「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「魔女」 タイプ

2015年03月21日 22時17分26秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
 臨床家のクリスティーヌ・アン・ローソン博士は、
 
 BPを 4つのタイプに分類しました。
 
 魔女, 女王, 世捨て人, 捨て子です。
 
 魔女と女王は、 高機能でアクティング・アウト・タイプ。
 
 世捨て人と捨て子は、 低機能でアクティング・イン・タイプです。
 
 ほとんどのボーダーの人は、 4種すべての要素を表します。
 
○ 魔女
 
・ 典型的な思考
 
 敵対的または 加虐的な養育者に、 全面的な服従を要求される 環境で育ったため、
 
 無意識的に自分自身を憎むのです。
 
 他人に対して
 
 -- 特に 弱く、 若くて、 自分を救うことができない者に対して --
 
 残酷にふるまって、 同じサイクルを繰り返すのです。
 
・ 典型的な感情
 
 他人を傷つけたことよりも、 自分の状態がよくなることに 関心があり、
 
 懺悔の気持ちは持ちません。
 
 魔女の引き金になりうるのは、
 
 嫉妬心, 批判, 裏切り, 見捨てられること, 疎外感, 無視されることです。
 
・ 典型的なふるまいと 中心的ジレンマ
 
 ほとんどのボーダーラインの親は、 子供を身体的に虐待することはありませんが、
 
 身体的虐待をする人は このカテゴリーに入る可能性が大です。
 
 しかし虐待は 他の大人がいないときに起こります。
 
 他人が自分を見捨てることがないように、 権力と支配力を欲します。
 
 見捨てられ恐怖の 引き金が引かれると、
 
 残酷化し 激怒でいっぱいになり、 邪魔する家族を 罰したり傷つけたりします。
 
 最も治療に抵抗します。
 
 他人が援助することを許さず、 自己嫌悪の源が 非常に奥深くにあるからです。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」 (星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕