「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「捨て子」 タイプ

2015年03月23日 19時36分50秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
○ 捨て子
 
・ 典型的な思考
 
  「私は価値のない犠牲者です。
 
 愛されたいし保護されたいと 強く望みますが、 その価値はないのです。」
 
  「コップは半分 空であるうえに、
 
 掃除したばかりの床一杯に 今にもこぼれそう。」
 
・ 典型的な感情
 
 救いのない感じ, 希望の欠如, 絶望。
 
 激しい怒りは 悲しみと抑うつでカバーされていますが、
 
 拒絶や見捨てられることで噴出します。
 
 自分を、 過ちと失望とねじ曲げ, 恥辱の状態へつなげてしまいます。
 
 傷つきやすく、 自分には欠陥があると感じ、
 
 不安で気分が変わりやすく、 理屈に合わないほど臆病なのです。
 
・ 典型的なふるまいと中心的ジレンマ
 
 人が 「救ってくれる」 ことを期待しますが、
 
 救われないという気持ちに 安心感を得るので、 結局は援助を拒否します。
 
 誰も信用せず近づけなければ、 コントロールを維持でき、
 
 誰も 「捨て子」 たちを見捨てることも 失望させることもできないのです。
 
 自分自身を傷つけるかもしれませんが、
 
 自分が拒否されたとか 見捨てられたと感じたら、 激怒する力もあります。
 
 必要とするものを求めないので、 他人には心を読むことができず、
 
 望むものを与えられないため、 殉教者のように見えます。
 
 泣いてばかりいる期間が 存在しかねず、 他人を育んでやることができません。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕
 
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