活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【11月20日】

2008-11-20 | 文庫
 漱石の草枕を読み終えました。漢詩をたしなむ漱石だけあって難しい熟語(それも現代では使われていないもの)がふんだんに使われていて、注釈がついているのだけどそれがないと辞書を引くにも大変な言葉ばかりです。そういうのは(漱石の分身たる)画工が気持ちを吐露しているときなのですが、会話の時は坊っちゃんを思い出させる漱石節となります。
 漱石の後はがらっと変わって椎名誠であります。草枕を往きの電車で読み終えたのでエキナカの書店で買ったのが全日本食えば食える図鑑であります。
 ビックコミックオリジナルも買って読みましたが、風の大地はさすがにもう大団円でしょうか。

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【11月19日】

2008-11-19 | 文庫
 草枕を引き続き読んでいます。
 今朝の朝刊に孤高のバッハ弾き、グレン・グールドのCDがヒットしているという記事がありましたが、その中でグールドの死に際に枕元にあった本がなんと草枕であったというのにはびっくりしました。世間の煩わしさから逃れて生きるというところにグールドは共感したのでしょうか。

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【11月18日】

2008-11-18 | 文庫
 フォーサイト12月号の残り半分を読みましたが(毎度のことながら一日で読み切れない雑誌です)、へぇと思って勉強になったのはイスラエルという国はユダヤ人100%の国かと思っていたら、700万人の人口のうち四分の一はアラブ人などだということであります。ヘブライ語の他にアラビア語も公用語だったとは知りませんでした。
 久しぶりに夏目漱石であります。草枕、山路を歩きながら考えたというあれです。

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【11月17日】

2008-11-17 | 雑誌
 フォーサイト12月号を読んでおりました。鳥インフルエンザの人化とパンデミックが秒読みという段階で、震源地になりそうなインドネシアでは早くから死者も出るほどなのですが、その保健大臣氏は何をどう血迷っているのか、検体ウィルスを先進国の調査機関に渡さないため、新型インフルエンザの研究が著しく阻害されているということです。人類の敵とまで言われているそうでありますが、本人はどこ吹く風という状態らしいです。開き直ってウィルス提供の代わりに知的財産権を寄こせとまで言っているそうで、パンデミックが起きたら一番に亡くなって欲しい方であります。

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【11月16日】

2008-11-16 | 単行本
 日本の歴史4揺れ動く貴族社会を読了。今まで通史的な歴史は読んできましたが、じっくりと日本史を掘り下げた本はこの全集が初めてです。この全集が新しいのは最新の発見や見方が盛られていることです。気候変動や災害、病魔が歴史に及ぼした力は大きかったにもかかわらず、今まではその観点が抜け落ちていた感じです。そういう意味で新しい歴史書と言えます。

日本の歴史4揺れ動く貴族社会」川尻秋生 小学館

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【11月15日】

2008-11-15 | 単行本
 七五三でありますね。日本の歴史4揺れ動く貴族社会はあと20Pほどでおわりですが、明日終了予定。藤原道長の頃の日本の対外外交などというジャンルの話はこの本で初めて知りました。円仁が遣唐使で残した日記はマルコポーロよりも400年も昔に残された中国記としてライシャワー博士が英文化して世界にその名を知られているそうなのでありますね。唐が滅びて宋になり正式な外交関係は無かったものの、唐人が博多にいっぱい住んでいてチャイナタウンを形成していたそうです。恐るべし中国人。また、新羅との関係で日本は神国日本を初めて持ち出し、これがのちのちまで尾を引くことになっていくのだそうです。

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【11月14日】

2008-11-14 | 単行本
 日本の歴史4を引き続き。8、9、10世紀頃の人々の暮らし、貴族の生活の所を読んだのですが、天然痘と麻疹は日本史においても多くの人を殺してきました。平安時代にも大流行があって藤原兼家とか道隆とかが死んだおかげで道長が漁夫の利のように権力の座につくことができたのだそうです。徳川吉宗が棚ぼたのように紀伊の殿様になったのに似ていますね。

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【11月13日】

2008-11-13 | 単行本
 日本の歴史4を半分ほどまで読み進みました。平将門、藤原純友のいわゆる天慶の乱というところ、このころから武士が生まれたというものです。平安時代は平安海進といわれるほど気候としては温暖な頃だったらしく、逆に干ばつも多く発生していたようです。また麻疹によって都には累々とした屍があったともいいます。昔の日本史の本は通史的な内容が多かったのですが、最近の本は地震歴史学とか歴史地理学とかが発達して気候、環境の面から歴史を見るということができるようになり、歴史の新しい見方が加わってきて面白さが増してきましたね。

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【11月12日】

2008-11-12 | 単行本
 小学館版日本歴史4に突入であります。平安貴族の話でありまして、まだほとんど最初のところです。桓武天皇からしばらくは天皇が政治をみるという時代でしたが、やがて藤原一族の摂政が始まろうとするところです。平城天皇=へいぜいてんのうというなんか今の天皇の名前にそっくりな天皇のいたのですな(正確にはまだ今上天皇ですが)。日本史はうといので知りませんでした。
 日経ビジネス11/10号も読みました。JRのエキナカをはじめとするビジネス特集でなかなか面白かったです。

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【11月11日】

2008-11-11 | 新書
 一冊の本を読んでこれほど驚きを得たのは久しぶりのことです。古き良き昭和30年代の想い出の影に、大手ではない中小炭坑の抗夫達の虐げられた悲惨な生活ぶりをルポしたこの本は、読者投票で復刻されたわけがよくわかります。こんなにも雇用者に圧政を受けても行くところが無く、家族揃って星が見える天井と底の抜ける畳の上で3日間飲まず食わずに横たわっているなどという光景は、ほんの50年前の日本とは思えません。大手炭坑は労働組合によって抗夫は守られますが、中小炭坑は暴力団の経営者によって戦前から残る(いや戦前以下の)搾取を受けます。でも働けるだけよしということで、給料遅配(遅配ではなく結局はただ働き)にも関わらず黙々と働きますが、その姿は是非この本で読んでもらいたいものです。

「追われゆく抗夫たち」上野英信 岩波新書

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