昨日のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で漫画家の井上雄彦さんが出演されていた。
「スラムダンク」「バガボンド」、これら名作を生み出した秘密は何か?
★まず感じたのは、創作に取り組む真摯な姿勢。
〆切ギリギリまで自分の納得したものを描こうとする。
キャラクターの気持ちをどんどん掘り下げていく、その掘り下げ方も尋常ではない。
「バガボンド」のおばばの死。
息子の又八のために武蔵を恨み続けた人生。
決して心に嵐が吹き荒れ、臨終の際に救われる人生ではない。
井上先生は<救われない人生>として描くだけでいいのか?と問い続ける。
作者は登場人物と会話をしているのだ。
登場人物と対話していけば、おのずと自然なせりふが出て来ると考えている。
そしておばばの口から出て来たものとは?
井上先生はさらに語る。
「(登場人物)を掘って掘って掘っていったら普遍的なものに繋がる」
普遍的なものとは<人間>ということだ。
それは時代や世代、国や民族が変わっても誰もが理解できるもの。
個人は生まれ育った文化や環境、経験、体験などで形成されていく。
しかし、それらを剥ぎ取っていった時に個人ではない、人間としての普遍的なものが出て来る。
たとえば、先程のおばばは<武蔵が憎い>という気持ちで凝り固まっているが、それらを剥ぎ取っていった時に<人間>が出て来る。
井上先生は同じことをこう表現する。
「人間を描いていけば自然と物語・ドラマが生まれる」
実に深い創作理論だ。
今、大河ドラマの「天地人」を始め、オンエアされているテレビドラマのほとんどは人間の掘り下げが浅いですからね。
だからドラマが薄い。
★その他にも井上先生はこんなことを語っていた。
「前に進むためにどうしても描いておかなければならない絵がある」
「どれだけこの作品(バガボンド)を描くことで自分は成長させてもらったか」
この辺は創作者でなければわからない部分で実に興味深い。
しかしこれらの言葉にも自分をギリギリに追いつめて描いている姿勢がうかがえる。
井上雄彦は決して描き流さない。
納得できるまでひとつの絵、ひとつのせりふにこだわり、魂を込める。
※関連記事
スラムダンク名セリフ・1位~10位はこちら
スラムダンク名セリフ・11位~30位はこちら
レビュー・バガボンドはこちら
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★まず感じたのは、創作に取り組む真摯な姿勢。
〆切ギリギリまで自分の納得したものを描こうとする。
キャラクターの気持ちをどんどん掘り下げていく、その掘り下げ方も尋常ではない。
「バガボンド」のおばばの死。
息子の又八のために武蔵を恨み続けた人生。
決して心に嵐が吹き荒れ、臨終の際に救われる人生ではない。
井上先生は<救われない人生>として描くだけでいいのか?と問い続ける。
作者は登場人物と会話をしているのだ。
登場人物と対話していけば、おのずと自然なせりふが出て来ると考えている。
そしておばばの口から出て来たものとは?
井上先生はさらに語る。
「(登場人物)を掘って掘って掘っていったら普遍的なものに繋がる」
普遍的なものとは<人間>ということだ。
それは時代や世代、国や民族が変わっても誰もが理解できるもの。
個人は生まれ育った文化や環境、経験、体験などで形成されていく。
しかし、それらを剥ぎ取っていった時に個人ではない、人間としての普遍的なものが出て来る。
たとえば、先程のおばばは<武蔵が憎い>という気持ちで凝り固まっているが、それらを剥ぎ取っていった時に<人間>が出て来る。
井上先生は同じことをこう表現する。
「人間を描いていけば自然と物語・ドラマが生まれる」
実に深い創作理論だ。
今、大河ドラマの「天地人」を始め、オンエアされているテレビドラマのほとんどは人間の掘り下げが浅いですからね。
だからドラマが薄い。
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「前に進むためにどうしても描いておかなければならない絵がある」
「どれだけこの作品(バガボンド)を描くことで自分は成長させてもらったか」
この辺は創作者でなければわからない部分で実に興味深い。
しかしこれらの言葉にも自分をギリギリに追いつめて描いている姿勢がうかがえる。
井上雄彦は決して描き流さない。
納得できるまでひとつの絵、ひとつのせりふにこだわり、魂を込める。
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