、硬骨漢であり信念に基づいて「六四」の武力鎮圧に異を唱えた趙紫陽は、これを3回ともきっぱりと拒否します。

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 やむなし、ということで、トウ小平は自らの手で政局を転換させようと決意します。当時すでに90歳を超えていましたから、3度失脚してその都度復活したという異例の経歴の持ち主であるトウ小平も、これが最後の闘争だ、という思いがあったでしょう。そして行動に出たのが、1992年初めに行われた南方視察です。改革の先進地区であった深センや広東省を視察して回り、行く先々で改革路線を肯定する談話(南巡講話)を次々に発表していきます。

「思想解放」(教条的社会主義理論からの脱却=「保守派」批判)
「右よりも左の防止を重視すべきだ」(左=「保守派」の封殺)
「基本路線(経済最優先)を百年は続ける」(改革・開放が大前提)

 などがその骨子となる発言でしたが、「改革派」はもとより「六四」でトウ小平と共に血しぶきを浴びた軍部、それに各地方勢力、これは開発欲求が常に強く、引き締め路線に飽き飽きしていたのでもちろん続々と賛意を表明。急転直下ともいえるこの流れ、そしてトウ小平の人生最後の勝負という気迫に押された保守派は沈黙するしかなく、事実上の壊滅状態(政策に口出しする資格を喪失)となります。

 ここまではトウ小平の非公式なスタンドプレーでしたが、これを翌月(1992年2月)に行われた党の政治局会議が追認します。

「経済は目下最大の政治問題」

 と位置付け、「経済にかまけて政治を怠るな」という保守派の一貫した主張をシャットアウト。また、

「今後10年間、経済は条件が整えば年6%成長を超えてもよい」

 とし、当時の李鵬首相が前年末に設定した消極路線「5.5%」を大幅に修正。年間指標をタテに、沿海地区の大胆な改革に枠をはめようとする保守派の動きにしっかりとクギを指しました。

 いわば、「改革派の勝利宣言」です。これ以降、改革・開放が「やって当たり前」の政策として推進され、現在に至ることになります。

 ――――

 さて、この年の全人代の話です。1月にトウ小平の巻き返しで政局が転換し、2月の党政治局会議で経済を積極路線に転じることが確認されました。そして翌3月が全人代です。現在と同じ形式で、初日には李鵬首相による「政府活動報告」が発表されました。

 ところが、です。李鵬によるこの「政府活動報告」は、政局の変化をほとんど反映していない内容だったのです。その文章のどこを探しても、

「右よりも左の防止を重視すべきだ」
「基本路線(経済最優先)を百年は続ける」

 など、党指導部の新たな合意を象徴するトウ小平の提起したスローガンが見当たりません。しかも、引き締め路線下の前年でさえ7%成長だったというのに、この年の成長目標値はなんと「6%」。どうしてかくなったかは当時、観測筋の間でも意見が分かれて未だに謎のままなのです。ともあれ、この、

「私を叩いて。私を苛めて」

 と言わんばかりの「李鵬報告」(叩き台)は、当然のように集中砲火を浴びることになります。

 ――――

 当時はまだインターネットのない時代ですから全人代報道も紙媒体が便りです。そのころ香港にいた私は、通勤ルートで通ることもあって親中紙『香港文匯報』社屋に毎日のように立ち寄り、『人民日報』(海外版)を買っていました。おかげで顔馴染みとなり、全人代期間中は『人民日報』(国内版)も特別に取り寄せてもらっていました。

 その『人民日報』(国内版)が連日のように、改革派から軍部に至るまでの「李鵬報告」批判をコメント紹介の形で報じていました。「安定団結」が建前ですから、批判といっても真っ向から斬り下げるようなことはしません。

「左の防止」
「百年」

 といった「李鵬報告」には出て来ないポイントを強調しまくるのです。

 全国からの地方代表による分科会はより大きな反発を示しました。『人民日報』はこれを、

「今大会で最も多く使われる言葉は『差距』(格差)だ。広東省の代表は外国と、沿海部は広東と、内陸部は沿海との格差への焦りを口にする」

 ときれいにまとめていました。要するに沿海部にとっても内陸部にとっても、「李鵬報告」は満足できる内容ではなかったということです。

 ――――

 不満はコメントの形で表れます。沿海部の人民代表からは、

「地方は改革への意欲にあふれている。思想解放が必要なのはむしろ指導部(李鵬ら保守派)だ」

 という言葉まで飛び出し、内陸各地区の分科会でも、

「(李鵬報告は)沿海部との経済格差に対する配慮が不十分」

 という声が出る始末。そして各分科会では、1月に行われた地方ごとの人民代表大会で設定した成長目標、これは「政変」前の緊縮路線下で出した数字ですから、これを各地方が一斉に見直し、「10%」だ「15%」だ「20%」だと、内陸部も沿海部もそれぞれに「李鵬報告」の掲げる「6%」という数字を全く無視した目標値に大幅修正しました。

 結局、李鵬の「政府活動報告」はあちこちに朱筆が入れられ、その数は前代未聞である150カ所以上。これはもう「首相不信任」を突き付けられたに等しく、面子丸潰れどころじゃありません。李鵬にとっては生涯忘れることのできない苦い記憶でしょう。

 ――――

 地方の本音、中央政府への反感など「中央vs地方」がこれほど見事に浮き彫りにされた全人代はたぶん空前絶後、つまり過去に例がなく、今後も起きることはないでしょう。仮に今後似たような全人代になることがあれば、それはたぶん中共が潰れるときかも知れません。

 以上はやや特異なケースですが、一見台本通りに開かれて閉幕するかの如き全人代にも、見所は結構あるものです。実際、前回紹介したように、見所が少ないであろう今年も、各地方の設定した経済成長目標は揃いも揃って温家宝首相の「政府活動報告」で示された「8%」を上回っています。事前に開かれる地方レベルの人民代表大会からチェックしていれば、全人代でより多くのことを読み取ることができるということです。あるいは、

「お前のとこ成長目標高すぎ。少し削れや」

 といったような中央と地方のせめぎ合いが、舞台裏では展開されているかも知れません。そうしたニオイを少しでも嗅ぎたくて、一見、地味で見過ごされがちな各分科会の動静などに、私は目がいってしまうのです。



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