風に吹かれてぶらり旅

まっすぐに生きる人が好き

今年一年

2006-12-31 23:59:59 | 徒然
本当に色々なことがあった。

1月には建築の専門学校の説明会を聞きに京都まで行ってきた。

2月には青山にある設計事務所の秘書職を受け、書類は通り、面接を受け、結局不採用だった。この応募書類を作るのに徹夜したんだっけ…明け方の眩しい朝日に照らされた足の踏み場もないくらいとっ散らかった部屋の様子が頭に浮かぶ。
この先どうしようと思っていた時に、去年お世話になった設計事務所のバイトの先輩から、ショッピングセンターの内装監理室のバイトを紹介してもらって働き始めたのも2月。

3月、仕事に戸惑いながらも毎日しっかり送ろうと心がけていた。挨拶したり、笑顔でいようとか…ガチガチに固まってたけど、新しいことの連続で現場に行くのが楽しかった。ミーコの体調が悪くなって病院に通い始めたのもこの月だった。

4月、現場の目の前はある化粧品メーカーの研究所なのだけど、敷地内に大きな桜が何十本も植わっていて事務所から桜がよく見えた。借景ってやつですね。ミーコがいってしまった日、4月3日の桜を写メールで撮ってあって、よく晴れた穏やかな日だった。そうだ、忙しいさなか、京都へ桜を見に行ったんだっけ!

5月、ゴールデンウイークはひとり誰もいない現場事務所で過ごした。といっても建築、設備屋さんは働いていた。まるで初夏のような陽気で、半袖で過ごした日もあったな。
そして父の姉、私の叔母が61歳で突然この世を去ってしまった。仕事は充実していたけれど、哀しい別れがあった。

6月、ショッピングセンターの竣工を迎え、28日 にオープンした。関係者として店の開店に立ち会うのは初めての経験だった。そして…5月から本格的にサイン工事の監理に携わらせてもらい、オープンぎりぎり27日までサイン工事をやって、完成を見届けた。

7月、現場事務所解散、まるで夢か幻のように事務所はなくなってしまった。3~6月、口にヘルペスができたり咳が止まらなくなったり、現場近くの病院でみて貰ったりしながらも…その時の自分なりに一生懸命仕事をやった。仕事をさばけなくて、怒られて、声を殺してうつむいて、周りにばれないように泣いたこともあった。でもあの環境が私の力を引き出してくれたんだと思う。それがなくなってしまった7月、なんだか魂の抜けがらのようにからっぽになってしまったような…心にぽっかり穴があいたような寂しさに襲われた。そしてそれを埋めるためか、また7月の終わりに京都を旅する。静かなまだ爽やかな夏の京都はとても気持ちよくて、なんだか余計に人恋しくなった。

8月、私は何もしないで過ごした。将来のこと、恋愛のこと、色んなことで悩んで結論がでなくて、ただ苦しんでいた…気がする。でもそんな中で今まで家族、特に親に対する自分の意識改革…といったらオーバーのようにだけどそのくらい、思いが変わった。両親と3人で那須高原へ行き、百合を見たり、蕎麦を食べたり、そんな家族と過ごす時間をうっとうしく感じなくなった月でもあった。そして月末に、現場だったショッピングセンターの雑貨屋の短期バイトの話がきて、9月の半ばまで働くことになった。

9月…現場に舞い戻り、今度は売り子として店に立つ。懐かしい思い出に浸る毎日だった。そして店の専務やマネージャー、ゼネコンの所員さんや事務の女の子、雑貨屋のバイトを引き受けてくれためぐちゃん、ガードマンのお兄さん、内監の時に一緒だった設計者のFさん…他にも地元の友達や渋谷のバーのマスターやスタッフのお兄さん、色々な人と再会した。精神的にはこれ以上ないくらいつらかった月でもあったけど…色々な人に支えられてきたことを感じさせてくれた月だった。

10月、新しい現場でゼネコンの事務のバイトをすることになった。なかなか新しい職場になじめず…というより、あんまり気持ちが上向きにならず、しんどかった…かな。でもそんな状態でも仕事がある、建築に関わる仕事をさせて貰えることが凄く幸せだった。雑貨屋の販売員を半月やったあとだから余計かもしれない。

11月、我が家にめちゃめちゃ可愛い新しい家族がやってきた。スコティッシュフォールドの男の子に「武蔵」と名付けた。そして中学からの付き合いの友達に女の子が生まれた。抱かせて貰ったんだけど…可愛かった…
母になるって大変だろうけどいいなと思った。

12月友達の結婚式の二次会に出席、そして自分の誕生日を迎え、現場の人にお祝いして貰った。クリスマスイブの日曜日は家族で5月に他界した叔母の家に行き、叔父に会った。その時に武蔵を連れていったら「こりゃ帰したくなくなっちゃうな」と、とても喜んでいた。
そして父の三番目の姉の家に親戚が集まり持っていったクリスマスケーキをみんなで食べた。武蔵はそこでもアイドルだった。そこにいた女性陣にちょっとしたプレゼントを渡した。お菓子や毛糸の靴下など…
別に騒いだりしてるわけじゃないんだけど、なんだかこんなに賑やかで身内で過ごす温かいクリスマスは久しぶりだなと一人で感動していた。家族で過ごすのはあんまり好きじゃなかったから…けんかになっちゃうから。私なりに家族を大切に思う気持ちをちゃんと素直に表現できるようになったのは自分で言うのもなんだけど、成長したところだと思う。

そして…ここには書ききれないくらい、今年一年色々な人にお世話になった。書いてるうちに、色々なことを思い出して、感謝の気持ちでいっぱいになる。だって本当に無謀というか、私の手探りのチャレンジに色々な助言をくれて時には叱咤激励してくれた方々がいるから私はやってこれた。ただ建築や設計に興味があるとかそういう感じたままに走ってきて、それを支えて応援してくれた人がいたからこそ頑張ることができた。2月に不採用通知がきた設計事務所の社長が面接の時に話してくれた話も、内装監理室や今の現場事務をやるときの指針になっている。今まで出会った人たちのすごいなと思うところを真似できるところは真似して今仕事をしている。
本当に、楽しいことや辛い別れ、嬉しい出来事など…言葉では伝えきれないほど、色々なことを経験して学ばせて貰った一年だった。

本当に今年私が無事一年元気でやってこれたのは皆さんのお陰です。ありがとうございます。

来年は今年学んだことまとめて基盤をつくる年にしたいと思います。

来年も皆様にとって素晴らしい一年でありますように!

まっすぐに生きるって難しい

2006-12-27 13:17:08 | 徒然
 最近になって、よく思うことがある。
大人になるということは、人には言えない思いを抱えながら、心に負ったキズを背負いながら、それでも歩いていくということなんじゃないかと。

明るい話ばかりすることは苦痛なときもある。
気持ちの整理がつかないこともある。
そんな時に、自分の私情とまったく関係ない職場や、周りの環境でそれなりに楽しくやっていくのは、自分の気持ちにバカ正直でいるとつらくてやっていられなくなる。
だからユーモアっていうのが救ってくれるんだろうな。
全部自分をさらけださないで、
周りの雰囲気を壊さず、前向きに、でも自分の気持ちを偽らず、社会で生きていく。

そういうことの難しさと、必要性を感じる日々だ。