平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ON異常犯罪捜査官・藤堂比奈子~サイコパスにはサイコパスを。サイコパスに共鳴する女性捜査官

2016年07月13日 | 推理・サスペンスドラマ
 サイコな人間ばかりが出て来る……!
 宮原秋雄(清水優)は<自己防衛本能と痛覚を超越するために自傷>し、死に至った。
 簡単に言うと、ドMプレーをひとりでやっていて死んでしまったって感じかなぁ。
 でも、これには裏があった。
 どうやら誰かに、怒りをうながすノルアドレナリンと快感をうながすベータエンドルフィンを注射されたらしい。
 結果、他者に向かっていた宮原の殺人衝動が自分に向かってしまった?
 それをやったのは、中島保(林遺都)?
 中島は異常心理の研究をしている?
 
 今回の犯人もサイコパスだった。
 殺人衝動を引き起こすスイッチは、香水とハダカ電球。
 母親を殺した犯人は、その時の快楽が忘れられず、このふたつの条件が揃うと殺人鬼になるのだ。

 そんな犯人に対して主人公・藤堂比奈子(波留)は、
「そう。その顔が見たかったのよ。あなたの人殺しのスイッチが入る瞬間が」
 比奈子もまた心に闇を抱えていた。
 彼女は殺人者にシンクロし、共鳴する。
 今回の犯人が香水とハダカ電球がそうであったように、比奈子の七味唐辛子が何らかのスイッチ?
 謎は尽きない。
 部屋に戻るとOFFになって人形のようになってしまうのも、どういうことだろう?

 一方、先輩刑事の東海林(横山裕)は殺人者に共鳴する比奈子に嫌悪を感じている。
「刑事はいつも人殺しにムカついていなきゃいけないんだよ!」
 〝ムカつく〟と〝共鳴する〟のとでは大きな違い。
 東海林はそれを怒っている。
 はたして東海林はサイコな方に行ってしまう比奈子を救うことが出来るか?
 しかし、そんな東海林もキレると、どこまでもイッてしまう狂気をはらんでいるようだ。

 悪をもって悪を制す。
 サイコパスにはサイコパスを。

 そんなドラマですね。
 ここで言う、悪を制す悪とは比奈子のこと。
 サイコパスにはサイコパスをぶつけて解決するしかない。
 映画『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクター教授がそうですよね。
 ジョディ・フォスター演じる女性捜査官はレクタ-教授の協力を得てサイコな犯人を逮捕した。

 これからもさまざまな異常心理が出てくるんでしょうけど、攻めてますね、関テレ。
 こういうのを嫌いな人は絶対見ない。
 前作の『ヤバ妻』もそうだが、カルト作品をつくろうとしている。


※追記
 第2話は冷凍人間。
 人を殺害して凍らせて永遠に自分のものにする。
 これって人間を〝人形〟にするってことですよね。
 人間は意思や感情を持っているから面倒で、それらのものがなければ完全に支配できる。
 江戸川乱歩が〝人形愛〟として描いたモチーフだ。

コメント
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