蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

耐震強度偽装、姉歯裁判、「全部、私がやりました。」―その欺瞞(?)を問う!―

2006-09-20 00:01:54 | 時事所感
 9月19日(火) 晴れのち曇り。やや蒸し暑し。

 「耐震強度偽装」。昨年末から今年春にかけて、連日のようにメディアを賑わせ、一時は政界・官界をも巻き込み、どんな一大疑獄になるかと思いきや、年明け早々のライブドアショックで、あっという間に、引き幕の陰にかくれてしまった。

 そして、先日(9月6日)初公判が開かれてみれば、何のことはない、「全ては、私が金欲しさに、注文とりのためにやったことです。」と、姉歯被告の一人芝居に矮小化されていた。

 そこには、一時は議員辞職かとまでも報じられていた、大先生の影も形も掻き消えていた。今じゃ、あのお邪魔虫とか、何とか散々揶揄されたフェーザーだかカイザーだかの悪徳(?)大社長閣下も、被害者席(損害賠償請求、原告?)に席変えか、というどんでん返しだ。

 この頃、どなたのお尻も、猿芝居のお猿さんより、ぽんぽんこ、ひょいひょい、あっちの杭からこっちの杭へ、いくら軽くはなったとはいえ、こんな茶番が、俄かに信じられるだろうか?

 どうせ、姉歯被告が、いっそこの際全部の罪を被ったところで、たかだか罰金50万円だか、何だか、たとえ懲役くらったところで、執行猶予か実刑だとて何年か?

 「全ては、私が…」何て、いまさら言った所で、国民注視の万天下の国会でも、平気で偽証する人間が、まして、大地震で他人様のマンションが、何軒ぶっつぶれようが、知ったこっちゃないとの、手前勝手なニヒルな人間の言葉なんかが、本音だなんて、誰が信じられるだろうか?

 それよりも、関係者ご一同様からの監獄へ入る前か後かは、分からねど、大枚カンパのお約束あったとしても不思議じゃなかろか?下司の勘ぐりアングレラ!だ。

 安く作って高く売る!。安く作るにゃ、材料ケチって、下請け叩いて、言うこと聞かなきゃ契約切るぞと、脅かせば、それで十分。「法律違反をしろ」なんて、言わなくたって、阿吽の呼吸でいかようにも、なろうというもの。

 それを、後から、乾いた畳みを、いくら叩いてみたところで、「はいそうでございます」と、尻尾を出すようなお人よしのお仲間同士ではあるまいものよ、というものだ。

 それにしても、こんな手合いの罠にはまった方々は、一体、誰を訴えればいいのだろうか?

 人が、人生の大半をかける住まい作り、それを商売とするものに瑕疵担保責任も満足に果たせない輩に許すなんてことが、先ず間違いではなかろうか。
 さらに、建築確認が下りなければ建物が建てられないというのであれば、その審査の権限をもち、そうした仕組みを作っている特別行政庁とか言う国なり自治体が、第一義的に責任を負うべきではなかろうか?

 後は、そんな「お上」の目を誤魔化すような、狡(コス)い輩は、それこそ国家権力でも国策捜査でも存分に咬まして、きついお灸を据えるが筋ではなかろうか?
でなければ、一体我々は誰を頼りに、何を信じて暮らしていけばいいのだろうか?
これではまるで、ギャング横行、西部の荒野を、丸腰でいくようなものではなかろうか?

 そして、正義の味方、あの颯爽として、音吐朗々、○研、○村大狐(?)代表を、震えあがらせた平成の鞍馬天狗かと見た「馬渕議員」は、この頃この問題について、とんとご発言を耳にしないが、どうされているのだろうか?

と思うこの頃、さて皆様はいかがお思いでしょうか?

 <参 照>
 一建築士の犯行で終わるのか、姉歯被告の初公判 [週刊nikkeibp.jp 09/19]
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