日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





 どうしても看過できない蠢動というのはあるものです。それが日本に深く関係するものなら、なおさらのこと。

 という訳で今回は、いわば技術盗用を合法化せんとする件の話題について。まずは前回までのコメント欄に寄せられた、懇切この上ない「dongze」さんによる解説と、いつも現地から詳細なレポートを送って下さっている「シンセン在住」さんのルポ&ヲチ、それから「piyo」さんによる補足を以下に紹介します。

 いやー2005年春の反日騒動のときもそうでしたが、何か起きたときにこういう形での情報発信ができるというのは当ブログの醍醐味。皆さん本当にありがとうございます。m(__)m

 まずは今回の「非常事態」をすっぱ抜いた『読売新聞』の記事(GJ!)、その後に当ブログに寄せて頂いた関連コメントを並べます。



 ●中国、ITソースコード強制開示強行へ…国際問題化の懸念(YOMIURI ONLINE 2009/04/24/03:10)


 中国政府がデジタル家電などの中核情報をメーカーに強制開示させる制度を5月に発足させることが23日、明らかになった。

 中国政府は実施規則などを今月中にも公表する方針をすでに日米両政府に伝えた模様だ。当初の制度案を一部見直して適用まで一定の猶予期間を設けるものの、強制開示の根幹は変更しない。日米欧は企業の知的財産が流出する恐れがあるとして制度導入の撤回を強く求めてきたが、中国側の「強行突破」で国際問題に発展する懸念が強まってきた。

 制度は、中国で生産・販売する外国製の情報技術(IT)製品について、製品を制御するソフトウエアの設計図である「ソースコード」の開示をメーカーに強制するものだ。中国当局の職員が日本を訪れ製品をチェックする手続きも含まれる。拒否すれば、その製品の現地生産・販売や対中輸出ができなくなる。

 どの先進国も採用していない異例の制度で、非接触ICカードやデジタル複写機、金融機関向けの現金自動預け払い機(ATM)システムなど、日本企業が得意な製品も幅広く開示対象になる可能性がある。

 中国側は、ソフトの欠陥を狙ったコンピューターウイルスの侵入防止などを制度導入の目的に挙げる。しかし、ソースコードが分かればICカードやATMなどの暗号情報を解読するきっかけとなる。企業の損失につながるだけでなく、国家機密の漏洩(ろうえい)につながる可能性もあるため日米欧の政府が強く反発。日本の経済界も昨秋、中国側に強い懸念を伝えた。

 中国は当初、08年5月に実施規則を公表し、09年5月から適用する予定だった。各国からの反対で、中国当局が今年3月、制度実施の延期を表明したが、これは適用開始までの猶予期間を設けることを指していたと見られる。

 猶予期間はメーカー側が提出する書類を用意する時間に配慮したものだが、いつまで猶予するかは不明だ。日米欧の政府は詳細が分かり次第、中国側に問題点を指摘し、制度の見直しや撤廃を求めていくことになる。

 ◆ソースコード=コンピューター用の言語で書かれたソフトウエアの設計図。企業の重要な知的財産で、ソースコードが流出すれば開発成果を他社に利用される懸念がある。マイクロソフトは基本ソフト「ウィンドウズ」のソースコードを機密情報として扱い、巨額の利益につなげた。



 ここからは当ブログに寄せて頂いたコメントです。というより実質的には現地ルポ&ヲチを含めた貴重な「関連報道」。




 ●ITでの増長 (dongze) 2009-04-26 08:29:11


 ITでの増長は、まあ今回のは集大成のようなものかも、piyoさんのいうように「対中国輸出規制」を設けるのが一番手っ取りばやいですが、民生用のデジタル機器とかより、TCP-IP世界の暗号化関連が一番の狙いでは?と業界筋は古くから見ています。CCCの出来かけの頃からこの政策はいつも見え隠れしていて、とうに意図を見透かしている欧米&日本(+香港/シガポールあたりも反対していた)が政府筋でずっと監視&圧力かけ続けておりましたよ、この件は(ここいらへんはpiyoさんもご承知では?)

 シナからすれば(ダメリカが弱っている)この時期ようやく日の目を見たということですから、WTOやらなんやらで決定的なお達しを出すまで止めない(&それでもまた別の手を使う)でしょうなあ。→だから増長なのですが。

 世界の工場として中国を使うことを止めるのが一番ですね、エコな環境でない国(電力は石炭、水質は自国民どころかクラゲだの、畸形魚だので他国にも迷惑かける始末、知的財産はダブスタどころか強奪しか頭にない=単に人件費が安い:最近そうとも言えない)への投資は引き上げるとしましょうよ、もうすでに外貨準備見れば支払いは十分以上してあるし、、ね。


 ――――


 ●IT増長その2 (dongze) 2009-04-26 08:44:11


 ちょっと不正確な書き方ですが、一般向けではわかり易いかと例のお達しの適用範囲は以下のとおりになります。

 ファイヤーウォール、LANカードおよびスイッチングハブ、VPN、ルータ、インテリジェントカードおよびICチップ用OS、データバックアップおよびリストア用ソフトウエア、OS、データベースシステム、迷惑メール防止製品、不正アクセス侵入探知システム、ネットワーク監視システム、操作履歴やログの収集分析ツール、ファイル改ざん検知システム(引用ソース:http://www.nikkeibp.co.jp/news/china08q3/585650/

 後ヒントは「金橋」PJです(ねえpiyoさん)


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 ●振り返さないでちょ (piyo) 2009-04-26 11:16:32


 「金橋プロジェクト」とは、政府機関、50以上の主要都市、多数の研究機関、企業を結ぶ、公共情報ネットワーク構築プロジェクトである。プロジェクトは以下の段階からなる。(1)16都市を結ぶバックボーンの構築、(2)アップグレードと他の都市への拡大、(3)同期ディジタル・ハイアラーキ(SDH)技術の導入。「金関プロジェクト」とは、貿易業務用に特別に設計された情報ネットワークのプロジェクトである。税関と貿易部門の情報ネットワークを接続し、 EDIビジネスを促進し、磁気媒体の情報に代り情報をネットワーク上で交換されるようにする。「金カード・プロジェクト」は12のプロジェクトからなり、中国のバンキング・システムを、マルチ・バンク・ネットワークへのアクセス可能な、デビット・カード付きのバンキング・システムにするプロジェクトである。2000年までに2億枚の決済カード流通を目標とした。

 ……CCCやらRoHSやら出来もしないことを次々と、、。


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 ●もちょっと詳しいのが (dongze) 2009-04-28 06:28:04


 もうすこし詳細な対象製品リストPDF版(でもこれ日本人の翻訳じゃないな、、、)がありました。ご参考まで。

 http://www.csaj.jp/government/
 http://www.csaj.jp/government/other/2008/080627_list.pdf

 これ見方を変えると、逆キャッチオール規制なんですよね、チナ様に逆らう製品はダメという。


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 ●DVD!DVD! (シンセン在住) 2009-04-26 11:03:23


 今回の、ITソース強制開示の件、自分も気になっております。

 自分は、中国人ワーカー同様、ただただ作るのが担当なので、現在どんな製品を作っていても「IT」からは逃れられず、世界の工場たる中国としては、その呪縛をより強く感じているのだろうと感じます。

 今回の案、半年ほど前に見たときには、DVDプレイヤーの特許問題を思い出し、知材権という概念が乏しい中国人からすると、ああいうことは納得ができない、外国が因縁つけてきた、みたいな感じで、こういう無茶な案が出てきたのかなあと。

 “特許攻撃”で中国DVD産業が壊滅へ
 http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/china/comment/060526_dvd/index.html

 産業の高度化を謳う、シンセン市の今年の人民会議では山寨企業を合法化して育てていくような案が出ましたが、数日後には発言を撤回したという続報がありました。

 なんで取り消したのか?一次ソースが読めない自分の全くの推論ですが、現時点で合法化しても、DVDのように特許料を抜かれて損だ、というような計算もあるのではないかと邪推しています。

 下記記事によると、山寨の主力商品であるミニノートでは正規品との価格差は30~40%ということ。
例えば正規品のミニノートでは価格の半分がOS代といわれていますので、現時点で合法化してもコスト競争力が保てなさそうです。

 ●拡大を続けるクローンノート PC 市場、メーカー数は300~400社
 http://japan.internet.com/finanews/20090424/2.html

 現状、大手メーカー、販売店でも、リナックスOSで販売→海賊版Windowsはサービスします、みたいな売り方をしていますが、PCだからできることであって、電子家電の中に組み込まれたソフトはこういう売り方は出来ないわけで。

 世界の「組立」工場からの脱却が、現状のテーマ、そのためにソフト、知材の国産化が、一番の戦略的課題なのでしょうけれど、今回の泥棒の居直りのような法律に対しては、さすがに日本当局の反発も必至でしょうし、こういう案が出てくるだけでも失うものもあるだろうに(信用?何それ食えるの?という感じなのかなあ)。

 現状でも、華為のような昨年の特許世界出願数世界一の企業も出てきており、本件、全く譲歩できる余地はないと思いますが、この円高+不景気で、中国移管を検討されているお客様が増えているなあ、というのが当地での実感です。





 私は中国の民度の低さから、中国経済が当面はグレードアップできないと考えていたのですが、まさかこんなパワープレーに走るとは思いもしませんでした。余りに出来過ぎた話というか、そういう脚本書けって言われてもベタ過ぎてリアリティがありませんから。

 まず言えるのは、世界的な景気後退の影響を、対外依存度のバカ高い中国の経済・社会がもろに受けたのだろうということです。たぶん私たちの想像以上に。その深刻さは中国指導部の予想を遥かに超えていたのではないかと。

 もう一点は、こんなことをやっても無理、ということです。一党独裁体制の維持のため愚民化教育をやめない中国に、世界レベルのものを受け入れるだけのキャパシティがあるか、どうか。……とりあえずいえるのは、日本をはじめ海外の関連企業がとてつもない迷惑というより大損害を受けるのは必定、ということ。

 私は理系はてんでダメなのでわかりませんけど、何事も一般市民レベルの民度が全てだと思うのです。

 これをやって何が起こるかといえば、一時的にはともかく、結局今度は自国製品の海賊版が猖獗を極めるだけではないかと。パクリは結局のところパクリで、原版(オリジナル)を越えることはできません。越えるだけの技術が、中国にはまだ育っていないのではないかと。

 解答を見ながら算数のドリルを埋めていくような作業です。解答を見ながらだから全て正解なのですが、それによって設問を解くだけのスキルが身についたかといえば、それは無理でしょう。

 ――――

 重ねて申し上げますが、私は理系はてんでダメなのでわかりませんけど、技術の接ぎ木というのは、受け入れる側にそれを吸収し得るだけの素地がないと無理、というか長続きしないように思います。いわば、北洋艦隊アゲインです。

 改めていえば、解答を見ながら算数のドリルを埋めていくような作業です。これで学力がどれだけ伸びるかは甚だ疑問ではないかと。

 私はかねてから中国経済が次の段階に進むにはどうするべきかということに興味があって、兄貴分のカリスマ教授が来日するたびにそういう話題で意見交換をしたりしていたのですが、常に結論は「国民レベルでの教育水準の向上」でした。

 底辺=国民レベルという基礎が土台として確たるものでなければ、パクったものを越えることは難しいのではないか、というのが私の考えです。というより体験から得た私なりの見方というべきでしょうか。

 私が本籍を置いている香港の業界が十数年前から同じことをやっているのです。パクリ度が高まるばかりで、香港オリジナルというべき独特な要素が10年以上待っても出てきません。いつまでも「ファ×痛」の、サルマネ。

 むろん、「ファ×痛」が如何にイタい雑誌ということも理解できていません。「ファ×痛」がライトユーザーに広く受け入れられている雑誌、と信じている奴らがたくさんいます。

 それを一応業界のご意見番的な立場にいながら、放置しておく私も私ですけど。だってそのおかげで私は副業での引き合いが増えるのですから。ありがたやありがたや(笑)。

 ――――

 それにしても、WTO加盟国のすることではありませんね。私もまさかこんな挙に出るとは考えていませんでした。実力が実力ですから吸収力はなくても、海外の有力企業をM&Aで取り込むという方法でしのいでいくのかな、と思っていたのですが、正に予想の斜め上。

 異論はあるかも知れませんが、こんな方法で中国経済が「世界の工場」から次の段階に進めるとは、私にはとても信じられません。上述したように、ドリルは百点満点でも、解答を見ながら埋めていった結果でしかありませんから、そこに至る道筋はすっ飛ばしているのです。

 中国版新幹線のように、海外からの技術導入でようやく目処がたったものを「国産」と僭称する方が、まだ潔いではありませんか(笑)。

 とはいえ、世界同時不況の折も折ですから、「13億市場」のような幻覚に未だに捕らわれている企業がまだまだ多いということで、かようなまことに無理無体としか表現しようのないリーチが通ってしまう可能性も決して低くはないでしょうね。

 すでに中国へ進出している企業に対しても有形無形の圧力が加えられるかも知れません。話はややズレますが、撤退しようにも何からの因縁をつけられてそれができない企業も少なからずあるでしょう。

 ともあれ、私はこの事態にあんぐりです。これは盗人猛々しいというより、盗人そのものの行為ではありませんか。ああそうか、これが正に「中国の特色ある社会主義」の発露なんだな、と呆れています。

 しかし、軽く笑い飛ばせないところが深刻です。外資企業に門戸を開いて30年にもなるのに、技術の実が育たないという現状、それから世界的な景気後退がもたらした影響に中国指導部が頭を抱えてしまっているのだろうな、と感じるのみです。

 ――――

 以上、私が明らかに消化不良を起こしているのを承知で臆面もなく書いてみました。関連業界に広がっているであろう空気や「ここだけの話」、そして欧米の動き、また中国側の最新情報など、皆さんからの続報をお待ちしています。

 こういう事態に際しては、本当に皆さんが頼りなのです。m(__)m





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 聖火リレーに際し、大動員された中国人留学生どもの振り回す五星紅旗とシュプレヒコールで長野市が「なんちゃって領土割譲」状態に陥ったあの日から、今日で1周年となります。

 「領土割譲」というのは大袈裟ではありません。政府も長野県も長野県警も、事前事後を問わずあの異様な事態について無為無策と非難されても仕方のない中途半端な対応だったからこそ、あの日の長野が「被割譲地」になったのです。最終兵器として「日本での聖火リレーは中止」という選択肢もあった訳ですし。

 やっぱりあれでしょうか、毒餃子のときもそうだったように、当時のトップがトップだった故にかくなったのかなあ、と。





 ともあれ「4.26」事件については、そのあたりの責任の所在がどうも明確でありませんね。この点ばかりは明らかにする作業が必要だと思います。

 さて、故障者リスト入りしている私はイベント参加はもちろん、当ブログにてマトモなエントリー(そんなのあったか?)が書けませんので、「4.26」一周年記念の第二弾として「大毒草」動画を並べておきます。

 「4.26」をプラス思考で捉えた場合、「日本人の対中認識がより正確になった」ということが最も大きなポイントではないかと愚考する次第。という訳で今回はその線のものをチョイスしてみました。おヒマなときにでも御鑑賞いただければ。














通訳捜査官―中国人犯罪者との闘い2920日
坂東 忠信
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動画にも登場するこの本は要必読。本当にオススメです。
日本に住んでいるからといって、「中国人」とは無縁でいられないのですから。





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 やはり一周年を前にすると血が騒ぐというか、忸怩たる思いというか、余りにやるせないというか、呆れて物が言えないというか。

 私の場合、各地で開かれる関連イベントにはもちろん出かけられませんし、馬鹿は馬鹿なりに何事かを考える作業(記事漁り&中国観察)にもドクターストップがかかっていますが、まあ動画を集めて貼付けるくらいのことはできます。



























 何と申しましょうか、繁栄するニッポンを私たちに遺してくれた先人たちに、顔向けすることなど到底できない情けなさです。

 ――――





 ↑このくらいのコメントでいいなら私でも『毎日新聞』論説委員を名乗れそうですね。でも変態&カルト漬けで生き存えているいる新聞なんざこっちが願い下げです。

 それではオフレコ解除。

 私の友人で長野での動員にも関与した元麻布の中の人T氏(仮名)によると、「いざとなったらボールペンやシャープペンの筆先で日本人の背中をブスリ」という内々の指示は事実だったとのこと。








雪の下の炎
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中国の狙いは民族絶滅―チベット・ウイグル・モンゴル・台湾、自由への戦い
林 建良,テンジン,ダシドノロブ,イリハムマハムティ
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 幼女ではなく養生。

 身体はどうあれ頭の方がヒマを持て余してきました。そろそろ「4.26」一周年でもありますし。

 そういえば「しんたろう」さん、コメントを寄せて下さって感謝感激です。私は御一緒するたびに申し上げておりますが(笑),本当に、あなたたちの悔しさがあったればこそ、日本でフリーチベットが一大ブームを巻き起こすに至ったのです。長野において魁の役目を担われたことに、どうか誇りを持って下さい。

 一周年近しということで私も何やらウズウズしているのですが、まあ目下のところは墨堤行軍まで禁じられている身なので、YouTubeやニコニコ動画で楽しいものや中国に関係のあるものを観賞したりしています。

 一方で、初めて読む本や読み古した作品に頷かされたり唸らされたり。この季節ですから「特攻」にも思いを馳せない訳にはいきません。

 あと男はやっぱり四の五の言わずに、

「ほんのわずかでいい 僕を見てよ」
「君の気持ちなら わかるさ 彼のことが好きだね」

 ……などと、ベタ過ぎるほど情けない「僕」に徹しつつ(見事な様式美w)、実は「Disposable Love」な自分につい酔っていたりするかも知れない高橋幸宏でしょ。

 ちなみに私は「今日の空」より「泣きたい気持ち」が好きです。























いまどきの中国人 13億人の素顔に迫る
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 ご無沙汰しております。m(__)m。

 棺桶に片足が入りかけている御家人です。皆さんから心温まるコメントをたくさん寄せて頂き、本当に涙が出るほど嬉しいです。

 体調は、あまりシャレにならない状況です。すぐ死ぬいま死ぬという程ではありませんが、役所に色々な申請を出したりしているので健常者といえないことは確かです。

 おかげでこのブログも一時的に更新を止めざるを得なくなりました。小休止で済むか大休止になるのかは、まだわかりません。

 実は「おおお!」という企画をいくつか水面下で準備していて、根回しや顔つなぎその他いろいろ暗躍していた最中だったので、いま更新を止めるのは誠に無念であります。




▲役所サ出かけた道すがら。


 閑話休題。NHKがどうも最近変ですね。変というより余りに露骨な偏向ぶりというべきでしょう。台湾統治を題材にした番組がいま視聴者の反感を買っているようですし、現在放映中の連続ドラマの件もあります。

 マジメな話、党中央宣伝部からのお達しがあったのだと思います。番組制作にかかる時間を考えれば、当該部門を掌握している李長春が来日するずっと前に。

 たぶん昨年以来、日本人の対中感情の悪化が記録更新中なので中国側から「強い要請」という名の「もんのすごーい圧力」がかかっているのではないかと。民放や新聞なども含め、マスコミが中国人犯罪などについて意図的に報道を減らしている可能性もあります。

 中国は民度が民度ですから、中共によるプロパガンダもそれなりの底の浅いものとなります。だからNHKにゲンメイしても日本人からみると子供騙しのようなミエミエの小細工になってしまうのかも知れません。日本人における対中嫌悪感の高まりは、こういう姑息なやり方で解決できるような表層的なものではないと思うのですけど。

 ――――

 ところで私は、中国の改革開放政策が行き詰まって発生したのが1989年の民主化運動だと考えています。天安門事件での荒療治で中共政権はその行き詰まりをリセットしたのだろうと。

 リセットはされましたが、おかげで政治制度改革がタブーになりました。

 現在の状況は、江沢民型経済成長モデルの行き詰まりを示していると愚考する次第です。成長モデルの行き詰まりと、政治制度改革をタブーにして経済改革だけの片肺飛行を十数年続けた結果です。

 いまは自称愛国者たちによる狭隘なナショナリズムが高まりつつありますが、ともかく中国社会を覆っているこの鬱屈を中共政権がどういう形で散じ,うまくリセットさせるか(できるのか?)が当面の見所のように思います。

 80年代における改革派と保守派の争いは、イデオロギーをめぐるものだっただけにまだ純粋で生真面目な部分が残っていたような気がします。いま現在進行している権力の主導権争いは「利権」を目当てにしている分だけ醜悪にみえます。

 ――――

 麻生首相の訪中後に何らかの政治的な動き、例えば対外強硬派の台頭があるかも知れません。むろん背後で糸を引いているのは胡錦涛サイドに対する「抵抗勢力」であり、煽られて乗せられるのは、まずは江沢民型愛国主義教育を念入りに刷り込まれた30代以下の連中です。

 余計なことを言うと、ネット署名が街頭署名にグレードアップするような、バーチャルな空間で盛り上がった勢いが現実世界に持ち込まれるようだと非常に危険です。

 思えば私も歳を重ねたものです。いま、日本各地の大学で助教授クラスの連中というのは、私の世代が文化大革命をリアルタイムで体験できなかったように、天安門事件を知らない、つまり進行する事態の本質を理解しつつそれを眺めていた世代ではありません。

 「中国はちょっとオシャレな北朝鮮」と、当ブログにてかつて造語したことがありますけど、天安門事件すら体験としての十分な経験値を持たないいまの若手研究者が、この言葉に実感を伴いつつ頷くことができないという点を危惧しています。

 つい長文になってしまったことは御容赦のほどを(>>お医者さんたち)。

 皆さんはくれぐれも健康第一で。




▲最後にもう一枚。今月初めに千鳥が淵の夜桜を堪能すべく、大鳥居から出て靖国通りの歩道橋を渡っていたところで発見。
市ヶ谷方面にうっすらと富士山のシルエット。わかります?







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 忸怩たる思いを抱えつつの業務連絡です。まずは都々逸めいたものをひとつ。



「余命五年と嘯く医者に 毒屁かまして都落ち」



 という仕儀に、心ならずも立ち至りました。「余命五年」だの「都落ち」というのは、あくまでも都々逸めいたものですから、皆さんどうか、お気になさらずに。

 ただし体調不良というか宿痾が一歩前進しまして、生活のスタイルを変えなければならなくなったことは事実です。

 入院する訳ではありませんが、しばらく本気で養生せよ、と。

 そんなこと言われても生活がありますから、稼がなければなりません。やむを得ず、「引き合いが来るうちが華」とばかりに、いままでガツガツと半ば昼夜兼行で働いていたのですが、戦線の大幅な整理・縮小を余儀なくされました。それによって生じた時間を養生にあてることとなります。

 いま、その配置転換の作業に忙殺されているところで、転居する必要などもあり、バタバタしているところでして、残念ながら、当分は余暇の娯楽に回す時間も精神的余裕もなさそうです。

 せっかく3月あたりから中国観察とその観察日記(当ブログ)も何やらノッてきた矢先だというのに。わざわざ駄文にお付き合い頂いている読者の皆さんにも本当に申し訳ありませんが……私自身も非常に悔しいです。

 ――――

 現在の見通しでいえば、仕事・生活環境の転換に少なくとも2カ月くらいはかかりそうです。

 その間は、当ブログの定期的な更新や「中国観察」は、ちょっと望めません。

 改めて、忸怩たる思いを抱えつつ、そのことを御報告する次第です。誠に申し訳ありません。

 ここに寄せて頂いたコメントはもちろん、頂いたメールは全てちゃんと読んでいます。いま、すぐにレスできる余裕がないことを諒として頂ければ幸いです。

 あくまでも「暫しの御暇」であって、当ブログの終了のお知らせではありません。念のため。

 ――――

 中国観察は私にとって生涯の大娯楽です。当分記事漁りができないので中国のいま現在からは一時的に遠のくことになってはしまいますが、新しい環境が整えば、慌てず急がず、リハビリに着手する所存です。

 それまでの間にも、もし少しでも余裕があれば、閑話などの体裁で現状報告その他を行えればと考えています。

 それからつい猪突してしまう私の性分から、中国がのっぴきならい事態になれば、どうにも血が騒いで何かも差し置いて……というこも、あるかも知れません(笑)。

 今年は当ブログで試みたいことが色々ありましたし、実際その方向へ向けて進んでいるという実感を持ち始めた矢先だけに、誠に残念です。

 いつも当ブログにお付き合い頂いている皆さんには、心からお詫び申し上げます。m(__)m

 ……そんな訳で、大娯楽が再開できる日を待ち望みつつ、ちょいと暫しの御暇を。

 取り急ぎ御報告まで。

 保持聯絡!


 御家人 敬上


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 えーと、今日もまた「実況」です。事態を俯瞰するにはひとまず放置プレイ、というのが適切なのでしょうが、日々新たな燃料が投下されている状況はやはり見過ごせません(笑)。

 きのう4月9日にもまた新しい動きが。前回紹介した一件、5月に尖閣上陸を目指していた台湾・香港の活動家たちが腰砕けになって、「魚釣島周辺の漁業権を主張する魚釣りOFF」になったという時事通信のスクープ記事が、早くも電波系反日基地外紙『環球時報』の電子版「環球網」に掲載されてしまいました。

 ●「環球網」(2009/04/09/08:41)
 http://mil.huanqiu.com/Taiwan/2009-04/427606.html

 内容は「敵前逃亡」8割&「石垣市長の申請を日本政府が検討中」2割といったところですが、この記事が「網易」など大手ポータルのニュースサイトに転載されて、記事付属掲示板は振り上げた拳の始末に困るといった呈の嘆き・脱力系書き込みであふれています。

 石垣市長が尖閣諸島上陸の意向表明、というニュースは9日付の『環球時報』に掲載され紙媒体デビューを果たしたものの、ネット世論が心待ちにしていた尖閣上陸部隊の脱落によって、余り意味を持たなくなってしまいました。

 元上陸部隊も単に上陸を中止して魚釣りに変更したというだけでなく、「魚釣りは漁業権アピールのため。領有権は政府間で解決する問題」などと徹底的なヘタレっぷり。ともあれ尖閣問題の目玉と考えられていたこの上陸計画の中止でお楽しみはひとつ減ってしまったことになります。

 ――――

 一方、一昨日(4月8日)の紙面で「尖閣&歴史教科書コンボ」を大きく扱った上海の『東方早報』は9日付の紙面で、石垣市長の申請に対し日本政府は消極的であることを報じました。同紙はまた日本メディアの報道として、

「2月に尖閣で一悶着あったばかりだし」

「麻生首相が今月末に訪中するし」

「国連安保理での北朝鮮問題への影響も考えないと」

 といった「消極的になる理由」も紹介するといった周到ぶり。さらに文末に「魚釣りOFF」も織り込んでおり、よくまとまった内容となっています。この記事の配分は「環球網」とは正反対で、「石垣市」8割に「魚釣りOFF」2割といったところ。この記事も「新浪網」「網易」など大手ポータルに転載されています。




http://epaper.dfdaily.com/dfzb/html/2009-04/09/node_17.htm


 こうしたなか、尖閣問題にせよ李登輝氏来日にせよ、官製メディアはいずれも華麗にスルー。9日に行われた外交部報道官定例記者会見においても、これらについて全くふれていません。

 ただし、ここにきて中国いわく「右翼団体の歴史歪曲教科書」が文部科学省の検定をパスしたという報道が9日、日本で流れました。そして韓国政府が脊髄反射で抗議の意を表明。

 ●修正300か所、「つくる会」教科書合格…08年度検定(YOMIURIONLINE 2009/04/09/14:49)

 ●教科書検定合格に韓国「過去の誤り美化」(共同通信→iZaニュース 2009/04/09/17:21)

 中国はこの件については「教科書」が検定を通ったこと、また韓国が抗議したことについて官製通信社の新華社と中国新聞社が論評抜きで速報しています。

 ●韓国抗議日本審査通過歪曲歴史的教科書(新華網 2009/04/09/21:56)
 http://news.xinhuanet.com/world/2009-04/09/content_11159173.htm

 ●美化侵略歴史日本新教科書獲審査通過(中国新聞網→新浪網 2009/04/09/18:13)
 http://news.sina.com.cn/w/2009-04-09/181317578062.shtml

 ――――

 「石垣市長が日本政府に尖閣上陸を申請」や台湾・香港団体の「魚釣りOFF」また「李登輝氏訪日へ」といった刺激的なニュースに一顧だにしなかった新華社。それが今回は自らのウェブサイトに記事を掲載していますから、中国はこの件については何らかの反発を行うつもりなのかも知れません。

 時間的に9日の外交部報道官定例記者会見に間に合わなかったネタなので、中国当局の今後の動きが注目されるところです。これも尖閣問題同様、胡錦涛サイドもアンチ胡錦涛諸派も中共史観にそぐわないという点で「歴史を改竄した教科書だ」との見解で一致するでしょうが、どういう反発を行うかで水面下での駆け引きが行われているところでしょう。

 この教科書に反発して日本製品不買運動やネット署名が始まるようだとアンチ胡錦涛諸派が攻めていることになります。とはいえ、軍の一部をも巻き込めるであろう尖閣問題と異なり、この教科書問題のオクタン価はやや低めであるような気が。中国当局が日本に抗議して、アンチ諸派がネット世論をうまくその流れに乗せてやることができれば、少しは面白くなるかも知れませんけど。

 2005年の反日騒動のときと異なり、今回は初動期から新華社が強硬論に与しないばかりか無視を続けている=胡錦涛サイドの掌握下にある、と考えられることから、アンチ胡錦涛諸派にとっては芳しくない戦況、ということになるのではないでしょうか。

 ただし、こうしたメディアを使った陣取り合戦は、街頭署名が始まったりちょっとしたデモが起きてしまえば状況が一変する可能性が大、というのも反日騒動における戦訓のひとつです。また、4年前に比べて様々な不公正に対する抗議活動が全国各地で頻発している現在の中国社会は、デモなどのイベントを起こしやすい環境。……という2点を最後に指摘しておきます。

 「尖閣」も「歴史問題」も中共政権にとって譲歩できない「大原則」ですから、いったん現実世界でのアクションが始まってしまうと、当局はそれを止めるよう諭すことはできても、正面から弾圧する訳にはいきません。お芝居はまだまだ、始まったばかりなのです。





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 ちょっと意外です。

 ●李登輝氏が5月31日から来日予定。
 ●石垣市長が尖閣諸島上陸の意向表明。
 ●「右翼団体」が新手の「歴史歪曲教科書」出版を目指す。

 という、これなんて役者揃い過ぎな大ネタが3つ、電波系基地外反日紙『環球時報』の電子版「環球網」に4月7日、ズラリと並びました。……というのは前回お伝えした通りです。

 となれば翌4月8日は紙媒体の『環球時報』でお披露目だ……と思っていたら、あにはからんや。三大ネタのいずれも紙面を飾っていませんでした。『環球時報』を系列下におく『人民日報』(党中央機関紙)、胡錦涛の広報紙『中国青年報』(共青団機関紙)、人民解放軍の機関紙『解放軍報』も、また然り。ネットでは大手ポータルをはじめ全国各地のニュースサイトで転載されまくっているのですが、これは一体どうしたことでしょう。

 この3つの大ネタのうち、李登輝氏の件は8日において続報も論評も出ていません。残る尖閣と歴史教科書の一件はどうかといえば、尖閣問題については香港の親中紙『大公報』が掲載した「麻生首相は北朝鮮とか尖閣を掲げて国民の目を外交問題に逸らす肚だ」といった内容の論評を国営の新華社通信に次ぐ官製通信社・中国新聞社が中国国内に配信し、これを大手ポータルのニュースサイトが転載しています。

 ●「中国新聞網」(2009/04/08)
 http://www.chinanews.com.cn/hb/news/2009/04-08/1635934.shtml

 ただし、この記事の主眼は、

「麻生首相は内政での失点を挽回すべく、国民の目を外に逸らさせようとしている」

 という点に置かれていて、その具体的なアクションのひとつに尖閣問題を挙げているだけで、中国曰くの領有権争いをテーマに据えた文章ではありません。

 ――――

 で、この記事を別とすると、8日に出回った関連記事は2本。まずは牽引役を務めている「環球網」が共同通信電を引いて報じたものがあります。「石垣市長が魚釣島上陸の意向表明」の件についてなのですが、これは、

「中国の抗議を恐れず」

 という見出しの一部が目を引く程度で、内容に目新しいものはありません。

 ●「環球網」(2009/04/08/07:10)
 http://world.huanqiu.com/roll/2009-04/426141.html

 その中であえて注目するとすれば、この記事の転載先のひとつに「国際在線」(中国国際放送局ウェブサイト「CRI online」)があったという点でしょうか。外交部をはじめ党・政府系の機関やメディア(機関紙)のいずれもスルーしている中で、唯一官製色の濃いメディアといっていいでしょう。

 ●「国際在線」(2009/04/08/10:29)
 http://gb.cri.cn/27824/2009/04/08/541s2478783.htm

 もう1本は尖閣問題と歴史教科書をひとまとめにした記事で、上海紙『東方早報』によるもの。これは下のように8日付同紙(紙媒体)にも大見出しで掲載されており、また記事の分量と内容の詳細度も十分で、非常にヤル気を感じさせます(笑)。江沢民の牙城である「上海」の新聞ということと関係があるかどうかはわかりません。




http://epaper.dfdaily.com/dfzb/html/2009-04/08/node_18.htm


 記事は全体の四分の三が今回の石垣市長による尖閣上陸意向表明の経緯について詳しく書かれており、最後の四分の一で歴史教科書に言及。「尖閣」を大見出しで掲げ、文末に「歴史教科書」の写真を配するという心憎いレイアウトです。

 質・量ともに「環球網」版をはるかに凌駕するものとなっているうえ、ネットをやらない層への訴求効果を狙ったという意味で紙媒体での露出という点に留意しておきたいところです。

 ●『東方早報』(2009/04/08/01:53)
 http://www.dfdaily.com/node2/node23/node220/userobject1ai162552.shtml

 これを転載した主なニュースサイトは、

 ●「新浪網」(2009/04/08/01:53)
 http://news.sina.com.cn/c/2009-04-08/015317563994.shtml

 ●「網易」(2009/04/08/10:38)
 http://news.163.com/09/0408/12/56CJFJ9C000120GU.htm

 ●「捜狐」(2009/04/08/01:53)
 http://news.sohu.com/20090408/n263251249.shtml

 ●「TOM.COM」(2009/04/08/05:13)
 http://post.news.tom.com/6D000A98856.html?source=TOM_N03

 ……と、大手ポータルが見事なまでに足並みを揃えています。

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 尖閣問題については、日本でも続報が出ていますね。



 ●尖閣諸島に上陸の意向=文書で外相に伝える…石垣市長(時事ドットコム 2009/04/08/12:23)

 河村建夫官房長官は8日午前の記者会見で、沖縄県石垣市の大浜長照(おおはま・ながてる)市長が尖閣諸島(中国名・釣魚島)に上陸したいとの意向を政府に伝達したことを明らかにした。その上で、河村長官は「関係省庁と対応を検討している」と述べた。

 尖閣諸島は日本が実効支配しているが、中国も領有権を主張している。日中の首脳も参加して12日にタイで開かれる東アジア首脳会議などを控え、波紋を呼ぶ可能性もある。

 上陸の意向は、3日付けの書簡で中曽根弘文外相に届いた。石垣市によると、尖閣諸島への上陸は、固定資産税課税などのための現地調査が目的。大浜市長は、国が認めれば上陸し、調査を実施する意向だ。ただ、上陸が実現すれば中国の反発は必至で、政府筋は「慎重に対応したい」としている。

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 ●尖閣上陸要望、慎重に対応=外務報道官(時事ドットコム 2009/04/08/18:56)

 兒玉和夫外務報道官は8日の記者会見で、沖縄県石垣市の大浜長照市長が政府に尖閣諸島(中国名・釣魚島)への上陸を要望していることについて、慎重に対応する方針を示した。

 同報道官は、尖閣諸島のうち民有地である魚釣島など4島については、政府が「平穏かつ安定的な維持」を目的に賃借し、「原則として何人も上陸を認めない方針を取ってきている」と説明。「土地所有者の意向や賃借目的などを十分に踏まえて検討する必要がある」と述べた。



 ううむ。国連安保理での北朝鮮問題の扱いや月末に控えている麻生太郎・首相の訪中を考慮して腰砕け、といったところでしょうか。少なくとも『大公報』の論評記事が指摘していたように「麻生は尖閣で国民の目を外へ逸らす」という考えではなさそうです。

 ところが、5月に魚釣島上陸を予定していた台湾や香港の活動家たちも腰砕けになってしまいまして。



 ●尖閣諸島への上陸断念=漁業権訴え「周辺で魚釣り」…台湾団体(時事ドットコム 2009/04/08/16:51)

 【台北8日時事】尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権を主張する台湾の民間団体「中華保釣協会」は8日、5月上旬に香港や中国の団体とともに計画していた尖閣上陸を断念し、同諸島周辺での魚釣りにとどめるとの方針を明らかにした。同協会の黄錫麟幹事長が時事通信のインタビューに応じた。

 黄幹事長は、尖閣に向けて出航する計画に変更はないとしたが、「漁民のために、(尖閣諸島周辺海域の)漁場を守るのが目的」と強調。尖閣へは上陸せず、「釣りという平和的手段で漁業権を主張する」とした。日本と中国、台湾が主張する領有権は「政府間の問題だ」として、今回の出航では領有権に関する主張は行わず、日本の海上保安庁の巡視船などから現場で警告を受けた場合は、台湾の領域内に速やかに移動し、「衝突は起こさない」と述べた。

 同幹事長は、同協会が尖閣に派遣する漁船は1隻とし、同協会の会員や香港、マカオの活動家、報道関係者ら計30~40人が同乗するとの見通しを示した。出航日時は5月上旬の波の穏やかそうな日を選び、基隆港沖合約56キロの小島「彭佳嶼」で香港や中国の船と落ち合い、尖閣に向かうとした。

 黄幹事長らは当初、日本が同諸島周辺の監視を強化しているとして、抗議を目的に同諸島に上陸するとの考えを示していた。



 これは時事通信のスクープですね。覚悟を決めて海上保安庁の巡視船の群れの中に突入していく上陸作戦が、何やら「2ちゃんねる」の「大規模OFF」のようになってしまいました(笑)。ポイントが「魚釣島」だから「釣り」?「釣りという平和的手段で漁業権を主張する」という脱力系も「2ちゃんねる」テイスト。

 ちなみに私がみた限りでは、中国国内メディアでこれを報じたところはまだありません。くれぐれも、この時事通信電を日本語のまま中国の大手掲示板に投下したりしちゃいけませんよ。そんなことすると必ず日本語のできる奴が現れるやサクサクと訳して糞青(自称愛国者の反日信者)どもを意気消沈させてしまいますから。連中にはもう少し、楽しい夢を見させてあげようではありませんか。

 ――――

 ……と、4月8日の動きを眺めた感想としては、まず李登輝氏来日のニュースで盛り上がっていないことが気になりました。情報が少ないため続報がないということもあるのかも知れませんが、論評記事も出ていません。台湾が対中融和路線の馬英九政権であることと、圧倒的多数派である台湾人の感情に中共政権が配慮したのかな、と感じた次第です。

 尖閣問題については日本も台湾も鉾を収めてしまったので「おやおや」と肩透かしを喰らった気分。中国を交えた三者間での申し合わせのようなものが成立したのでしょうか?ともあれこの形で収まるなら胡錦涛もニンマリ、といったところでしょう。

 ただし、台湾・香港の活動家たちによる上陸作戦が「魚釣島周辺の漁業権を主張する魚釣りOFF」になってしまったこと、また日本政府が石垣市長の魚釣島上陸に消極的であるというニュースはまだ中国国内には流れていない模様です。

 胡錦涛サイドはこの2つのニュースをさっさとメディアに載せて敵の出ばなを挫いてやりたいところでしょうが、『環球時報』や『東方早報』の背後にいる政治的保護者たちは逆に糞青どもが勇み立つような情報を流したいでしょうし、李登輝氏来日についても本決まりなのであれば、ここぞとばかりに李登輝氏個人と日本政府を叩きたい筈。関係部門においては巡視船による東シナ海のパトロール強化が既定路線になっていますから、ええいここでやってしまえ、てな暴挙に走る可能性も捨てられません。

 まあ日本側もまだ石垣市長の尖閣上陸を却下した訳ではありません。そうなる可能性は極めて低いと思われますが、もし石垣島市長の尖閣上陸が実現し、一方で中国のいう「歴史歪曲教科書」が検定を通過すればアンチ胡錦涛諸派は息を吹き返せることでしょう。

 ……いつの間にか政争話になっていますが(笑)、実際そう見えてしまうので仕方ありません。領土問題という真剣なテーマではあるものの、一面ではそれをどう扱うかということで中共上層部が内部で揉めているように思います。どちらも「あれは中国の領土」という見解では一致しているのですが、アンチ諸派は胡錦涛とは真逆に近い手法で臨むことを主張し、それによって対立局面をつくり出し、政権を揺さぶろうとしている訳です。他方面でのチャンバラも行われていることですし。

 ともあれ、まずは反日気運をここまで盛り上げてきた『環球時報』や鮮やかに紙媒体露出を果たした『東方早報』などがこの先どう動くかに注目したいところです。電波系としては『環球時報』と双璧をなす新華社系列の『国際先駆導報』は別の話題でチクチクやっているところですが、『環球時報』のつくり出した流れに加勢して、よりあからさまに動き出すのかどうかも気になります。

 とはいえ実のところ、『環球時報』は獅子奮迅の働きながら、現状は盛り上がっているというよりは不完全燃焼。ネタの割に大手ポータルのニュースサイトなどに出る関連記事の付属掲示板がどこか勢いに欠けている観があって、ひょっとして削除職人への指示出しレベルでも水面下での綱引きが行われているのかな、などとつい邪推したくなります。

 ……まあ、本来なら数日寝かせて様子をみるべき素材ではありますが、ネタがネタだけについ実況したくなり、果たせるかな振り回されてしまう自分が哀しくも滑稽であります(笑)。

 以下は余談として。

 建国60周年記念として行われる中国初の観艦式には、15カ国の海軍艦艇が招待されて参加することになっています。米国はその中に含まれているのですが、日本はお呼ばれされていません。……その非を鳴らす、というのではなく、これって軍のトップでもある胡錦涛の意向を海軍上層部が素直に反映した結果なのかなあ、と考えてみると、どうも疑問に思えてきてしまうのです。





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 この10日ばかり、ずっと独りで焦燥していたのです。焦れったいなーまだかよ続報ー、と待ちに待っていたのです。

 ついに、来ました。……と断じていいのかな。

 まあいいでしょう。以前『産経新聞』のとある記事の隅っこにさり気なく書かれていた重大ニュース、「李登輝・元台湾総統が5月31日に再来日」について、台湾メディアが昨日4月7日、これを報じました。

 ●李登輝氏来月再訪日,「奥の細道」めぐりで(中廣新聞網 2009/04/07/15:35)

 ●今生で奥の細道完全踏破を!李登輝氏5月31訪日(TVBS 2009/04/07/18:39)

 日本語版はこちらを。



 ●李登輝元総統が5度目の訪日へ、奥の細道めぐる…台湾メディア(Record China 2009/04/07/13:34)

 2009年4月7日、李登輝(り・とうき)台湾元総統が5月末に訪日すると台湾メディアが報じた。台海ネットの報道。

 訪日の目的は観光で、「奥の細道」をめぐる旅を希望しているという。また、4年前の訪日で訪問が果たせなかった母校の京都大学も訪れたいとしている。

 「日本李登輝友の会」のHPによると、今回の旅程が実現すれば李登輝氏の訪日は5回目となる。今年5月31日より、新潟・富山・石川など奥の細道の後半ルートを旅する予定だという。(翻訳・編集/愛玉)
 


 当ブログにとっては既報の旧聞ですね。

 ●李登輝さん5月31日に再来日!中国早くも反発?(2009/03/27)

 台湾の報道には続報色がなく、ソースも「李登輝友の会」のウェブサイトとなっています。……てことは、ひょっとすると台湾・中国ともに、あの『産経新聞』報道を見逃していたのでしょうか?(御家人GJ!)

 ともあれ中国の反発は必至だ!……というその反発がどういう形で行われるのかは興味深いところです。

 とりあえず、中国国内メディアはこのニュースを速報しました。「Record China」が報じているように、TVBSの報道を中国国内の「台海網」(台海ネット)と例の電波系反日基地外紙『環球時報』電子版(環球網)が全く同じ内容で報じ、それが「新浪網」など大手ポータルのニュースサイトに転載されています。

 文面から察するに、どうやら在台北の『環球時報』特約記者が報じたものを「環球網」と「台海網」が即掲載した模様。

 まだ引き写しただけの速報ですから論評はされていませんが、問題がなければ今日4月8日の『環球時報』(紙媒体)に掲載されるとともに、転載の輪が広まっていくことになるかと思われます。

 ――――

 さあ大変だぞ胡錦涛。台湾について中国は自国の主権に関わる最重要課題として扱っていますから、今月末に予定されている麻生太郎・首相の訪中時に首脳会談でスルーすることは許されないでしょう。

 まずは李登輝さんの来月来日を素直に喜びたいのですが、日中関係はもとより中共政権内部の権力闘争に及ぼす影響をあれこれ考えると知らず知らず頬が緩んでしまいます。wktk?……もちろんワクテカですとも。

 4月末に麻生首相の訪中があり、5月には民間団体が尖閣諸島・魚釣島への上陸を計画しているのです。そのタイミングを狙ったかどうかはともかく、この時期の訪日は嵐を呼ぶことになるでしょう。さすがに中国当局から「トラブルメーカー」と恐れられ、王毅・前駐日大使が在任中に「戦争メーカー」と脱力系批判を行っただけのことはあります。

 個人的には、最近になって政争の気配が高まりつつあるのを感じていただけに、尖閣問題ともども軍部の対外強硬派を含めたアンチ胡錦涛諸派が政権揺さぶりをかける上で絶好のネタになることは確実です。

 実は「高まる政争の気配」っていうかもう始まっていて、あちこちで真正面から斬り結んでいるように私には思えるのですが、これについては別の機会に。

 とりあえず、ここでは中国側にもうひとつ、極上燃料が投下されたことを報じておきます。ええ李登輝さんの話の他に、です。



 ●石垣市長、視察の意向 尖閣諸島/外相らに文書送付「国が認めれば」(沖縄タイムス 2009/04/07)

 【石垣】大浜長照石垣市長が、固定資産税の現地調査などを目的に尖閣諸島上陸の意向を中曽根弘文外相と河野太郎衆院外務委員長に文書で伝えていたことが、6日分かった。同市長が上陸の意思を日本政府に明確に示したのは初めて。

 政府が容認すれば、文化財や生態系を担当する市職員も同行させ、調査を実施する方針。魚釣島で繁殖するヤギやアホウドリなど希少生物の生息状況なども確認したいという。

 尖閣諸島は大小八つの島があり、同市登野城2390~2394番地と登録されている。国が民有地を県外に住む所有者から借り上げ、市は合計で年間約100万円の固定資産税を徴収している。

 大浜市長は「市長が行政区域に上陸できないのは異常な状態。現地を見ずに税を徴収するのは良くない」と視察の必要性を強調。中国や台湾が同諸島の領有権を主張していることについて、「世の中を騒がせるつもりはないが、国が認めれば、抗議があっても当然、上陸する」と話した。

 同市によると、3月の衆院外務委員会で民主党の委員が、地方税法で「固定資産の状況を少なくとも年1回実地調査しなければならない」と定めていることから、「石垣市長が尖閣諸島上陸を求めれば認めるか」などと質問。外務省は「地元から申し入れがあれば検討する」と答弁している。

 その後、河野委員長が文書で石垣市の意向を確認。大浜市長は3月下旬に「認められれば、上陸して現地を調査したい」と回答文書を送ったという。



 おおおこれはまた素晴らしくメラメラな可燃度レッドゾーンネタではありませんか。ストレートに、尖閣。ストレートに、上陸の意向表明。

 糞青(自称愛国者の反日信者)をはじめネット世論はこれを黙って見過ごしてくれるとは考えにくいです。まあ激しく喰いつくことになるでしょう。だって「環球網」が早速ニュースにしちゃっていますから。これも論評抜きの速報です。

 ●石垣市長「日本政府が同意すれば魚釣島に上陸する」と表明(環球網 2009/04/07/17:21)
 http://world.huanqiu.com/roll/2009-04/426001.html

 喰いつくのはネット世論ばかりではないでしょう。これも政局になる大ネタ。今後しばらくは中国国内メディアの動向から目を離すことはできなくなりました。……ええいもうひとつサービスだ!実は「環球網」は同日付で、在韓国特約記者による「扶桑社版に続く新たな歴史教科書問題が勃発か」という記事も載せています。

 ●日本が極右教科書出版を検討、歴史歪曲の再来か?(環球網 2009/04/07/20:20)
 http://world.huanqiu.com/roll/2009-04/426043.html

 いくら何でも役者が揃い過ぎじゃないの?……と思うのは私だけでしょうか?しかも環球、環球、また環球。

 そんな訳で李登輝さんの訪日がメインディッシュなのですが、今回のカテゴリーは「李登輝氏訪日」ではありません。「日中関係」か「中国観察」かで迷ったのですが、とりあえず前者に放り込んでおきます。





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 昨日はたくさん書いたので今日は手短に済ませます。ていうかまた徹夜明けながら今度は仕事で一日都内を歩き回っていたので、またまた例のマクロ血尿。

 ……と書くと、何やら痩せ細り青白い顔をした私が地下鉄に乗ったり桜並木の街路をフラフラと歩きつつ、ときおり咳き込む口に思わず当てた掌をみると血が……てな悲壮感が漂いかねませんので申し上げておきますが、実際には薬害で海坊主と化した一見メタボちっくなオサーンがのっしのっしと徘徊しているのです(沖田総司ではなく原田左之助)。

 マクロ血尿にしても数日に一度はお目にかかることができるので、これはこれで常態。先日、ある親しい年長者から「あまり生き急ぐな」と有り難い御言葉を頂いたのですが、なーにそんな格好の良いものではありません。「明日やろうは馬鹿野郎」、一寸先は闇ですからこれを励行しているだけでして。

 ――――

 与太はさておき、「相変わらずな中国」の一例を今回は御紹介します。さる4月4日は「清明節」といって、中国ではお墓参りをする日。日本でいうお彼岸のようなものなのですが、最近それで話題になっているのは墓地の地価が高騰しているというニュース。庶民にはとても手が出ないレベルで、「死不起」(死ぬに死ねない)という言葉がにわかにもてはやされております。

 でもそれはあくまでも、庶民レベルでの話。権力者というか特権階級、要するに「中共人」たる党幹部たちは違います。それぞれの身分に応じた好き勝手なことをやりたい放題。お墓にしてもまた然りで、広東省汕頭市のある村に、下のような立派なお墓が出現したことがこのほど報じられました。




http://news.xinhuanet.com/politics/2009-04/06/content_11136847.htm


 まことに豪儀なものでありませんか。周囲に紋章のようなものを張り巡らしつつ水も引いたりしていて古墳のような立派なお墓ですが、これは風水鑑定に基づいて設計されたものだとか。作らせたのは「党村委員会書記」兼「村委員会主任」、つまり村の党組織のトップと村役場の長を兼任している事実上のボス・朱某とのこと。

 朱某はこの他にも似たようなお墓をいくつか持っているうえ、住まいは豪邸だとか。村落レベルでも「党幹部」となれば「中共人」として、分相応の特権を振るうことができるという証左であります。

 ともあれ無意味にだだっ広いこのお墓、面積は200ムー(1ムー=6.7アール)にも及び、元々は美田と肥沃な耕地、そして樹齢40年の森林が広がっていたのを、朱某がツルの一声でその全てを潰し、このように変えてしまったのです。田畑を潰された村民は泣き寝入り。敷地内に引かれている水も、村の貴重な水資源を浪費するという点で非常に深刻な問題なのだそうですが、もちろん特権階級には誰も文句は言えません。

 党中央でもって胡錦涛がやれ汚職摘発だの党幹部は行いを正せだの地方政府は人・モノ・カネの無駄遣いをするななどと呼号していますが、末端に来ると御覧の通り、やりたい放題。

 ただしこの朱某に関してはこうして晒しageられて日本の弱小ブログにまで取り上げられてしまっているのですから、上部機関による処罰は必至。はいはい朱某終了のお知らせ……となるかといえば、その上部機関にもちゃんと山吹色の菓子折りを送っておけば形だけのお叱りはあるものの、「人の噂も七十五日」ということで、うやむやにされる可能性が大というところが中国クオリティ。

 いまごろ、テレビ局の取材に応じた村民が雇われ暴徒にフルボッコにされているかも知れません。

 ――――

 という訳で、2年前のエントリーで使ったネタを再利用。国営の新華社通信が報じた地方政府のやりたい放題ぶり、具体的には分不相応な豪華庁舎の数々をお楽しみ下さい。

 ●御殿としか思えぬ鎮政府庁舎(重慶市)

 ●近づいてみると天安門もどきが出現(重慶市)

 ●区政府庁舎敷地内につくられた人造湖(河南省)

 ●区政府の会議場と、公園と見まごう緑地帯(河南省)

 ●職員10名の部門でこの庁舎(山西省)

 ●その部門の職員用住宅(山西省)

 ●県レベル政府でこの豪華庁舎(雲南省)

 ●その豪華庁舎の正門がこれ(雲南省)

 ●県政府庁舎の内部(浙江省)

 ●県レベル市政府の豪華庁舎(山東省)

 ●市政府庁舎はもはや宮殿というかホワイトハウス(安徽省)

 ●都市部の最末端機関である町会レベルの街道弁事処(重慶市)

 ●これまた立派すぎる県政府庁舎(河南省)

 ●「新華網」(2007/03/19/07:36)
 http://news.xinhuanet.com/lianzheng/2007-03/19/content_5864338.htm

 ――――

 金融危機への対策としてドーンと打ち出された巨額の財政出動も、末端レベルに行くと上のような庁舎や豪邸、そしてお墓を量産するばかりになりかねません。それでもGDP成長率は一応アップしますから、統計の上では帳尻が合います。ただこの機会によって超格差社会はいよいよ深刻化し、泣き寝入りする民草もまた大量生産。

 仮にそのエネルギーが怒りへと転化されても、村のボスは村のボスなりの武力を以て流血の弾圧を断行することでしょう。そしてなんというブラッディと化した農民は気息奄々とするなかで、

「もし温家宝首相がいまここにいてくれれば……」

 と血涙を流すどこまでも救いようのない展開。ところが肝心の温家宝も、その夫人(もう離婚した?)は「中共人」としての立場を大いに活用し、中国の貴金属業界において「女帝」として君臨しております。

 ……ってこれではオチにならいのですが、そういう底無し沼っぷりが「中国の特色ある社会主義」の一面なのですから仕方ありません。





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「上」の続き)


 こうした中で、またまた新たな抗議のカタチが出現しました。デモのようでデモではなく、陳情を目的に大挙北京を目指すという画期的なものです。その数なんと数千人!おおお、さすがは人海戦術のお国柄。

 この抗議活動は河北省保定市の老舗紡績メーカー・依綿グルーブの従業員によるもので、従業員が知らぬうちに企業が売却されていたという驚くべき事実が明らかになったのが、そもそもの発端。売却によって大規模なリストラが実施されることが判明したため、これに反対する従業員側が工場を包囲する形で売却される設備の持ち出しに抵抗していました。

 報道だけではちょっと確認できないのですが、たぶんこの依綿グルーブというのは50年の歴史を誇る伝統ある紡績企業とされているため、国有企業である線が濃厚。だとすれば、「揺りかごから墓場まで」と言われた通り、住宅、学校、文化・医療・娯楽施設などを企業自身で擁し,定年後は退職金が支給されて従業員はその枠内で人生を完結できる昔ながらのシステムだったと思われます。

 その企業が売却されるとなれば、リストラはもちろん、職場から住宅に至る従業員の生活環境全てがパッと消滅し、いきなり路頭に放り出されることに。問題はその売却が従業員には内緒で行われ、気付いたときには解雇されていたばかりか、養老年金などの積立金なども泡と消えてしまったことです。

 これに怒った従業員たちは売却の実務作業に抵抗する一方、保定市当局への陳情を繰り返していたようですが、効果はゼロ。……他の地区での類似例に照らせばそれは当然のことで、売却益の一部が市当局の党幹部の懐に入った可能性が強いのです。

「それならいっそ中央に」

 ということで、従業員たちは北京への陳情を決定。しかも代表者が赴くのではなく、包囲部隊を工場に残し、他の約3000人が一団となって北京への徒歩行軍(一部は銀輪部隊)を目指すという、恐らく前例のないであろう挙に打って出ました。陳情部隊が進発したのは4月3日のことです。







 米国系ラジオ局「亞洲自由電台」(RFA)の取材に対し、陳情組の一人は、陳情先を「党中央紀律検査委員会」だと表明。これは汚職摘発部門ですから、従業員たちは事態の本質を呑み込んでいるといっていいでしょう。

 北京の陳情受付部門、あるいは業界をまとめる省庁・紡績工業部ではなく、汚職を暴いてもらおうとストレートに党中央紀律検査委を目指したところに事態の深刻さがうかがえます。

 しかしながら、そんなことをされては地元当局である保定市の面子は丸潰れ。というより事態の展開次第では自分たちの進退に関わるということで、同市当局は警官隊など治安部隊を大挙繰り出して交通整理と秩序維持に当たる一方、副市長が現場に出向いて「まずは落ち着け」と必死の説得工作。従業員は丸一日粘ったものの、とうとう折れて警察の用意したバスに分乗して帰途に就くこととなりました。異例の抗議ながら官民衝突に発展することなく落着したことになりますが、これで全てが解決した訳でありませんし、従業員たちも闘争継続を誓い合っているようなので、やがて新たな展開が報じられることでしょう。

 ●RFA北京語版(2009/04/03)
 ●RFA広東語版(2009/04/03)
 ●大紀元中国語簡体字版(2004/04/05)

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 ところで、私はこの事件で頓悟したことがひとつあります。「官vs民」とはいえ、「民」の側からみた「官」は、あくまでも地元当局だということです。他の抗議活動にしてもそうですが、たとえ1万人集まっても所詮は地元限定の官民衝突。今回の不発に終わった「大挙上京陳情活動」にしても、市当局は頼りにならないけど、党中央の汚職摘発部門なら何とかしてくれるだろう、という一念があったからこその行動だと思われます。

 地元当局は腐っているけど、あの温家宝総理に話が通じれば何とかなる筈、という意識が民衆の間にはまだまだ強く根付いていて、問題の根っこは中国共産党による一党独裁制で、その統治体制を改めない限りいくら中央に陳情しても無駄だ。……という認識にまでは至っていないということです。このあたり、「中国の抱える諸問題の根源は一党独裁体制。その終結を実現しない限り何も解決はしない」と明快に訴えた知識人たちによる「08憲章」との距離感を痛感せざるを得ません。

「一党独裁体制の終結を」

 というのは、この状況でそんな悠長な、というべき民主化綱領「08憲章」の中でもポップな部分で大衆にも受け入れられやすく、それ故にその部分だけが広く支持され独り歩きして、「08憲章」が目指す「平和的な民主化」とは真逆のムーブメントを生むのではないか、と私はみていたのです。ところが、「08憲章」において最も晦渋でないこの部分すら民衆の大半を共鳴させられないとすると、中国当局からの報復を辞さない知識人をはじめとする「志士」たちの署名活動は、空振りあるいは一発の花火で終わってしまうのでしょうか。

 陳情・デモ・スト・暴動・爆弾テロといった抗議活動のニュースが全国各地から連日のように入ってきていますが、現段階ではいずれも地元限定の散発的なアクションがあちこちでパチパチいっているだけで、そこから先に進みそうな気配はまだ感じられません。もちろん、これだけでも十分に内政不安であり、人民元の信用度の低さを裏打ちするものではありますけど。

 ただし、ここにひとつだけ、地域限定の散発的な抗議活動を全国的な運動へと発展させる方法があります。ナショナリズムです。

 2005年春の反日騒動が当初のネット署名や日本製品不買運動から街頭署名・プチ暴動へと発展し,最後には仕事も学校も休みとなる毎週末に全国各地で反日デモが行われるという事態に立ち至ったとき、激しく動揺したのが党中央でした。もともとこの反日騒動は胡錦涛を嫌う諸派が「反日」を掲げて胡錦涛政権揺さぶりに動いたという政争が根底にあると私は考えているのですが、そうやって「反日」を煽り立てていた連中も、それを鎮静させようとした胡錦涛サイドも、ムーブメントが全国的規模で共通のテーマを掲げたものへと成長したのを目の当たりにして激しくビビッたのです。

 万一その鉾先が「反日」から「反中共」へと転じたら、「中共人」は一党独裁体制によって得ている様々な特権を失うことになります。……そこでメディアを舞台に水面下で綱引きをしていた両者は慌てて手打ちをして、一丸となって「反日」活動の押さえ込みを行いました。

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 いま、ネット世論を中心にその病的なナショナリズムが再び盛り上がりつつあります。反日騒動で発生したプチ暴動は、主として世相に鬱屈している連中が「反日」の名を借りて狼藉を行い、憂さを晴らしたという側面がありました。ところがいま再燃しつつある病的なナショナリズムは当時と等質のものだとしても、社会状況は4年を経て全く異なる様相を呈しています。前述したように対外依存度の高さが災いして数千万人が昨秋以来失業しているほか新卒者の超就職難、また階層間格差も「和諧社会」が現役バリバリの大看板だった当時より深刻なものとなっていることは上述した通りです。

 当初の鉾先だったフランスとは中国主導での手打ちが行われ、例の円明園銅像オークションの問題もフランス企業が買い取って中国に返還するという噂が流れており、昨年のような自称愛国者たち&野次馬が仏系スーパー・カルフールの営業を妨害するような事態が再燃する危険は去りました。南シナ海の領有権問題は未だくすぶったままですが、「話し合いでの解決を」という中国側専門家のメッセージが最近、国営の新華社通信から流されるなど、中国側からこれ以上武断的なアクションが行われるか、フィリピンやベトナムが予想外の大反発を示さない限り、火種になる可能性は低くなったとみるべきでしょう。

 ただし、真打ちの日本だけは別です。30歳から下は江沢民型愛国主義教育によって日本を憎悪すべく刷り込まれた世代ですから、連中にとって日本とは嫌悪&侮蔑すべき対象ひいては仇敵扱いなのです。武漢大学の桜並木の下で和服めいたものを着て記念写真を撮っていた中国人に罵詈雑言が浴びせられたというニュースを御記憶の方も多いでしょう。私はあの事件、「それは本当の愛国的行為とはいえない」という反論が相次ぐことを見越して、反日気運を抑えるために胡錦涛側が仕掛けたヤラセではないかと疑っているのですが。……それはともかく。

 「反日」という点においては、何といっても尖閣問題があり、この件についてだけは中国も強硬姿勢を崩していませんし、何やら軍部もヤル気満々です。2005年春の反日騒動と同様、この機を捉えて胡錦涛政権に圧力をかけようとする「抵抗勢力」の蠢動もあるでしょう。胡錦涛に強硬策を採るよう迫ったり、5月に魚釣島上陸を目指すべく準備している民間団体を密かに後援することも考えられます。また、海軍である東海艦隊は出さないものの、巡視船を同島海域に派遣する可能性は決して低くありません。そもそも先日ふれたように、東シナ海でのパトロール強化が打ち出されたばかりです。

 ●中国、東シナ海の巡視強化決定日本との緊張拡大も(共同通信 2009/03/31/21:13)

 日本の対応が大人しければ、中国の巡視船が定期的に尖閣諸島付近を領海侵犯するという事態にもなりかねません。言わずもがなではありますが、日本は毅然とした態度で、断固としてこうした動きを封殺するべきです。

 ちなみに、領有権争いである以上、胡錦涛も「あれは中国のものだ」という線で絶対に譲歩することはないでしょう。ただ日本に対する余りに硬質な反発は事態を悪化させるだけだと考えているかも知れません。特に民間の先走りを嫌う胡錦涛です。実は中国本土の尖閣問題活動家が武漢で拘束されたというニュースが出ています。政争は、すでに始まっているのかも知れません。

 ●「博訊網」(2009/03/30)

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 ともあれ、物情騒然たる現在の中国社会について。

 ●いま中国では全国各地で地元当局に対する抗議活動が展開されている。

 ●とはいえそれはあくまでも地元限定の散発的な花火に過ぎない。

 ●しかし、もし病的なナショナリズムが暴発すれば全国的なムーブメントに発展しかねない。

 ●その火種としては最大の存在である日本との間で、尖閣問題という可燃度の高い懸案が持ち上がるのは不可避か。

 ●対日外交のあり方を表看板に、アンチ胡錦涛諸派がこのタイミングで政争をしかける可能性も。

 ●「反日」が全国的なムーブメントとなった場合、「鬱憤晴らし」組の数は2005年春より比較にならないほど多いため、事態がより流動的になる確率が高くなる。

 ……といったことは現時点で指摘していいのではないかと愚考する次第。連中が国内問題で勝手に全国的に盛り上がって勝手に自爆してくれれば有り難いのですが。





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 さきごろ閉幕した第2回主要20カ国・地域(G20)金融サミット(首脳会合)において、「急速に台頭」という印象も含め、一種のふてぶてしさを伴って最も存在感を示したのは中国でした。

 G20開幕近くから様々な形で米ドルによる一極体制に異を唱え、新たな国際的通貨体制の枠組みを提唱し、自国の通貨である人民元のハードカレンシー化はもとより、米ドルと並ぶ基軸通貨に登り詰めるための道をつけようとの思惑が歴然。

 一方では特定の国との貿易決済に米ドルではなく人民元を使うような通貨交換(スワップ)協定を結ぶことに積極的です。すでに韓国、インドネシア、マレーシア、ベラルーシ、アルゼンチン、香港とはこの協定を成立しており、お次の狙いはどうやらブラジルのようで。

 ●<人民元の野望>密かに勢力を拡大、相次ぐ通貨スワップ締結で…豪紙(RecordChina 2009/04/04/00:30)
 ●貿易決済でドル外し ブラジルと中国首脳会談へ(共同通信→MSN産経ニュース 2009/04/04/09:12)

 しかしながら、おカネの世界は信用第一。GDPなどで示される経済の規模としては世界有数の存在となった中国ではありますが、では一人当たりGDPはといえば、ようやく3000ドルに乗ったところ。しかも大雑把にいえば「2割の金持ちと8割の貧乏人」で構成されている超格差社会です。

 この超格差社会を是正しよう、という「胡温体制」による当初の意気込みがすでに挫けてしまっているのは、「格差が許容できる範囲へと改善された社会」という意味で以前盛んに呼号されていた「和諧社会」(調和のとれた社会)という政治用語、これが近年、党中央や国務院(中央政府)の公文書から姿を消していることでわかります。

「現状を維持するのが精一杯。ていうかそれも無理ぽ」

 といったところでしょう。幸か不幸か、世界金融危機の突発による不況襲来で内需拡大や雇用機会の創出、またそのための財政出動といった非常事態となったおかげで、「格差改善」は最重要課題ではなくなりました。

 ――――

 なぜ超格差なのかといえば、利権の旨い汁を吸う者がいて、一方でそのためにより多くの者が泣くようになってきたからです。一党独裁体制でチェック機能がまことに不十分であるため、各ランクの党幹部がその分際に応じた汚職や特権ビジネスをやりまくる。それと癒着した特定企業なども旨い汁を吸う仲間となり、それで泣く者がまた増えて、……という形で格差が超格差へと成長していきます。

 こうした仕組みのもと外資導入がどんどん進み、しかもイケイケドンドン路線の江沢民型経済成長モデルが採られれば利権はいよいよ量産され、そのために泣く者の数も当然ながら増加の一途。このあたりを調節するための政治制度改革が1989年の民主化運動~天安門事件で事実上タブーとなったのは致命的でした。改革開放政策に伴う分権化と、利権獲得による体質強化で地方当局、つまり全国各地に存在する「諸侯」の発言力が強化され、中央政府の権威は失われていくばかり。

 胡錦涛や温家宝は構造改革の前段として中央の威厳を回復しようと努めているものの、「諸侯」をはじめとする抵抗勢力の反撃に遭って立ち往生している、というのがいま現在の状況です(景気刺激策である巨額の財政出動でこれから更に格差が広がる訳ですね。わかります)。

 ともあれ、利権をめぐる勝ち組と負け組の典型例は、都市再開発や農村での開発区設立などによる有無を言わせぬ土地強制収用と、それに対して当局から支払われる補償金や指定された移転先が、奪われたものと全く見合わないといった不公正でしょう。支給実績と受給実績に大きな差が出るという不思議な事例も多々あります。当局からは実際に十分な補償金が出ているものの、民の手にそれが渡るまでに通過する政府部門のあちこちで横領され、結果的に雀の涙となってしまうのです。

 これはもちろん汚職なのですが、一党独裁ですから党幹部の暴走を止める仕組みが整っていません。摘発されるのは大抵が運の悪い奴か,要路への贈賄に励まなかった奴。あるいは陳良宇・元上海市党委員会書記のように、政争の過程で生贄にされるケースもあります。

 十分な転業資金も与えられず、理不尽に追い立てられる住民や農民は哀れです。生計が立たないところまで追い詰められ、とうとう抗議活動に出れば当局は武装警察(内乱鎮圧用の準軍事組織)や雇い上げた暴徒を使って武力弾圧。そうした弱者保護に奔走していた人権派弁護士は軟禁・拘束ひいては投獄。そうした衝突がいま、全国各地で発生しています。昨秋から数千万人の規模で失業者が発生していることも物情騒然の度を高めていることは想像に難くありません。

 抗議活動は陳情、ストライキ,デモ、暴動、ひいては爆弾テロや自爆テロまで様々です。特に都市部では勝ち組の横暴を市民はごく日常的に見せつけられているため、いったん火がつくと瞬く間に群衆が出現し、当局の対応次第で暴動が始まってしまいます。火種の多くは弱者たる庶民が「官」の手先によって理由もなく虐げられ、そのことを抗議すると今度は暴力を振るわれたため、取り巻いていた野次馬が被害者の味方となり、さらにあちこちから新規野次馬がわらわらと湧いて出て官民衝突と相成るのです。




▲こんな感じで。


 失業者やニートは別として、他の連中はみんな仕事とか学業とかを放り出して駆けつけてくるのでしょうか。不思議です。ちなみにこの写真の事件は都市暴動にこそ至らなかったものの、発端はいつもの通りです。



 ●街頭で市民数千人が抗議―行政執行員、学生に暴力で(サーチナ 2009/04/01/17:13)

 四川省南充市で3月31日、行政執行員が学生ひとりに暴行したとして、市民数千人が街頭で抗議活動をした。人民日報社が4月1日に伝えた。

 市民は同市繁華街の五星花園地区で、大通りの車道部分を占拠した。道路の該当部分は交通が完全にストップ。現在、関係部門は、騒ぎの発端になったとされる行政執行員による暴行事件を調査しているという。人民日報社は写真を発表したが、市民による破壊行為は確認できない。

 学生に暴行したとされるのは、城市管理員(都市管理員)と呼ばれる職員。衛生、交通違反、露天などの出店などの違反行為を監視する。法律では違反を発見しても取り締まりの権限はなく、警告程度にとどめるか警察に通報するのが建て前だが、実際には高圧的または力づくで取り締まる場合が多く、各地で市民とのトラブルを起こしている。(後略)



 その前日にはやはり「城管」こと行政執行員による暴力で男性が死亡した、とのことで住民など約1万人が屯集する騒ぎが起きています。



 ●「治安員の暴行で死亡」と1万人デモ 中国江西省(共同通信→MSN産経ニュース 2009/04/01/18:53)

 中国江西省萍郷市で3月30日、「城管」と呼ばれる治安維持要員から暴行を受けて男性が死亡したとして住民ら約1万人が道路をふさいで抗議する騒ぎがあった。米政府系放送局、ラジオ自由アジアなどが1日までに報じた。

 男性は先月30日、違法建築の取り壊しに当たっていた治安維持要員らが自分の妹に暴力を振るったことから口論になった。その後、治安維持要員ら十数人の暴行で死亡したという。男性の家族らが遺体を見せて路上で抗議を始めたところ、多くの住民が集まり治安維持要員の車両をひっくり返すなどの騒ぎになった。(後略)



 民衆側に死者が出た場合、その遺体を活用するというのも暴動の型のひとつです。事態がさらに悪化すると、みんなで死体を担ぎつつ地元当局の政府庁舎前に押しかけて抗議し、警察車両や庁舎の焼き打ちが行われたりします。5000人や1万人が集まれば、そりゃ地元の治安部隊だけでは衆寡敵せずで、放火だ打ち壊しだとなるのですが、周辺からの増援治安部隊が駆けつけると群衆は散って……という形で事件が終息するのが専らです。

 むろん、デモや暴動ひいては自爆テロに発展した事件もあります。

 ●海南の暴動、背景に「腐った警察・無策の政府」…中国誌(サーチナ 2009/03/30/13:49)
 ●中国で回族が抗議デモ「交通事故処理不公平」(共同通信→iZaニュース 2009/04/02/20:56)
 ●賃金支払い求め、立てこもりの末に自爆 中国新疆ウイグル自治区(共同通信→MSN産経ニュース 2009/04/02/22:45)

 ストライキについては昨年末にタクシー運転手と教師の事例その他を当ブログでも紹介していますね。実行する過程である種の連携が成立して、声明文やら檄文めいたものを事前に準備しておくなど、かなり組織化されたケースもあったことは要注目です。

 ●スト&デモ三連発。(2008/12/19)
 ●各地で相次ぐ教師たちの「蹶起」。(2008/12/16)


「下」に続く)




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 楊枝削りであります。何やらいつも戦記モノばかりのような……。

 まあいいか。『大空のサムライ』シリーズは神として別格とすると、私が自信を持ってお薦めできるのは下の8冊(順不同ではありません)。

 「戦記」という言葉でイメージされるようなドンパチものとはやや内容が異なりますが、読んで絶対に損はありません(断言)。


ガダルカナル戦記〈第1巻〉 (光人社NF文庫)
亀井 宏
光人社

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ガダルカナル戦記〈第2巻〉 (光文社NF文庫)
亀井 宏
光人社

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ガダルカナル戦記〈第3巻〉 (光人社NF文庫)
亀井 宏
光人社

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艦長たちの太平洋戦争―34人の艦長が語った勇者の条件 (光人社NF文庫)
佐藤 和正
光人社

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艦長たちの太平洋戦争〈続篇〉―17人の艦長が語った勝者の条件 (光人社NF文庫)
佐藤 和正
光人社

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ルンガ沖夜戦 (PHP文庫)
半藤 一利
PHP研究所

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特攻基地知覧 (角川文庫)
高木 俊朗
角川書店

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海上護衛戦 (学研M文庫)
大井 篤
学習研究社

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 急かす訳ではありませんが、この種の作品は増刷されずに絶版になってしまうことが多いです。お買い求めになるのであれば、是非お早めに。





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 これは「反日」への序曲なのでしょうか?再燃必至とみられる尖閣問題の前座ともいうべきイベントが広東省・広州市で企画されていることが明らかになりました。

 ええ、タイトルの通りです。これぞ正しく日中関係の発展と社会主義精神文明の充実に寄与する友好的な援助。ファンタジスタを首班とする麻生政権はさすがにやることが違いますねえ。

 糞青(自称愛国者の反日信者)どもを主とするネット世論は早くも沸騰模様だとか。ともあれ関連報道をどうぞ。



 ●蒼井そらなど日本のAV女優が「革命烈士」前で艶技?地元は大激怒…広東省(RecordChina 2009/04/03/22:58)


 2009年4月3日、人気AV女優の蒼井そらと松島かえでらが、中国の墓参りの日である「清明節」の直前に「革命烈士」が眠る墓地近くのナイトクラブに出演する予定だったが、地元民の反発に遭い日程を延期していたことが分かった。地元紙・新快報が伝えた。(中略)

 中国人が墓参りをする大事な伝統行事「清明節」は、今年は4月5日に当たる。その直前にかつての敵国・日本からAV女優が来て「革命烈士」たちの目の前で何やら怪しいパフォーマンスをすると聞き、地元民は激怒した。ネット上でもこの「不謹慎」なニュースに批判が噴出。中には「邪魔しに行ってやる」など過激な発言も見られた。

 ナイトクラブは当初、「日本のAV女優出演」を大々的に宣伝していたが、思わぬ批判に急きょ日程を今月末に先送りした。具体的にどんなパフォーマンスをするかについては「歌やダンス」としている。



 「艶技」というタイトルに、まず唸らされます。そしてパフォーマンスは「歌やダンス」というのが意味深ですね。確かにAV女優というのは、ある意味「歌声つきの舞踊」で魅せる職業。

 「地元民は激怒」とありますが、具体的に地元民のどこが「激怒」(おっき?)しているのやら。「革命烈士」にしたって、線香をたいたり紙のお金を燃やされたりするよりも有り難い、特上の慰問となってきっと喜んでくれるのではないでしょうか。

 まあ、「革命烈士」などといっても、その多くは戦争を知らない共産党員が指揮官となり、下手な戦闘をやって鎧袖一触、日本軍や国民党軍に蹴散らされて敗死した「無能な連中」です。それが中共政権成立後に顕彰されているだけでして。

 そうした「革命烈士」の記念碑などは中国各地にあるのですが、その前を遮るように屋台が並んでいたり、ゴミ捨て場になっていたり、公衆トイレがすぐ横に作られて流れてきた大小便が記念碑の裾を汚したりと、なかなかの優遇ぶりです。庶民から大切にされていることがよくわかります。

 ……あ、それで記事文中にある元ネタ『新快報』の紙面は以下の通りです。



http://epaper.xkb.com.cn/index.php?id=69723


 一面を割いて特集されるのですから、前評判の高さがわかるというものです。

「『邪魔しに行ってやる』など過激な発言」

 というのも、要するに男優志願ということなのでしょうか。目の前で繰り広げられる「艶技」に、どうにも坐視するに耐えられなくなるというその気持ち、わかるような気がします(笑)。

 思えばいまの中国は、超格差社会を現出させて行き詰まった江沢民型の経済発展モデルからの転換が進まぬうちに世界同時不況に見舞われ、陳情・デモ・スト・暴動ひいては自爆テロなどが頻発しているという、正に危険水域といった社会状況。これをスローカーブで和ませてしまおう(=社会における和諧の促進)という奇策は、妙手といえばこれほどの妙手はありません。

 とはいえこの奇策、アドリブが苦手の胡錦涛や、ウソ泣き程度の演技しかできない温家宝が打った手とは考えにくいところです。

 やはり乱世の雄たる素質を秘めた、型破りながら口八丁手八丁で広東省をグイグイ引っ張っている同省トップの汪洋・省党委員会書記の発案とみるのが妥当な線でしょうか。香港の観測筋の間では、「新しい外資導入のカタチとして注目を浴びることは必至」との見方で一致しているようです。

 ――――

 ……まあこのくらいにしておきましょう。週末ですから楊枝削りをやりたいところなのですけど、今回の話題に搦めたものを出すのはさすがに憚られます(笑)。

 それにしてもこの話、全国ニュースに昇格したら内容が内容ですからいよいよ反響を呼びそうで楽しみです。

 衆目を集めたところで予定通りの極上プレイ……じゃなくてパフォーマンスを行ったら実に楽しいイベントとなることでしょう。どうせなら本当に墓石の前でやっちゃえやっちゃえ。

 となるとやっぱりあれですか、「壁面に潮シャワー」とかラストは「墓射」といった、「烈士にぶっかけ」系……いやいや慈雨ですね慈雨。労働集約型産業からのグレードアップを急ぐ広東省にふさわしく、創意に富んだ内容が予想されます。

 続報に期待。





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 マスコミによる扱いは小さいながらも、知る人は知っている李長春発言について当ブログでは以下のようにエントリーを2本書きました。

 ●李長春に説教されながら、その靴を念入りに舐めていた面々。(2009/03/31)

 ●続・李長春のゲンメイに平伏する「下請け」各社。(2009/04/02)

 今回は2本目の「続・李長春」に寄せられたコメントとそれに対する私のレスをここで済ませてしまいます。要するに「今回のエントリー=前回のコメント欄」ということで。物臭ですみません。m(__)m

 まずは頂いたコメントから(ありがとうございます)。



 ●Unknown(民す党) 2009-04-02 21:02:28

 詳しい解説、ありがとうございます。

 専門用語の「中共語」が意味する内容や、ニュアンスの説明は、中国語を知らない人にとって、驚きです。

 笑っている場合ではありませんが、1行目から大笑いです。


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 ●Unknown(Unknown) 2009-04-02 22:30:39

 こんばんは。

 このニュース、BS世界のニュース中国編で見たんですが、中国側が片手握手にたいして、両手で握手して、更に腰を低くしてへこへこしてるどっかのうすらハゲじじいがいました。

 どこの新聞だーって思ってみてたんですけど、名前までわかんなかったのが残念。

 でもテーブルの中央あたりにすわってたので、中国様のお気に入りなのかな。


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 ●時事通の…… (いとのこ(久々に)) 2009-04-02 23:38:55

 「厳命」部分を日本人に晒したのは、自説勝利宣言のつもりでも実際は少なからぬ日本人に「なんじゃそりゃ(怒)」の念を生ましめるだけなんじゃないの、とか思うんですが。

 少なくとも、ここや三橋氏のようなところに集う、一部で呼称されてるいわゆる「熱湯浴」にとっては格好の突っ込みどころでしょう。

 衰退しつつある日本のマスゴミに痛恨の一撃くれに来ただけになるような気がしてます。


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 ●Unknown(90) 2009-04-03 00:16:31

 こんばんは。

 李長春と言う人はマスコミがシナに友好的な報道をしたら、日本の世論が好意的になると本当に信じているのでしょうか。実際はマスコミの報道より、身近にシナ人の犯罪を感じたり毒餃子と言うような個人レベルで生命の危機を感じたりするから嫌われているのに。

 もしかして政治家レベルでも個々のシナ人の行動が日本人に反感を持たせていると分らないのでしょうか。不思議です。


 ――


 ●Unknown(たぬき) 2009-04-03 07:01:00

 いつも興味深く読ませていただいております。

 今回の件は、出席した報道各社、すべてが中国様に土下座しにいった…とまではいえないのではないかと思います。

 各社とも北京に支局を持っている関係上、お誘いがあったら無視はできないのは間違いないところです。北京にすり寄りたい社もあるでしょうが、そうでない社でも、ある意味、記者を人質に取られているようなものですからね。無下にすると何されるか分からない。「よくて」取材ビザ取り上げとか更新しないとか…そういうことを平気でする連中ですからね。そうでなくても、記者ってのは人脈を作るのが最大の仕事みたいなところはありますから、ご招待がかかれば行くでしょう。

 その場で、ホストがなんか言ってた。そしたら、そりゃあ聞くことにはなりますわね。

 ただ、「厳命」された内容を押し頂くのか、とりあえず聞きとどめておくのか、聞きはしたたけど知ったこっちゃないと相手にしないのか…それは各社、各人の考え次第でしょう。だから「すべてが中国様に土下座しにいった…とまではいえない」と。

 時事電は事実を淡々と報じているようですが、あまりにばかばかしくて報じるまでもないと判断した社もあるでしょう。中には御家人さんのいう「中共語」の変換ができず、そこまで深刻に受け止めなかった社もあるかもしれない。逆に「こんなバカなことをいってまっせー」と世間に訴えようとして報じた社があったとしたら、それはそれで(個人のブログやコラムで書くならともかく)ストレートニュースとしてはどうよと思いますしね。

 だから、この件を報じたかどうかで判断できるものでもない。

 現時点でどうこうではなく、今後の各社の報道をもって、どの社が押し頂いたか、どの社がばかばかしいと相手にしなかったのか、どの社が共産党政府との関係を考えて慎重に間合いを計ったか…などを検証すべきでしょう。

 どうせあの国のことだから、今後もギョーザや尖閣のように日本国民を嫌中に追いやる活動をしないはずがないのですから。そのとき、各社がそれぞれどういう報道をするか、ですね。



 私のレスは以下の通りです。


 >>民す党さん

 こちらこそ、情報ありがとうございました。今回の「世論を作る」云々は、外交部の対日担当者とかではなく、中共政権の宣伝工作部門の元締めである李長春の口から出たところに大きな意味があると思います。御指摘の通り、笑っている場合ではありません。


 ――


 >>Unknownさん

 中国メディアというのは序列には非常に厳密です。党の重要会議が開かれた際などにも、列席者の順番は党内序列に沿って明記されます。それを踏まえて考えると、中国新聞社電の「テレビ朝日、共同通信、朝日新聞など日本の主要メディアを……」というのは、あるいはこの3社が中国のお気に入りなのかも知れません。あくまでも邪推ですけど。


 ――


 >>いとのこさん
 >>90さん

 中国というのは日本人の感覚ではちょっと考えられないようなやり方を平然とやってのける国です。大きなニュースにならないレベルでのゴリ押しとか集中豪雨的攻勢などの積極的な浸透策を施しておいて、機が熟したとみるや表向きに強い態度で臨んできます。

 その結果が、いま現在の状況です。在日外国人数は国籍別でみると中国がトップに躍り出ていますし、いまなお中国人が留学生などの形で陸続と日本にやって来ては居座ってしまう(留学生として来日すること自体は少子化で定員割れが深刻な日本の大学にも責任があります)。

 そして、それを背景に以前はミニコミ紙程度だった「中文導報」がそれなりの規模となり、チャイナタウンのある諸外国がそうであるように(たぶん中国の政策としてやっているのだと思います)日本を代表する華字紙に成長して、新華社もその報道をしばしばマトモなメディア扱いで引用するようになりました。

 池袋では中華街構想が中国人によってぶち上げられて従来の商店街が迷惑しています。同様の試みが行われたものの、それをはねのけたのが仙台市ですね。昨年の長野における聖火リレーで中国人が大動員されたことについても、違和感や嫌悪感だけではなく、強い危機感を持って考えるべき性質のものです。

 日本人がそれに対し反感を持つかどうか、なんてことは、浸透度が一定の段階に達してしえば中国には関係ないのです。そんなことお構いなしに従来のやり方を一段と強化しつつ、どんどん既成事実を積み重ねていくことでしょう。

 要するに、ふと気付いてみるともう、のっぴきならない状況になっている。……というカタチを現出せしめるのに中国は非常に秀でています。

 人だけはたくさん持っていますからどんどん送り込む。その結果、日本人のコミュニティに入り込むのではなく独自に固まってチャイナタウンが生まれ、それが成長してメディアを持つ一方、組織化されて一種の圧力団体へとなっていく。

 最近では米国やロシアやイタリアなどで地元民との間に軋轢が生じています。いや米国では立派な圧力団体になっていますね。チベットのことは言わずもがな。

 ですから今回の、

「良好な世論を作るよう努めること」

 という李長春発言に「なにそれ」とか「本気かよ」と呆れたり笑ったりしているだけだと非常に危険なのです。

 今回のことで日本人の対中嫌悪感が一段と高まるかも知れませんが、マスコミの扱いの小ささからみてもそれは一時的なことで、例えば北朝鮮のミサイル問題や総選挙など、他の大きなニュースが幅をきかせてくる中で、日本人の興味は他の方向へ転じ、李長春発言は忘れ去られていくでしょう。しかし、日本人が忘れてしまっていても日本に対する中国の攻勢、中国の浸透はより広く深く続いていくのです。

 日本人の反応などお構い無しに行われたのが李長春発言です。元締めの李長春が日本に乗り込んでそれを公言していい段階になった、という中国当局の現状認識なのでしょう。

 これに対し、国民が反発するのであればそれを汲み取って即座に「ふざけるな」と報じるのが本来のマスコミの役割であるように私は思うのですが、現時点においてはその気配がなく、そもそも李長春発言の重大さを国民に積極的に知らしめることもしていません。

 これではマスコミはどちらの味方なのか、わかりません。マスコミに対しアメとムチを以てそこまで手なづけておいて、そろそろよかろうと見切った上で行われたのが李長春発言ではないかと考えています。


 ――


 >>たぬきさん

 いつも駄文にお付き合い頂きありがとうございます。m(__)m

 さて、仕事の上でのことですから、招かれれば出て行くのは当たり前のことだと私も思います。ことに相手が大事な取引先であれば、それ相応のポストの人間を出向かせて誠意を見せる、というのもごく自然なことです。同業他社も招かれているのであれば、商売敵に負けたくないという気持ちも強く働くことでしょう。招宴されて相手のスピーチを大人しく聞くというのもマナーであります。

 チャイナネット(中国国際放送局電子版)が報じたように、

「日中関係の安定発展を促進することは、両国国民の共通の願いで、メディア分野の歴史的な責任でもある」

 と席上の各メディアの代表たちが応じたのも外交辞令とみていいかも知れません。ただし、

「良好な世論を作るよう努めること」

 という李長春の非常識きわまりない発言に対しては、前回の文末で紹介したように、サーチナの編集者が中国側の記事を報じた際に付記したような、常識的な反応を行うべきだと私は思います。

 別にその場で反発して空気を白けさせなくてもいいのです。招かれたのは首脳クラスで記者ではありませんから。しかしマスコミはメディアである以上、報道を以てその非常識ぶりを衝く必要があるのではないか、というのが私の考えです。それをしなければ「外交辞令」が公式回答になる訳で。

 特派員が人質にとられているという点は欧米のメディアも同様ではないでしょうか?日中記者協定なるものが実在するのであれば、それが日本メディアの対中報道への足かせとなっていることを日本国民にはっきりと明示すべきでしょう。政府に手を回して官房長官、あるいは「政府高官筋」に李長春発言についての談話を出させるという方法もあります。

 それら一切を商売上回避したいというのであれば、もはや公器として終わっていることになります。

 ともあれ、マスコミ各社の首脳が李長春と会見したことはベタ記事で報じても構わないでしょうが、最低でも時事通信のように、その場で李長春による日本人の感覚に照らせば非常識な発言が行われたことには言及すべきです。その上で、そのニュースが古びてしまわないうちに、社説でなくても論評記事や一面の隅にある名物コラムでその非を鳴らすのが、メディアとしてあるべき姿勢ではないでしょうか。

「あまりにばかばかしくて報じるまでもないと判断した社もあるでしょう」

 というメディアがもし実際にあるのであれば、それは中国に対して余りに不勉強という点で、すでにプロとしての能力を有していないとみるべきではありませんか?

 「今後の各社の報道をもって」という紳士的な、あるいは呑気なことを繰り返してきたからこそ、現在の状況があると愚考する次第です。また上に書いたように、小さな扱いで報じられたニュースなど、所詮はその直後に出てくるホットな話題に押し流されて、国民はその重大な事実を簡単に忘れてしまうことでしょう。

 だからいま、すぐに別枠の記事でこの異様な事件を報道するべきだと思うのです。それをしないのであれば「土下座」同然じゃないか、というのが私の考えです。

 中共政権とはいかなるものか、ということ。あの信じ難い価値観を奉じた異質な国が日本の隣にあり、日本に対しても日本人にとっても好ましくないアクションを倦むことなく続けてきたばかりか、いよいよ公然とやり始めたこと。……それらを国民に知らしめることは日本のマスコミの大事な仕事のひとつであり、それこそが日中両国の真の友好(中共語ではなく)に寄与するものだと思います。

 少なくともここのような、素人がやっている弱小・色物系のブログが止むに止まれず書いてしまうようでは、日本のマスコミが国民にとって健康的に機能しているとは思えません。「2ちゃんねる」の反応の激しさはともかく、その話半分程度だとしても、国民の意識とマスコミとの乖離は非常に深刻なものになってきているというべきではないでしょうか。

 この機を捉えてリアクションしないことについて、「まあ今後の報道ぶりで判断しようじゃないか」という姿勢で臨むのであれば、日本侵食の時間を相手に与えることにもなり、いよいよ中国の思惑通りとなることでしょう。


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 もしマスコミ各社が中国の余りに特殊で異質な「個性」、そしてその対外伸張政策の野心をもはや隠さなくなってきていることを認識した上で敏感に反応することなく、この問題の重要性を認識した国民もまた「今後の各社の報道をもって」という態度をとるのであれば、粘着力に欠ける性質の私は絶望するほかありません。

 ここからは余太話。仮に闘志が残っているのであれば、私は「弱小・色物系」という基本路線を放棄し、皆さんのお智慧も拝借して当ブログの閲覧数を飛躍的に伸ばすことに血道をあげます。その一方で、「2ちゃんねる」などで積極的に情報発信していくのみです。一小市民しかも素人である私にとっては、そのくらいのことしかできませんので。





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