蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

自民党消滅への門出!―自民幹事長に大島氏、石破政調・田野瀬総務会長―

2009-09-29 17:54:25 | 時事所感
9月28日(火)雨のち曇り

『自民幹事長に大島氏、石破政調・田野瀬総務会長
2009年9月29日(火)15時25分配信 読売新聞
 自民党の谷垣総裁は29日午後、幹事長に大島理森・前国会対策委員長(63)(高村派)を起用することを決めた。
 政調会長に石破茂・前農相(52)(額賀派)、総務会長には田野瀬良太郎・元財務副大臣(65)(山崎派)を充てる。同日夕の臨時総務会で正式に承認される。
 幹事長は、10月の参院神奈川、静岡両補欠選挙や、来年夏の参院選など、党勢立て直しの要の役割を負う。
 大島氏は衆院当選9回。農相、文相などを歴任し、安倍、福田、麻生政権で国会対策委員長を務めた。谷垣氏は党再建に向けて、国会論戦重視の布陣を敷く観点からも大島氏が幹事長に適任と判断したとみられる。』

昨日の総裁選、谷垣新総裁。全員野球とのこと。さて、要の党三役、どんな素晴らしい(?)新体制の布陣かと固唾を呑んで待てば、こんなものだった。なーんだこれは、である。日焼けした古雑誌の表紙を見せられる按配ではないか。
若大将河野太郎はどこへ掻き消されたのだ。
民主党は、昨年の党大会で、惜敗した岡田氏を幹事長につけた。大きな違いだ。

そこで思う。今、山家の徒然、自宅近くの新府城跡に興味を持ち、この城を自焼して天目山麓で自刃して滅んだ武田勝頼関係の本を読み漁っている。
信長をも畏怖させた甲斐の名将、武田信玄が没して僅か11年、史上有名な長篠の戦で大敗するや坂を転げ落ちるように崩倒瓦壊した要因はなんだったか。
そこには様々な状況が複雑に絡んでいるが、つまるところ勝頼とその信じた側近が、次々に遭遇する難題に政策の選択を,これでもか,これでもかという風に悪い方へ悪い方へと選びとっていくことである。

  勿論これは残された歴史として結果のわかってしまった今だからこそ、知ったかぶりして後知恵として言えることかもしれない。
もっと大きなところでは、先の第二次大戦敗北への歩みもそうだ。
個人でも、集団でも、企業でも一度躓き始めると、落ちるところまで落ちていかないと、歯止めが利かなくなるようだ。
  どうやら自民党もこの轍の上を転がり落ちていくようだ。
  
  人間が生きていくということの中には全て、盛者必衰生者必滅の滅びの方程式が用意されているようだ。

  なーんてことまで思ってしまうのは少々大げさだろうか。(自笑)

自民党総裁選、河野太郎に期待する!でも、やっぱりダメか?

2009-09-28 16:28:58 | 時事所感
9月27日(日)晴れ後曇り

自民党総裁選。明日28日だというのに、先の衆院選で歴史的大敗の結果、すっかりメディアから見放されてしまった。
まあ、それもしかたないというべきか。貧ずれば鈍ずるの譬えどおりか、最近の自民党のやってることは、普通の人の常識とかけ離れた事を態々選んでやっているとしか思えない。

何故、選挙が終わってから首班指名の16日まで、2週間以上もありながら、新しい総裁を選出できなかったのか。
しかも、今度はいざやるとなれば、せめて休日の今日ではなくて、明日の月曜日なのだろうか。今日であれば、多少メディアも関心を持ってTV中継でもしそうなものを、明日なんてやったところで、忙しい平日に落ちぶれた野党のそれもめぼしい候補者払底の総裁選なんて、誰が視ると思っているのだろうか。

それとも、内輪の事なので一般大衆なんかに関係ねいやということだろうか。

まあ、自民党には、当面、脱官僚政治主導の態勢づくりなんか期待出来そうもないが、せめても元気の良さそうな河野太郎氏が選ばれればと、私は念ずるが、先ず下馬評どおり谷垣禎一氏で決まりということだろうか。

<我が予想>
谷垣禎一 議員票 130~150、党員票50~150、 計180~300
 河野太郎 議員票 40~50、  党員票150~200 計190~250
 西村康稔 議員票 30~40、  党員票50~100  計 80~140

ー追記ー
 
 28日(月)14時37分、開票結果は下記のとおりだった。

 谷垣禎一 議員票 120  党員票180  計300
 河野太郎 議員票  35  党員票109  計144
 西村康稔 議員員  43  党員票 11  計 54

 これを見ると、予想通り谷垣氏に決まったのだ。若しやのサプライズは起こらなかった。河野氏が盛んに訴えていた、派閥古参親分による露骨な反逆者河野潰しの西村氏擁立がそれなりに功をそうしたことが垣間見えるようだ。
 
 自民党は、やっぱり無難で屁もひらないようなお公家さんを選んでしまったのだ。来年の参院選でもう一遍、叩きのめさらないと目ん玉が開かないということだろうか。

 まあ、せめてもの救いは河野太郎がとにかく144票も獲得したことだ。次回、3年後は、まだ49歳。もう一勉強して、せめて党内の議員仲間の過半数の信望を得られるよう頑張ってもらいたいものだ。

 それにしても、今回、日和見、自己保身に走った石原や石破には、出る幕はなくなったのではないだろうか。





『まぶちすみおの「不易塾」日記9月19日』へのお祝いメール

2009-09-20 00:41:32 | 時事所感
 9月19日(土)晴れ、午後、雲多し。

  国交省副大臣ご就任おめでとうございます。
  本来ならば、大臣になられても当然だと思っていましたら、副大臣とのこと。まあ余り早々と位人臣を極められますよりは、一歩一歩着実に実績を詰まれ全国民を唸らせ納得させられれば、必ずや大臣に成られることは間違いないと確信いたします。

  特に、<国家のために生きることを選択し、志を持って公に尽くす覚悟を持ってこられた、国交省の皆さんと共に全力で取り組む所存だ。>だとの決意表明。
私ども国民にとって心強く感じ入りました。
  どうか明治維新の早々の江藤新平のような気迫で頑張ってください。

  そして、お国に帰ることはできないとのことですが、この日記だけは万難を排して続けていただきたく思います。

  今までこれほどオープンで馬渕議員の心のうちが、政治活動と、日常生活の一端が渾然一体となったブログは読んだ事がありませんでした。
  このブログを通して、国会議員がという一般化は適当ではないかもしれませんが、政治家がどのように考え、どのように行動しているのかが手に取るように垣間見れる貴重な窓だからです。

  なお、マニフェストはマニフェストとして、公党が国民に約束した事として、可能な限りそれを達成しようとする事は当然だと思います。
  しかし、今回の民主党のマニフェストは、野党という限られた情報の中で作成された事である事は否めません。国民はその間の事情はよく理解いしています。
  ゆえに、一度、公表したことだからといって、遮二無二その実現に猪突邁進するのではなく、今一度政権与党となって自ら把握した現状を精査して、何が国民多数の福祉に適うのかを再確認して進めていただきたく思います。
 
  今、前原大臣が既に明言された八つ場ダム案件はその象徴的な事例だと思います。
 
  聞くところによると、工事は既に7割がた完成しているとか。地元の人々の半世紀にも渡る苦悩。そして首都圏の水事情。最近の気象の変化は尋常ではなくなっております。いつ大渇水が、いつ大豪雨がくるか分からない状況があります。
  このようなことを勘案すれば、果たして、八つ場ダムを直ちに中止ししてしまうことが、国民的特に首都圏三千万の国民のためになるのでしょうか。
 
  また、高速道路の無料化についても、無料化することによって、サービスエリアやパーキングエリアのトイレの清潔感はたもたれるでしょうか?。旧国鉄時代のウンコの山盛になった駅のトイレに立ち返るのだけは真っ平御免です。

  そして、とにもかくにも高速道路関連の職員を折角民営化しておきながら、また国家公務員にもどすというのはいかがなものでしょうか?

  どうか、これらの問題に、柔軟に対応していただきたくお願い申し上げます。
  民主党こそは、自民党と違って、真に国民多数の声を聞いてくれると思って皆が1票を投じた事を肝に銘じていただきたく存じます。
  御身大切にご健闘を祈念申しあげます。


鳩山内閣:支持率77%。今、とにかく政治ニュース番組が面白い!

2009-09-19 08:07:39 | 時事所感
9月18日(金)晴れ。庭先にコスモス乱れ咲く爽やかな一日。

  8月30日の総選挙以来、暇があるとTVのニュース番組をはしごしている。その一方、インターネットで政治関係記事を片っ端からクリックする。この間に毎朝、BS141の午前10時からの韓国ドラマ「テジョン」を欠かさず視る。とにかく全てが面白い。一日があっという間に過ぎる。

  お陰で、自分本来の仕事、絵描きといっても誰に期待されている仕事でもないのだが、とにかく疎かになってしまう。
  所詮、これも、後何年あるかわからい余命を思えば、どうでもいいようなものと思えてきたから世話は無い。芸術だの文学なんだのといったところで男にとって、全ては暇つぶしのお遊びでしかなのではと思えてきてしょうがない。

  人間にとって、この世で唯一つ大切な事は、子ども産んでとにかく一人前に自分で飯を食っていけるように育て上げる事に尽きるのではないかと、この頃ようやく観念した。自分が受け取った生命をとにかく次につないでいくことなのだ。

  そこで直面するのが、なんといっても限られた餌の取り合い如何に分配するかという政治というやつなのではないか。
  それだけ切実な問題だからこそ、子育てがとっくに終わって、後はこの世から消えていく日を待つことだけの境涯とはなっても、政治だけは目が点になるほど面白いのではないだろうか。
  
  とにかく、民主党連立鳩山政権、びっくりするほどの歯切れの良い立ち上がりだ。進捗率約70%?かの八っ場ダムは中止、後期高齢者医療保険制度は廃止、国の出先機関は原則廃止、核秘密文書は大臣命令で捜索、等々。行く所敵無しの無人の荒野を行くが如しだ。

  まさか、選挙前には、そんな事がホントにできるのかと半身に眺めていた、あのペラペラのマニフェストとかがこんな錦の御旗に変るとは、どれだけの有権者が信じていただろうか。
反面、ということは、これまでの自民党の選挙公約が、如何にその場しのぎの紙切れでしかなかったかということではないか。

そんなわけで国民の内閣支持率は、71~77%ととか。民主党の支持率は45%、自民党は過去最低の12%とか。
これをもって、小泉劇場に酔った国民の変心と言う声も大きいが、あれは、小泉氏が自民党をぶっ壊すと言うそのことを信じて投じたのだと見れば、何も矛盾する事はないのではないか。実際は5年たってみたら、その言葉が胡散臭いものであったことが分かったということなのだ。
国民は今度こそ、騙されまいと真正面から自民党に退場を願ったということなのだ。

ここで閑話休題。
冒頭に挙げた韓国ドラマ「テジョン」これが滅法面白い。民族の自治の問題、一国のリーダーのあり方、いろいろ考えさせられる。
そしてこのドラマを通じて今の韓国の人々の政治や政治家に期待するものがどのようなものであるかが伺えるような気がする。
一人一人の民を大事にする事。そのことに己が命を掛けてくれる政治的リーダーを渇仰しているということを。

 このドラマを見ていると、NHKの大河ドラマ、「天地人」が、幼稚園の子ども芝居に見えてくる。その中でのまさに芝居じみた歯の浮くような軽いセリフの遣り取り…。
 そこには、脚本家か演出者の少し大げさに言えば人間観、世界観の真剣さ、厳しさの違いを感じるようにおもえるのだが…。

自民公明、官僚主導政治打破―とにかくは民主党連立政権に期待したい!―

2009-09-16 19:27:46 | 時事所感
9月16日(水)晴れ。爽やかな秋の一日。
 
  今日、午後2時からのNHK国会中継で鳩山第93代日本国総理大臣指名の瞬間を視た。今までこんなに興味を持って首班指名国会を視たことはなかった。
 
  6時からのBS1で視た鳩山新総理の記者会見も真摯で新鮮な印象を受けた。記者の質問に対して、いちいちメモをとりながら答えるのにも好感をもてた。
  新閣僚の顔ぶれをみても巷間取りざたされていた小沢幹事長の影響を、ある程度抑えた感じの今の民主党のメンバーの中では、一応考えられる又国民が期待するベストメンバーに近いのではないか、そう感じた。
 
  とにかく、これまでの自民党政権下での政治は、各省てんでんばらばらの国家としての将来展望の感じられない、その場しのぎの、官僚が自分たちの省益が第一の施策を、ただホッチキスでとめたようなものではなかったか。
  それが、今回、初めて政治主導による、国家戦略室のもとに将来展望を睨んだ統一観のある政治をやっていこうということになったのではないか。
  これは、日本の戦後、60年の政治史において画期的なことではないだろうか。

  大いに期待して見守りたい。今夜のビールはとにかく美味そうだ。願わくば、このささやかな山家の半隠居の期待が儚い一夜の夢に終わることのないよう鳩山新政権には誠心誠意頑張ってもらいたいもである。

久しぶりに気持ちの好い話―市立図書館の応対―

2009-09-12 02:17:16 | 日常雑感
9月11日(金)晴れ、爽やかな秋の一日。

  手元に読む本が無くなった。書棚を探してふと手に取った古い一冊。創元文庫、「中勘助自薦随筆集(下)」昭和29年初版発行 定価120円とある。
昭和29年と言えば、ラーメン一杯が30円かそこらの値段ではなかったか。都電が10円か15円。それに比べれば、120円は、今なら2千円ぐらいに相当するのだろうか。結構な値段だったなーと改めて思う。
しかし、どうもこれは、新刊で買ったものではないような気がする。いつか何処かの古本屋で、以前に読んだ同じ著者の「銀の匙」を読んだ懐かしさから、この本に出会って、ふと買ったものであるようだ。そんなことを思い出しながらパラパラと読み始めた。

たちまち引き込まれた。特にその中の「蜜蜂」と言うのが好かった。若い頃は医者だった兄が狂ってしまい、その兄共々ずっと独身できて物書きの著者自身の面倒を、長年身を粉にしてまるで蜜蜂のように働いてきた兄嫁が病に倒れる。今度は著者自身が否応も無く一家の主夫となって、兄と兄嫁を看護し、兄嫁を亡くしてみて、いかに今日までの自分にとって、兄嫁がかけがえのない存在であったの追想の一文である。

読んでいて、著者と兄嫁の関係に深く興味を惹かれた。一種のプラトニックラブではないかと感じた。そして、一体、中勘助とはどんな人だったのかと思った。ウィキペディアで検索してみたら、富岡多恵子著「中勘助の恋」と言う本があることが分かった。
急にこれを読みたくなった。今度はアマゾンで探してみると。1400円かで求める事ができることが分かった。しかし、貧乏になった今、態々買ってまでという気にはなれない。先ずは近くの行きつけの図書館へ行ってみた。

そこでカウターの女性に蔵書の有無をけんさくしてもらうと、残念ながらここには無いとのこと。諦めて帰ってきた。そうして台所で夕食の支度をしていると電話がなった。
  受話器から聞きなれない女性の声がする。「先ほどお見えになった○○図書館ですが、お探しの本が県下の□□図書館にありました。よろしかったらこちらにお取りよせしておきましょうか?」との優しく親切な電話である。
 「そうでしたか。それはありがとうございます。是非お願いいたします。」「わかりました。それではこちらに届き次第、またご連絡いたします」とのこと。
  時計を見上げた。午後7時過ぎである。図書館は平日7時までである。こちらがすっかり諦め忘れていたところへのこの時間外の電話。
  
  すっかり嬉しくなった。図書館は市の機関でもある。お役所仕事にしては出色の応対だと思った。もっとも、この図書館のカウンタに居る方は、正規の職員ではなくて図書館活動のボランティアの一員のようでもあった。そのせいだろうか。とにかく思わざる親切、懇切な対応に何か明るい気分になった。本が来るのが楽しみである。
  そして、このような職員の方がもっと増えてくれる様に、市長に投書してみようかと思った。

民主党、小沢幹事長受諾!→小沢民主党誕生か!?

2009-09-04 01:16:47 | 時事所感
9月3日(木)晴れ後曇り夜雨、山里は初秋の気配。

  夜、9時前か。TVの速報テロップに鳩山代表、小沢氏に幹事長要請と流れた。小沢氏はこれを「党人なら…」と受諾したという。
  これで、名実ともに民主党は、小沢民主党に正真正銘変身したということである。民主党は今度こそ庇を貸して母家をとられたのである。

  鳩山代表は、これで完全な小沢傀儡政権の表看板に成り下がったのだ。鳩山氏はこれで至極満足なのではないか。弟の邦夫氏が明言している。兄には権力欲しかないと。政治的信念なんて今は持っていないと。

  これからは、ひたすら小沢閻魔大王の指示の元、頭も心も空っぽで、元宝ジェンヌとかの元気溌剌奥様と、かの安倍お坊ちゃま閣下ご夫妻同様、世界中を手に手を取ってお巡りになるのが唯一のお仕事となるのではなかろうか。

  だが、これはこれで我々国民にとって、今後の民主党のやることなすことが、分かり易くて好いのではないか。
  なまじ副代表か何かで陰に隠れて文楽の人形遣いのような真似をされては、一々真意を忖度するのに手間隙かかるだけである。

  一方の自民党にはさぞ脅威となることであろう。元自民党幹事長としても辣腕を振るった小沢氏が相手とあっては、その手の内ことごとく掌を指すように見抜かれて、復権の手も足もでないこととなるのではなかろうか。

  方や民主党の議員諸氏にとっては、とんでもない重石があたまのうえに覆いかぶさったようなもので、皆一様にスズメの学校生徒となるのではなかろうか。
  かくて、小沢氏は、今や、日本の金正日となるのでなかろうか?

  我等下々はこれを喜ぶべきか、哀しむべきか?

  それにしても、こうしてみると清潔無比と言われる次代のホープ岡田氏は、まだまだ役者が1枚足りないということだろうか。
  今少し、人間の幅を広げて、頬を緩めて、小沢氏に負けない行動力を身につけて欲しいと思うのは、山家の半隠居ばかりだろうか。