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CHAOS;CHILD カオスチャイルド

2019年02月15日 00時14分28秒 | ゲーム:アニメ:科学ADVシリーズ
6年ぶりにこのカテゴリーを更新することに。







今更ながら「カオスチャイルド」をクリア。

これは評価や感想が難しい作品ですわ・・・。

「シュタインズゲート」みたいに手放しで絶賛することは難しいかな。

シナリオの完成度だけは「シュタインズゲート」を超えて、俺が好きな作品の中でもトップクラスだと思うけどね。

しかし、面白さを理解するためには、TRUE ENDまで短期間で一気にクリアできるくらいの勢いが必要だ。

テキストがかなり長いので、一気に読み進めないと伏線などを忘れてしまう。

現に俺は把握していなくて大分損している。


TRUE ENDが終わってもしっくり来なかったから、アニメ版まで見てしまった。

アニメ版について、皆が口を揃えて言っていたことが理解できた。

絶対に原作を先にプレイするべき。

せっかくシナリオの完成度が芸術的なのに、アニメでは15%くらいしか再現されていない。

とは言え、名場面ダイジェストとして見れば悪い出来ではない。

原作ファンなら、好きなキャラが動いているだけでも嬉しいはず。

非実在青少女は無駄にクオリティが高かったし(尺を割くところがそこかよ)

SILENT SKYはそこらの原作付きアニメよりも原作愛を感じた。

つまり、スタッフの能力が低かったわけではなく、皆が言うとおり1クールでは物理的に無理があっただけということだ。


「カオスチャイルド」が気になるけど、時間が無いからアニメを見てサクっと終わらせよう。

ダメ、ゼッタイ。

ネタバレを食らって損をするなんてとんでもない。

時間を作って原作をプレイしましょう。


余談だが、「ロボティクスノーツ」のアニメは素晴らしかった。

6年前の記事では第1話の感想しか書いていなかったが、記事でも予想していたとおりアニメ映えする作品だった。

「シュタインズゲート」と「ロボティクスノーツ」に関しては、時間が無い人にはアニメ版をオススメする。



CHAOS;CHILD カオス・チャイルド

STEINS;GATE シュタインズ・ゲート

ROBOTICS;NOTES ロボティクス・ノーツ





以下ネタバレありの感想なので注意











真相の種明かしについて

カオスチャイルド症候群に関しては、プレイ中ずっと気になっていた。

伏線と言うにはあまりにも露骨に、何度も繰り返し単語が登場していたからだ。

それなのに詳細の説明が一向に出て来ない。

プレイヤーにはもやもやした印象が確実に残っていたことだろう。


その種明かしがTRUEルートの碧朋学園だ。

衝撃的な真相が明かされたわけだが、俺はそんなに驚かなかった。

プレイヤー=主人公の視点が間違っているという叙述トリックには慣れてしまっているからだろうか。

○○症候群というネーミングもアレを思い出すよね。


碧朋学園に手すりが多い、すぐ息切れする、女子の細腕に力負けする、こんなヨボヨボに負けるかよと言われボコられる

この辺りの伏線に一切気付かなかった俺が悪いだけかもしれないが・・・。


あと興味深いのが、カオスチャイルド症候群という壮大な仕掛けがこの物語に本当に必要だったのか、という点だ。

この要素を丸ごと取り除いたとしても拓留と世莉架の物語として見た場合は作品として成り立ってしまうのだ。

解釈によってはプレイヤーを驚かせるだけの後付けと言われてしまうのも無理はないのかなと。


本作は嘘と真実をテーマとする側面もあるため、決して後付けではないだろうことを補足しておく。


俺は「カオスヘッド」は未プレイなのだが、「カオスヘッド」を知っていることが伏線になっていたりするのだろうか。

老化現象に関しては「カオスヘッド」で説明されているというコメントを見たのでそう思ってしまった。

だとしたら、やはり俺は損している。

先に「カオスヘッド」を知っていればカオスチャイルド症候群の真相にもっと驚くことができたに違いない。


「シュタインズゲート」のようなカタルシスを得られなかったのは残念だが、俺が悪いのであってシナリオが悪いわけではない。

そう思いたい。




各ルートとキャラクターについて

共通ルートもかなりアレだが、雛絵ルートは結末の衝撃度が最大級だった。

持ち上げて落とす展開は予測できていたとしても辛いな。

嘘と真実がテーマの本作において、真相へのヒントどころかそのものだったという。


華ルートは、ネタとして面白いことは言うまでもないが

本作で最も驚かされた伏線が華が喋らないことだったので、俺のお気に入りだ。


うきルートは、最も難しい。 ゲームとしても、物語としても。

真相を知った今では全てがヒントだったと理解できるが、初見でうきルートが最高傑作と気付ける人が居るのだろうか。


乃々ルートは、素直に感動する。

安っぽい恋愛ではなく、家族愛にひたすら感動する。

辛い幼少期を乗り越えて、他人を恨むこともなく、乃々を演じることに罪悪感を感じながら、

それでも人のために優しくすることができる泉理。

泉理こそ真のヒロイン。

泉理が一番かわいい。

乃々の姿もかわいい。

い、いや、やっぱり泉理が一番だ。


泉理推しすぎて目が曇っているかもしれないからなるべく客観的に書くように努めると、

ヒロインと言うよりももう1人の主人公と言ったほうがしっくり来る。

乃々の姿がでも拓留たちへの愛情は真実だ。

嘘と真実を体現しているキャラクターが来栖乃々だったわけだ。




TRUEルートについて

―そして。僕は、このくそったれなゲームをクリアーした。

この手のギャルゲー方式ADVゲームだと、普通は選択肢によってBAD ENDだったり、

BAD ENDだった場合は選択肢まで戻って、別の選択でやり直したりするもの、が当たり前だと思うが

このゲームは選択肢を間違ってる状態でスタートじゃん!!やり直せないじゃん!!!

主人公が望んでしまった時点で約束されたBAD END。

プレイヤーが何を望んでいるかは関係ない。

真犯人というか、元凶が主人公なのでハッピーエンドはありえない。 あってはならない。

そこが「くそったれ」だと思いました。


それでもラストの切なさは評価したい。


記憶を取り戻した世莉架が「嘘」をついて、知らない人と言う。

ここで「真実」を告げたら、拓留の望み(世莉架を普通の女の子にする)が叶わなくなってしまう。

世莉架は、拓留の望みを叶えるために存在しているのだから。




CHAOS;CHILD カオス・チャイルド



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