「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

レビー小体型認知症

2010年07月16日 19時11分38秒 | 介護帳
 
 アルツハイマー病と診断された ある患者は、

 認知症の薬 アリセプトを飲んでいましたが、 症状は一向に 良くなりませんでした。

 家族に暴力を振るうなど、 日に日に状態は悪化し、

 半年後、 認知症の専門医を訪れました。

 専門医は、 家族が記した 患者の症状の中で、 幻覚が見えるという 点に注目し、

 アルツハイマー病ではなく、 レビー小体型認知症と診断しました。

 レビー小体型認知症には  「抑肝散」 という漢方薬が 効く場合があるとされ、

 この薬で治療を行なうと、 幻覚がなくなり、

 3~4日で 劇的に症状が改善したといいます。

 アルツハイマーの治療薬である アリセプトを、 レビー小体型認知症の患者に使うと、

 強く効きすぎることが 多いといいます。

 この患者も 薬の副作用で、 興奮状態を招いていたのでしょう。

 他に 抗うつ薬や抗精神病薬を用いますが、

 適量や効き目, 副作用は 個人差が大きく、 専門医との相談が大切です。

 しかし 幻覚があるかないかを 診断するのには、 難しい面があります。

 患者に  「何か不思議なものは見えないか」 と 問診しても、

 患者にとっては 当たり前に見えているものであり、 不思議なものではないため、

 「見えません」 と 答えたりするわけです。

 限られた情報で 判断しなければならないので、 認知症は誤診が起こりやすいのです。

 レビー小体型認知症は 物忘れや幻覚のほか、 小股で歩いたり つまずいたりする,

 大声で寝言を言う, 奇声を上げる, 怒る, 暴れるなどの症状があります。

〔 NHK クローズアップ現代 「誤診される認知症」
  読売新聞 医療ルネッサンス 「あきらめない認知症」 より 〕
 
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