蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

「平清盛ピンチ!10・2%ひとケタ目前」-独り善がりのNHKに物申す-

2012-05-30 15:29:41 | 日常雑感
5月28日(月)

 今日、夕方、PCを立ち上げたらこんな記事が目に止まった。

『2012年5月28日(月)11時38分配信 日刊スポーツ
 27日に放送されたNHK大河ドラマ「平清盛」第21話の視聴率が10・2%だったことが28日、ビデオリサーチ社の調べで明らかになった(関東地区)。これまでワーストだった11・3%を含め3回にわたり11%台を出しているが、10%台は初めて。低視聴率に悩む同ドラマだが、ひとケタも目前のピンチとなっている。』

 一読、そらみたことかと思った。実は私も昨晩、「平清盛」第21話―保元の乱―を視て、その余りに馬鹿馬鹿しい視聴者をそっちのけにしたような、演出家か脚本家かの独り善がりの映像展開に我慢がならなくなった。
 視終わるや否や晩酌代わりの缶ビール1本(350ml)を空けた勢いも多少手伝ってか、NHKお客様センターとかへ電話した。

 私の支離滅裂な訴えの一部始終を思いだすまま記せば次のような次第である。

 …今戦闘場面を映したかと思うと、次の瞬間パッと画面が切り替わって、屋敷の中で男達の戦闘の帰趨を案じる女達の画面、そしてまた戦闘場面だ。そうかと思うと天皇、上皇それぞれの陣営での似たような軍議の場面。とにかくチャカチャカと落ち着き無く画面が切り替わる。どだい、どうしてこんなものを、はなから大河ドラマのテーマに選んだのか。
 平安末期のこの時代は、日本の歴史上でも応仁の乱と同様、否それ以上に天皇家と摂関家のコップの中の権力・内紛争いと、その夫々に扈従する新興武士団が複雑に絡み合う時代背景の中で、小説ならともかく一般大衆的なお茶の間TVドラマに仕立てるには無理なのではなかったか…。

 これに対して、製作担当者は『本当の平安時代を描いてみせる』と息まいていたように聞いた。その結果がこれである。
 製作担当者の芸術よがりか、拘りかは知らないが、とにかくその独り善がりがはなもちならないのだ。
 小さなことを言えば、清盛が事あるごとに振り回す中国だか韓国だかの直刀か剣かはしらないがあれは何だと言いたくなる。

 そして、何よりも、NHKは総力をあげて、一体、このドラマにどれぐらいの金を使っているのか?
 この問いに対しては、NHKの担当者は、インターネットでNHKの決算書を見てくれとのたもうた。ただし個別のドラマにいくらかかかったなんてのは公表していないとのことだ。

 これを聞いて、私の頭の中はさらに煮えくり返った。
 独立プロか映画会社が自分の金で製作するなら、どんなものを作ろうと何も言う事は無い。だが、NHKはその視聴料を支払い拒否すれば、裁判所に訴えて支払い命令を出させてでも徴収するというのだ。
 これは、いわば第二の税金だ。我々のお金で製作しているのだ。であるならば、もっと費用負担者である視聴者にわかりやすくこのドラマにいくらかかりました。紅白はいくらです。と分かりやすく公表すべきではないか。

 これに対しては、先の担当者は、半ば、個人的には同感だというような答えをした。
 そして次に私が指摘したのは、NHKは一体どんな基準でドラマのテーマを決め、その脚本家を決めているのかである。
 これこそは、紅白に並ぶイベントとして、脚本・企画をプロ・アマを問わず公募して決めるべきではないかと。

 どうも、最近のNHKは、NHKそのものを国民共有の公共放送機関であることを度忘れして、何かNHK職員の一部のお偉方のお気に入りに繋がるもの等のあたかも持ち物のであるように勘違いしていはしないのだろうか。

 それが何より証拠には、全ての企画や、出演者について、自分たちのお仲間やお気に入りのお友達同士の中から恣意的にを選んでいるように思えてならないのだ。

 一番目に付くアナウンサーについても同様である。これまでも何度も言うようだが、特定のトップの何方かのお気に入りと思われる者ばかりを、そしてお気に入りとあらば定年を過ぎたはずのM氏やK女史など重用しているようにみえてしょうがない。
 私のお気に入りの内藤啓二アナの所在を訊けば、今は名古屋とか。定期異動の公平な人事の結果とか…。

 出演者の方もそうだ。京都からはベネシアさん。映画では山本晋也氏。この頃は教育評論家の失礼ながらおかまのような某氏等々。極め付きは演歌番組。毎晩のように同じ顔ぶれがお出ましだ。そして十年一日どころかの古い歌のオンパレード。
 
  NHKには率先して日本の伝統芸能を維持振興すべき役割があるはずの日本民謡なんかはめったにおめにかかれない。
 
  かてて加えて、この頃は質の高いドキュメタリー番組が激減したように感じられる。再放送の何んと多いことか。
 これはひたすら経費削減につとめて黒字決算にしてNHKトップ役員の政府・議会への印象を好くしようとするのではないかと勘ぐるほかない。

 日頃、漠然と感じてきたNHKへの不信感のたけを、思い切り吐き出してはみたものの、どうせ山家の一視聴者の寝言など大NHKにとっては、蟷螂の斧にもなら無いだろう虚しさだけが後味悪く残っただけだった。 

 それでもTVのボタンを押せば、ほとんどNHKしか視ない悔しさをどうすればいいのだろうか…と、思うこの頃、さて皆さまはいかがお思いでしょうか…。

ー追記、5/30ー

 今朝、何気なくBS103をつけたら、画面いっぱいに関口知宏が屋台のドリアンに顔をくっつけるや、「ああ、たまらないこの臭い」とのけぞるところをアップしていた。
 これを視て、昨日、NHKお気に入り出演者の大物をさらに一人見落としていたことに気が付いた。

 そうだ、この男もだ。最初にお目にかかったのは、日本国内のJR線を使って一筆書きのように一周する企画だった。
 これはそれなりに目新しく、彼の巧みなスケッチや自作の曲を入れたりと面白かった。その強行スケジュールを見ていて、いくら若くても大変だろうなと同情もした。
 彼の背後に私もよくカラオケで歌った「アカシヤの雨に打たれて」の西田佐知子の愛息を案ずる顔を見た気もした。

 ところが、NHKはこの番組の手応えがよほど好かったのかどうか、今度は、大陸中国の鉄道の旅番組で二匹目のドジョウを狙った。
 そしてその次は欧州鉄道の旅をやらせていた。

 これは、あまりにもやらせすぎではないか。
 何も、関口知宏だけに視聴者から強制徴収した視聴料で世界の隅々まで何年も旅行させることはないではないか。

 若いタレントなら出番を待って居る者がごまんといるではないか…。なぜ、NHKはそのような若い無名のタレントを発掘して育てようとしないのか…、そのような若者にチャンスを与えようとしないのか。

 NHKは、何故、西田佐知子、関口宏の有名人二世をこんなにも重用するのか…。そこにはその両親と親しくするNHKトップの恣意をみてしまうのは、これもまた下司の勘ぐりだろうか…。嗚呼、やんぬるかな、やんぬるかな!
 

浜の真砂は尽きるとも、よも不良公務員の種は尽きまじ!ではどうするか?

2012-05-23 22:56:41 | 時事所感
5月23日(水)晴れ、暖。

 今、橋本大市長閣下の荒い鼻息に戦々恐々の感ある大阪市役所。入れ墨職員110人、「民間に行け」でてんやわんやの大騒ぎである。
だが、それでもなお、刺青有無の職員アンケートに未回答の職員が500人余りも居るとか…。
 
 そして、方や西の福岡市では昼間から業者と係長の役職にありながら酒を飲む職員を初め、飲酒運転等非行職員が後をたたないという。
 さらに、過日、東の埼玉県だったかでは生活保護を担当しているこちらは課長職に或る職員が、脅かされて保護費を不正に支払っていたとの記事も記憶に新しい。

 まさに、かの大盗石川五右衛門の今わの際の台詞をもじって言えば、「浜の真砂は尽きるとも、よも不良公務員の種は尽きまじ!」といったところではないか…。
 しかし、こんな事例は屑みたいなものではないか。

 だが、国民が決して忘れてならないのは、かっての社会保険庁のような組織上げてのでたらめ無責任ぶりである。
 この件については、今や東日本大震災、原発問題の陰に隠れてか、その後どう変身したかについて、ほとんど報道されることはない。

 私は、かって大都市公営企業局で40年間、公務に従事してきた。その経験から、公務員の腐敗堕落の根本は、公務員として一度採用されてしまえば、終身の手厚い身分保障と労組とが最大の要因だと固く信じている。
 この構造的要因に斧鉞を振るわない限り、永久に国民の血税は、垂れ流し続けることだろう…。
 
 この問題を解決するには、公務員を全て最初から終身雇用ではなく、有期の採用形態に変えるべきである。
 先ず最初は3年とし、次からは勤務成績等によって10年更新とすることである。こうすれば、少なくとも今よりはましとなるのではなかろうか。

 これは、何も公務員だけでなく民間企業だって同じではないか。
民間企業においても、現在のように企業を取巻く環境がグローバル化し激変する中で、現行のような正規雇用を維持することは至難の業ではないのか。そのことが勢い非正規雇用に走らせているのではないか…。

 こうしてみれば、官民を問わず現在の正規雇用の柱たる終身雇用制が、今や大きな見直しの時にきているのではないか。
 もっともこのようなダイナミックな改変を行うには、失職時の補完、再教育体制を整備することが大前提になることは自明であろう。

 ー追記ー

 大阪市の職員不祥事問題で過日市営地下鉄の助役がタバコを吸っていたことで懲戒処分問題が報じられた。
 しかし、2007年2月19日、その同じ市営地下鉄職員が、それも採用間もない職員が、ホームでの乗客同士のすれ違いで、線路に転落した女性を、身を賭して救助した報道があった。しかもその職員は氏名が報じられることを固辞したと伝え聞いた。
 私は、その謙虚な職員の姿勢に拍手し、このブログに「大阪市営地下鉄駅ホーム転落事故救出駅員さんの謙虚さ!」として掲載した。
 この感心な駅員さん今はどうしているだろうか…とふと思うのである。良貨が悪貨に駆遂されていなければ幸いである。