「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

メンタライゼーションとBPD

2011年12月11日 19時51分00秒 | 「BPDサバイバル・ガイド」より
 
(前の記事からの続き)

 BPDは メンタライゼーションの未発達が 原因で生じ、

 それが自我の問題 (特に弱い自我) を 引き起こすとされます。

 BPDの人は 興奮や混乱しているとき、 メンタライゼーションができず、

 心理的等価や見せかけモードを利用して、 自我を保とうとします。

 BPDの人が 衝動的な行動を起こすのは、 自己を守ろうとし、

 「見知らぬ自分」 と折り合いを付けようとする、

 絶望的なことと闘っているからです。

 BPDの人は、 否定的で不快な  「見知らぬ自分」 に圧倒されています。

 「見知らぬ自分」 を罰したり、 壊して もっと一貫した 自我を得るために、

 自傷行為をするのでしょう。

 「見知らぬ自分」 を 追い出そうとする場合は、

 「見知らぬ自分」 を 徹底的に破壊するため、 他者を攻撃することもあります。

 BPDの人が 荒れた人間関係を持つのは、 これが主な理由だといいます。

〔 「境界性パーソナリティ障害  サバイバル・ガイド」 (星和書店) より 〕