日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





 日本人駐在員が中国人部下を平手打ちにした事件について書いた前回のコメント欄にまとまったレスをつけようと思ったら長くなってしまったのでこちらに置いておきます。

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 私は難しいことはわかりませんけど、現在のインターネットにはメディアという一面と、バーチャルリアリティという一面が同居していると思うのです。「そうかなあ」さん御指摘の部分はメディアの一面です。ネットの普及によって個人による情報発信が実に手軽にできるようになりました。御説の通り、これがいまマスコミを脅かしています。

 ただ当ブログを含めて、掲示板やブログのような個人メディアはマスコミという取材者・報道者に依存している部分もあります。当ブログでは李登輝・前台湾総統が来日した際にプレスパスを取得して取材者・報道者としてレポートを発信しましたけど、あれは素人のやっているブログとしては例外的なケースです。

 ともあれ、そういうメディアという機能と同時に、インターネットにはバーチャルリアリティという部分もあると私は思うのです。ネットで宅配ピザを注文することはできても、ネット上で満腹になることはできないでしょう。ネット上で用を足すこともできませんし、セクースすることもできません。

 2005年春の反日騒動が好例で、ネット上では実に勇ましかった糞青(自称愛国者の反日信者)どもは、現実世界ではマトモなデモひとつ打つこともできませんでした。最近福建省・アモイ市で携帯メールを媒介にして公害企業誘致反対のデモが行われましたが、あれも厳密にはデモではなく、横断幕などを持った人がちらほらいる群衆の行進にすぎません。主催するメンバーが顔を合わせて綿密な打ち合わせができないために無秩序に流れ、下手をすると暴徒化してしまいます。

 ネットはこれからどんどん進化していくでしょうけど、現時点ではネット上での構想をネット上でのみ打ち合わせて段取りして、現実世界でそれを実行に移すことには難しい部分が少なくありません。off会とか突発off程度がせいぜいでしょう。それでも参加者数はかなり限定されます。例外的に成功するケースがあったとしても、それはやはり例外でしかないのです。

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 日本人の対中嫌悪感は、恐らく江沢民の訪日あたりが萌芽期でしょう。それが中国人犯罪という生活レベルの問題によって2003年に急速に高まり、寸劇事件や翌年に中国で開催されたサッカーアジアカップでひとつのピークを迎え、一拍おいて2005年春の反日騒動で再びピークに達します。いま食品の安全問題などで第三のピークを迎えているように思います。これまた生活に直結する問題なのでとことん盛り上がってほしいところです。

 一般論としていえば、私たちと中国人との間に対話は成立しません。一党独裁制社会で育ち、マトモでない教育を受け、変な価値観を埋め込まれて成人する。価値観が懸絶しているため対話が成立しませんし、民度が低いために日本社会に適応することも難しい(ついでにいえば、同じような理由から日本と中国の間にもマトモな政府間対話は成立しません)。

 その帰結なのかどうか、私の知る限りでは警察白書における「国籍別外国人犯罪件数」において中国人(中国本土限定)は昨年まで18年連続ナンバーワンです。私は「中国人を見たら110番」と常に自分に言い聞かせています。もちろん「見つけたら通報」ではありません。数字の裏付けがある以上、警戒心を怠るなという意味です。

 以前、香港から東京に出張していたころならコンビニでバイトしている中国人にレジで中国語で二言三言話しかけたりもしましたが、いまは絶対にしません。余計なスキをみせてはならないと思うからです。配偶者(香港人)にも言い聞かせてありますが、故旧を別とすれば、私は中国本土の人間とは付き合わないようにしています。仮に相手が悪い人でなくても、その友達に悪い人がいるかも知れないからです。

 ただ、いかに対中嫌悪感が強くても、中国人を見かけたらいきなり殴りかかるということはないでしょう。いかなる背景があっても、その行為自体は刑事犯罪であり、殴って怪我させれば傷害、殺せば殺人となってしまいます。成田空港で李登輝氏にペットボトルを投げつけた糞青と同じレベルです。中国人はその糞青の行為に拍手を送りましたが、日本人の民度ではあり得ないリアクションです。個人的にはともかく、マスコミで「そんな扱いをされても当然だ」ということにはならないと思います。

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 最後に、今回の平手打ち事件について。私からみると単純な事件です。まずは「ysaki」さん御指摘の通り、馬鹿な日本人がアウェーにいることも忘れて、ホームでもやらないような部下をビンタするという行為に出たということ、これは刑事犯罪になりかねませんし、中国の場合、司法を通さずに行政処分という形で刑罰を受ける可能性もあります。

 私に言わせれば、アウェーとは自分たち日本人が少数派ということだけでなく、法制なども含めた社会の様々なルールが日本とは異なっていて、日本人の価値観に照らせば非常識な「判定」に遭っても不思議ではないということです。経緯はともあれ、それらを踏まえなかったこの日本人の行為は私からみると愚かとしか思えません。

 一方で中国人従業員が何やら団結して声明文を発表し、マスコミにも報道してもらって勤務先の中国総本部に加害者を代表して謝罪しろなどと言っています。これはホームであることに拠っているのかどうかはわかりませんが、常識を外れた増長した行為です。

 これに対し、私は前回のエントリーで書いたように、畜生の所業だと唾棄し嫌悪します。ネット世論などのギャラリーはどうせあの民度ですからお決まりの反応でしょう。ただ掲示板に寄せられた声の中に中国社会の現状を反映するようなものがあれば留意しておくくらいです。

 まあチナヲチ(素人の中国観察)ということに照らせば、

 ●今回の事件を発端に民間で反日的な気運が高まるのかどうか。
 ●今後この事件を煽るメディアと火消しに走るメディアが併存するといった状況が出現するかどうか。
 ●この事件を絶好の機会として中国当局は外資企業に対する政治的締め付け(労組設置など)に出るかどうか。
 ●党大会を今秋に控えた微妙な時期である現在、今回の事件を捉えて政局にしようという政治勢力の蠢動があるかどうか。

 ……といったところが見所です。反日サイトの総本山である「愛国者同盟網」や「中国民間保釣連合会」などの連中が日本大使館に「なんちゃってデモ」をかけたりすれば、背後にどんな勢力がいるのかなどと勘繰る必要が出てきて面白いのですが。

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 >>「チンネ」さん
 私は別に中国人や香港人を上手に踊らせている訳ではありませんよ。「ひとりだけ日本人」状態で組織を円滑に機能させたり統率したりする状態に置かれれば皆さん同じことをすると思います。まあ性分もあります。留学時代も、また香港に渡った当初の「最初で最後の日系企業」(人数は日本人と香港人が半々)でもそうでしたが、私は日本人とつるむよりローカルとじゃれている方が余計な気遣いが無用なので気楽でいいのです(笑)。

 一般論としていえば私は香港人が嫌いですけど、香港にいる日本人駐在員などとお付き合いするよりは肩が凝らない分マシでした。あと安上がりですし(笑)。

 まあそもそも日本人社会から懸絶した環境に身を置いていましたから、私は香港人とじゃれるしかなかっということもできます。ただカラオケに連れて行かれると「VVV!ビクトリー!」に始まってアニメ・特撮歌謡漬けにされるのだけは閉口していました。




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 いや、私がそう思っているだけで、東京三菱UFJ銀行側がそう言っている訳ではありません。念のため。

 同銀行深セン支店で日本人上司が中国人従業員を平手打ちした、というのが事件の発端。平手打ちしたことはどうやら事実のようですが、その後の中国人従業員の対応、中国側の素早い報道と報道を受けたネット世論の反応などにより、事態が現実の数歩先を一人歩きしているような観を呈してきました。

 ちょっと先の読めない展開です。これでまた2005年春のような「反日騒動」の火の手が上がるとは考えにくいのですが、中国当局に付け込むスキを与えてしまった、とはいえるように思います。

 日本側も報道していますので、事件の流れを確認しておくために、やや長くなりますが一応引用しておきます。



 ●「日本人上司が暴行」50人スト 深センの邦銀支店 地元紙報道(Yahoo!/産經新聞 2007/07/29/11:15)
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070729-00000903-san-int

 【北京=矢板明夫】中国の広東省深セン市で27日、日系銀行の日本人上司が中国人部下を殴り、同銀行の中国人従業員約50人が抗議のストライキに突入したと、28日付の地元紙「南方都市報」(電子版)が伝えた。報道を受けて、インターネットの各掲示板には「日本非難」の書き込み数千件が殺到している。

 同紙によると、27日午後8時ごろ、東京三菱UFJ銀行深セン支店で、人間関係のもつれから、ある中国人従業員が日本人課長にいきなり右頬に平手打ちを受けたという。席に戻った従業員の説明を聞いたほかの中国人スタッフ約50人は「職場に安全感がない」などとして、一斉にストライキに入り、連名で銀行側に対し「中国担当の幹部の公開謝罪や、当事者の中国からの転勤」などを求める書面を提出した。同課長は同従業員に謝罪をしたが、受け入れられなかったという。

 ネットに寄せられた書き込みは、ほとんど同銀行スタッフのストを支持するもの。「日本企業を中国から追い出すべき」といった主張や、「日本系金融機関を利用しない運動」を呼びかける過激な意見が多い。

 中国では2005年1月、上海カネボウ化粧品で、化粧品の店頭販売を担当する全国の女性従業員数百人が、日本人幹部の言動を「人権侵害」などと主張し一斉に出勤を拒否した事件があった。日系企業の上司と中国人部下のトラブルはたびたび「辱華(中国を侮辱した)事件」として受け止められ、国民の反日感情の高ぶらせる原因となっている。

 三菱東京UFJ広報部の話「報道されたという事実は把握している。何らかのトラブルから、平手打ちの暴力を振るったことも事実。しかし、ストライキに突入したという事実はない。事実関係の詳細を把握したうえで、しかるべき対応を取りたい」





 ●邦銀深セン支店の日本人上司が中国従業員を殴打(サーチナ 2007/07/29/19:12)
 http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2007&d=0729&f=national_0729_001.shtml

 27日午後8時ごろ、東京三菱UFJ銀行深セン支店で、日本人課長が中国人従業員を平手打ちした。すぐに日本人課長はこの従業員に謝罪したが、同行の中国人従業員50人あまりが一斉にストライキに入った。中国人従業員たちは「中国スタッフ全員の心の声」という声明文に全員が署名、東京三菱UFJ銀行の中国総本部に対して公開謝罪を要求。また、平手打ちした日本人スタッフには全従業員の前で事情を説明し、書面で謝罪の上、辞職するよう求めた。中国新聞社が伝えた。

 本件に関しては情報が錯綜しており、中国現地のインターネット上でも様々な書き込みが行われている。中国現地の報道によれば、東京三菱UFJ銀行の日本本社は担当スタッフを広東省深セン市に派遣、事件解決を図るという。





 ●日本人課長、部下を平手打ち 中国で抗議騒動(asahi.com 2007/07/30/00:41)
 http://www.asahi.com/international/update/0730/TKY200707290327.html

 中国・広東省にある三菱東京UFJ銀行の現地法人支店で27日、日本人課長が部下の中国人従業員を平手打ちし、中国人の同僚ら50人が課長の辞任や謝罪を求めて抗議する騒ぎがあった。

 28日付の地元紙「南方都市報」によると、27日夜、同支店の25歳の男性中国人従業員がオフィスで上司の日本人課長に品物を届けようとした際、右のほおを平手打ちされた。課長はその後、「機嫌が悪かった」などと謝罪したが従業員は受け入れず、中国人の同僚約50人が抗議。署名を集め、謝罪や殴った課長の辞任を求めた。

 三菱東京UFJ銀行広報部は「日本人行員が中国人行員を平手打ちしたのは事実で極めて遺憾。概要を調査した上でしかるべき対応を取りたい」としている。




 元ネタは広東省の地元紙で権力に屈しない社会派報道で鳴らしている『南方都市報』です。報道者が『南方都市報』であることが、ことさらに報道内容の信憑性を高めている気がしないでもありません。一方で「小日本」ネタなら確実に部数が伸びるという判断が編集サイドにあったような気が……まあいいや。その元ネタはこちらです。

 ●日本人上司が中国人従業員を平手打ち 同僚50名がスト突入で抗議行動(新浪網 2007/07/28/04:44)
 http://news.sina.com.cn/s/l/2007-07-28/044413543794.shtml

 私の感想。中国というアウェーで、しかも中国人従業員を多く抱えている職場で、日本人が先に手を出してはいけません。この点において当の日本人上司はどういう心境で行為に及んだかはわかりませんが、ともあれ禁忌を破り、地雷を踏んでしまったことになります。

 行きたくもない中国なんぞに飛ばされて、言葉もロクに通じない環境でストレスが蓄積されていたのかも知れませんけど、先に手を出したのは何ともマズかったように思います。日本の会社だって部下を平手打ちにするなんてこと、まずないでしょう?

 ただ、その事件に対する中国人従業員の反応、何やら団結して文書までこしらえて中国総本部に謝罪を要求するとかこの日本人上司を辞任させろという姿勢には素朴な怒りを覚えます。言葉にすればタイトルのように、

「テメーら畜生のくせに生意気言ってるんじゃねえ!中国総本部に公開謝罪を要求だと?つけ上がりやがって分際をわきまえろこの糞支那畜が!」

 となります。これが私の偽らざる本音。

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 この事件を報じた香港紙『明報』(2007/07/29)の書き出しは、

「深センで日本人上司が中国人従業員を平手打ちにするという『辱華』事件が発生した」

 ですよ。何ですか「辱華」ってのは。「中国・中国人を侮辱する行為」って意味でしょうが。香港ではインテリに人気のある新聞とされる『明報』がこれですから何をかいわんやです。

 香港人の民度も中国本土より半世紀程度進んでいるとはいえ、靖国神社や尖閣諸島、歴史教科書などこと日本に対するネガティブな報道となるとこの調子。私などは、有毒食品を輸出したり海賊版を量産しておいて居直ったりする中国当局、また日本など外国で犯罪を繰り返す中国人こそ「辱華」だと思いますけどね。

 ●『明報』(2007/07/29)
 http://www.mingpaonews.com/20070729/ccb1.htm

 第二次大戦中に日本軍によって占領統治されたという恨みよりも、日本関連については中共史観を鵜呑みにしていて、いまは香港型愛国主義教育の「国情教育」によってそれが増幅されているのかも知れません。……いや、増幅されているのは「反日」ではなく根拠のない「中華」意識というべきなのかも。

 しつこくなりますがいつものやつを。要するに漢民族の病気、その発作が起きたといったところです。……とは、

 ●「中華」を自認してはばからぬ、もんのすごーく高いプライド。
 ●でも19世紀以降列強諸国に蹂躙されたうえ、見下していたあの「小日本」にもやられた、というもんのすごーく強いトラウマ。

 という2種類の、医学(心療内科)が扱うべき深刻な症状が一人格・一民族(漢族)に同居しているという厄介なものです。ビョーキではなく真性の病気。当の漢族がそれを自覚しているのかは知りませんが、今回もその痛点を刺激されて騒動めいたものに発展した、ということのように思います。

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 『南方都市報』の報道によるとこの日本人上司はほどなく平手打ちにした中国人従業員・徐氏に謝罪しています。ところが徐氏はそれを受け付けませんでした。衆目の面前でビンタされたことで「面子をいたく傷つけられた」ということでしょうか。この日本人上司は以前から徐氏に対して態度が悪く、以前にも仕事上のことでトラブルがあったりしたそうです。

「徐氏は反撃することも、口で言い返すこともしなかった」
「徐氏は温厚な、頼りがいのある同僚だった」

 といった中国人従業員のコメントも『南方都市報』は拾っています。

「この上司は以前からローカルスタッフを見下していた」
「ビンタしたとき、他の日本人従業員が徐氏に『彼はお前のボスなんだから、ビンタして当然なんだよ』と言った」

 ……とも。まあ以前からローカルを見下していたかどうかは現場にいない私にはわかりません。ただこういう情景描写で「日本人=悪人・横暴/中国人=善人・弱者」といった非常にステロタイプな光景を読者に印象づける仕掛けになっています。

 速報も特徴のひとつです。『南方都市報』によると、事件が起きたのが7月27日の午後8時ごろ。その後記者が徐氏その他中国人従業員に取材して翌朝の紙面に記事を掲載しています。ネット上では28日未明から早くも転載する形で報道。

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 ネット世論の反応はいつもの「反日」基調の書き込みが主流ながら、

 ●この徐って奴は何でやり返さないんだ。どうせ失業するのが怖かったんだろう?
 ●なぜ警察を呼ばないのか?
 ●外資企業の経営者は大変だな。ビンタ一回で謝らなきゃならないんだから。これが中国人社長だったらどーよ。10回殴ったって謝らないぜ。抗議に立ち上がる同僚もいないだろうし。外国人社長は中国人よりずっといいな。
 ●中国メディアの報道はちょっと信用できないな。果てさて本当のことなのかどうか……。
 ●もし俺だったら黙っちゃいない。生活のために人格も尊厳も捨てるというのはゴミだ。
 ●ひとつの不文律、そこには理非も原則も道徳もなく、人を死に至らしめるかもしれない不文律!ただただ奴隷に甘んじ、唯々諾々、小心翼々、何はともあれ上には盲従、さもなくば職を失う……これは中国社会のひとつの縮図でもある。

 ……といった、やられて黙っていた徐氏を非難する声や、冷めた見方も散見されました。こうした掲示板での発言、所詮は他人事ですから言いたい放題になるものですけど、見ようによっては中国社会の現状に対する絶望感めいた心情を吐露する声もあったことは留意しておくべきだと思います。

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 さて、三菱東京UFJ広報部が、

「報道されたという事実は把握している。何らかのトラブルから、平手打ちの暴力を振るったことも事実」

 としてはいますが、経緯は調査中とのこと。中国でのブランドイメージに響きかねないので東京の本社も中国総本部も泡を食っていることでしょう。対応が注目されるところです。

 一方の中国人従業員たちは「中国スタッフ全員の心の声」という声明文に全員が署名。ゴネています。それ以外の何物でもないでしょう。『南方都市報』の報道でも平手打ちに及んだ日本人上司は徐氏に謝罪しているとされているのに被害者はそれを受け付けず、この上司に従業員全員の前で事件の経緯について説明し、被害者には書面で謝罪し引責辞任することを求めています。文化大革命ですかこれは?

 さらにこの声明文によれば、東京三菱UFJ銀行の中国総本部に対し加害者を代表して公開謝罪するよう要求。また、平手打ちした日本人スタッフは今後中国国内では勤務させないよう保証せよとも求めています。どうして中国総本部まで引っ張り出さなければならないのか。言語道断です。

 つけ上がるんじゃねーこの糞支那畜が、実力もないくせにプライドばかりは一人前てなぁどういう了見だ(怒)。……とは私の香港における仕事経験に基づいての感想です。もちろん今回のケースに当てはまるかどうかはわかりません。

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 ところでこの声明文の中に興味深い一節があります。

「同社内に良好な制度を構築し、中国人従業員の人格と尊厳を尊重すること」

 という部分です。ここは民族的病弊の発露ではありませんね。中国共産党のニオイがプンプンします。これまたタイミングのいいことに、中国に進出した米国系スーパー「ウォールマート」の一支店に「工会」(労働組合)が設立されて一周年、という記事が出たところです。

 ●「新華網」(2007/07/29/08:40)
 http://news.xinhuanet.com/2007-07/29/content_6444940.htm

 この記事によると、「工会」の設立は「和諧」(調和)と「ウィン・ウィン」への第一歩だそうです。ガハハハハ。「工会」ができたら次は中国共産党委員会が設置されたりして。いずれも企業のためになるのかどうかは現地在住の方からのコメントを待ちたいところです。

 ともあれ今回の事件、騒ぎが大きくなれば地元当局がまず介入してくるでしょう。例によって中共語を翻訳するとすれば、「調停」という名のもとにあれやこれやを日本企業側に押しつけてくる可能性があります。

 ただ胡錦涛政権の対日融和路線や安倍首相の留任、また事件がいわゆる歴史問題などとは無縁で、下手をすれば中国企業にも飛び火する恐れがあることから、騒ぎを大きくしない方向に当局が動くかも知れません。

 そもそも党大会を控えた時期ですから、反日騒動再燃、という方向へと発展するかは甚だ疑問です。これはネット世論の反応から得た感触でもあります。ただ中国当局が今回の事件を奇貨として、外資企業への労組設置に積極的になる可能性はあります。ま、荒れるのならとことん荒れてほしいのですけど(笑)。

 ともあれ、続報待ちということで。




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 木曜日(7月26日)にまた靖国神社へ行ってきました。理由は「せめて挨拶。」の冒頭で書いた通りです。

 その前夜はサッカーアジアカップの準決勝。われらが日本代表はサウジアラビアに敗れはしたものの、勝敗を別として、日本人がひとつ心で日本チームを応援し、日本を想う心が自然に生じてくる素晴らしさに、……そういう素晴らしさを享受できる社会の礎である「日本」を私たちに遺してくれた方々、また復興に力を注いだ方々に感謝の気持ちと敬意を表したかったからです。

 何やら足繁く靖国神社に通っているようですが、これは私が地下鉄に乗ってすぐという近場にたまたま住んでいるからで、もう少し遠くであれば、こうもまめまめしく足を運ぶことはできないと思います。

 すぐ行ける場所である上に、春夏秋冬を感じられること、そして零戦を眺めることができるという要因も大きいです。日常的に零戦を眺められるのは、私にとってはこたえられません。

 参道にはすでにセミの声。といってもまだまだです。ピーク時の蝉時雨に比べると、桜にたとえれば六分咲き、七分咲き、といったところでしょうか。

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 いつも通りに参拝を終えてから遊就館に回り、1階喫茶室で定番の「零戦&海軍コーヒー」となる前に、まず売店で書籍類をチェック。

 趣味と実益を兼ねたコソーリ活動(香港・台湾紙での文章発表)の原稿料は私のヘソクリなのですが、出がけに口座を確認したら台湾紙の分が振り込まれていました。

 といっても大した額ではありませんけど、何かいい本があったら何冊か買おうかな、と思って売店をのぞいてみると、前回から並んでいて気になっていた絵本『お父さんへの千羽鶴』が目に入り、迷わず購入しました。


お父さんへの千羽鶴
ときた ひろし
展転社

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 素晴らしい絵本でした。……というのは帰宅してからの話。

 喫茶室に入って海軍コーヒーと零戦を楽しみつつ、早速取り出して読み始めたのですが、これはいけません。どうにもいけません。最初の数頁でたまらなくなって絵本を閉じてしまいました。

 こんなところで大のオトナが、しかも海坊主が目を潤ませていたら、いくら何でも絵にならないでしょう。という訳で我慢して、その場はいつも通り「零戦&海軍コーヒー」に撤しました。

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 絵本そのものは当然ながら胸に沁み入る内容でまことに素晴らしいものでした。さらに「あとがき」に記されている千羽鶴についての解説、またそこからうかがえる作者の想いの深さも心に響きました。

 お子さんをお持ちの方も、またそうでない方も、この絵本ばかりは是非ご一読を、とお勧めする次第です。




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 あと1年ほどで北京五輪なんですが、現地にそういうムードが流れているものかどうか。東京にいる私にはわかりませんが、二者択一で当ててみな、ということであれば「五輪ムードは希薄」を選びます。

 中共政権は今秋、5年に1度の党大会を控えているからです。世代交代や大型人事の行われる一大政治イベント。今後5年間の大方針を設定する場でもあります。中共にとって北京五輪と党大会のどちらが大事かといえば、もちろん後者。

 オリンピックは国際的イメージの向上や存在感の誇示、また国家の代表選手同士の競争ということで国民の求心力強化につながる催しです。五輪で中国のイメージが良くなるかどうかは疑問ですが(笑)、これはこれで大切。でも「中国人」より「中共人」であることを優先する連中にとっては権益を保障してくれる政権維持が至上課題ですから、そのために不可欠な党大会の方が絶対大事、という価値観になります。

 要するに北京五輪がなくても党大会があれば中共政権はその独裁体制に気合いを入れ直すことができますし、人事・政策面などで次世代への道をつけることができます。党大会がなくて北京五輪だけがあっても独裁体制の維持にある程度貢献するかも知れませんけど、党大会ほどの大きな効果は望めません。

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 やや脱線していえば、人民解放軍がその実現を「神聖なる使命」と位置づけている台湾統一、これは中共政権にとっては国是であり、中共政権が維持されるという前提の下ならば最優先課題といえます。仮にいま台湾が「正常な国家」たるべく具体的なアクションを重ねてその実現が有望視されかねない状況になった場合、北京五輪と台湾統一の二者択一となれば、中共政権は何の迷いもなく台湾統一を選ぶことでしょう。

 そのために五輪が中止され軍事的衝突が発生し外資が逃げ出したり経済制裁を喰らったりすることになっても、中共政権はまず動揺しません。それによって対外依存度の高い中国経済が失血死状態となり生活苦や貧困が国民を襲うことになっても、人民解放軍及び武装警察に内乱を鎮圧できるだけの武力さえあれば、「昔はもっとひどかった。そのうちまた復興できる」の一言で済ませてしまうに違いありません。

 この中共独特の価値観というものを頭に入れておかないと、1989年当時の私のように、軍隊が首都で学生・市民に銃弾を浴びせるという事態(天安門事件)に直面して愕然とすることになります。

 軌道修正。

 中共政権にとってオリンピックよりも大事な党大会がこの秋に控えているということで、そのための環境整備を行う時期に中国は入りつつあります。屋外に大がかりなセットをこしらえるためにローラーをかけて地ならしするようなものです。地面をしっかりと固めた上で、立派な建物めいたものをそこにこしらえることになります。

 という訳で「党大会の、ためならば」シリーズということになります。これは続き物ではなく何事かあったとき「あっこれは党大会のための地ならしだ」と思ったら書くという不期遭遇戦のようなものですから、「上中下」ではなく番号をふることにしました。

 何度書くことになるかはわかりませんけど、ともあれ今回はその第1回。タイトルにあるように、「メディア規制と刀狩り」が党大会のための地ならしとして実施されつつあるのです。

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 ●央視が変節、「品質レポート」放送中止に(東方日報 2007/07/23)
 http://orientaldaily.on.cc/new/new_c08cnt.html

 香港紙の報道です。全国ネットのテレビ局である中央電視台(CCTV)の人気番組だった「毎週質量報告」(ウィークリー品質レポート)という番組、これは偽物商品や粗悪品、悪質商品を暴露する人気番組でしたが、先週(7月21日)から突如内容が変更され、番組名も「全民健康教室」へとスイッチ。視聴者をガッカリさせているそうです。

 これを報じた『東方日報』は米国との食品の安全に関する折衝が間もなく開かれること、また例の「あれはヤラセ」との当局発表が行われた「段ボール入り肉まん」事件の余波でもあると指摘しています。

 直接の原因はその通りで、「ヤラセ」を受けて中央宣伝部などがメディアへの監視強化を打ち出す(新法制定の可能性も)とともに、「党と政府の代弁者」という中国におけるメディアのポジショニングをメディア自身に再確認させるような動きがみられます。

 ただし、これはたまたま恰好な素材がタイミングよく飛び出したために「事件」扱いして、それに対応するという姿勢を示しているだけ。「安定・団結」が最優先される党大会を控えたメディア規制はヤラセ事件が起きていなくても、そろそろ着手されるタイミングだったものと私はみています。

 一種の縁起物とでも考えて下さい。賑々しくも格の高い党大会の雰囲気を、変な報道で乱してもらっては困る、縁起が悪いということです。

 あれは2003年でしたか、毎年3月に開かれる大型政治会議・全人代(全国人民代表大会=立法機関)の時期ということで「縁起」が重んじられ、中国肺炎(SARS)が北京で流行していることを、ある老医師が海外メディアで告発するまで、中共政権はひた隠しにしました。

 告発されて国際面を飾るネタになってしまった途端に担当部門である衛生部の部長(大臣)が更迭されましたが、あれはたまたま当時の衛生部長が江沢民系の政治家ということで、胡錦涛&温家宝が絶好のチャンスとばかりに詰め腹を切らせたのです。

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 縁起を担ぐ時期ではありませんでしたが、全国を騒然とさせた山西省の闇レンガ工場事件(子供を誘拐したり出稼ぎ農民を騙して強制労働させていた)は本来責任者として断罪されても仕方のない省長の于幼軍が胡錦涛直系の「団派」(共青団人脈)であるためにクビが飛ぶこともなく、

「事件後の処置は適切なものだった」

 と自画自賛までしています。さらには、

「今後違法炭坑で事故が起きたら死者1人ごとに罰金100万元」

 という新措置まで打ち出す精励ぶり。

「わかった。わかったからもういいよ、そのくらいにしておけ」

 と言いたいところです。ええ、于幼軍とその後ろ盾である胡錦涛に。

 ●大甘判決が浮き彫りにしたもの。(2007/07/18)

 ●『東方日報』(2007/07/25)
 http://orientaldaily.on.cc/new/new_c19cnt.html

 ●「新浪網」(2007/07/25/12:44)
 http://news.sina.com.cn/c/2007-07-25/124413524919.shtml

 例え話からまた脱線してしまいましたが、中共政権が党大会を控えてメディア規制にとりかかったという件。

 ヤラセ事件でマスコミに対する監督強化が叫ばれたのと相前後して、ブログや掲示板への実名制導入論議やネットゲーム利用規制、闇ネットカフェ摘発運動などインターネットへの締め付けも行われています。

 「個人のメディア」に対しても投網を、という訳です。株式投資指南のカリスマブロガーが詐欺めいた罪状で最近お縄になりましたが、これも違法行為が存在していた?のと同時に、見せしめ効果も狙ったものだろうと私は考えています。掲示板で流言を放ったという容疑での逮捕者も出ています。これらもまた党大会のための「地ならし」なのです。

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 一方「刀狩り」は何かといえば、もう字面通りそのまんまなのです。

 公安部が7月23日、銃器・弾薬・爆薬・刀剣類などの不法所持摘発に全力で取り組むと発表。「30日以内に自首して危険物を差し出せば罪を軽くする」とのことで、密告電話番号も公表されています。

「010-58186722」

 だそうです。イタ電する際はかけ間違いに御注意下さい(笑)。密告メルアドは、

「gabzbjq@sina.com」

 とのことですから皆さんどうぞお好きなように。(・∀・)

 ●「新浪網」(2007/07/23/10:30)
 http://news.sina.com.cn/c/2007-07-23/103013507662.shtml

 ●「新浪網」(2007/07/23/10:38)
 http://news.sina.com.cn/c/2007-07-23/103813507776.shtml

 ここで挙げられている「危険物」が実に興味深いです。銃器、弾薬、刀剣類に始まって、爆薬、劇毒性化学物質、黒色火薬、雷管、導火線、手榴弾、地雷、麻酔銃、軍用銃、射撃競技用銃、猟銃、空気銃など実に多岐に渡っています。

 それだけ闇ルートでの流通が広範に行われているということです。でも地雷とか軍用の銃器類に手榴弾というのは闇にしても軍需企業あるいは軍内部にネットワークがなければ出回りにくいものでしょう。そういう現実があるということです。

 これも「地ならし」。テロ防止の目的もあるでしょうけど、それは北京五輪ではなく党大会をより強く意識しているのだと思います。武装農民たちが蹶起して農村暴動を起こすなど、社会的混乱を招きかねない要素を排除しておこうというものです。

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 最後に、もうひとつ別種の「地ならし」が進行中のようです。汚職嫌疑で昨年、上海市のトップの座を追われ拘束されている「上海閥」のプリンスだった陳良宇・前上海市党書記が人民代表の資格を剥奪されました。この情報、数日前から流れていたのですが香港における親中紙の筆頭格である『香港文匯報』が今日それを報じたことで「事実」とみていいでしょう。

 ●『香港文匯報』(2007/07/26)
 http://paper.wenweipo.com/2007/07/26/CH0707260044.htm

「陳良宇の人民代表資格を剥奪したのは、腐敗撲滅という中央の決意の強さを示すものだ」

 という上海市筋によるコメントが記事の末尾に付されています。党大会を控えて司法面での陳良宇断罪作業がスタートしたことを示唆すると同時に、胡錦涛政権に対する抵抗勢力(既得権益層)である「諸侯」たち、つまり各地方勢力への見せしめでもあるでしょう。


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 【※追記】
いま前日の記事漁りをしていて知りました。陳良宇は党籍も剥奪されましたね。士分から庶人に墜とされたということになります。待っているのは切腹ではなく斬首。(2007/07/27/01:35)




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「STOP THE NEW-WAVE」であります。古くてすみません。

 日本代表がその世界では知る人ぞ知るサウジに負けてしまったので私は士気最低。orz

 記事漁りにも当ブログにも打ち込める心境になれない訳だ……いや訳です。まあ能書きはいいか。さあ!一発ビシッと決めようか。こんなネタたぶん「柴犬」さんしか知らないし俺たちゃあもうワカモノじゃねーんだ。

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 という訳で今宵は元気がないので小ネタでお茶を濁します。といってもたぶん中国では前代未聞の出来事ですから歴史的事件といえるかも知れません。

 「STOP THE J-POP」かどうかは知りませんが、7月21日に内モンゴル自治区・オルドス市でロックイベントが開催され、その場で観客と警官との間に衝突が発生、観客多数が警官に殴られて負傷した模様です。

 衝突の原因には諸説あり、入場券にまつわるトラブルとも観客が持参した横断幕を警官が没収したのが発端ともいわれていますが、ここでは後者を採ります。

 まずはこの催しについて。「オルドス草原ロックンロールミュージックフェスティバル」(2007緑色旗幟)と銘打たれた初開催のロックイベントで、中国国内のほか台湾や香港からもミュージシャンが参加したとのこと。

 事件はそのイベント当日、北京からやってきた観客が、

「俺様がロックだ」

 と大書した自製の横断幕(笑)を持って入場しようとしたところ警官隊に止められ、横断幕は警官に没収されてビリビリ。

「あっこの野郎何すんだよ糞オヤジ」

 てな感じで北京人が怒ってタマーダ衝突勃発。他の観客を巻き込む騒動になったというものですが、オーディエンスに過激な挑発を試みた警官の方が何やらこのイベントにふさわしい気が(笑)。詳細は不明です。

 ……ただそれだけのニュースではありますが、ともあれロックイベントでの官民衝突はたぶん前例がないと思うので、中国史上初の快挙としてここに書き留めておきます。

 ●『明報』(2007/07/23)
 http://www.mingpaonews.com/20070723/ccd1.htm

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 それにしても中国のロックとはどんなものなんでしょう?遺憾ながら私には全く想像できません。

 大学生のとき「中国初のパンクバンド」との鳴り物入りで確か「中国龍」とかいうバンドのLP(レコード!)が出ました。中国つながりですし今は亡き月刊『宝島』の愛読者でもあったので私はそれを買いました。

 内容は稚拙の一言。セックス・ピストルズの名曲「God Save the Queen」をカバーしていました。他にオリジナル曲も確か収録してあった筈です。その心意気は買いましたが「これがパンクか?」と落胆してお蔵入り。たぶんまだ実家に置いてある筈です。

 数年後、留学先の上海にはロックもパンクもありませんでした。その代わり民主化運動がありました。

 教師も学生も授業をボイコットしてデモ隊を編成して繁華街を練り歩き、あるときは当時上海のトップだった江沢民の家まで押しかけて「江沢民出てこい!」と叫んだり、その帰路に人気の絶えた街路で単身になったところを私服に尾行されたりして、そういう毎日や、デモをかけるたびに皆で歌った「国際歌」(インターナショナル)そのものがロックでありパンクであったようでもあります。

 現在は上海や北京ならアマチュア向けのライブハウスとかインディーズCDとか路上ライブとかがあるのでしょうか?

 ――――

 その後渡った香港にも洋楽を別とすれば、つまり香港人によるロックもパンクもありませんでした。テレビに出てくるのは香港歌謡ばっか。「BEYOND」をロックバンド扱いするのは悪い冗談です。

 仕事仲間は大半がACG系(アニメ・コミック・ゲーム)のヲタばかりでしたから香港歌謡&J-POP&声優歌謡&特撮歌謡&ACG歌謡で私にとっては人外魔境。連中は昼休みにシーケンサーをいじっている私をいつも不思議そうに眺めていました。もちろんYMOも坂本龍一も知りません。

 義弟(配偶者の弟)がヘビメタ好きでボンジョビをよく聴いていて、一応ギターをいじっていたので要らなくなったリズムマシンをあげたら喜んでくれましたけど、楽器店の楽器や楽譜の品揃えの貧弱さからしてああいうのは少数派だった筈です。いまは違うのでしょうか?

 台湾では仕事に撤してというか徹さざるを得ず、平均睡眠時間2~3時間であとは職場にいるといった別世界で呼吸していたため俗世間のことは全くわかりませんでした。

 ただ一度だけオンガクとの接触がありました。何が何だかわからぬままに私を主役にしたイベントが行われてテレビで観たことのある芸能人のオバサンが司会を務めて、台湾では有名らしいゲストの女の子4人のグループが途中で1曲歌って奇怪な催しに華を添えてくれました。当時でいえばMAXとかSPEEDといった感じです。台湾歌謡なのでしょう。

 部下の多くはJ-POPを聴いていました。アキバ系の同人誌屋はありましたけどインディーズ専門店があるかどうかといったことは確認する余裕がありませんでした。仕事仕事……というより雑務仕事雑務でオンガクどころじゃなかったので。

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 オルドス草原ロックフェスがどのようなものだったのかは知りませんが、いまの中国社会には現実をえぐり出すヘビメタと都市暴動の先頭に立つパンクスが必要かと思います。

 現状では糞青(自称愛国者の反日信者)より政府庁舎を炎上せしめる農民たちの方がパンクバンドのライブを地で行っているような。どうせなら外見もパンクスにしてしまえばどうかと。メタルもメタルの格好をするのです。武警との戦いがあるので行動が制約されるロンドンブーツは履かなくていいですけど。

 ともあれ、それによって中国社会がいよいよ、

「YOUはSHOCK」

 の世界に近づくことになるでしょう。……って元気のない余太ですみません。m(__)m

 前にもどこかで書きましたが、10年経っても私にまだ余力が残っていたらバンドを再結成して香港で路上ライブをやるつもりです。戸川純の「パンク蛹虫の女」にならって私は劉徳華(アンディ・ラウ)の「忘情水」「纏綿」あたりをパンクバージョンにアレンジしたいです。あとは仲間に任せて、私は中共の痛点を刺激するオリジナルの大毒草歌謡を数曲。10年後の香港ですからそんなことやったら捕まって強制送還かも知れません。いやマジで。

 うー。やはり今夜は悔しかったり残念だったりで眠れそうにありません。




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 あまり気の進まない話題なんですけど……。

 あれは広東料理の範疇に入るのかどうか、ともあれ広東独特の料理として、

「野味」

 なるものがあります。ゲテモノ料理というべきなのかどうか、主として「精がつく」「病気に効く」などと民間では広く信じられています。

 何を食べるのかといえば、犬とか蛇とか猿とか、それに中国肺炎(SARS)の原因ではないかとされているハクビシン(果子狸)とか。中国には何と嬰児食い(あるいは胎児食い)もありますけど、あれは広東独特のものかどうかはわかりません。

 その広東人が大半を占める香港では、犬を食べるのは御法度。蛇はモーマンタイです。香港人の実家はたいてい広東省にありますから、帰省するような気分で大陸に入って、香港では口にすることのできない「野味」を楽しむ人も多いようです。

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 ずいぶん前に書いたことがありますけど、私がかつて香港で漢方医をしていた時代(笑)、その漢方薬を売る店をオープンするに当たり、その一帯を仕切るヤクザの人と会食しました。当方は社長夫妻と、店長と、副店長の私。

 相手は当人だけでしたが、これが黄秋生(アンソニー・ウォン)そっくりで、それだけでも威圧感十分なのに、さらに隻腕。片腕が肩から先はないのです。香港はクーラーをギンギンに効かせます。その風で腕がない方のポロシャツの袖がひらひら揺れていたのを今でも覚えています。

 そのときは鍋料理だったのですが、「狸子」の肉が使われていました。辞書をひもとくとタヌキだったりヤマネコだったりハクビシンだったりしますけど、結局何だったのかは未だにわかりません。

 広州に仕事で行ったとき、夜に街をブラブラしていたら犬市に出くわしました。もちろん食用です。いずれもまだ可愛い子犬で、写真を撮らせろと言ったら「犬の目に毒だ」とNG。何百匹という規模で売られていましたから、犬鍋は相当需要がある様子でした。

 「中国人は飛行機と机以外、四つ足のものは何でも食べる」といわれますけど、厳密には中国人ではなく広東人というべきで、東北部や北京、上海あたりだと「ああいう連中(広東人)と一緒にされるのは迷惑だ」という気分があるようです。

 あれは中国肺炎が猖獗を極めていたころだと思いますが、中国のある掲示板をのぞいたところ、広東人と確か東北部の人間が喧嘩していました。

「お前ら広東人がゲテモノ食いするから奇病が蔓延するんだ」

 という東北人に対し、

「お前らは広東省が稼いだカネのおこぼれで暮らしているくせに勝手なことを言うな。もう広東省からカネを回してやらないぞ」

 などとやり合っていて面白かったです。

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 さて本題。ディズニーからハローキティーから何からパクりまくって営業していた遊園地が北京郊外だかにあって日本のテレビでも報道されていましたが、ミッキーかどうかは別として本物のマウス、野ネズミが湖南省の洞庭湖で大量発生して現地では頭を抱えています。

 ということになると大方の予想を裏切ることなく、予定調和的な事態が発生します。「野味」のネズミ料理に供給されるというものです。ネズミも食べるんですねえ。とりあえず深センの卸売市場で売られているのが確認されました。

 これをすっぱ抜いたのは「硫黄ショウガ」のスクープをものにした地元紙『晶報』。なかなか足まめな記者を揃えているようです。

 同紙の報道を引用した香港各紙によると、野ネズミが販売されていたのは東門湖貝市場。湖南省で大発生した野ネズミを食べることは禁止されているので、こっそりと売られています。バイヤーを装った記者が野ネズミは売っているかと尋ねると、業者は小声で「ある」との返事。違法行為なんだからあまり大きな声で話してくれるな、とのことです。

 食用に供されるのは生きた野ネズミに限られており、湖南省から輸送してくる途中で死ぬ野ネズミも結構いるため、需要に追いつかない状態とのこと。……ということは、野ネズミ捕獲係と輸送係、といった組織が成立していることになります。むろん闇組織。ちなみに価格は1kgで100元と、価格高騰が問題になっている豚肉よりも高価です。

 この野ネズミを売る業者によると、深センではかなりのレストランが野ネズミを仕入れに日参してくるそうです。ただ違法行為ですからブツは店内に置かず、バイヤーと価格と分量について商談成立後、別の場所で荷渡しが行われるとのこと。

 ――――

 記者は広州にも出向いて取材してみると、こちらは監督が強化されていて扱いたくても扱えない商材になっているそうです(発覚すれば販売免許取消)。深センはこの点、当局による管理はまだまだ甘いのでしょうか。市場でこっそり売られているくらいですから、闇市場が機能している可能性もあるでしょう。

 深セン市動物防疫監督署の責任者は、

「野ネズミは色々な病原菌や寄生虫を抱えているから食用などはもってのほかだ」

 と警鐘を鳴らしています。現地在住の皆さんは「珍味珍味」と中国人に勧められてもそれに乗らない方が身のためのようです。

 ●『蘋果日報』(2007/07/23)
 http://www1.appledaily.atnext.com/

 ●『明報』(2007/07/23)
 http://www.mingpaonews.com/20070723/cca1h.htm

 ●『明報』電子版(2007/07/23/09:11)
 http://www.mpinews.com/htm/INews/20070723/ca10911w.htm

 ●『香港文匯報』(2007/07/23)
 http://paper.wenweipo.com/2007/07/23/CH0707230029.htm

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 それから猫ですね。野ネズミの大量発生というニュースを耳にして、果たしていまどきの猫はネズミを食うだろうか……などとぼんやり考えていたのですが、その猫もまた「野味」として犬や野ネズミ同様、食用に供されているようです。これは今朝の香港紙『東方日報』(2007/07/25)が特集しています。

 いや、「野味」のメニューに猫料理があることは私も知っていました。大学時代、郭沫若という中国の作家の息子でピアニストの先生と一献汲んだときに教えてもらったのですが、「龍虎闘」という一品があるそうで。龍は蛇で虎は猫、要するに蛇と猫の肉を使った料理です(この『東方日報』の記事にも同じことが書かれています)。

 猫料理は喘息に効くといわれていて食事療法として珍重されているそうです。香港人もそのくらいのことは当然知っている筈ですが、その調理の仕方が残忍だということが『東方日報』の主題かと思われます。元ネタは広州市の地元紙『新快報』の取材。記者が猫料理の老舗で調理される過程を全て目にしたとのことです。

 それによると、猫料理店の多くは猫を入れている小屋から好みの一匹を選ばせ、コックがそれを厨房に運んで調理するそうです。コックは慣れたもので、まず大型の鉄製ハサミで猫の手足を切り落とすと、今度は長さ50cmほどの鉄製の棍棒で猫の頭を殴打。猫はギャーギャー鳴きわめくそうですが、コックは構わずに殴打、殴打、殴打。

 コックに言わせると、ここで殺してしまっては駄目で、もはや気息奄々の猫を石川五右衛門よろしく沸騰したお湯の入った大鍋に放り込んで煮上げることになります。煮ているときは棍棒で煮立った大鍋の中をかき回しつつ、猫の頭と身体を再び殴打、殴打、殴打。「こうすると肉の食感がよくなる」のだそうです。

 だいたい5分ばかり煮てから絶命している猫を取り出して毛抜きをし、あとは肉を一口サイズに切っていくのみ。猫料理は喘息だけでなく滋養強壮にも験があるとのことで、広東人には珍重されているようです。

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 このニュースが流れるなり、ネット上では「動物虐待ではないか」「また奇病を生むことになるのでは」といった非難の声が相次いでいるようですが、広東人にとってはどこ吹く風でしょう。そもそも最近は北京や上海などでも「野味」レストランが増えており、広東人に限られた嗜好ではなくなりつつあります。

 やはり広州市の地元紙である『羊城晩報』によると、猫の市場といえば広州市西郊を走る増槎路の両側に並ぶ家禽類卸売市場が最も有名で、当局による監督の緩む夜間にこっそりと取引が行われているとのこと。「こっそり」といっても1日平均で1万匹を超える猫が売買されているそうです。

 これらの猫は湖南省や湖北省から主に出荷されるとのことで、民家で飼われている猫を2~3元で買い取り、広州に輸送すると最高で1kg当たり40元もの値でレストランなどに販売する、というのですからボロ儲けです。

 特に湖南省は野ネズミが大量発生しているため、民家ではその対策に複数の猫を飼っている場合が多く、有力な供給源となっている模様。これまた「猫捕獲班」と「猫輸送班」などといった組織的な役割分担が行われているようです。

 言わずもがなではありますが、専門家によると野ネズミ同様、猫にも病原菌や寄生虫を抱えている場合が多く、調理師はこの点で相当危険な作業を行っていることになるそうです。また、しっかり火の通っていない猫肉を口にすれば様々な寄生虫を体内に取り込むこととなるため、これまた「食べてはいけないもの」に分類される料理とのこと。

 料理として出てくると何の肉かわからないことも多いですから、安全を考えるなら「野味」にはハマらないのが得策、ということになります。

 ●『東方日報』(2007/07/25)
 http://orientaldaily.on.cc/new/new_c01cnt.html
 http://orientaldaily.on.cc/new/new_c02cnt.html
 http://orientaldaily.on.cc/new/new_c03cnt.html
 http://orientaldaily.on.cc/new/new_c04cnt.html

 ――――

 かくいう私も「話の種に」と広州で犬鍋に蛇炒飯と蛇スープ、また上海で鳩のフライ、重慶でウサギ肉の煮込みなどを口にしておりますので大きな顔はできません。……と書くと、

「いや私はもっと色々食べている」

 といった経験談がコメント欄に並びそうな悪寒。皆さんどうか正直に白状して下さい。




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 広西チワン族自治区で今年5月、「計画出産利権」に絡むとみられる当局の無茶苦茶な罰金取り立てとこれに怒った民衆による農村暴動(地元地方政府庁舎への破壊・放火など)が発生したことを御記憶の方も多いかと思います。

 同時多発的に発生したこの暴動は伝播するように他の地区にも広がるといった前代未聞の展開をみせました。

 ●農民蹶起!広西博白県下の各鎮で同時多発暴動、庁舎炎上。(2007/05/21)
 ●続・広西同時多発暴動:不妊手術より上納金。(2007/05/23)
 ●広西農民蹶起2:またも同時多発暴動、県外へも飛び火!(2007/05/25)
 ●広西農民暴動がまたまた飛び火、ついに火炎瓶も出現。(2007/05/31)

 その続報がようやく出ました。……といっても首謀者?とされる農民2名に対する裁判所の判決言い渡しです。

 ただ、その判決の内容が味があるというか何というか。「邪推」にはもってこいの内容なのです。

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 ●広西博白の容疑者2名に政府文書偽造・民衆煽動の判決(新華網 2007/07/23/16:25)
 http://news.sina.com.cn/c/l/2007-07-23/162513509575.shtml

 国営通信社・新華社による配信記事ですが、「広西博白」とは「広西チワン族自治区博白県鳳山鎮」のこと。博白県は最初に暴動が発生した地区ですが、その中に「鳳山鎮」が含まれていたというのは初耳です。犯人2名に対しては「彭某」「李某」と名前は伏せ字。氏名を明らかにするほどの重罪ではない、ということでしょうか?

 新華社電によると、この2名のうち「彭某」は、計画出産に違反した世帯に対する追徴型罰金の「社会扶養費」を5月18日に徴収され、地元政府の計画出産活動に不満を抱いたとのこと。この「社会扶養費」は上記エントリーにもしばしば登場しますが計画出産に違反し罰金を支払った家庭からも改めて多額の罰金を徴収するという滅茶苦茶なものです。

「お前の家で余計に生まれた子供についての罰金は徴収済みだが、その子供を社会が養ってきたという点に照らして年齢に応じた罰金を徴収する」

 という理屈で、農民が支払いを拒むと当局に急きょ雇われた棍棒・ツルハシ装備の若い衆がトラックでその村に乗り付け、家屋破壊や子供連れ去りなどが行われました。

 他に計画出産に違反したかどうかを問わず、女性を取っ捕まえて片っ端から不妊手術を実施。その被害者には16歳の女子高生も含まれていたという報道もあります。要するに鬼畜を極めた暴政が敷かれていた訳で、ここまで追いつめられれば農民も立ち上がらざるを得なかったでしょう。

 ――――

 新華社電に戻りますと、地元政府の計画出産活動に不満を抱いた「彭某」はその後、博白県党委員会の文書のコピーを入手。偽造文書を大量にコピーしてバラまき、「事情を知らない民衆」がこれを見て政府庁舎に集まり暴動を引き起こし、これによって「彭某」は政府への報復を果たした、とのことです。

 具体的には5月20日夜、「彭某」は相棒の「李某」とともに広東省・廉江市へ出向いて、

「罰金を徴収された民衆は政府庁舎やその出張所で栄養補助費という手当を受け取ること。また『社会扶養費』は返還する」

 といった内容の偽造文書を400枚コピー。これを博白県下の鳳山鎮、寧潭鎮、文池鎮、東平鎮、龍潭鎮、亜山鎮などでバラまき、

「政府の計画出産活動に不良なる影響をもたらした」

 となっています。広西チワン族自治区博白県法院の判決は、「彭某」が国家機関公文書偽造罪で懲役2年、「李某」も同罪で懲役1年というものでした。

 ――――

 「国家機関公文書偽造罪」とは何とも不可思議な判決ではありませんか。ここには民衆を煽動したという罪は盛られていませんし、暴動で政府庁舎などを破壊した罪状も含まれていません。ですから懲役も「彭某」が2年、「李某」が1年と、暴動の首謀者扱いにしては恐ろしく軽い量刑です。しかも名前は伏せ字。

 同時多発暴動に関する民衆側への処分がこれで終わるのかまだ続くのかはわかりませんが、裁判所は県所属といいながら、より上級レベルの指示を受けてこのような判決を出したのではないかと思われます。例えば広西チワン族自治区当局とか、ひいては党中央とか。

 要するに、鬼畜な罰金徴収を断行して同時多発型暴動を生むに至らしめた地元当局の計画出産活動に対して、上級機関からその行為を咎め、責任を追及する動きがあったのではないでしょうか。

 「懲役2年・懲役1年」という事件に照らせば軽すぎる判決は一種の「喧嘩両成敗」ではないか、ということです。

 民衆側から罪人を出すとともに県当局などの関連部門にも何らかの処罰が下されたか、あるいは、

「今回は大目に見てやるが、二度とやるな」

 と厳命が下り、当局側の責任が不問に付されたのと同時に、民衆側の「首謀者」にも大甘判決を出して農民たちを慰撫した、という形です。

 ――――

 他県にも飛び火するなどした前代未聞の同時多発型暴動です。当局のさじ加減ひとつで「国家政権転覆煽動罪で懲役9年」のような重罪が下っても不思議ではないのですが、「国家機関公文書偽造罪」という、「煽動」「暴動」を含まない罪状になったことで、これは地元当局側に対しても何事かが行われたな、と「邪推」する次第。

 もしこの「邪推」が正しいのなら、「喧嘩両成敗で農民側には大甘判決」という決着で幕を引かない限り、農民たちの当局に対する不満は再び爆発しかねないかのような険悪な空気が現地に満ちていたのかも知れません。

 ふだんなら「官」として居丈高に振る舞う地元当局側も今回は折れざるを得なかった、ということです。もちろん、上級機関からの圧力があったから折れたのでしょうが。

 ……まあ、あくまでも「邪推」ですけど、そういう「邪推」をしたくなるほど興味深い判決だった、ということは確かです。




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 ニュースの受け手、つまり読者や視聴者の無知につけ込んで真っ赤な嘘ないしは針小棒大的な報道する不埒な連中がいます。日本にもいますね。ただ某巨大掲示板などでその報道が嘘であることをバラされるためにこの種の虚報は通用せず、往々にしてニュースの発信者への信用が失墜することになります。……というより、

「ま た A 日 か !」
「ま た T ◯ S か !」

 てな感じですでに確立されているブランドイメージ(笑)を再確認されることの方が多いですね。

 ――――

 中国だとなかなかそうはいきません。ネット上での検証が行われてもその種の言説が当局によって削除されたりします。

 一方で、検証も何も行わずに無条件で受け入れられてしまう種類のニュースもあります。ええ、日本に関するネガティブなニュースなどはその典型です。

 この場合、情報の発信者はニュースの受け手の無知につけ込むという一面もありますが、それよりも主に民族的疾病に訴えて読者や視聴者を騙すことの方が多いです。民族的疾病については当ブログが常々ふれている通り、

 ●「中華」を自認してはばからぬ、もんのすごーく高いプライド。
 ●でも19世紀以降列強諸国に蹂躙されたうえ、見下していたあの「小日本」にもやられた、というもんのすごーく強いトラウマ。

 という2種類の、医学が扱うべき深刻な症状が一人格・一民族(漢族)に同居しているという厄介なものです。ビョーキではなく真性の病気。そもそも発信者自身がこうした民族的疾病の患者のひとりであり、それに輪をかけて無知だったりします。

 ともあれその実例をひとつ。

 ――――

 ●元「神風特攻隊」隊員、「われわれは騙されたんだ」(新華網 2007/07/23/13:47)
 http://news.xinhuanet.com/world/2007-07/23/content_6417137.htm

 この記事は日本の神風特別攻撃隊が実は志願者だけでなく命令として強制されたケースもあった、という驚くべき新事実(笑)を発掘し、その証言者として元特攻隊員と称する日本人・仲島和男氏を登場させて、

「私は生きていたかった。死にたくなかった」

 と当時の心情を吐露している、というものです。記事にはこういう一段もあります。



 2カ月前、「神風特攻隊」を描いた映画が公開された。この映画は民族主義の東京都知事・石原慎太郎氏によって企画され、(特攻隊員である)若者たちを英雄として描いている。とても多くの日本人が、若い世代は戦争の時代の真実の歴史教育を受けるべきだ、年少者で当時の状況を知らないのだから、と語っている。映画を観た32歳のエンジニアは「我々はこれを美化すべきではないが、忘れるべきでもない」と語った。




 そう語ったそうですよ奥さん。石原慎太郎氏の名前が出たのだから、映画っていうのは「俺は、君のためにこそ死ににいく」のことでしょう。ここでもうこのニュースの発信者の無知・あるいは悪意がバレバレです。

 この記事を書いた奴は映画を観ていないか、観たとしてもあえて口をつぐんでいるのでしょう。なぜならこの映画では冒頭から特攻が実質的には命令であることが、特攻隊の嚆矢となった第一航空艦隊の司令官・大西瀧次郎中将の口からはっきりと語られているからです。

 そもそも映画そのものが、死を目前に控えた特攻隊員たちの青春群像と動揺する心境を実話に基づいて描くといった内容です。それは映画を観れば一目瞭然ですから、この記者は映画を観ていないか、観たとしても故意にそのことを書かないでいるかのどちらかです。

 前者であれば無知、後者なら悪意。いずれも上述した民族的疾病の症状を反映したものでしょう。

「我々はこれを美化すべきではないが、忘れるべきでもない」

 というのはその通りです。ことさらに美化する必要はありません。散華された方々全てに感謝と敬意を表すればいい訳で。私は靖国神社に参拝するという形でそれを日常の中で行っています。

 ――――

 「真実の歴史教育」というのは中共史観だとでもこの記者は言いたいのでしょう。ケッバーカ。

 民度が違うのだよ民度が。……と改めて言わせてもらいましょう。

 中共史観ってのはあれでしょ、
どうしようもなく無能で戦闘指揮が下手な中国共産党員が国府軍(国民党)や日本軍と戦って当然のように敗死すると、その馬鹿を「革命烈士」とあがめて記念館まで建てちゃう糞っぷり。

 厳命。

 第一にそういう弊風をまず何とかすること。

 第二に反右派闘争と天安門事件における被害者の名誉回復を速やかに実施すること。

 第三に記念館の建築工事に携わった出稼ぎ農民に対し直ちに給与を支払うこと。

 ――――

 そう、だいたい低能なんですこの記者も。

「這部影片由民族主義的東京都知事石原慎太郎策劃」

 という中国語からして間違っています。「民族主義的東京都知事石原慎太郎」では上で訳したように、

「民族主義の東京都知事知事・石原慎太郎」

 となってしまいます。「民族主義の石原慎太郎」って何それ?

「民族主義を堅持する東京都知事知事・石原慎太郎」
(堅持民族主義的東京都知事石原慎太郎)

 あるいは、

「民族主義者の東京都知事知事・石原慎太郎」
(民族主義者的東京都知事石原慎太郎)

 とするのが正しい中国語です。……って日本鬼子に指摘されてどーするんだよ支那畜。

 案外サッカーアジアカップで中国は27年ぶりに予選敗退し、決勝トーナメントに進んだ憎き日本が先日豪州に勝利した悔しさがこの記事を書いた動機だったりして。

 だとすれば非常に素直でよろしい(笑)。




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 きのう(7月22日)靖国神社へ行ってきました。考えてみると、仕事や病院の通り道のついでに立ち寄ることはあっても、靖国神社に参拝することを目的に出かけたのは久しぶりです。ひょっとすると元日の初詣以来かも知れません。

 動機は先日のエントリーのコメント欄に書いた通りです。



 私も明日(というか今日・日曜日)に参拝に行くことにしました。サッカー日本代表の頑張りと、それを応援することで日本人の気持ちがひとつになること、日本を想う心が自然に生じることの素晴らしさを感じたからです。必勝祈願ではありません。現在の日本社会を裏打ちする平和と繁栄を私たちに遺してくれた、戦争で散華された方々(銃後の民間人の方々も含めて)、また「みたま」ではありませんが、復興に全力を尽くした戦前派・戦中派の人々に感謝と敬意を表したいと思います。都心でそれをするのにふさわしい場所といえば、やはり靖国神社ということになりますから。千鳥ヶ渕でもいいのかも知れませんが、四季も楽しみたいし、零戦も見たいし(笑)。

 そういえば2004年夏、日本が中国で開催されたアジアカップの決勝トーナメントをミラクルに勝ち上がるたびに、私はその翌日朝に同じ想いで靖国神社に足を運んでいました。「ありがとうございました。本当にありがとうございました」と念じるだけです。あのときの蝉時雨はいまも耳に残っています。




 私はいま生活のリズムが昼型で定着しつつあるのですが、うっかり不埒なニュースに接してしまったために土曜の夜は腹が立ってつい徹宵してしまいました。いきおい午前中の参拝となり、「月光」さんとは入れ違いになった格好です。午前の参拝の場合、私は「海軍コーヒー&零戦」という楽しみのため、まだ参拝客も少ないと思われる「遊就館」の開く9時を狙って出かけます。

 ところが日曜日のせいなのか、昨日は観光バスの団体客などが早くも数グループいたりして、意外に賑わっていました。夜半の雨の跡が地面に残る湿った曇天でしたが、西の空の雲が明るいのでもう降るまいと思いつつ参道を歩きました。

 セミが鳴いています。ただ蝉時雨とか、すだくようなセミの声に包まれて静寂を感じる、といったほどの勢いではありません。あれれ……と思ったのですが、考えてみれば2004年のアジアカップは8月に入ってから決勝トーナメントが行われましたから、その「時差」のせいでセミの声もまだ本番前なのかも知れません。

 そんな中で、境内でゴミを拾っている団体がいました。神社関係者でないことは服装でわかります。「みたままつり」が1週間前に行われたばかりということもあって、小さなゴミや地面に貼られたガムテープなどをはがすのに苦闘している様子でした。帰り際、大鳥居のあたりでその中のひとりの方に、

「失礼ですが、ご町内の方ですか?」

 と尋ねたところ
「いいえ」ということで、ボランティアのようです。子供たちも少なからず参加していて好もしい風景でした。カラリと晴れていれば一層清々しい光景だったでしょうに、その点だけが残念でした。

「お疲れさまです」

 と一言声をかけて、私は神社を後にしました。

 ――――

 前に書いたことがあるかも知れませんけど、参拝するときにちょっと後ろめたい気持ちになるのは拝礼。お辞儀のことです。

 私は早生まれで丙午の学年に組み込まれたので、サッカーのキング・カズや中山選手と同学年です。野球の清原選手や桑田投手とは同年齢ながら私が一年先輩ということになるかと思います。

 小学生のとき、「気を付け」「休め」「前へならえ」「回れ右」などは体育の授業で教えられましたが、なぜかお辞儀の仕方については教わりませんでした。お辞儀こそ日本の良き伝統文化だと思うのですが、時いまや遅しであります。

 あの「俺は,君のためにこそ死ににいく」という映画の出演者たちは、エキストラも含めて陸上自衛隊で動作に関する訓練を徹底的に受けたそうです。「気を付け」のときの足の開き方を確認する45度角くらいの特殊な定規も登場して、矯正に活躍していました(メイキングDVDに出てきます)。

 映画「トラ・トラ・トラ」で真珠湾奇襲に出撃する空母「赤城」の搭乗員たちが、出発前の慌ただしい時間をぬって、次々に艦内に設けられた「赤城神社」に参拝していきます。正しいお辞儀の仕方がわからない私はあのシーンを参考にキビキビした?自分流のお辞儀をするのですが、昔の人に笑われそうでいつも恥ずかしい思いをします。

 ただ、挨拶だけはハキハキとするよう親から躾けられました。もちろん特別な口上ではなく、「こんにちは」「さようなら」「ありがとうございます」「いただきます」「ごちそうさまでした」「失礼します」「失礼しました」といった程度のものですけど。

 私の小学校では野球帽をかぶって登校する男子児童が多く、校門に入って先生に出会ったら帽子を脱いでからペコリとして「おはようございます」と挨拶するのが私にとっては普通だったのですが、校長先生が職員会議で「あの子はちゃんとしている」と名指しでほめていたと担任の先生から聞かされたことがあります。

 30年前の話です。いまから思うに、もうあの頃から日本人のお行儀は乱れ始めていた、ということになるのでしょうか。

 ――――

 いまでも忘れられないことがあります。

 私は茨城県日立市に生まれ、小学校に上がってほどなく親の転勤で首都圏へと引っ越しました。社宅を分譲住宅にしたショボい平屋の1戸建てです。特筆すべきは、トイレがまだ汲取式だったということです。毎月1回、バキュームカーが一軒一軒回って排泄物を汲み取ってくれます。

 作業中のバキュームカーというのは熱風のような排気とともに便所独特の臭気が漂い、小学生たちは「くせーくせー」と言いながら、鼻をつまんでその脇を駆け抜けたものです。私も駆け抜けた組の方ですが、「くせーくせー」とか鼻をつまんだりはしませんでした。

「バキュームカーで働いている人を見かけたら、ありがとうございますと言いなさい」

 と親に教えられていたからです。ただ友達たちの前で「ありがとうございます」と言うのはさすがに気恥ずかしくて、いつも黙って横を走り抜けていました。

 ところがある日、放課後にみんなで集まって遊んでいるところにバキュームカーがやって来ました。作業員のおじさんは、

「ほら、どけどけ」

 と言いながら吸引パイプを汲取口へと突っ込んで作業を進めていきます。友達は例によって「くせーくせー」と言いながら、急いでその場を離れました。

 間の悪いことに、私だけが機を逸して出遅れた格好になってしまい、そのままそこにボーッと立っていました。もじもじしていた、というべきかも知れません。

 汲取作業を終えたおじさんが、今度はその隣の家での作業にかかるべく吸引パイプをたぐり寄せながら、

「ほら。お前も邪魔だから早く行け」

 と語気荒く私に言いました。そのとき私はようやく思い切って、

「おじさん。いつもありがとうございます」

 と勇気を出して初めて言うことができました。するとそれを聞いたおじさんの手が一瞬止まり、「邪魔だ邪魔だ」という荒っぽい目の色が一転して優しげなものに変わりました。私は確かにそれを見ました。

「お前の家は、どこの地区だ?」

 と、おじさんの語気も一変して、休憩時間に一服つけているような声色になりました。当時私の住んでいた町会は東西南北の4つに区分けされていたのです。

「うちは北地区だから、もう昨日やってもらった」

「そうか」

 何か、お前の家だけは特別きれいに汲み取ってやろう、というような口調でした。あとは会釈するなり友達を追って私もその場を走り去ったのですが、作業員のおじさんの変化から、何か自分はいいことをしたらしい、言ってよかったな……と駈けながら思いました。

 「ありがとうございます」の一言でそれを聞いたおじさんが和み、実はそれを口にした私もまた和んだということに気付いたのは、むろん後年のことです。

 ――――

 挨拶とは、そういう不思議な作用を持つもののようです。その作用に感応するのが日本人だけかどうかは知りませんが、これもまた日本の良き伝統として、改めて習慣づけていくべきではないかと私は思います。

 まあ世の中がどう変わろうと、照れ臭くても私は挨拶だけは続けていくつもりです。……あ、私と、それから私の配偶者に限っては。

 どういう縁か、私は香港人を配偶者として東京に住み着いてしまいました。日本人からみると、香港人の挨拶はちょっとぞんざいです。その色を抜くべく、当初私は配偶者の「改造」に心を砕きました。

 バスやタクシーから下りるときには運転手さんに「ありがとうございました」と言うこと、喫茶店では「こんにちは」と入って「ごちそうさまでした」で出て行くこと。……幸い配偶者は香港人らしくない香港人で、また私の躾に対して従順であることで、この習慣は身についたようです。広東語を教えているので、

「『ごちそうさま』って言わない生徒さんもいるよ」

 と言うこともありますが、

「それはその人が『無家教』(モウガーガウ)だからだ。絶対真似しちゃいけない」

 と私は拳で机を叩くような、断固たる口調で言い切ります。「無家教」という広東語は、「躾がなっていない」「無教養」「不作法」といったニュアンスをより強調した、むしろ罵倒語に近い、ちょっと手ひどい言葉です。

 いまでは同じマンションの住人とエントランスやエレベータで顔を合わせたとき、「暑いですねー」といったことも言えるようになっているようです。調教完了。

 ――――

 そんな訳で、私は出かけるたびに挨拶する機会にぶつかります。拙宅を出て道路を渡れば地下鉄の駅に続くバスターミナル。まずこの建物の入口に警備員の方が1人当直についています。

 地下鉄に乗るにせよ2階の喫茶店で茶をしばくにせよ、まずここで「こんにちは」と言いながら会釈をすると、相手は「妙な海坊主がまた来やがった」と思っているかも知れませんが,ともあれニッコリ笑って会釈を返してくれるか、「気を付け」の姿勢になって敬礼してくれます。工事現場で交通整理に当たっている警備員さんに対しても同様です。

 靖国神社でもそうです。作法にはないかも知れませんが、参拝の前後に、その場を守っていてくれる警備員さんに私はお辞儀をします。「遊就館」の喫茶室で私は別に常連客ではありませんが、毎回必ず「こんにちは」に始まって「ごちそうさまでした」で終わります。

 ……ということで、変なオッサンに挨拶めいた言葉をかけられたら、せめて無視だけはせず、何かリアクションをお願いします。嫌そうな迷惑そうな表情をしてくれれば次からは声をかけませんから。


うれしいひとこと

ソニーレコード

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 【※注】別なことを書くつもりがなんでこんな話になってしまったのか……少なくとも行儀の悪さと不作法にかけては定評のある私が書くことではありませんでした。すみません。いまかなり恥ずかしいです。恥ずかしさが沸点に達したらこのエントリーを削除するかも知れません。m(__)m




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 ちょっとムカついております。私の勘違いならいいのですけど。

 えーと、日中国交正常化35周年環境技術友好交流訪中団という団体がその名の通り中国を訪問中のようです。

「日中国交正常化35周年」
「友好交流」

 などという名前を冠していることがそもそも怪しげなのですが。



 ●日本の訪中団、わが国の環境保護事業に2000万元の資金援助(新華網 2007/07/20/21:34)
 http://news.xinhuanet.com/politics/2007-07/20/content_6407950.htm

 (前略)
中国を訪問中の日中国交正常化35周年環境技術友好交流訪中団が中国光彩事業基金会に2000万元を寄付し、「環境技術交流発展基金」を設立、また中国光彩事業促進会と中国少年児童基金会に寄付金と飲料設備などの物資を贈呈した。(後略)



 記事の通りです。

 どういうキックバックがあるのか知りませんけど、軍拡路線まっしぐらで、アフリカなどに多額の援助を行っていて、そのうえカネをバラまいて台湾と国交を結んでいる国々を切り崩しにかかっている中国です。

 そのダブついているカネこそ環境改善に使うべきで、どうして日本から寄付する必要があるのか。金額にして3億円ちょっとですか。その多寡については措くとして、私の考えはタイトルの通りです。困窮している自国の被災者を横目にみながら、一党独裁制の中共政権に寄付する神経が理解できません。

 環境汚染に国境がないことはわかります。しかし汚染の当事国がまず動くべきで、動かないのならODAや世界銀行の迂回融資などを利用して「経済制裁」でもって圧力をかけ、動かすように仕向けるのが筋ではないでしょうか。

 中国の技術に不足があるなら、日本なり外国にカネを払ってノウハウを買うべきでは?

 ――――

 備忘録としてここに書き留めておきます。このイベントで代表スピーチを行ったのは、中国側が国家環保総局の李干杰・副局長。

 そして日本側は旭化成の蛭田史郎・社長です。他にも日本の財界人が多数参加していた模様。

 「中国で儲けさせてやる」と言われたら、平然と床に這いつくばって胡錦涛や温家宝や唐家センの靴をペロペロ舐めそうですね。

 私には、許せません。ふざけるな、と言いたいです。単なる私の勘違いなら、いいのですけど。

 一応、以前当ブログで書いたことをここにコピペしておきます。


 ●【温家宝来日】言いたい放題やりたい放題!それでも日本は拍手喝采。orz(2007/04/13)

  野暮を承知で申し上げますが、中共政権が言うところの「対話」「協議」とは
「中共の言い分の押しつけ」「中共からの命令伝達」であり、「協力」とは「中共への奉仕」ということで、「平和」とは「中共による制圧下での非戦時状態」という意味。

 「友好」とは
「中共に従順」です。「友好団体」「友好人士」なんて中共に呼ばれている連中の顔ぶれを思い浮かべればわかるでしょう。中共のいう「中日友好」とは「日本が中共に従順な国であること」という意味です。「孫子の代まで友好を」なんて冗談じゃありません。

 ちなみに「交流」とは
「中共の価値観の押しつけ&軽度の洗脳」。軽度の洗脳とは、

「中国はいい国だ」
「日本は昔なんてひどいことを中国と中国人にしてしまったのだろう。反省しないと」

 という気持ちにさせることです。

 それをわかっている人が少なすぎますね。政治家も国民もです。ざっくりと言えば、30歳以下だと天安門事件(1989年)をリアルタイムで認識していないでしょう。中共が牙をむいたシーン、流血・粛清を伴う常軌を逸した政治運動といった中共本来の得意技を「体験」していないのです。
「中共政権=かなりオシャレであか抜けた北朝鮮」ということに気付いていません。

 むろん、「対話」「協議」「協力」「友好」「平和」「交流」といった「中共語」も正確に翻訳できない訳で。



 「友好」「交流」訪中団ですか。暴走する中国を側面掩護とはおめでたい限りですね。

 私の勘違いなら、いいのですけど。




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 勝ちましたね!

 PK戦にまで持ち込まれましたけど、アジアカップではGK川口選手に神様が舞い降りる、というジンクス?が今回も現出しました。

 いきなり2連続セーブ!相手が外したのではなく止めたのです。正に神様仏様川口様であります。

 ――――

 チナヲチですから中国の話をしないといけません。ところが今回のアジアカップ、中国は27年ぶりに予選敗退という苦杯をなめたのです。「引き分け以上で決勝トーナメント進出」という試合で大敗して轟沈。弱すぎ(笑)。

 なんとウズベキスタンに3点入れられて完封負けです。実力相応の結果でしょう。ところが中国国民の期待値はものすごく高かったため、……しかも漢民族は、

 ●「中華」を自認してはばからない、もんのすごーく高いプライド。
 ●でも19世紀以来列強諸国に蹂躙された,特にあの「小日本」にまでやられたという、もんのすごーく強いトラウマ。

 という特性(疾病)が一人格に同居していることもあって、この「予選敗退」という現実を受け入れることができずに、サッカー掲示板などでは暴動状態(笑)。特に中国人監督は文革時代だったら「ジェット式で見せしめのうえ死刑」間違いなしというような罵詈雑言を浴びていました。呵々。

 ――――

 で、今日の「日本vs豪州」の一戦、中国の球迷(サッカーファン)たちが期待していたのは、もちろん豪州が日本を公開処刑すること。期待通りに豪州が先制して「よしっ」と喜んだのもつかの間、高原選手のスーパーゴールで同点にされたうえ、その後一発レッドで豪州は10人になるという誠に香ばしい展開。

 中国球迷の立場からみると、一人少なくなった豪州はそれでも延長前後半をしのいでPK戦に持ち込むという善戦。

「さあPKならどうなるかわからないぞ」

 と期待を持たせておいて、日本代表は川口選手の2連続セーブで勝利!延長&PK戦にまで付き合わされて日本の勝利を見せつけられた中国球迷の悔しさを察してやりましょう(笑)。いやいや悔しがっているのはファンばかりではないようです。

 ●「新浪網」(2007/07/21/21:03)
 http://sports.sina.com.cn/c/2007-07-21/21033054427.shtml

 この記事は記者の悔しさがわかりやすくにじみ出ています。記事本文中にボールド(太字)になっている一節が何カ所かあります。豪州と日本の得点シーン、それからPK戦の様子。なるほどポイントだけをまとめたのか、と思ったらさにあらず。

「事態は引き続き意外な展開となった。76分、グレッラ選手が中盤でボールの奪い合いをしている際に肘が高原選手の顔にヒット。
スローでみるとグレッラ選手のこの動き、高原選手を狙ってやったものではないことは明らかなのだが、主審は故意の動作とみなして一発レッド」

 という部分も太字になっていました。真偽のほどはともあれ、よほど悔しかったようです(笑)。

 ――――

 中国の予選敗退が決まったときには過去のアジアカップを振り返る記事が出ました。

 ●「新浪網」(2007/07/19/03:15)
 http://sports.sina.com.cn/n/2007-07-19/03153049022.shtml

 前回は2004年、中国のホームで中国サポーターが試合前の国歌吹奏で「君が代」が流れると一斉にブーイングし、予選から日本の戦う相手を一方的に応援し、日本代表がボールを持つとまたブーイング。

 そして決勝の「日本vs中国」戦では日本がホームの中国を3-1と公開処刑して大会二連覇を達成。反日一色の中国サポーターが場外に屯集して馬鹿騒ぎしたため、観戦していた日本サポーターや当の日本代表選手たちがスタジアムを出るのが遅れ、試合を観戦した日本公使の乗った車がガラスを割られる事件まで起きました。

 武警(武装警察=内乱鎮圧用の準軍事組織)まで動員した厳戒態勢だったのに、あのガラスを割った犯人が逮捕されたとか中国側が日本政府に謝罪したという話は一向に聞こえてきませんね。

 ……それはともかく、この記事にも前回のアジアカップに言及している部分があるのですが、

「從而看著日本人在家門口奪冠」
(そして自宅の玄関で日本人が優勝するのを観る破目になった)

 という印象的な一句が刻まれていました。これまた悔しそうです。「日本」ではなく
「日本人」としたところにそれがみてとれます。「日本に負けた」なら中性的ですが「日本人に負けた」と中国人が言えばこれは憎悪のニュアンスを含むことになります。

 ちなみに日本勝利後の現在、サッカー関連掲示板は
「小日本」「鬼子」「太君」などの言葉が飛び交い、予想通り賑わっております(笑)。

 ――――

 ま、

「ずっとそーやってなさい。君たちにはそれがお似合いだから」

 としか言いようがありませんね。呵々。

 さて、私は一汗かいたので(笑)風呂に入って寝ることにしますか。


日本サッカー協会オフィシャルビデオ 日本代表激闘録 アジアカップ 中国 2004 V2

ポニーキャニオン

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 テレビでも新聞でも、マスコミは旬の話題に傾きがちです。ニュース番組の時間や紙面といった制約がある中で、二者択一を迫られればホットなニュースを選択するのは当然といえば当然。

 日本であれば「16歳の犯罪」とか「幼児虐待」とかがそれですね。親による幼児虐待なんてたぶんいつでも起きているのでしょうけど、それが旬の話題となれば集中的に報じられ、ふだんなら顧みられることのない事件が大々的に報じられます。

 旬であろうとなかろうと報道してほしいのは日本における中国人の犯罪。これも一時期集中的に報じられましたが、私の調べた限りでは国籍別在日外国人犯罪件数では18年連続第1位というDHCもビックリの実績に裏打ちされているのですから、常に警戒を呼びかけることは日本人の利益になるでしょう。いわく「中国人を見かけたら110番」。別に警察に通報する必要はありません。接触する上で警戒心を忘れないでいようという意味です。

 ――――

 さて最近の中国マスコミの旬の話題といえば、どうやら有毒食品とか贋物とか製造環境の劣悪さなどのようです。まずは贋物からいきましょう。いまごろはちょうど上半期の各種統計が発表される時期なのですが、今年上半期、広東省ではニセモノ商品を製造したとして摘発されたケースが2600件を超えました。正確には2664件、総額1765万元だそうです。

 1日平均14.6件。広東省限定で、摘発されたものだけでこの数字です。花瓶とか水墨画の贋物ならまだマシなのですけど、食品とか薬品とかが主流なので損失は金銭だけにとどまりません。きわめて深刻な問題です。

 ●「新華網」(2007/07/18/15:06)
 http://news.xinhuanet.com/local/2007-07/18/content_6394463.htm

 ――――

 ちょっと衝撃的だったのは茶葉です。お茶なら誰でも口にする貴会があるでしょう。ところが広州市が無作為にサンプルを抽出したところ、何と4割が安全基準に照らして不合格。

 この調査、広州市内の卸売市場12カ所とショッピングセンター9カ所、そして個人経営の茶葉販売店2カ所を対象に行われたのですが、合格率は67.3%。他に26種類の茶葉から基準値を超える残留農薬が検出され、他に32種類が鉛や殺虫剤などの安全基準値を超える有毒物質を含有していることが判明。

 別に怪しげな店で販売されているのではなく、「百佳」(パークン)など香港系スーバーなどに並んでいるものです。当局は問題商品の回収を急いでいる模様ですが、根絶できるかといえば難しいでしょう。

 ――――

 こうした問題茶葉を喫すると、頭痛や吐き気、また気分が悪くなったり中毒症状が出ることもあるそうです。大気汚染の深刻な北京でフルマラソンをこなしてから広州に移動して毒茶をガブ飲みして人糞プカプカで大腸菌をはじめ雑菌天国の珠海で遠泳、これぞ中国の特色あるトライアスロンとなることでしょう。

 ●『香港文匯報』(2007/07/20)
 http://paper.wenweipo.com/2007/07/20/CH0707200044.htm

 ●『明報』(2007/07/20)
 http://www.mingpaonews.com/20070720/cab2.htm

 ●『東方日報』(2007/07/20)
 http://orientaldaily.on.cc/new/new_c06cnt.html

 ――――

 北京も大気汚染だけではなくなってきたようです。ああ順序からいえば長春の話から入るべきでした。例の太湖などで大発生して断水などのパニックを引き起こした毒々しい緑色の藻、あれが長春市民のうち10万人以上の生活用水の水源である同市内のダムで大量発生。当局はとりあえず断水措置をとったようです。

 太湖に発生した藻について研究している専門家の話として香港紙『明報』が伝えたところによると、この藻には毒性があり、まずそこに棲息する魚類やエビなどを「汚染」する一方、水道水の水質にも影響が出るとのこと。

 もちろんそこの魚やエビを食べていると体内に有毒物質が少しずつ蓄積されることになります。人間には少しずつ効いてきます。幼児期から飲んでいると20年くらいで症状が出て、肝臓の異状や発育不良、奇形児となる可能性もあるとのこと。

 ●『明報』(2007/07/19)
 http://www.mingpaonews.com/20070719/cca1.htm

 ――――

 で、その恐るべき藻が北京市郊外の河川である�河にもとうとう出現したそうです。現場は酒仙橋付近で、1000m近くが藻の縄張りと化し、河川が緑色に染まっているのはもちろん、強烈な臭気を発しているとのこと。あーなるほど胡錦涛が提唱していた「緑色GDP」ってこのことだったのかーと納得(笑)。いまでは川辺で夕涼みをしていた老人たちの姿も消え、付近のレストランは閑古鳥が鳴いている有様だそうです。

 ●『明報』(2007/07/20)
 http://www.mingpaonews.com/20070720/ccd1.htm

 いやーオリンピックに向けてムードが高まりつつあるのを実感できますね(笑)。

 ――――

 ところで話題はガラリと変わりますが、先日お伝えした山西省のレンガ工場で誘拐した子供を働かせていた事件の処分内容、やはり「大甘判決」という印象を外部に与えたようで、全国紙『検察日報』は、

「この処分内容はちょっと軽すぎるのではないか?」

 など、事件の始末のつけ方に正面から疑義を呈しています。党中央が処分内容に「手ぬるい」との意思表示を行ったものかと思われます。あるいはアンチ胡錦涛諸派が、胡錦涛直系の「団派」に属する于幼軍・山西省長の経歴になるべく傷がつかないよう配慮した胡錦涛への不満表明ともとれます。『検察日報』のバックボーンがわからないので断を下しかねますが、山西省の処分発表を受けてすぐ出た記事ですから政治臭がプンプンします。留意しておく必要があるかも知れません。

 ●山西省レンガ工場事件の処理、公衆の期待からかけ離れた内容(新華網 2007/07/18/08:51)
 http://news.xinhuanet.com/lianzheng/2007-07/18/content_6391934.htm




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 もう皆さん御存知でしょうが、例の「肉入り段ボールまん」は北京の地元テレビ局サイドによるヤラセとの当局発表がありました。同局は視聴者に向け公式に謝罪したとのこと。

 ●「段ボール肉まん」はヤラセと判明、テレビ局が謝罪(新華網 2007/07/18/21:11)
 http://news.xinhuanet.com/local/2007-07/18/content_6395548.htm

 私はこの一件が飛び出してからちょっと斜に構えて眺めつつ香港紙あたりの関連記事を漁っていたのですが、『産經新聞』の中国総局記者・福島香織さんのブログ「北京趣聞博客 (ぺきんこねたぶろぐ)」の関連エントリーに思わず膝を打ちました(福島さん、抜群の行動力に取材力、そしてパワフルかつコテコテな筆致に瞠目するばかりです。御活躍、蔭ながら応援しています)。

 ●段ボール肉まんやらせ事件フォロー(2007/07/20/01:49)
 http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/237202/

 私が「そう!それそれ」と思ったのは、このエントリーにの後半に出てくる「
■福島の仮説(妄想)」です。



■これらの疑問と、納得できる部分を整理して、ひとつ仮説を立ててみよう。これはブログですから。記事じゃありませんから、けっこう思い切ったこといいますよ。
眉につばつけておよみください

■福島の仮説(妄想)
 北京に段ボール肉まんは存在した。北京市工商当局にもタレコミがあった。アルバイトスタッフ(胡月)は、CCTV時代のコネを通じて、その情報をキャッチ、自信まんまんで北京テレビに売り込んだ。

(中略)

●あとは北京テレビで、適当な人事異動して、それでもさわぎがおさまらなかったら、このネタを北京勢力切り崩し、劉淇・北京市党委書記への圧力に使っちゃうぜ(By胡錦濤)

とこんな展開でどうだ?




 いやー素晴らしい(畠山桃内調)。最近は天津市がちょっとキナ臭いのですが、私は福島さんの「妄想」と同じように「邪推」して、あーこれは「北京閥」退治の一環かなあー、と下衆の勘繰りをしつつ材料を漁っていたのです。

 ●時代は「北京閥」退治だそうで。(2007/05/10)

 もちろん福島さんのような中身たっぷりの内容ではなく、胡錦涛政権による「北京閥潰し」と「マスコミ掌握」という図式だけあって、あとちょっと補強材があれば面白い話に仕立てられるのでコソーリ活動(香港・台湾の新聞で文章発表)にでも使うぞー、ウィリー悪いけど毒林檎で出しゃばっちゃうよー。……などと狙っていたのです。

 福島さんはさすがプロだけに「妄想」ひとつとっても隅々まで目が行き届いています。しかも読んでいて面白い。さすがです。素人の私などとてもとても(再び畠山桃内調)。でもプロの記者の人もそういう「妄想」をするんだなあ、と思って嬉しかったです。職業病というか仕事柄の娯楽、てな感じでしょうか、福島さん?

 ――――

 まあこの「肉入り段ボールまん」については日本でも報じられて反響が大きかったので、例えばテレビとかではその事件は捏造だったと中国当局が発表した、とアフターケアしつつ、

「捏造だったという当局発表が捏造かも」

 とかコメンテーターに言わせて、

「でも中国にはまだ危険食品が色々ありますからね」

 とフォローして過去のケースをズラリと並べてみてほしいところです。当ブログ左サイドの「CATEGORY」にある「疫病・有毒食物etc」を遠慮なくお使い下さい。なかなか粒ぞろいの良ネタを用意してありますので(笑)。

 ――――

 さて今回の本題はタイトルの通りです。有毒かどうかは判然としないのですが、「硫酸ライチ」のようにしなびた古いショウガを新鮮にみせるべく「お化粧」を施す、という時点で消費者を騙していますから一応拾っておきます。

 ●深センに硫黄ショウガ出現(明報 2007/07/19)
 http://www.mingpaonews.com/20070719/caa2.htm

 と、香港紙の報道ですが元ネタは深セン市の地元紙『晶報』。要するに国内メディアによるスクープ記事です。

 この報道によると、中国の家庭にとっては必須の調味料といえるショウガに細工を施して儲けている悪徳商人がいるそうです。何でも鮮度が落ちて色あせて表面にシワの入ったショウガに「毒硫黄水」を噴きつけることであら不思議、色つやのよい見た目だけ新鮮そのもののショウガに生まれ変わるとのこと。

 舞台は龍崗区・龍崗街道の利民農貿批発市場(卸売市場)で、ここで売られているショウガのうち1日平均2~3トンが問題の硫黄ショウガ。近在の坪地、坪山、愛聯、葵湧などから出荷され、売れ行きも上々だそうです。

 記者が隠密取材を敢行したのか市場関係者から得た情報かはわかりませんが、これら硫黄ショウガは毎日正午ごろに小型トラックで運ばれて来ます。いくつものビニール袋に詰められたショウガは、この時点では普通のショウガ。ただし表面が色あせ、何本もシワが走っているみるからに鮮度の悪そうなものばかりです。

 で、業者が袋詰めのショウガを次々と取り出しては一カ所にまとめます。高さ1mほどの小山になるそうです。これをまとめて大きなビニール袋に詰め終えると刺激的な硫黄のにおいが鼻をつきます。「お化粧」がスタートした訳です。

 ――――

 この「薫製」作業を終えると、色あせてしなびていたショウガの表面が新鮮そのものといった色に一変。ただこの時点ではまだシワは以前のままです。

 ところが夕方になってワゴンやオートバイでショウガを買い取りに来ると、これら業者は慣れたものでそこに置いてある噴霧器を手にし、赤いバケツに入っている液体を詰めると、自分が買い取ってビニール袋に詰められているショウガに向けてシュッ、シュッ、シュッ。

 ……するとマジックの如く、ショウガがいよいよ新鮮そうな色となり、シワもちょっと触れるだけで消えてしまうのです。

「これは硫黄といくらかの化学物質を調合した薬液なんだ。ショウガに噴きつけると鮮度も保てるし見た目もずっとよくなる」

 とは業者の弁。

 深セン市無公害農產品質量監督檢驗站、つまり品質監督機関によると、これら硫黄ショウガ1kg当たりの硫黄含有量は62.7mg。ただし業界内に安全基準といったモノサシがないため、有毒なのかどうかは断定できないそうです。



 硫黄は黒色火薬の原料であり、合成繊維、医薬品や農薬、また抜染剤などの重要な原料であり、さまざまな分野で硫化物や各種の化合物が構成されている。農家における干し柿、干しイチジクなどの漂白剤には、硫黄を燃やして得る二酸化硫黄が用いられる(燻蒸して行われる)。


 ●硫黄 - Wikipedia
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A1%AB%E9%BB%84




 ……とありますが、硫黄含有量とともに「化粧液」を構成している何種類かの化学物質が何なのか不明なため危険度は不明。ただし鮮度を偽っていることは事実ですし、新聞では「有毒食物」扱いで、スーパー関係者や市場筋の話として、

「管理が厳しい深セン市の一線内や香港に流通するのは稀で、多くは二線地区や東莞などに出回っている」

 とされています。マトモな商品としてみられてはいないようです。

 「硫酸ライチ」に比べるとインパクトはかなり遜色があるものの、これはこれで気になるニュース。『明報』の記者による詳報を期待したいところです。




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 もう1カ月あまり前のことですが、山西省のレンガ工場で誘拐した子供や出稼ぎ農民を騙して強制労働させていた事件を御記憶の方も多いと思います。

 ●誘拐した子供をレンガ工場で強制労働、に下衆の勘繰り。(2007/06/25)

 この事件がセンセーショナルに報道されたおかげで、やはり少年工を酷使させていた北京五輪グッズメーカーの件がうやむやになってしまいました。国際組織のレポートで明らかになった問題ですが、その後どうなっているか、報道がないので全くわかりません。

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 ともあれ山西省の事件では、被害者である子供たちに1人当たり20万元だか30万元の賠償が行われるという話でした(確か新華社電)。炭鉱事故で死亡した労働者に支払われる補償金とほぼ同額なので手厚い扱いだといっていいでしょう。

 この事件には中央から特別調査チームも相次いで現地入りして事件の全容解明に努めていたので、これは中央政府というか党中央の肝いりというべき措置だと思います。

 被害者にこれほど手厚い補償がなされているのですから、レンガ工場主やそれを黙認していた地元当局者、さらには監督責任としてさらに上級レベルの当局関係者にも累が及ぶのは必至だ。……という意気込みを現地発の報道から感じていたのですが、早くもその裁判が行われ、山西省人民高級法院で一審の結果が出ました。

 大甘判決です。主犯は死刑1名、無期懲役1名、懲役9年1名。脇役は懲役3年の実刑判決とか執行猶予付きとか、まあそんな感じで、世間を騒がせた事件の割に主犯以外の罪状は軽いものとなっています。

 ●「新華網」(2007/07/17/15:29)
 http://news.xinhuanet.com/legal/2007-07/17/content_6389082.htm

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 これではネット世論が憤慨することでしょう。まあ憤慨する書き込みはサクサクと削除職人に刈られてしまのかも知れませんけど。

 だいたいこの記事(裁判所の記者会見)が言い訳くさいのです。

「社会各方面の監督のもと」
「千人にのぼる民衆や関連監督部門の職員が後悔された法廷での裁判を傍聴した」
「法廷におけるメディアの取材が許された」
「罪状は十分な証拠に基づいて定められた」
「判決は法に基づいて厳格に下された」

 などなど、私たちの感覚では言わずもがなの言葉で飾られています。要するに、

「社会各方面の監督を受けない」
「関係者の傍聴やメディアの取材活動を許さない」
「証拠不十分でも有罪認定が出される」
「法に基づかない裁判」

 ……が一般には行われているということでしょうか。

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 この件は今朝の毎日新聞(2007/07/18)も報じています。



 ●中国:農民虐待のれんが工場 経営者実刑、監視人死刑--地裁(毎日新聞東京朝刊 2007/07/18)
 http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/china/news/20070718ddm007030164000c.html

 【上海・大谷麻由美】中国山西省のれんが工場で農民が強制的に働かされ、虐待されていた事件で、傷害や拘禁の罪などに問われた工場経営者の王兵兵ら5被告に対する判決公判が17日、同省臨汾市中級人民法院(地裁)で開かれた。新華社通信によると、王被告に懲役9年▽工場監督者の衡庭漢被告に無期懲役▽労働者1人を暴行して殺害した監視人の趙延兵被告に死刑▽その他の2被告に懲役2年--の判決がそれぞれ言い渡された。

 5月に事件が発覚してから約1カ月半で処分や判決が下される「スピード解決」となった。胡錦濤政権には、事件が社会不安や不満の拡大を招くのを抑えたい意図があるとみられる。

 同法院などによると、衡被告らは06年1月、経営者の王被告かられんが工場の監督を請け負い、無許可のまま、河南省や陝西省の駅などで知的障害者9人を含む農民31人をだまして工場に連行した。5被告は06年3月~07年5月末、労働者が逃走しないよう暴力を振るい、監禁した。

 判決後、山西省高級人民法院(高裁)の劉冀民副院長は記者会見し、省内での強制労働・虐待事件は計七つで計29被告に対する裁判が行われたと述べた。




「胡錦濤政権には、事件が社会不安や不満の拡大を招くのを抑えたい意図があるとみられる」

 という指摘はその通りだと思います。要するに安定重視。来年は北京五輪、いやそんなことより今秋には5年に1度の党大会が予定されているのですから縁起の悪いものは早く片付けてしまいたい、という気持ちはわかります。だから安定重視。

 ……では、胡錦涛政権が恐れた「不安定」とは何なのかということになるでしょう。ここが判断に迷うところです。

 実は上の裁判は法に基づくものですが、一党独裁制のお国柄、党による処分も下されています。これに引っかかったのは合計95名。さらに詳しくいうと、県当局クラス(処クラス)幹部18名、郷当局クラス(科クラス)幹部40名、一般党員37名。

 ●「新華網」(2007/07/16/11:18)
 http://news.xinhuanet.com/legal/2007-07/16/content_6382407.htm

 処分は党籍剥奪から警告まで軽重様々ではあるものの、いずれも県当局クラス以下の党幹部であり、上級レベルの市当局や山西省の頂点である省当局に対してはほぼお咎めなしです。山西省高級人民法院の下した判決と符合しているかのようです。ええ、甘い甘過ぎる、といった点において。

 そこで、胡錦涛政権が恐れた「不安定」とは何なのか判断に迷う、ということになります。とりあえず考えられることは2点。

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 まずは党大会を控えて権力闘争の激化を回避したという線です。山西省長の于幼軍は胡錦涛直系の共青団(共産主義青年団)人脈、いわゆる今をときめく「団派」のホープです。この于幼軍、事件発覚後は全容解明を誓い、事件には断固たる姿勢で臨むと強調し、温家宝・首相主宰による国務院常務会議にも出向いて自己批判しています。「自分にも責任がある」ということでしょう。

 これでいわゆる「みそぎ」が済んだということなのか、その後の于幼軍は責任者よりも弾劾者としての立場を鮮明にして事件の調査を督励する立場に回りました。もちろん今回の裁判や党紀処分にも引っかかっていません。省当局、市当局にも具体的な断罪は行われず、結果からみれば「とかげの尻尾切り」に終わりました。

 要するに胡錦涛が自派の若手有力者である于幼軍をかばった、ということです。「団派」の次世代を担う存在としてはより有力な李克強・遼寧省党書記や李源潮・江蘇省党書記も、相次ぐ炭鉱事故や太湖汚染事件などトップとしては不祥事ともいえるミスを犯していますが、これまたお咎めなし。

 于幼軍、李克強、李源潮とも、敵対勢力が元気であれば無事では済まないところです。それが無事なのは、中国政界が党大会に向けて、基本的に胡錦涛ペースで進んでいることを示すものでしょう。

 最近は胡錦涛が6月25日に行った演説、いわゆる「胡錦涛6.25講話」の学習活動がヒステリックなほどに呼びかけられ、全国各地から学習活動が行われたという記事が飛び出してきます。軍主流派もその言動や人民解放軍機関紙『解放軍報』の論調から、胡錦涛支持のスタンスであることをうかがわせます。

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 もう一点、これは「中央vs地方」という対立軸で語られる問題です。いわゆる各地方勢力たる「諸侯」がやりたい放題で中央政府の言うことを聞かない、ということの反映が大甘判決なのではないかと。胡錦涛政権が「諸侯」に譲歩したことになります。

 さらに具体的にいうとすれば、「小中央たる省当局」と「地生えの諸侯たる末端当局」の対立です。末端といっても県当局レベルあたりの「小諸侯」が最も有力です。省当局の目が届きにくいのと、意外に裁量権が大きいことで「割拠」してしまえるという訳です。

 このクラスは地元出身の党幹部、いわゆる地方のボスが仕切っていますから、その下の鎮当局まで手なずけていたりします。ですから中央政府が問題にしている地方当局の豪華庁舎が県や鎮レベルに多い、といった事態も発生します。

 いくら胡錦涛が「団派」を省長や省党書記といった「小中央」の筆頭ポストに送り込んでも、地生え幹部によっていいように祭り上げられ、丸め込まれてしまうのです。

 恐らく省当局内部にも「小諸侯」たる地元のボスと結託している連中が少なくないのでしょう。この線から考えると、于幼軍が北京に出頭して国務院常務会議で「自己批判した」というのは、むしろ中央に泣きついた、というニュアンスなのかも知れません。

 県当局の権勢のすさまじさは、最近になって中央が「省管県」政策なるものを打ち出したことでもわかります。これは省当局が県当局に対し容喙する権利を拡大し(あるいは県当局にあった権限の一部を回収し)、一方で県当局の持つ権限の一部をひとつ下のレベルである鎮当局に分権化しよう、というものです。

 「中央vs地方」という対立軸は以前から存在していますが、「上海閥」や以前の「広東閥」といった独立王国的な存在は別として、多くは上述したような「小中央(省当局)vs小諸侯(県当局)」といったレベルでの対立が一般的です。

 頻発する農村暴動や都市暴動をみても、県当局以下のやりたい放題に起因するものばかり。しかも「小諸侯」たる県当局は省当局内に後ろ盾がいたりするから話がややこしくなります。

 今回の大甘判決も、要するに中央(北京)や小中央(山西省当局)が地元のボスたる「小諸侯」に対し、十分に斬り込めなかったことを示すもの、とみることもできるのです。

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 ……あるいは「団派」の保護と「小諸侯」の抵抗といった2点が絡み合った結果なのかも知れませんが、中国の政治・経済面における問題の一端をはからずも明らかにしたのが今回の判決なのではないか、と考えているところです。

 ちなみに例のオリンピック記念グッズ生産工場で少年工が酷使されている件、前述したように続報のないままです。「小諸侯」がほくそ笑んでいるのかも知れません。




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 先日NHKでYMOの特番をやっていました。思わず正座して観てしまいました(笑)。坂本龍一がドラムを担当する「Cue」が良かったです。下は高橋幸宏がドラムを叩きながら歌っている正統版ですけど、やはりイイ!です。

 ●Cue(YouTube)

 インタビューも絶品でした。歳月を重ねて、三人三様に美しく枯れているのが素晴らしいと思いました。

 秋に公開される映画の主題曲とのことですが、番組の中で流れた「RESQUE」には参りました。これはいけません。こういう曲を聴かされると私の場合は白旗を掲げて降参です。

 ●RESQUE(YouTube)


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 という訳で楊枝削り。細野晴臣&高橋幸宏のユニットです。

audio sponge
SKETCH SHOW, Yukihiro Takahashi, Haruomi Hosono, Towa Tei, Corinne Tulipe
カッティング・エッジ

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 収録曲から。

 ●Turn Turn(YouTube)
 ●Do You Want To Marry Me(YouTube)

 HAS(Human Audio Sponge)の横浜ライブはCDかDVDにならないのでしょうか……?


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 これまた先日たまたま観た音楽番組で「FUNKY MONKEY BABYS」に心をくすぐられました。主にシングルカットされた以下の3曲に「いきものがかり」を混ぜて聴いています。

ちっぽけな勇気
FUNKY MONKEY BABYS, Soundbreakers
ドリーミュージック

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そのまんま東へ
FUNKY MONKEY BABYS, Naoki-T
ドリーミュージック

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Lovin’Life
FUNKY MONKEY BABYS, Soundbreakers, DJ TAKI-SHIT
ドリーミュージック

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 ●ちっぽけな勇気(YouTube)
 ●そのまんま東へ(YouTube)
 ●Lovin Life(YouTube)

 実はアルバムも買ってみたのですが、私とは相性が合わなかったのでここでは割愛。


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 その「いきものがかり」は以前にも紹介しましたけど、「SAKURA」から入って今では「ホットミルク」「コイスルオトメ」「君と歩いた季節」「KIRA★KIRA★TRAIN」「うるわしき人」などを気に入っています。

桜咲く街物語
いきものがかり, 水野良樹, 島田昌典, 江口亮, 湯浅篤, 田中ユウスケ, WESTFIELD
ERJ

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 ●コイスルオトメ(YouTube)
 ●SAKURA(YouTube)

 「コイスルオトメ」は秀逸な出来映えで必見。

 8月に出るニューシングルを心待ちにしつつ、ライブ行きたいなーやらないのかなーと思いつつ、今日もまた新華社電に埋もれているのです。




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