「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

抗うつ薬 (2) -- BPDの薬物療法

2011年12月15日 19時41分33秒 | 「BPDサバイバル・ガイド」より
 
(前の記事からの続き)

・ 選択的セロトニン再取り込み阻害 (SSRI)

 三環系抗うつ薬が セロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを 阻害するのに対し、

 SSRIは セロトニンの再取り込みのみを阻害します。

 デプロメール, ルボックス, パキシル, ジェイゾロフトなどがあります。

 副作用はさほど強くありませんが、

 吐き気, 下痢, 頭痛, 不安、 睡眠障害, 興奮, 倦怠感, めまい,

 性欲の低下, 震え, 体重の増減などです。

・ モノアミン酸化酵素阻害薬 (MAOI)

 セロトニンとノルアドレナリンは、 モノアミン神経伝達物質に分類されます。

 これが シナプス (ふたつのニューロンの間) に放出されて、

 一定の時間が経つと、 化学物質 (モノアミン酸化酵素) によって 分解され、

 ほかのニューロンに 辿り着けなくなります。

 モノアミン酸化酵素阻害薬は、

 シナプス内の モノアミン酸化酵素を阻害したり、 量を減らしたりするのです。

 日本では エフピーがあります。

 副作用は深刻なものがあり、

 めまい, 心臓の変化, 胃のむかつき, 口の渇き, 便秘, 頭痛などです。

 チラミンというアミノ酸を 含むものを飲食すると、

 ひどい高血圧性危機を起こし、 脳梗塞, 昏睡, 死に至る場合もあります。

 ワイン・ チーズ・ 肉類・ 魚類などのうちの 一部のもの,

 ビール, 豆腐, そら豆などを 飲食してはいけません。

・ 新規抗うつ薬

 新しい抗うつ薬としては、

 リフレックス, レスリン, トラゾドンなどがあります。

(次の記事に続く)

〔 「境界性パーソナリティ障害  サバイバル・ガイド」 (星和書店) より 〕