故・松田優作が残したアルバムの中で、僕がベストだと思える作品がこの 『HARDEST NIGHT LIVE』 であります。松田優作名義で残した最初で最後のライヴ盤でありますが、俳優の片手間仕事ではない情熱を傾けた入魂のブルースアルバムに仕上がっております。原田芳雄の影響を受けた、お世辞にもあまり上手とはいえないヴォーカルスタイルではありますが、とにかくこのアルバム、バックを務めている演奏陣がスゴすぎます。映画 『ヨコハマBJブルース』 のオープニングでも、その演奏シーンをチラッとだけ観ることができますが、演奏しているのはなんと「クリエーション+エディ藩」という超豪華布陣の最強タッグで、竹田和夫とエディ藩のツインリードギターを楽しむことが出来ます。まさに日本発史上最強のブルースアルバムといっても過言ではない(!)と思います。僕が大好きな演奏は、やはり5曲めに収録されている「ヨコハマ・ホンキー・トンク・ブルース」で、とくにエディ藩が中間部で演奏するギターソロは、本当絶品であります。またここで松田優作が唄うヴォーカルバージョンが実は一番好きだったりなんかします(笑)。僕がカラオケでこの歌を唄う時は必ず「松田優作バージョン」で、とお願いするぐらいですから(爆)!!
とにかく最初から最後まで息を抜けない素晴らしいブルースライブアルバムであることには間違いありません。まだこの作品を一度でも聴いたことのない方は今すぐCDショップに行って、買って聴いてみて下さい。松田優作のイメージがガラリ一変すると思いますよ。
あ、それから余談ですけど、前出の映画 『ヨコハマBJブルース』 には、あの内田裕也氏も汚職刑事役で熱演しておりますので、興味をお持ちの方は是非ご鑑賞下さい(笑)。
◎松田優作 『HARDEST NIGHT LIVE』
01. 灰色の街
02. ベイ・シティ・ブルース
03. シェイク・ユア・ブルース
04. 雨の日にはブルース
05. ヨコハマ・ホンキー・トンク・ブルース
06. ホンキー・トンク・ウーマン
07. ボニー・モロニー
08. トライ・ミー・トゥナイト
09. ミッドナイト・ランブラー
10. マリーズ・ララバイ