8月31日(木) 晴れ。 清涼な一日。
ヤフーニュースで、下記の記事を見た。
『高専の女子学生殺害、19歳男子学生を指名手配
山口県周南市久米の徳山工業高等専門学校で、土木建築工学科5年中谷歩(あゆみ)さん(20)(山口県防府市伊佐江)が殺害された事件で、県警捜査本部は殺人容疑で逮捕状を取った周南市の同級生の男子学生(19)を指名手配した。
事件当日の所持金が少なかったことも判明。県警はそれほど遠くへは逃げていないとみて、県内を中心に行方を捜している。
調べによると、男子学生は事件当日の28日、登校に使っているバイクで逃走した。燃料タンクの容量は約5リットルで、満タンでも最大で250キロしか走れず、給油しなければ遠方には行けない。
県警は、所持金が少ないため、ガソリンがなくなると、給油せずにバイクを乗り捨てたり、他の交通機関を利用したりした可能性もあるとみて、指名手配した。120人態勢で行方を追っている。(読売新聞) - 8月31日23時6分更新』
この記事を読んで、私は、暗澹とした気持ちになった。そして次のようなことを思った。
―以下は、私の人間存在の不条理についての自問自答であり、下手な創作である。―
「君は、何故、同級生の中谷さんを殺さなければならなかったんだ?」
「28日(月曜日)、午前10時半過ぎ、君はその教室で待ち伏せしていて、何も知らずに入ってきた中谷さんにどんな言葉をかけて首を絞めたんだ。」
報道によればひも状のもので絞殺したとあった。ということは、その紐をあらかじめ用意していたことから見て、とっさの出来心ではなく、事前に何らかの理由(恐らくは自分勝手な)で、殺意を抱いての計画的犯行と推察される。
人間は、誰でも夜の闇の中で神の理想も、悪魔の妄想をも自在に人知れずに飛翔させる。
だが、それは一眠りして朝の燦燦たる陽光のもとでは、大抵は雲散霧消と消えてなくなるのが普通だろう。
「そうでなければ、君は、眠ることなく自分で自分を催眠したまま、親兄弟の顔も見ずに、現場の教室に直行してしまったのか?」
そして、思いのほか何の障害もなく、君は一思いに易々と殺(ヤ)ってしまったのだ。
あまりにもあっけなく事が運び、やった瞬間にはじめて君は我にかえった。次の瞬間、自分のしたことに初めて驚愕する。ことの重大さに動転する。身体が電気仕掛けの人形のように震えてとまらない。
とにかくこの場から逃げなくては。君の心臓は破れんばかりだ。しかし、この場を当面とにかく人目に触れさせたくない智恵だけは犯罪者の逃走本能として働く。中谷さんの鍵を奪って逃げる。幸いか不幸か、君は誰にも目撃されることなく、乗ってきた自分のミニバイクに飛び乗り一目散に校門を走りでる。
どこへ行こうか?。もう自分には、行くところはどこにもない。この地上に自分の居場所はどこにもないのだ。人を殺した以上死ぬしかない。
バイクは走る。走る。いろんな車に追い抜かれ、すれ違う。いっそこのまま対向車線に飛び込もうか?だが、怖いできない。
どうすればいいんだ?俺はなんでこんなことやってしまったんだ。信号の赤や青が夢の中のイルミネーションのように揺らめき流れる。今、俺はどこにいるんだ?今、俺はどこにいくんだ?
俺は、生きるべきか死すべきか?俺はまだぎりぎり少年だ。捕まったところで死刑にはならない。だがそれはいい。
しかし、もうこの俺が生きていて何ができるんだ。父さんはどうなる?母さんはどうなる?兄弟はどうなる?皆、殺人者の肉親にしてしまったのだ。裁判にかけられたらどうなる。相手の親にどう責められる?どう応え、どう謝ればいいんだ?友達は?先生はどう思う?
ああ!どうして、こんなことを、俺はしてしまったんだ?
そして、君の心に人間の心が舞い戻ってきた瞬間から、君の目の中で、心の中で君に殺された中谷歩さんの、断末魔の苦しみの顔が焼きつき、それは声無き声で、君の命ある限り責め続けるだろう。
「何故、こんなことするの!、私が貴方に何をしたっていうの?何故あんたなんかにこんなところで殺されなければならないの?苦しい、苦しい、誰か来て、お母さん!、お父さん!どこ?どこ?助けて!助けて!何故?何故?何故?貴方になんか殺されなきゃあならないの?…お母さん!おとうさん!苦しい!苦しい!…」
「君は、今、何を思って、どこへ逃げているんだ?もうあれから4日の夜を、君はどこの空の下で、露に濡れて、腹を空かせて、汗と埃にまみれて、悔やみ泣いているのだ?」
君の暗い情念の暴発が、晴天の霹靂となって、殺された歩みさんはもとより、君自身も、歩さんの家族も、君の家族も平和で幸せな日常世界から、怨嗟の木霊する非現実とも思える無限地獄に突き落とされたのだ。
不幸な事件に汚辱された現場の学校、立派な校舎である。環境は申し分なく見える。君の家庭は、郊外住宅に住む四人家族だという。傍目には何の問題もありそうにない希望に萌える幸せな家族の一つではなかったのか。
この事件を聞いて、私は半世紀近くも前になる東京小松川での女子高校生殺人事件を思い出した。あれは、定時性高校生とか、在日とか差別問題も絡んだ不幸な環境の中での事件だった。
ところが、こちらは、一見何の問題もなさそうな、幸せそうな環境の中での事件である。
人を殺そうという情念、エモーション、それは環境を選ばないのだろうか?
殺そう、そう決意した瞬間から、理性は吹っ飛び、殺しへ向かう情念だけが、まるで悪魔(メフィストフェレス)に身売りしたかのように、この身は蛻(モヌケ)の殻となって、思考停止状態となって、人殺しに一目散に向かわせるのだろうか?
亡くなられた、中谷様のご冥福を心からお祈りいたします。
<参考:小松川女子高生殺し事件>kangaeru.s59.xrea.com/komatuind.htm
今から40年も前の昭和33年、人々を震撼させた事件がありました。それが小松川女子高生殺し事件です。報道機関に女子高生を殺し捨てた旨を伝える電話、高校屋上スチーム管暗きょの中で腐乱死体で発見、葬儀の最中に郵送された被害者のクシ、更に新聞社に「オレが真犯人だ。オレがやったのは計画的な完全犯罪だ。もう1人殺している」との犯行声明、そして逮捕されたのは18歳の定時制高校の少年。その少年は取調にいたって冷静、「いまだに少女を殺してしまったような気はしない」と述べながら犯行を自供。一部報道機関が少年を実名報道、そして・・・・・。
神戸児童殺人事件の真相が明らかに、さらにマスコミの取り上げ方が過剰になるにつれて、この小松川女子高生事件のことが神戸児童殺人事件とオーバーラップしてきます。時代背景は全く異なりますが、とても類似していると思われます。
小松川女子高生殺し事件の動機は差別と貧困であったと言われています。この事件に神戸児童殺人事件が類似しているとすると豊かで平等になったと言われる現代日本ですが、神戸の少年の心に何かに対する差別感や焦燥感があったのではと考えます。
ー小松川女子高校生殺人事件詳細ー以下に続く。
ー追記ー
本件、標題ブログ、アップ直後厳しいコメントを戴き、私も自問自答としながらも誤解を招き不適切かなと考え、一時公開を保留しました。
しかし、昨日、指名手配少年のご両親の謝罪文も公表されました。また。明日発売の週刊新潮では、加害者の実名や行為についても記載とされるとのことであり、再度、公開することといたしました。
ヤフーニュースで、下記の記事を見た。
『高専の女子学生殺害、19歳男子学生を指名手配
山口県周南市久米の徳山工業高等専門学校で、土木建築工学科5年中谷歩(あゆみ)さん(20)(山口県防府市伊佐江)が殺害された事件で、県警捜査本部は殺人容疑で逮捕状を取った周南市の同級生の男子学生(19)を指名手配した。
事件当日の所持金が少なかったことも判明。県警はそれほど遠くへは逃げていないとみて、県内を中心に行方を捜している。
調べによると、男子学生は事件当日の28日、登校に使っているバイクで逃走した。燃料タンクの容量は約5リットルで、満タンでも最大で250キロしか走れず、給油しなければ遠方には行けない。
県警は、所持金が少ないため、ガソリンがなくなると、給油せずにバイクを乗り捨てたり、他の交通機関を利用したりした可能性もあるとみて、指名手配した。120人態勢で行方を追っている。(読売新聞) - 8月31日23時6分更新』
この記事を読んで、私は、暗澹とした気持ちになった。そして次のようなことを思った。
―以下は、私の人間存在の不条理についての自問自答であり、下手な創作である。―
「君は、何故、同級生の中谷さんを殺さなければならなかったんだ?」
「28日(月曜日)、午前10時半過ぎ、君はその教室で待ち伏せしていて、何も知らずに入ってきた中谷さんにどんな言葉をかけて首を絞めたんだ。」
報道によればひも状のもので絞殺したとあった。ということは、その紐をあらかじめ用意していたことから見て、とっさの出来心ではなく、事前に何らかの理由(恐らくは自分勝手な)で、殺意を抱いての計画的犯行と推察される。
人間は、誰でも夜の闇の中で神の理想も、悪魔の妄想をも自在に人知れずに飛翔させる。
だが、それは一眠りして朝の燦燦たる陽光のもとでは、大抵は雲散霧消と消えてなくなるのが普通だろう。
「そうでなければ、君は、眠ることなく自分で自分を催眠したまま、親兄弟の顔も見ずに、現場の教室に直行してしまったのか?」
そして、思いのほか何の障害もなく、君は一思いに易々と殺(ヤ)ってしまったのだ。
あまりにもあっけなく事が運び、やった瞬間にはじめて君は我にかえった。次の瞬間、自分のしたことに初めて驚愕する。ことの重大さに動転する。身体が電気仕掛けの人形のように震えてとまらない。
とにかくこの場から逃げなくては。君の心臓は破れんばかりだ。しかし、この場を当面とにかく人目に触れさせたくない智恵だけは犯罪者の逃走本能として働く。中谷さんの鍵を奪って逃げる。幸いか不幸か、君は誰にも目撃されることなく、乗ってきた自分のミニバイクに飛び乗り一目散に校門を走りでる。
どこへ行こうか?。もう自分には、行くところはどこにもない。この地上に自分の居場所はどこにもないのだ。人を殺した以上死ぬしかない。
バイクは走る。走る。いろんな車に追い抜かれ、すれ違う。いっそこのまま対向車線に飛び込もうか?だが、怖いできない。
どうすればいいんだ?俺はなんでこんなことやってしまったんだ。信号の赤や青が夢の中のイルミネーションのように揺らめき流れる。今、俺はどこにいるんだ?今、俺はどこにいくんだ?
俺は、生きるべきか死すべきか?俺はまだぎりぎり少年だ。捕まったところで死刑にはならない。だがそれはいい。
しかし、もうこの俺が生きていて何ができるんだ。父さんはどうなる?母さんはどうなる?兄弟はどうなる?皆、殺人者の肉親にしてしまったのだ。裁判にかけられたらどうなる。相手の親にどう責められる?どう応え、どう謝ればいいんだ?友達は?先生はどう思う?
ああ!どうして、こんなことを、俺はしてしまったんだ?
そして、君の心に人間の心が舞い戻ってきた瞬間から、君の目の中で、心の中で君に殺された中谷歩さんの、断末魔の苦しみの顔が焼きつき、それは声無き声で、君の命ある限り責め続けるだろう。
「何故、こんなことするの!、私が貴方に何をしたっていうの?何故あんたなんかにこんなところで殺されなければならないの?苦しい、苦しい、誰か来て、お母さん!、お父さん!どこ?どこ?助けて!助けて!何故?何故?何故?貴方になんか殺されなきゃあならないの?…お母さん!おとうさん!苦しい!苦しい!…」
「君は、今、何を思って、どこへ逃げているんだ?もうあれから4日の夜を、君はどこの空の下で、露に濡れて、腹を空かせて、汗と埃にまみれて、悔やみ泣いているのだ?」
君の暗い情念の暴発が、晴天の霹靂となって、殺された歩みさんはもとより、君自身も、歩さんの家族も、君の家族も平和で幸せな日常世界から、怨嗟の木霊する非現実とも思える無限地獄に突き落とされたのだ。
不幸な事件に汚辱された現場の学校、立派な校舎である。環境は申し分なく見える。君の家庭は、郊外住宅に住む四人家族だという。傍目には何の問題もありそうにない希望に萌える幸せな家族の一つではなかったのか。
この事件を聞いて、私は半世紀近くも前になる東京小松川での女子高校生殺人事件を思い出した。あれは、定時性高校生とか、在日とか差別問題も絡んだ不幸な環境の中での事件だった。
ところが、こちらは、一見何の問題もなさそうな、幸せそうな環境の中での事件である。
人を殺そうという情念、エモーション、それは環境を選ばないのだろうか?
殺そう、そう決意した瞬間から、理性は吹っ飛び、殺しへ向かう情念だけが、まるで悪魔(メフィストフェレス)に身売りしたかのように、この身は蛻(モヌケ)の殻となって、思考停止状態となって、人殺しに一目散に向かわせるのだろうか?
亡くなられた、中谷様のご冥福を心からお祈りいたします。
<参考:小松川女子高生殺し事件>kangaeru.s59.xrea.com/komatuind.htm
今から40年も前の昭和33年、人々を震撼させた事件がありました。それが小松川女子高生殺し事件です。報道機関に女子高生を殺し捨てた旨を伝える電話、高校屋上スチーム管暗きょの中で腐乱死体で発見、葬儀の最中に郵送された被害者のクシ、更に新聞社に「オレが真犯人だ。オレがやったのは計画的な完全犯罪だ。もう1人殺している」との犯行声明、そして逮捕されたのは18歳の定時制高校の少年。その少年は取調にいたって冷静、「いまだに少女を殺してしまったような気はしない」と述べながら犯行を自供。一部報道機関が少年を実名報道、そして・・・・・。
神戸児童殺人事件の真相が明らかに、さらにマスコミの取り上げ方が過剰になるにつれて、この小松川女子高生事件のことが神戸児童殺人事件とオーバーラップしてきます。時代背景は全く異なりますが、とても類似していると思われます。
小松川女子高生殺し事件の動機は差別と貧困であったと言われています。この事件に神戸児童殺人事件が類似しているとすると豊かで平等になったと言われる現代日本ですが、神戸の少年の心に何かに対する差別感や焦燥感があったのではと考えます。
ー小松川女子高校生殺人事件詳細ー以下に続く。
ー追記ー
本件、標題ブログ、アップ直後厳しいコメントを戴き、私も自問自答としながらも誤解を招き不適切かなと考え、一時公開を保留しました。
しかし、昨日、指名手配少年のご両親の謝罪文も公表されました。また。明日発売の週刊新潮では、加害者の実名や行為についても記載とされるとのことであり、再度、公開することといたしました。