写真家の植本一子さんの本がすごく好きで、出版されるたびに読んでいます。
ヒップホップミュージシャンのECDさんとの生活、二人のお嬢さんとの生活が日記状に綴られていて、日々のことを飾らずに、思ったままの気持ちがすごくまっすぐに届いてきて、夢中で読んでしまいます。
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SNSの世界でいいところだけを切り取って、きれいな美しい言葉だけ並べたり、整えられているような定型文や、世界の偉人が言った名言、美しすぎる料理とか盛った写真、仲間サイコーみたいな集合写真とか、もう胸やけしそうっていうのが今の流れに結構なっていて、だからこそ、実感のこもった、毎日のいいことしんどいこと、仕事や日常のいろいろなことをこなしていくなかで、思うこと、感じること、そういう生々しさ、人間らしさが、文章からすごく目の前に迫ってくるものに、逆にとても励まされます。
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文章も生き方も「お手本」みたいな、立派な定型文みたいなのがあって、なぞっていれば褒められるのかもしれないけど、お手本のように良い子、いい人、立派な人でいようとしたり、求められる役割、いい女、いいお母さん、献身的であること、などを演じようとすると、お手本と自分を比べて苦しくなったり、周りからの評価を意識しすぎて、がんばりすぎて無理をしてしまうから、周りから求められるお手本や、定型文みたいにならなくていいんじゃないかと思います。
そしてそれを周りにも求めないっていうのも大事で。周りも自分も、そうしたくてしていることを尊重する、一方的にジャッジしないとか。
そうしたらずっと面白いし、自然体でいられると、肩の重荷がひとつふたつ、なくなっていくような気がします。
そういう整えられた定型文以外の実感のこもったものや作品に、すごく心が惹かれてしまいます。
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