風に吹かれてぶらり旅

まっすぐに生きる人が好き

これから

2007-03-11 01:49:06 | 徒然
 3月になって、胃も腰も風邪もほぼ良くなった。
ただ最近ちょっと盲腸のあたりがたまに痛むというか…怪しいかんじだ。

さて…
前回のブログでは、グチをぶちまけてしまった。
グチというのは、言ったからといって晴れるもんでもないのだなと思った。
というのもなんとなく、汚いというか、言霊という言葉もあるし、
「だったら本人にいいなよ」って思う自分もいるし…
書いたあと結局色々考えてしまっていた。

基本的にブログに記事を書いて↑のような状態になった時は公開するのをやめることもある。今までにいくつかある。
でも今回は、とりあえず残しておこうかな。

 そんな気持ちになったのは、昨日仕事のことでこれからを考える一つの出来事があったからだ。

 事の成り行きを書くと長くなるけど…

ある電気工事の職長さんがいて、何回言っても提出物は出さないし、書類や図面は無くすし、それを悪びれる様子もなくて、「へへ」と笑っているので私はまた言ったのだ。
「○○さん、今度はいい加減私キレますよ。こっちだって真剣にやってんだからちゃんと出すもの出して下さいよ。○○さんだから言うけど、○○さんに何回も同じこと言ったり書類請求の電話をしたり、その時間だって私はお給料をもらっててその時間を使ってるんですよ。遊びでやってんじゃないんだから」
今回は強く言った。
私はほぼ同じ主旨のことを約半年以上かけて渋谷の設計事務所でバイトをした時に、先輩に言われた。周りの大人たちがなんでこんなに私をダメだというのか、そのときは分からなかったけど、今はよく分かる。そしてどうして私にキツいことを言っていたのかも、今は痛いほど良く分かる。だから何がいけないのか分からないまだ若い職長に自分を重ねて強く言った。

その職長さんが帰ってから、私は深いため息をついた。
「なに~、ため息ついちゃって」と黙って様子を見ていた所員の人が声をかけてくれた。

そして私は「このままやっていく自信がない」と思っていたことを話した。
すると「今抜けられても困る」ということを言われた。

更に、
私はこの業界に入ってから今まで一つのところに長くいたことってなくて、設計事務所も3ヶ月で居られなくなってしまったし、その後学校へ行こうと思ったけど結局お金を親に頼らなきゃいけないから、やっぱり働くことにして、そんな時に内装監理室の事務の仕事を紹介してもらって、その後その会社の設計部を受けたけど経験がないからダメだと断られて、とにかく色んな人をみてきて、自分はまだまだだって思ってきたんです。
なのにここにきたら私が怒らなきゃいけなくて、あんな基本的なことを分かっていなくて、ガツンといわなきゃいけないなんて…
 それに半年経って、このままこれからどうするか所長にも相談しようと思っていたところで、この現場が終わってからの仕事は決まってないし、就職するならこの春からだって思っていたところで…」

「少なくともウチの会社の事務員としてはほんださんは合格点だと思うよ。だからどの現場に行っても大丈夫だと思う。これからどんだけやりたいかっていうのはまぁあるけどね。
 この業界はね、モラルというか、全体的に遅れてるんですよ。字とかまともに書けないやつもいるしね。何度言ってもきかないやつとか。でもそういう人をつかっていかなきゃいけない。どうやったらその人が動くか、時には尻蹴飛ばさなきゃいけないし、そいつに言ってだめなら違う方法を考えるとか、俺とか所長に言うとか。人を使うってそういうのも仕事だから。ほんださんもある意味人を使う仕事してるからね。もう安全書類なんかは任せてるようなもんだから任せられると思うから任せてるんだよ。今やってる仕事に関して責任もってやってくれてることには感謝しているし。ほんださんが業者呼んで『なってない』って言ってもらっていいんだよ」

 所員さんと話して、
・・・私はずっと拒んでいたんだなぁと思った。
「なってないんじゃないの?どうなってるの?」っていう不満を仲間内に対して持っていたし、でも自分は自分で頑張ればいいんだと思って極力衝突を避けてきた。でも少しずつやっぱりおかしいと思うことがでてきた。
それを言うのはいやだったし、言うまでもないことだと思ったし、私の仕事ではないと思ったし、出すぎたことかもしれないと思った。でもこのままにはしておけないし「違う」と思うことを言うようになった。言わずにはいられなくなった。
生意気って思われるんじゃないか、事務員のくせにと思われるんじゃないか、クソマジメだって言われるんじゃないか、言ってもムダなんじゃないか…
そう思っていた。

でも、昨日は所員さんにふとしたきっかけで話しをすることができて少し心が軽くなった。

「・・・聞いてくれてありがとうございます。現場監督じゃないから同じ立場で話せる人もいないし、正直最近色々考えていて」
多分、そうやって心を開けるかどうかが私にとってこれからどう進むか、私自身の成長の鍵だったんだろうと思う。
理想的な職場環境なんて、そうそうないし、やはり自分で創っていくものだと思う。頭では分かっていながらそれがずっとできなかった。

 新人監督さんは目を見て話してくれないし、職長はいい人なんだけどこっちが言ったことすぐ忘れちゃうし、所長も所員さんも忙しそうだし、私からみて「もっとちゃんとしましょうよ」って突っ込みたくなるところも沢山あったから何となく相談しづらかった。
気持ちのやり場がなくて、そろそろ限界かなと思っていた。

でも、やっぱり自分は小さいんだと思った。
そして相手に対して違うと思うことでも、ちゃんと思ったことを臆せず言っていくことはすごく重要なことなんだと思った。
そうやって素直になれて初めて、周りをみることができた。
謙虚な気持ちも自然にわいてくる。

 大事な感覚を少しずつ思い出してきた。
私はこれからも一つの物を作るために仕事したいと思う。
みんなの気持ちが一つにならなきゃ、バラバラのものが出来上がる。
これは事実だ。
だから細かいとか、うるさいとか言われてもちゃんとなぁなぁにならないように、事務の立場から関わっていこうと思う。

「実際、職人も俺らがいうよりほんださんから言われるのがいちばん効くんだよね」
そうとくりゃぁもう手は緩めないよ。ちゃんと頭と心つかって、いいものができるように頑張るのだ。
今回、職場で何を吸収するか、何を目標にするのか、自分にとって仕事をどんな位置づけにするか、これからの自分の生き方の方位磁針がぐるぐるまわったままだった。でも少し進む道が見えてきた。
そして女を磨くことも、手を抜かない。それくらいもともと気が強いんだと思うから、もう私なんてなんて思わない。