さきほど新宿で箭内道彦さんにお会いしてきました。
今日は19時から新宿紀伊國屋サザンシアターで行われた、コラムニストの天野祐吉さん×箭内道彦さんのトークイベント「クリエイティブが向かう先」に行ってきたのです。
イベントの開催が告知されてすぐにチケット情報をチェックしていたので、発売日当日に電話予約で席をとってあったのだけど、行ってみたらまさかの前から2列目ステージに向かって左寄りの箭内さん側という大変良い席でした。
イベントの後には『クリエイターズ・トーク -13人のクリエイティブ講義-』(天野祐吉・編)という書籍の刊行記念でお二人のサイン会も行われ、迷ったけれど書籍を購入してサインをしてもらいました。
迷ったというのは、相対するのはやっぱり相手の反応がダイレクトに返ってくるので、少し怖いというのがあったからです。
天野さんも箭内さんも、とても良い人なのは分かっているけれど、当然相手は私のことを知らないわけで、その距離を感じてしまいそうで寂しいなと思ったり…しました。
でもあとで凄く後悔しそうな気がして、イベントスタート直前に本を買いに行き、整理券を貰いました。そして勇気をふり絞り、サインをしてもらったのでした。
特に、箭内さんは一人ひとりとお話ししていて、私も自分から話しかけることができたのだけど…
「私も今日は楽しかったです。
(前の人も楽しかったと言っていたので)
あの、箭内さんの広告で地下鉄の『外でやろう』ってありますよね」(←堂々と間違えてしまった)
「…ああ!あの『家でやろう』ってやつ」
「あれに出てくる会社員がうちの役員に似ていて面白かったです。先に広告をみて、後から箭内さんのことを知りました」
「それが正しいありかたです。」
「(笑)ありがとうございました。応援しています」
「ありがとうございます。役員の方に宜しく」
…結局私は、何が言いたかったのだろうか。
自分の中では凄くピントのずれたことを言ったような気がしてならない。
今日、箭内さんの前でわざわざうちの役員のことを引き合いに出す必要がどこにあったのだろうか。
確かに、その地下鉄の広告に出てくるマナー違反に迷惑している人のキャラクターが当時私が所属していた部署の役員に髪形や背格好などがそっくりだった。
怪訝そうな表情や白けた顔もまたよく似ていて面白くて思わずそのイラスト広告のポスターを写メで撮って、わざわざ所長にメールで報告したくらいだった。
しかし!
私が言いたかったのは、
今日のトークイベントは感動しました
箭内さんを通して福島のことが好きになりました
箭内さんの作品が好きです
そういったことですよ。
箭内さんを讃え応援している気持ちを伝えたかったのに。
…ハァ
ばかだなぁ、私は。
なんで一番伝えたいことって伝えられないんだろう。
いいこと言おうとするからかな。
…でも、やっぱり直接会うっていいですね。
沢山のことを感じられる。
箭内さんはとても優しくて、繊細で、鋭い人という感じでした。
金髪でソフトモヒカンだけど、結構恥ずかしがりで可愛いところもあってそれも素敵でした。
比べるのも何だけれど、高橋優さんの方がずっと男っぽいなあと感じました。
箭内さんは相手に合わせる人というか、やっぱり広告の作り手だからか、自分はこう思う!と強く言うことはあまりなくて相手の良さを引き出す人なんだなぁと。
それかあまりにはっきり自分の主張や好き嫌いがあり、また感性が鋭すぎて、同じように分かり合える人が少ないと知っているから、そのままの自分を出さないのか。
とにかく、見ず知らずの私の何が言いたいのか分からない話にもこたえてくれて、なんだか恥ずかしかったけど今日はとても嬉しかったです。
来てくれたお客さん一人ひとりを大切にしようという箭内さんの心が伝わってきました。
そこで、私は
「私はこう思う」ということを、普段から知って貰っていることは、多くの人と繋がれるのだと感じました。
私は、箭内さんからメディアを通じてメッセージを沢山受けとっていて、共感することもいっぱいあって勝手に親しみ感じている。だから箭内さんに伝えたいことや聞きたいことが沢山あるのに、相手は私のことを知らないから、あまり深い話ができないのがもどかしい。
そんなことを感じた夜でした。
そして社内で役員の姿を見るたびに、地下鉄で箭内さんの広告を見るたびに消化不良で悔しかった今日のことを思い出すのだろうな…
え~、トークイベントの内容もとても考えさせられ、新たな気づきやこれから進む上でヒントになるようなことが沢山ありました。今回はメモをとりながら聞いたのでそのうち書きたいと思います。
…って、集中できるのはいつになるやら。