近くに住んでいながら生まれてこの方、一度も行ったことのない場所というのがあります。
今回訪問したのは、忠臣蔵・赤穂浪士四十七士の墓所があることで有名な「泉岳寺」です。都営地下鉄浅草線「泉岳寺」駅で下車し、A2出口を出ると徒歩1分ぐらいの場所に中門が見えます。中門手前の横断歩道を渡った場所には、よく見えにくいのですが「四十七義士の碑」と刻まれた石碑が建っておりました。
これが中門ですね。中門の奥に「泉岳寺」の山門、そしてその奥に本堂があります。
中門をくぐり抜けると右側に数軒のお土産屋さんが軒を並べます。忠臣蔵をデザインした土産物が所狭しと並んでおりますが、店内を覗くと入店している客の大半は外国人観光客ばかりです。そうか、浅草と同じでココも外国人客の観光スポットのひとつになっているんですね。ところで一体、彼らはなにをお土産に買っているのでしょうか。やはり忠臣蔵Tシャツ(または羽織)と木刀のセットでしょうか(苦笑)
山門の脇には、連判状を手に東の空をじっと睨んでいる「大石内蔵助良雄銅像」が建っております。ここもどうやら外国人観光客の撮影スポットのひとつのようです。僕も一緒になってデジカメをパチリ。
山門を脇から抜け、とりあえず本堂でお参りを済ませ、本日目的の「四十七士墓所」に向かいました。四十七士墓所の門前には立派なスロープができており、車椅子の方でも参拝できるようバリアフリー対応になっていました。まだ比較的新しい感じがしましたね。
スロープの右側には「血染めの石・梅」や「首洗い井戸」がありました。さすがの僕もちょっと抵抗がありましたので、ここだけは撮影をパス。外国人観光客はそんなこと関係なくバシャバシャ撮影していましたので、いやーさすがだといいますか、恐いもの知らずだといいましょうか(苦笑)
「四十七士墓所」でお線香を購入。竹筒を半分に割った容器に線香がばらして入っており、たくさんの供養墓にお供えできるよう配慮されています。
こちらが「四十七士墓所」の全景です。となりで外国人観光客の親父さんも一眼レフのデジカメで撮影してました(苦笑)
赤穂義士の供養墓は、実は全部で「48」あります。本懐成就後に実際に切腹を行なったのは46人、四十七義士のうち、寺坂吉右衛門のみ瑶泉院など関係者に討ち入りを報告して廻り、その後江戸に戻って自首したものの切腹を赦され、83才の天寿を全うしたといいます。彼の供養墓は後に建てられたものです。また、四十七義士のほかに、討ち入りを熱望していたにも関わらず周囲の反対に遭い、討ち入り前に切腹してしまった萱野三平の供養墓もあり、そのため現在の泉岳寺には墓碑は「48」あるのです。一番奥に屋根付きで奉られているのが「大石内蔵助良雄」の供養墓です。こうしてみると、供養墓にまでやはり貫禄がありますね。
こちらが供養墓の配置図です。どうやら供養墓の位置は、切腹した場所ごとにグループ分けされてまとめて並べられたようですね。数えてみると「十三回忌碑」などを除くと、やはり全部で「48」ありました。
四十七士墓所のすぐ隣りには「浅野内匠頭」とその奥方の墓地もありました。
赤穂義士も切腹を命ぜられたとはいえ、本懐成就後も主君のそばで忠誠を尽くせて、その当時としては最大の配慮がなされたのでしょう。江戸時代の裁きも大した決断をしたものだと思いました。時代が違うとはいえ、後世に伝えられる名裁きというのはなかなか出来ませんからね、実際こういうことは。人が人を裁くことの難しさは、現在も昔もなんら変わらないと思いますからね。
いろいろなことに思いを馳せながら、四十七士墓所を後にしました。帰り道には、同じ敷地内にあった「赤穂義士記念館」にも立ち寄りました。入館料は大人500円。館内には赤穂義士のゆかりの品や遺品など、貴重な品々が展示。入口近くではCGを使った「忠臣蔵」解説のビデオも上映されていました。短いビデオでしたが、これが意外と勉強になりましたね。日本語で上映されていましたが、外国人観光客の親子も熱心に映像に目をやっていましたね。彼らにも「忠臣蔵」のよさが伝わったのだとしたら、これはスゴいことだと思いました。
最後に、地下鉄「泉岳寺」駅構内に下りていくと、公衆トイレの脇に四十七士の名前を書いた木製プレートが飾られておりました。今まで気が付かなかったんですけど、結構、町中のあちこちに赤穂義士関連のものが設置されているのかもしれません。「忠臣蔵」ファンにとっては、まさに聖地のような場所だと思いました。機会があれば、是非また足を運んでみたいと思います。
これは行かなくてはなりません。ご紹介ありがとうございます。
そうなんです、東京生まれの東京育ちでありながら
僕も今回はじめて「泉岳寺」に足を運んだ次第でした。
昔から赤穂浪士「四十七士墓所」があるのは知っていたんですけどね。
こういう場所は意外と「灯台下暗し」で地元の人間の方が行ったことがない
というケースが案外と多いんじゃないでしょうか。
fighter-kさんもぜひ一度、足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
自分の学生ん時に先生だったニューヨーカーも「自由の女神」に入った事ないって言ってたし。
☆じみへんさん☆
亀戸天神はあるでしょ?(ニヤリ)
地元近くにある「亀戸天神」はそれでも3回ほど足を運んだことがありますよ(苦笑)。
あそこにお参りに行くと、帰りに「船橋屋」で葛餅を食べるのがパターンですね。