エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

花ニラが咲いた

2013年03月06日 | ポエム
花ニラを探しに出かけた。
毎年、必ず咲いてくれる陽だまりのスポットがある。
その場所まで家から、ゆっくりと歩いて25分くらいである。

花ニラは、ヒガンバナ科であって球根で生きているのだから、毎年同じ場所で咲くのは当然である。
当然であっても、毎年咲いてくれるのはやはり嬉しい。



見上げると、この間まで冷たく、棘棘としか見えなかった枝の先が赤らんでいる。
これもまた嬉しい。







「花ニラの咲き初む頃や開く音」







案の定、花ニラが咲いている。
「ヤッター!」と快哉を叫ぶ。



まだまだ風を避けるために低い位置で咲いている。
風避けが必要だよね・・・。
それでも良い。

咲いてくれてありがとう!
そう声をかけた。
周囲を見渡すと、馬酔木が雪崩れるように赤く色づいている。

水仙も鮮やかだ。
梅も満開だ。
ホトケノザの赤さが良い。



春だ!
けれど、再び巡ってくる3.11がそこにある。
感慨新たに、心を寄せる。




       荒 野人