3.11。
忘れんとして忘れえぬ日。
東日本大震災の日である。
ぼくは、この年10月現地を訪ねた。
同行した従弟は、ただ泣いた。
ぼくは怒っていた。
今でも怒っている。
その時、国政を担っていた既成政党とその党首。
総理大臣は「イラ管」であった。
彼は無作為の罪で投獄すべきであると、今でも思っている。
とまれ、この時の俳句が結社賞「山河賞」の事績を頂いた。
俳句を始めて、2か月経っていただろうか?
「土の慟哭」
本田 野人
「風花や遮るもの無く海に落つ」
「朝寒の跡形もなき被災の地」
「佇める爽籟の街影も無く」
「塩害の土に咲きたる秋桜」
「紫苑咲く決壊の堤日暮れたり」
「業を負い罪を呑みこむ秋の海」
「波涛寄す渺茫の街末枯るる」
「曳航の音途絶えたり浦の秋」
「身に沁みる海の息吹の記憶かな」
「焼玉の音も消え去り虫絶ゆる」
「海は今嫋やかに秋抱きすくむ」
「秋の風月の光を洗いけり」
「被災地の土の慟哭捨案山子」
「ただひたすら手を合わせ居る藁の塚」
「はじかみを噛み奪われし人偲ぶ」
「みちのくは深い眠りや星流る」
「拾いたる山栗集め仏供とす」
「光堂捧げる祈り蓮破れぬ」
「痛哭の穏やかな海秋終わる」
「冬隣たった一人となりにけり」
この20句である。
今、読み返してみると、表現が幼いし言葉がこなれていない。
でも・・・思い出深い俳句たちである。
田老地区から北上し、東下した。
海岸線は綺麗だし、海は何事もなかったように穏やかであった。
現在の人的被害の被災状況を示す数値がある。
死者 1万5881人
行方不明 2668人
避難者 31万5196人
合掌
何も語らない自然の姿は偉大である。
沈黙は金である。
森羅万象に音を与えたのは、神である。
男と女という言語を発する人間を産ましめたのである。
ぼくはその一人である。
この言語で、言葉を紡ぎ俳句を産ましめんとするのである。
荒 野人
忘れんとして忘れえぬ日。
東日本大震災の日である。
ぼくは、この年10月現地を訪ねた。
同行した従弟は、ただ泣いた。
ぼくは怒っていた。
今でも怒っている。
その時、国政を担っていた既成政党とその党首。
総理大臣は「イラ管」であった。
彼は無作為の罪で投獄すべきであると、今でも思っている。
とまれ、この時の俳句が結社賞「山河賞」の事績を頂いた。
俳句を始めて、2か月経っていただろうか?
「土の慟哭」
本田 野人
「風花や遮るもの無く海に落つ」
「朝寒の跡形もなき被災の地」
「佇める爽籟の街影も無く」
「塩害の土に咲きたる秋桜」
「紫苑咲く決壊の堤日暮れたり」
「業を負い罪を呑みこむ秋の海」
「波涛寄す渺茫の街末枯るる」
「曳航の音途絶えたり浦の秋」
「身に沁みる海の息吹の記憶かな」
「焼玉の音も消え去り虫絶ゆる」
「海は今嫋やかに秋抱きすくむ」
「秋の風月の光を洗いけり」
「被災地の土の慟哭捨案山子」
「ただひたすら手を合わせ居る藁の塚」
「はじかみを噛み奪われし人偲ぶ」
「みちのくは深い眠りや星流る」
「拾いたる山栗集め仏供とす」
「光堂捧げる祈り蓮破れぬ」
「痛哭の穏やかな海秋終わる」
「冬隣たった一人となりにけり」
この20句である。
今、読み返してみると、表現が幼いし言葉がこなれていない。
でも・・・思い出深い俳句たちである。
田老地区から北上し、東下した。
海岸線は綺麗だし、海は何事もなかったように穏やかであった。
現在の人的被害の被災状況を示す数値がある。
死者 1万5881人
行方不明 2668人
避難者 31万5196人
合掌
何も語らない自然の姿は偉大である。
沈黙は金である。
森羅万象に音を与えたのは、神である。
男と女という言語を発する人間を産ましめたのである。
ぼくはその一人である。
この言語で、言葉を紡ぎ俳句を産ましめんとするのである。
荒 野人