蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

麻生新政権―ここまで堕ちたか自民内閣!―追記

2008-09-28 00:44:04 | 時事所感
 9月27日(土)晴れのち曇り。午後になりて冷え込みつよし。

  昨日の拙ブログで俎上にのせた中山大臣閣下、下記記事によれば早速お辞めになるとか。真に結構なことである。就任早々このような発言をなさるお方では、とても今後の国会答弁など持つはずもないだろう。

  大臣閣下はご自身の去就について、最終的には妻の中山恭子首相補佐官にご相談なさるとのこと。あのおしとやかな賢婦人の奥様は、はたしてどのようなご感想をおもちになっているのか知りたいところではある。
  残念ながら奥様のホームページはお引越しで閉鎖中のようであった。
  しかし、こんな大臣を指名した大親分のほうこそ、昨日も記したとおりよっぽど問題ではないだろうか。
  近くアメリカでオバマ大統領が当選したらなんとのたまうのだろうか。黒の血が混じった大統領なんかと握手なんかできるもんかと、どこかの高級クラブでブランデー片手にこれもまたお口元のひん曲がったかに見える仲良しこよしの大蔵大臣閣下と陰口きくのだろうか。
  こんなていたらくのお大臣連が鎮座ましましても、それでも大日本国臣民は、自民党内閣を有りがたくいただきつづけるのだろうか。

  それもそのはず、今日の読売新聞の世論調査では我々民草の88%が、自分は幸福だと思っているそうな。面白い世論調査ではある。
  生活保護所帯が110万所帯も増えたとかいうのにである。

  しかしながら、この世論調査結果、案外、我国現今世相の実態の、一面の真実を浮かび上がらせているのではなかろうか。
  だからこそ、日頃のメディアの報道を見ていると、原油は天井知らずで値上がりし、金融市場は今にも世界恐慌がおこり革命でも起こりそうにも思えるにもかかわらず、我々の周囲の皆様は、どなたさまもおおらかにすずやかにお暮らしのごようすではないか。

  かく言う私自身にしたところで、今のところ、貯金は一銭もないものの公租公課だけは何とか滞納処分を受けることなく納めて、欠食することなく日々糊口をしのいでいる。
その我が身を省みて、自分が不幸とまでは思うにはいたっていない。

  何だか、変な調査結果を見てしまったためか、論旨酩酊のお粗末になってしまったようである。
  とにかく自民党天下が続く限り、我が大日本国臣民は天下泰平の世を満喫しているということなのだろうか。

『中山国交相が辞任の意向 9月27日21時44分配信 産経新聞

 成田空港反対派住民を「ゴネ得」と批判するなど、一連の発言が野党などの反発を招いていた中山成彬国土交通相は27日夜、辞任の意向を固めた。
 
 中山国交相は同日、宮崎市内で開かれた自民党県連の会合で、「日教組(日本教職員組合)を何とか解体しなきゃいかんと思っている」と改めて日教組批判を展開。この発言に関し終了後、記者団に「(日教組に関する発言は)撤回していない。日本の教育の『がん』である日教組をぶっ壊すために私が頭になる決意を示した」と述べた。

 進退問題に関し中山氏は同日夜、東京に戻った際に羽田空港で「自分の出処進退は自分で決める。今晩、女房(中山恭子首相補佐官)と2人でゆっくり相談する」と記者団に述べていた。』

麻生新政権―ここまで堕ちたか自民内閣!―

2008-09-26 23:21:44 | 時事所感
9月26日(金)曇り一時小雨、やや肌寒き一日。 
           ーコスモスの 倒れ伏し咲く 荒らし庭ー

  24日成立した麻生新内閣。その顔ぶれの何とお粗末な事か。国民を舐めきっていないか。よくも与党自民党は、党としてこんな連中をお店に並べたものである。
  平安朝や足利幕府や、徳川幕府でもあるまいに、二世三世世襲議員を並べ立てての大棚浚いか。
  何より不思議は、あれだけ人権問題にうるさいNHKや朝日新聞が麻生新総理大臣の元自民党幹事長、野中広務氏への過去の発言(下記参照)を全くとりあげようとしないことだ。

<参考―ウィキペディアから引用>
魚住昭『野中広務 差別と権力』[5][6]によると、野中は麻生太郎が過去に野中に対する差別発言をしたとして、2003年9月11日の麻生も同席する自由民主党総務会において、麻生を激しく批判した。
「総務大臣に予定されておる麻生政調会長。あなたは大勇会[7]の会合で『野中のような出身者を日本の総理にはできないわなあ』とおっしゃった。そのことを、私は大勇会の三人のメンバーに確認しました。君のような人間がわが政党の政策をやり、これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんかできようはずがないんだ。私は絶対に許さん!」
野中の激しい言葉に総務会の空気は凍りついた。麻生は何も答えず、顔を真っ赤にしてうつむいたままだった。
– 魚住昭『野中広務 差別と権力』

  そして早くも出てくるは出てくるは、怪しげなところからの政治献金を受けていたことがばれて、慌ててお返しなる新大臣閣下達。
  性懲りもなくこれが天下の東大出のエリート官僚閣下がおっしゃることかと耳を疑うような中山国土交通大臣閣下の撤回発言。この方、奥様であるあのお優しそうでお上品な中山恭子前拉致問題担当大臣閣下がお見初めなった背の君とはとても信じ難い粗雑な方のようである。それとも位人臣を極められたお陰で途端に脳細胞に異変をきたされたのだろうか。
  しかし、周囲の批判に急いで覆水盆に帰らずの発言を撤回されたところをみれば、頭脳の神経回路には異常なさそうでもあり、だとすれば、元からのお粗末な精神構造の地がでたまでということだろうか。

  こんな雁首しか並べられなくなった自民党も人材払底してついに落ちるところまで堕ちたというべきだろうか。
  
  と思うこの頃さて皆様はいかがお思いでしょうか?

夜半の目覚めー似顔絵描きの感傷ー

2008-09-16 12:40:33 | 日常雑感
  9月16日(火)

  昨晩は久しぶりに、いつもより早く10時過ぎに床についた。ところが、何かで目が覚め時計を見たら2時少々。それから又寝ようとしたが一向に眠気がもどってこない。

  そんな中で、昼間似顔絵を描いた幼い少女がふと漏らした言葉が、よみがえってきた。
  「お父さんね、マンションに一人住んでいて、たまに来てママのご飯が不味いって出て行ったの。」「髪、もっと長かったのだけどね、お父さんが短くしろって言うので、私、嫌だったけどみじかくしたの」

  昨日は、敬老の日。朝のうち、夜来の激しい雨を降らせた雨雲の残りをおもわせるようだったが、そのうち薄日が射してきた。迷いつつも思い切って11時ごろ、いつものテーマパークへ似顔絵描きにでかけた。
 やはり客足はまばらだった。パラソル、テーブル、看板とひとおりセティングをおえてお客さんの声がかかるのを待つ。魚が棹にかかるのを待つような気分で…。
看板の見本や写真を立ち止まって見ては、「上手いねー、よく似ている…」というささやきは聞こえるものの、そのまま立ち去る人達ばかりだ。

  そうして2時間ほどが過ぎた。暇つぶしに眼前の広場をスケッチして、もう今日は店じまいとしようかとのところへ、二人の幼い姉妹をそっと背中から押すようにして「お願いできますか?」と若い母親の笑顔があった。
  「どうぞ、どうぞ」と喜んで椅子を勧める。
  妹は、3歳、姉は6歳。ぶどう狩りの帰りに、前から名前だけ聞いていて一度来てみたいと思ってこちらによってみたとのこと。

  私は、先ず、長くは我慢できそうに無い小さな妹の方から描き始めた。その様子を、祖父らしい人がしきりにデジカメで撮っている。
  一段落すると、たちまちその子は椅子から跳び下りて、風のようにどこかに跳んで行った。慌ててその後を大人たちがおっかけていく。
  替わって姉の方が落ち着いて座ってポーズしてくれた。一年生になったばかり。学校では図工が大好きとのこと。
  そんな会話の中で、この少女が漏らしたのが、冒頭のふたことだった。

  私は、筆を走らせながら聞いていて、酷い父親だーなーと思った。こんな可愛い姉妹を置いて、家を出て行くとは…。

  しかし、自身の昔を思い出せばそんなセリフは我が身へのつぶてでもあった。
  若い父親には、知らず知らず酷薄である者もいるのだ。
  若い身には、あれもしてみたい、これもしてみたい、己の未来ばかりに眼が行くのだ。足元はそっちのけで。それが自身の覚悟の行為の結果とは言え、いざ生まれてきた子を、目のまえにしてみれば、子どもは己が人生の行く手を拒む足手まといにしか思えなくなるのだ。まことに身勝手な事は百も承知だ。

  今、私は、我が人生の山を登り終え、下り坂の行く手に茜空を見るにいたって初めて、これまでの己が身勝手な生き方に、たまらないすまなさを覚え、子や孫が心底可愛く思えるようになった。
  あの姉妹の父親も、いつかきっと、己が人生の晩年を迎えたとき、私同様、悔恨と愛憐の情に暮夜ひそか涙する日もくるのではないだろうか。

  二人を描き終えると、その5人家族は何度もお礼を言いながらゲートの方へと人ごみに消えた。
  私もそそくさと道具を片付け店じまいとした。今日はたった二人描いただけだったが、姉妹の切れ長のきれいな目と、長い髪を結わえたおそろいのピンクの髪飾りがいつまでも目の中に残った。
似顔絵描きは楽しい商売ならぬ商売である。時に人生の一断面を見ての一抹の哀感を催されもする…。
  

  

福田ブン投げ総理の後釜、自民党総裁候補をあげつらう!

2008-09-04 01:41:46 | 時事所感
9月3日(水)晴れ。

  晴天の霹靂。ヒネソラマメの二代目お坊ちゃま総理にしてみれば、
 「ボクもうー辞めた!とてもやってられないよー。あんなに嫌だ嫌だと言っていたのに。あの時はみんなんで康っちゃんしかいないよ。やってよ、やってと手拍子打って祭り上げといて、何だか風向き悪くなってきたら、今度は、その不景気な顔つきがいけないとばかりに、寄って多寡っての意地悪しい。
特に小沢のいっちゃんなんて、一時は、力合わせて仲良くやろうよとまで、陰でこっそりお手手つないでおきながら、みんなにばれたら、いまじゃー、けんもほろろの口もきいてくれない有様。
  おまけに風見鶏のなんみょうのこしぎんちゃくまで、しっぽからげてあかんべーをするしまつだしー…」といったところではないだろうか。

  そんな騒ぎもはや二日。過ぎてしまえば過去の人。早くも次は誰をかつげば、お人よしの国民をひょっくり騙して引き続き、美味しいご馳走にありつづけるかとの、あれこれ算段に永田町ネズミは大忙しだ。

  たなからぼたもち。大張りきりが、三角(▼)おにぎりすっぱい梅干、麻生の旦那。マンガと何とかが大好きで、ワンマン宰相閣下の爺様の孫が錦の御旗の自慢だね。
  今の世間の下馬評では、これが一番人気とか。山家の隠居にゃこれがさっぱり解せません。
  人間、40過ぎたら顔が履歴書とか。はてさてあのおにぎり顔が、貧しい民慈しむ宰相閣下に相応しいお面だろうか…。
  私は、この方見ると直ぐ思い出す。かの豪腕、野中広務が政界去るにあたって、▼おむすびに面と向かって「あんただけは許せない…」と涙浮かべて満座の中で言った言葉を。この時は、さすがの傲慢無礼な▼おむすびもばつが悪そうにしたうつむいていたとか…。
  すなわち、野中広務が総裁候補に取りざたされたとき、▼おむすびが「…出身の男に日本の総理をやらせられるか…」と言ったとのこと。
 このこと、数年前の“文春”の何月号かで確かに読んで、▼のそのあまりの人格のお粗末さが、我が記憶にやきついているのだ。

  今時、こんな人間観の男に、それこそ、日本の総理をまかせられるというのだろうか。

  ここは一番、断末魔の自民党にとっては、小泉元宰相閣下を応援弁士に、小池百合子で打ってでるしか、勝負に耐えられるカードはないのでは…。

  小池百合子の強みは、アラビア語ができること(今、アラブ世界は国際政治の台風の目だ)。行動力があること。時代の風向きへの嗅覚がよさそうなこと(その政党遍歴が示している)。
  女性であること。今、日本男子は日本史上かってないほど腑抜けばかりではないか。直近の北京オリンピックの結果を見れば一目瞭然。日本女子選手団の活躍振りの凄さはどうだ。

  そして何より、防衛大臣を一度は務め、防衛省のドンを、司直の手が伸びる前に見事、其のいかがわしさを喝破し、一刀両断退治したではないか。
  こんな事並みの男の大臣にできただろうか。たいしたものではないか。
  この腕っ節と度胸で、いまや国民を舐めきってやりたいほうだい霞ヶ関官僚エリート集団をザンバラりんとやってくれたらというのは、期待しすぎというものだろうか。

   ただその弱みは、先ほどウィキペディアを覗いてみたら、ごたぶんにもれず政治資金の管理不透明にあるようだ。

   それは、ともかく、国民は、小池百合子がでてこないかぎり、今回ばかりは、自民党に目もくれないのではないか。

   それにしても、一方の民主党も小沢いっちゃんでは、カビの生えた伸し餅ではないか。あんな不味そうなヒネもちを誰がたべたがるだろうか。

   自民党、小池百合子。民主党、岡田克也。これでなければ国民は湧かないのではないか。
   こうなれば、山家の隠居も、投票所ではたと腕組みせざるをえまいと思うのだが…。