「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

境界性パーソナリティ障害の その他の特徴 (1)

2012年09月30日 20時37分51秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
 ボーダーの人には、

 DSMの診断基準には含まれないけれど、 共通している特徴があります。

○ 広汎な恥

 「有害な恥」 というのは、 自分は人間として 欠点だらけだという感覚です。

 存在のあり方, アイデンティティそのものです。

 無価値感, 孤立感, 空虚感, 完全な孤独感をもたらします。

 自分をさらけ出すことは 有害な恥の 核心に触れるので、

 人にも自分自身にも、 自分をさらけ出そうとしません。

 以下のものの根本に 恥があります。

・ 怒り

・ あら探しや非難

・ 世話や援助

・ 相互依存

・ 嗜癖行動

・ 過度に人を喜ばせようとする

・ 摂食障害

 彼らは 全か無か思考で、 羞恥心に圧倒されるか、

 羞恥心を 人にも自分にも 否定しようとするかもしれません。

○ 不確定な境界

 ボーダーの人は、 自分自身の境界 および他者の境界を、

 設定したり維持することが 困難です。

 あるボーダーの人は、 親密な関係には 境界はないと思っています。

 境界があるというのは、 孤独で 孤立していなければなりません。

 すっかり巻き込まれてしまうか、 完全に孤立するかのどちらかです。

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕