6月28日(木)晴れのち曇り。蒸し暑い一日。
先日、22日付けでアップした、拙ブログ、“若くして時めく人の危うさ怪しさ、これいかに!―コムスン騒動に思う由なし―”で、コムスン買収へ我こそは最適任者と名乗りを上げたワタミとその総帥、渡辺美樹氏について、私が日頃抱く疑念を記した。
ところが、その疑問にお応えいただくかのような記事が出た。
日経BP誌の次の記事である。
『コムスン買収参戦:ワタミは真のビジョナリー会社になるか
→ http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/news/070625_watami/ 居酒屋チェーンを事業の中核とするワタミが、グッドウィル・グループの介護事業の一括引き受け(買収)に名乗りを上げた。現時点のワタミにとって、グッドウィル・グループの介護事業買収は、相当に背伸びをした計画であると言えよう。
同社の渡辺美樹社長によれば、買収想定額は最大5百数十億円になるとのことである。ワタミは外食業界の大手企業であるとはいえ、その財務基盤は強固とは言えない。2007年3月末の現預金は75億円しかなく、260億円あまりの有利子負債を抱える。
フリーキャッシュフローも2億円しかない。この状態で500億円もの資金を捻出するのは容易ではない。2007年6月25日(桐原 涼=フリーライター)』
先ず、ここで、耳慣れない言葉、ビジョナリー会社とは、社会貢献企業の意とのこと。
さて、この記事を一読すると、記者氏は日経という看板の手前か、大変控えめ、婉曲にその危うさを危惧するに止めていられるように見受けられるが、私の杞憂は満更当てずっぽうでもないようだ。
というのは、借金を180万円も抱えていて、今、直ちに手元自由になるお金が2万円しか無い会社が、どうやって、新規に500万円もの買い物をしようというのだろうか。
普通の経済観念のある人間なら、おいおい無理はするなよ。新しい事始めるなら、先ずは借金かえしてからにしろよというのが、健全な社会人の常識というものではないだろうか。
それとも、今を時めく渡辺氏ともなれば、その手腕に惚れ込んで、いくらでも必要な金は貸そうというご贔屓のタニマチさんがいらっしゃるとでもいうのだろうか。
だが、借りたお金に利息はつきものだ。それに対して、渡辺氏は、十分利益を出していけるとおっしゃる。
しかし、売り手の折口氏だって儲かると思ってはじめたのが、思惑違いで失敗したのだ。
コロンブスの卵のような奇策があるならともかく、現行の介護保険のシステムでは、借金の利息を返せるほどの利益が出る仕組みにはなっていないと聞く。
さすれば、その無理はどこへいくのか。
結局は、介護を受ける高齢者と、介護士をはじめとするその従事者が、骨の髄まで絞りとられるということになるのではないか。
と言うことは、社会貢献なんて格好つけたところで、先のない競争だけが厳しい外食産業から、今後の儲けが期待できそうな新たな餌場にありつこうという魂胆だけでは…ないのか。
やはり、胡散臭いものは、胡散臭いと云うことではないか。
だが、大新聞は、見猿、聞か猿、云わ猿で何も掘り下げては書こうとしないようだ。
せめて願わくは、ワタミグループ、2800人の従業員の皆様は、こんなご立派な総帥閣下を、如何にお思いなのか、その日頃の本音を、お聞かせ願えないものだろうか…。
先日、22日付けでアップした、拙ブログ、“若くして時めく人の危うさ怪しさ、これいかに!―コムスン騒動に思う由なし―”で、コムスン買収へ我こそは最適任者と名乗りを上げたワタミとその総帥、渡辺美樹氏について、私が日頃抱く疑念を記した。
ところが、その疑問にお応えいただくかのような記事が出た。
日経BP誌の次の記事である。
『コムスン買収参戦:ワタミは真のビジョナリー会社になるか
→ http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/news/070625_watami/ 居酒屋チェーンを事業の中核とするワタミが、グッドウィル・グループの介護事業の一括引き受け(買収)に名乗りを上げた。現時点のワタミにとって、グッドウィル・グループの介護事業買収は、相当に背伸びをした計画であると言えよう。
同社の渡辺美樹社長によれば、買収想定額は最大5百数十億円になるとのことである。ワタミは外食業界の大手企業であるとはいえ、その財務基盤は強固とは言えない。2007年3月末の現預金は75億円しかなく、260億円あまりの有利子負債を抱える。
フリーキャッシュフローも2億円しかない。この状態で500億円もの資金を捻出するのは容易ではない。2007年6月25日(桐原 涼=フリーライター)』
先ず、ここで、耳慣れない言葉、ビジョナリー会社とは、社会貢献企業の意とのこと。
さて、この記事を一読すると、記者氏は日経という看板の手前か、大変控えめ、婉曲にその危うさを危惧するに止めていられるように見受けられるが、私の杞憂は満更当てずっぽうでもないようだ。
というのは、借金を180万円も抱えていて、今、直ちに手元自由になるお金が2万円しか無い会社が、どうやって、新規に500万円もの買い物をしようというのだろうか。
普通の経済観念のある人間なら、おいおい無理はするなよ。新しい事始めるなら、先ずは借金かえしてからにしろよというのが、健全な社会人の常識というものではないだろうか。
それとも、今を時めく渡辺氏ともなれば、その手腕に惚れ込んで、いくらでも必要な金は貸そうというご贔屓のタニマチさんがいらっしゃるとでもいうのだろうか。
だが、借りたお金に利息はつきものだ。それに対して、渡辺氏は、十分利益を出していけるとおっしゃる。
しかし、売り手の折口氏だって儲かると思ってはじめたのが、思惑違いで失敗したのだ。
コロンブスの卵のような奇策があるならともかく、現行の介護保険のシステムでは、借金の利息を返せるほどの利益が出る仕組みにはなっていないと聞く。
さすれば、その無理はどこへいくのか。
結局は、介護を受ける高齢者と、介護士をはじめとするその従事者が、骨の髄まで絞りとられるということになるのではないか。
と言うことは、社会貢献なんて格好つけたところで、先のない競争だけが厳しい外食産業から、今後の儲けが期待できそうな新たな餌場にありつこうという魂胆だけでは…ないのか。
やはり、胡散臭いものは、胡散臭いと云うことではないか。
だが、大新聞は、見猿、聞か猿、云わ猿で何も掘り下げては書こうとしないようだ。
せめて願わくは、ワタミグループ、2800人の従業員の皆様は、こんなご立派な総帥閣下を、如何にお思いなのか、その日頃の本音を、お聞かせ願えないものだろうか…。